IS×DMC~赤と青の双子の物語~   作:storyblade

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一学期最後の試験も終わり、学校全体が夏季休暇の雰囲気になっていた頃、火影と海之はいつものメンバーにスメリアの自宅に来ないかとみんなを誘う。すると当然の様にみんな了承するが、簪は自身の都合でキャンセルする事に。次に火影と海之はセシリア、鈴、ラウラを放課後にアリーナに来てくれと呼びだす。その理由はかつての彼等の仲間の武器であるデビルブレイカーを渡すためだった。


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Mission65 デビルブレイカ―を継ぐ者達

IS学園の某アリーナ

 

本日の授業は何時もよりも一時間早く終了し、火影達は放課後に学園内のアリーナに来ていた。理由は午前に話した通り、セシリア、鈴、ラウラの三人にデビルブレイカ―を渡し、その使い方を訓練するためである。尚、自分の目で見ておきたいと千冬も同席している。

 

海之

「…みんな揃ったな。ではこれから三人にデビルブレイカ―を渡す。その後簡単に使い方を説明する」

「OK~」

セシリア

「わかりましたわ」

ラウラ

「了解」

 

そういうと海之は束から受け取ったアタッシュケースを取り出し、開く。

 

一夏

「なぁ火影。臨海学校の時は簡単に武器って説明されたけど、デビルブレイカ―ってどういうものなんだ?」

火影

「ああそうだったな。デビルブレイカ―ってのは…、腕にはめて使う変形型特殊兵装だ。通常の武器として使う方法とSEをチャージして使うブレイクエイジという機能がある」

千冬

「変形型の兵装とはまるで箒の紅椿の展開装甲みたいだな」

「そうですね」

火影

「ただ覚えておいてくれ。臨海学校でも言ったが、今から渡すのは今まで前例がない、そして使い方を間違えれば極めて危険な物だ。その覚悟はあるんだな?」

「愚問よ火影。私はとっくにできているわ」

セシリア

「私も同じです」

ラウラ

「恐れる事は何もない」

火影

「…わかった」

海之

「そうだな…。ではまずセシリア。お前に渡すのはこれだ」

 

海之がセシリアに渡したのは赤いラインが走り、手の先端に4つの爪が出ている様な物だった。

 

セシリア

「これはどうやって付けるんですの?」

海之

「普通に腕にはめてみれば良い。それは付ける者の腕にピッタリ合う様にできている。手の感覚もそのままな筈だ」

 

そう言われてセシリアは早速はめてみた。すると先端の形など関係なく何の違和感も無い様に動かせた。

 

セシリア

「本当ですわ…。まるで腕そのものみたいにスムーズに動かせますわ」

海之

「お前に渡したそれの名は「ローハイド」という」

セシリア

「ローハイド…。鞭、ですか?」

海之

「ああそうだ。使ってみろ」

 

そういうとセシリアはローハイドを起動させた。

 

ガキンッ!シュバババババババッ!

 

すると約3メートルはあるであろう長い金属性の鞭が出現し、セシリアを守るかの様に展開した。

 

一夏

「す、すげぇ…」

「なんて変形だ…」

海之

「見ての通りそれはとてつもなく長い金属性の鞭となるデビルブレイカ―だ。お前のブルーティアーズの特性に合わせて用意した」

火影

「ブルーティアーズはほぼ全ての武器がSEを使う兵装だ。いわば使い続けたらあっという間にエネルギー切れを起こしちまう。唯一の接近兵装も短剣だと心もとないしな」

セシリア

「…確かにその通りですわね。特に一夏さんの零落白夜の様なSEに直接ダメージを与える物は天敵ですわ」

火影

「その点コイツはSEをほとんど気にしないで使う事ができる。先ほど見せた全方位に攻撃できる鞭の機能と、鞭を縮めて蛇腹剣として使える機能だ」

「すごい…。これが二つの武器になるのか」

セシリア

「確かにこれならエネルギーに頼らず戦えますわね。これからは剣の訓練も一層励みますわ」

海之

「そしてそいつのブレイクエイジ機能だが…、実際やってもらった方が早いな。セシリア、あれを見ろ」

 

海之が指さしたのは巨大な岩。先ほど火影が運んで来たものだ。

 

海之

「あれをローハイドのブレイクエイジで持ち上げて振り回せ」

一夏

「…はっ?軽く象二頭分位の大きさあるぜ!?」

火影

「大丈夫だ。自信を持ってやってみろ」

セシリア

「わ、わかりましたわ」

 

そう言うとセシリアはローハイドにSEをチャージし、岩に向けて鞭モードで使ってみた。

 

ガキンッ!ブンブンブン…!!

 

セシリア

「!!まるで重さを感じませんわ!」

「嘘でしょ…」

ラウラ

「なんというパワーだ…」

火影

「見ての通り、そいつはあれ位の大きさ、重さの物なら簡単に持ち上げられる。仮にできなくても相手の動きを拘束し、コントロール下に置く事なら十分可能だ。上手く使え」

セシリア

「ありがとうございます!これでSEだけに頼らない戦術が組めますわ!」

火影

「喜んで貰えたなら何よりだ」

 

セシリアは喜んでくれているようだ。

 

海之

「…では次に鈴。お前にはこれだ」

 

次に海之が鈴に渡したのは黄色で腕部分が花のつぼみの様な形状の物だった。やはりこれも手にはめるだけで簡単に使う事が出来た。

 

「ほんとだ…。ものすごく自然に動くわ」

火影

「そいつの名前は「ガーベラ」という」

シャル

「ガーベラ…。花の名前だね」

千冬

「海之。これはどのような物だ?」

海之

「一つは鈴のISに搭載されている龍咆の機能をUPさせる効果があります」

火影

「鈴。そいつを起動させたままお前の龍咆を真下に撃ってみな」

「真下に?うん」

 

そういうと鈴はガーベラを起動させ、次に龍咆を真下に撃ってみた。すると、

 

ドンッ!!

 

「!」

 

龍咆からでた衝撃波がブースターとなり、鈴はものすごい加速で上昇した。

 

シャル

「な、なんて加速…」

火影

「どうだ鈴?」

「び、吃驚したわよ…」

海之

「そのガーベラを使えばお前の龍咆をブースターとして使う事ができる。敵からの攻撃を急速回避するのに役立つだろう」

 

そう言われて鈴は何回か龍咆を撃ってみた。するとあらゆる方向に急速で動く事ができた。

 

「ちょっとこの加速に慣れる必要があるわね。でも確かに今までの甲龍のスピードとは比べ物にならないわ…」

火影

「あとそいつを使うと龍咆の衝撃波を盾として使う事もできる。いわば空気圧の盾だ。実弾や実体剣の兵器なら十分有効だからな」

千冬

「回避と防御をサポートする効果か…。これのブレイクエイジはなんだ?」

火影

「そうですね。鈴、それにSEをチャージしてくれ」

「わかったわ」

 

そう言われて鈴はガーベラにエネルギーをチャージし出した。すると、

 

ガシャンッ!

突然腕のつぼみの様な部分が開いた。

 

シャル

「変形した!」

火影

「鈴、ガーベラを空に向けて撃て!」

「えっ?う、うん!」

 

キュイイイン…ズドオォォォォンッ!!

 

ガーベラから大出力のレーザーが放たれた。暫くすると段々光線は収まり、消えた。

 

セシリア

「な、なんという出力のレーザーですの…」

海之

「ガーベラのブレイクエイジは大出力のレーザーを撃つ事ができる。鈴、お前のISには熱線兵器が無いだろう?龍咆と合わせてお前にはうってつけと思ってな」

火影

「因みに先程の大出力のレーザーともう一つ拡散レーザーの二つの撃ち方がある。戦況に合わせて使い分けろ。ただしチャージに少し時間がかかるから注意しろよ」

「甲龍にもレーザーやビームの武器が欲しいと思ってたのよ!ありがとね火影、海之!」

 

鈴もガーベラに喜んでくれている様だ。と、ここで海之が一夏に話しかける。

 

海之

「そう言えば熱線兵器でひとつ思い出した事がある。一夏、簪がお前に話があるそうだ」

一夏

「簪が俺に?」

「み、海之くん!」

海之

「もう今のお前なら大丈夫だ簪。だから言ってみろ」

「う、うん…」

 

簪は何か話にくそうだ。それを見て勘違いしている者が二人。

 

箒・セシリア

((まさか…告白!?))

一夏

「簪。話って?」

「う、うん。実は…、一夏くんの白式の…、荷電粒子砲のデータを、貸してほしいの…」

一夏

「白式の荷電粒子砲のデータ?」

「う、うん。その…、私の専用機の武装の一つが、荷電粒子砲なの…。だからそのデータが欲しいんだけど…、いいかな?」

一夏

「なんだそんな事か。全然良いぜ」

「!あ、ありがとう」

千冬

「良かったな更識」

海之

「これで完成の目途がたったな」

「うん!」

箒・セシリア

((ほっ…))

海之

「さて、話を戻そう。最後にラウラ、お前に渡すのはこれだ」

 

そう言って海之がラウラに渡したのは黒いデビルブレイカ―。良く見ると腕部分に飛行機のウイングと肘部分に超小型のブースターらしい物が付いている。

 

「海之くん。ラウラのこれは?」

海之

「そいつの名前は「パンチライン」という」

ラウラ

「パンチライン…。名前からして腕に関する武装と想像するが」

火影

「まぁ使ってみればわかるぜ。ラウラ、それを前方にある的めがけて使ってみろ」

ラウラ

「ふむ」

 

そう言ってラウラは正面にある的にパンチラインを向けた。すると

 

ガシャンッ!ズドンッ!

腕部分のウイングが開き、パンチラインが打ち出された。

 

ドカァァァァァン!

 

飛び出したパンチラインは的を粉々に破壊した。そしてそれは再びラウラの腕に戻った。

 

ガシャンッ!

 

ラウラ

「素晴らしい威力だ…」

「カッコいい…。ロボットアニメに出てくる武器みたい…」

火影

「パンチラインは腕部分にあるウイングとその後ろ側にある小型ブースターで目標に向かって飛翔する遠隔兵器だ。さっきの的は一発で破壊できたが一旦狙った物をロックオンすればどこまでも追尾し、さらに連鎖的にダメージを与える」

ラウラ

「追尾機能まであるのか…」

海之

「さらにこれはお前の機体のビーム手刀とリンクさせる事もできる。この状態で使うとSEを使う代わりにウイング部分にビームを帯びたブレード機能を追加し、更にリボルバーの銃弾の様に螺旋運動をしながら飛ぶ。貫通力と切断力が共に上昇するから普通では通じにくい相手にはこの状態を試してみると良い」

ラウラ

「了解した」

千冬

「鳳のガーベラと違い、こちらは攻撃向きの物だな…。あとはブレイクエイジだが」

火影

「そうですね。ラウラ、あれを見ろ」

 

そう言って火影が指さした先には先ほどセシリアがローハイドで振り回していた岩があった。

 

海之

「先に説明しておこう。パンチラインのブレイクエイジはISのブースターとパンチラインのブースターの両方を同時に起動させ、凄まじい加速状態にする。そしてその加速状態のまま対象にパンチラインを打ち込むというものだ。接近戦だがその威力は俺のベオウルフや火影のイフリートに並ぶぞ」

ラウラ

「そ、そんなにか?」

火影

「どうした?怖くなったか?」

ラウラ

「…いや。それ位できなければお前達に並ぶことなどできぬからな。早速試してみるぞ!」

 

そういうとラウラはパンチラインにSEをチャージし、起動した。

 

ドドンッ!

 

レーゲンとパンチライン両方のブースターが起動し、凄まじい加速を起こす、そしてそのままラウラは前方の岩に向かっていく。

 

ラウラ

「おぉぉぉぉぉぉ!」

 

ドゴォォォォォォォン!!

 

繰り出された攻撃は目の前の岩を完全に破壊した。

 

ラウラ

「……これが私の新しい力」

 

ラウラもパンチラインに満足してくれている様だ。

 

「なんて破壊力よ…」

海之

「使いこなしは問題なさそうだな。それもガーベラと同じく加速を利用して相手の意表を突く事もできるだろう」

千冬

「SEを使わない全方位攻撃と拘束機能のローハイド、防御向きながら大出力のレーザー砲を持つガーベラ、遠隔兵装ながら遠近共に戦えるパンチライン。…どれも類を見ない物ばかりだな…」

(…海之、火影。やはりお前達は…)

火影

「まぁ三人なら使いこなすのに其ほど時間はかからねぇだろ」

セシリア

「本当にありがとうございます。御二人共」

「ありがとね♪火影、海之」

ラウラ

「嫁からのプレゼント。大事に使わせてもらう」

海之

「束さんにも伝えておこう」

一夏

「すげーなー。俺も欲しいぜデビルブレイカ―」

火影

「そういや束さんがまた新たに造っているって聞いたけど…」

一夏

「マジか!楽しみだな箒!」

「お前な…。二次移行を果たしたばかりだろうが」

火影

「あっそうだ。シャル、お前の機体のデータを少しばかり貸してくれねぇか?束さんが欲しいんだとさ」

シャル

「篠ノ之博士が?うんいいよ。でも何に使うんだろ?」

火影

「まぁ、お楽しみだ」

海之

「簪。お前の機体も間もなくだ。頑張れよ」

「ありがとう海之くん」

 

こうして火影と海之のかつての仲間が使っていたデビルブレイカ―は、彼らの新たな仲間達に受け継がれたのであった。




ローハイド、ガーベラ、パンチラインの3種を具現化しました。
3種ともISに合わせてそれそれやや改良を施しています。
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