リリカルなのは アナザーダークネス 紫天と夜天の交わるとき   作:観測者と語り部

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タイトルを飯テロの裏でにするか悩んだ。


鍋パーティーの裏で

 あの日から、はやては入退院を繰り返し、主治医の石田先生が親身になって検査と治療を試みているが、足の麻痺は悪化していく一方だ。

 

 それもその筈、はやてを蝕むのは病ではなく、闇の書の呪いという現代医学では御しきれぬどうしようもない類のものである。それでも治療を諦めず、根気よく身を粉にして闘っている石田先生は、間違いなく医者の鑑といっていい。

 

 はやてが守護騎士と友達に会うまで、数年間絶望しないでいられたのは、彼女のおかげだ。こうして家族と友達で食事を開けるのも、偶には自宅療養も必要と配慮してくれたからに他ならない。なのはに説得された守護騎士たちも蒐集を中断して、主のために全員勢揃い。

 

 石田先生様々である。

 

 ともあれ鍋で煮こまれる肉、野菜、豆腐の軍団。醤油と砂糖で味付けされただし汁に煮込まれるそれらは、優に四人前。そんなのが三つも用意されて、テーブルや炬燵の上に鎮座している。

 

 熱を逃がさないように蓋をして、ぐつぐつと煮込まれる水の音を聞きながら、まだかまだかと待ち構えているのは、食い意地のはったちびっ子二人組。

 

「う~~~っ」

「むぅ~~っ」

 

 アリシアとヴィータは炬燵で向かい合いながら、好きな具を取られまいと互いに睨み、唸りあっていた。料理長たるはやての、召し上がれ宣言がだされれば、手にしたフォークとスプーンが凌ぎを削って争うだろう。

 

 ちなみにスプーンなのは、お箸の練習中という証明である。二人とも箸を器用に使うにはスキルが足りず、刺しやすいジャガイモなどは、その身を突き立てられる毎日だ。

 

 アリシアなんかは、既にテーブルマナーの授業がトラウマと化しているかも。とは一緒に暮らしているアルフの談である。バニングス邸を訪れるなのはとすずかに、子犬の姿で近づいて、念話で報告してくれるのだから間違いない。

 

 もっともすずかは念話が使えないので、何となく察しているだけだが。

 

 そんなわけで、自由に楽しい時間を過ごし、好きなようにご飯を食べて、好きなように遊び、好きなように寝ることを至上の喜びとするアリシアにとって。良家のお嬢様として束縛されるのは受け付けがたいのだろう。姉となっているアリサは、そう判断して頭を悩ませている。

 

 本当のところは、好きではないが頑張るというのがアリシアの心情。アリサのことは結構好きである。愛している大好きなお姉ちゃんなのだ。

 

 そんな普段から束縛される生活を送っているアリシアは、八神家の鍋パーティーに招待され。鎖から解き放たれた猟犬のように本能を、食欲を晒している。既に胃袋ははやての愛情たっぷり料理が掌握した証であった。

 

 侮ることなかれ、あの不破なのはに家庭の味を思い起こさせ、感涙させた料理だ。バニングス家の食事も庶民からすれば、想像を絶する美味を誇る。しかし、諸事情で親を失っている二人にとって、ふたつの料理を比べさせたら結果は言うまでもない。

 

 贅沢な話かもしれないが、お袋の味に勝る料理なしである。

 

 どないしたら、皆においしく食べてもらえるんやろな~~。そう、愛情たっぷり、手間暇かけて作られたはやての料理は、まさに母の料理を体現していた。

 

 つまり、八神はやてという少女は9才という年齢ながら、母性を発揮する。某、赤い彗星どストライクの小さき母である。

 

 それを普段から食べて、はやての料理はギガウマと評するヴィータが、ライバル意識を燃やしているアリシアに対抗心を抱いているのも、無理はない話だろう。

 

「こら、ヴィータ。喧嘩したらあかんよ。仲良くみんなで食べんと、めっやで」

「喧嘩してねーです。睨んでるんです」

「アンタね……人はそれを、喧嘩を売っているっていうのよ。うちの義妹は負けず嫌いなんだから、あんまり火に油を注がないで欲しいわ」

「絶対負けない。お肉も、野菜も、トーフもボクのものだ。この鍋はボクが全部食べるんだ」

「「い~~っ、だ!!」」

「まあ、ある意味予想どうりですが」

「あはは、二人とも仲いいもんね」

 

 同じ炬燵に座っている四人の少女は、苦笑いを隠せない。ダブルお姉ちゃんの嗜めも効果は薄く。せめて、仲裁はしっかりしようと、フォローに回るなのは、すずかであった。

 

 それを、いつも使っているテーブルに座って見下ろしている大人二人組。

 

「この日々を守り、平穏を続けていくために、我々も頑張らなければならんな」

「そうね、はやてちゃんの笑顔は久しぶりに見たって、なのはちゃんも言ってる。時間もないし、急がないと」

『闇の書の蒐集はあと半分。やはり、不破なのはの提案を受け入れるしかあるまい……不本意ではあるがな』

 

 シグナムとシャマルは、微笑ましそうに子供たちの雑談を眺めていた。そのテーブルの下ではザフィーラが、先に作り終えていた鍋の中身を、橙色の子狼と共に噛みしめている。子供たちを冬の寒さに晒してはならないとする大人組の配慮であった。

 

 蒐集状況はよろしくない。確かに妨害らしい妨害もなく、効率よく魔力を蒐集している。しかし、魔法生物相手では一回で蒐集できる絶対量が少ないのも事実。あまりしたくはなかった魔導師に対する蒐集も視野に入れなければならなくなった。

 

 季節は秋で、クリスマスまであと一か月といったところ。つまり十一月の後半に差し掛かっているのだ。主はやての未来を、あまり血で汚したくなかったが、背に腹は代えられない。絶対に助けると誓い、主の名に背いている以上は、人殺し以外は何でもする。

 

 もう、主をこれ以上呪いで苦しませるのも、家族のいない寂しさを味合わせるのも、終わりにしなければ。

 

 守護騎士一同が決意を新たにするなか、相変わらず魔力不足で、子犬形態。かつ眠り続けていたせいで、精神年齢がアリシア並みに幼いアルフは、わ~いお肉お肉、おいし~とザフィーラと同じ鍋を頬張っていたりする。

 

 この小さな使い魔は、ザフィーラの事が気に入ったのか、彼に父性を感じているのか、すっかり懐いてもいた。時には主人を差し置いて、はやての膝の上にいることもある。おかげでアリシアとアリサがぶ~たれる、らしい。

 

「は~い、待ちに待ったお鍋解禁や」

「ふん!」

「とう!」

 

 アリシアとヴィータのフォークによるこうげき。

 ミス、こうげきはふたりのしょうじょにとめられてしまった。

 うでをつかまれて、うごけない。

 

「アタシの目で見えなかった……」

「はいはい、ダメだよ。ヴィータちゃん」

「なのは~~、お預けなんて酷いようっ」

「わたしがよそってあげますから、大人しくしていてください」

 

 夜の一族特有の高い身体能力。不破家の人間として武術を嗜む一族。すずかとなのはの動きは気を抜いていると察知不可能である。しかし、いつものことなので周りは気にしない。

 

 それくらいで驚いていると、ちびっ子二人組の組み合わせで巻き起こるハプニングには耐えられない。慣れているともいう。

 

 世話を焼かれる同年代の少女たちと、世話を焼く同年代の少女たち。精神年齢の違い。子供っぽさと大人びているの違い。とても同い年とは思えない光景。それを尻目にアリサは、煮込まれた肉の旨味を味わい。白菜のシャキシャキとした感触と、飛び出るアツアツの汁を堪能し。豆腐の柔らかさと歯ごたえに満足を覚えた。

 

 やっぱり鍋最高。日本食はいつ食べても美味しいわね。

 

 お茶目なはやてのグッジョブ。満足したかい、ヘイユー!とでも言わんばかりの顔。それに目を瞑り、すまし顔で返すアリサ。やっぱり、はやての料理は最高ね!とでも言いたいのだろうか。

 

 ともあれ、今日も海鳴市は平和である。

 

◇ ◇ ◇

 

 不破志郎は寒いなか、今日も縁側で熱い緑茶で喉を潤す。なのはが最近見舞いに通うようになった友達の家に、鍋パーティーを開催するため出かけていることは知っている。

 

 出かけ頭にバニングス家の迎えが来て、おじさ~んと懐いてきたアリシアが嬉々として説明してくれた。何かとあの娘は、士郎に会いに来るので最近は慣れたものだ。なのはとの関係も少しは良好である。ちょっとだけ進展しているという意味で。まだまだ、道は遠い。

 

 そもそも復讐鬼という名の人切り修羅と化した悪滅惨殺を胸に、世界を飛び回る美由希の活動は、まだ終わりを迎えていない。テロ組織の"龍"という組織は強大で、潰すには時間が掛かる。

 

 目障りな不破の一族を潰すために、再びなのはを狙ってくる可能性がある以上、親子として縁を戻すのは難しい。それに今更、どの面して父親を名乗れようか。美由希も同じ気持ちであろう。

 

 だから、"呼び戻されて"父に理由を告げられた時、苦虫を噛み潰したような顔で、怒りと苦悩をない交ぜにした表情をしたのだ。

 

「はぁ……」

 

 海よりも深く、底知れぬ闇よりも尚暗い、そんな溜息を吐き出して、美由希はぞっとするような瞳で父を見た。何も知らぬ人が見れば、無意識に身体を震え上がらせ、自然と彼女を避けようとするだろう。なのはですら、そうなのだから。

 

 彼女はあまりにも業を重ねすぎているし、何より殺した人数が人数だ。相手が犯罪者でなければ稀代の殺人鬼と評されてもおかしくはない。その手は、なのはが恐れる己の手よりも朱く。染みついた血の匂いは動物すら警戒させる。いくら身体を洗い流そうとも、決して落ちはしない。穢れは清まらない。

 

 既に感情の殆どを摩耗し、怒りと憎しみと、復讐心のみで殺人を続けてきた。その代償は自身の破滅だ。復讐を続けるうちに、自分自身さえも失っていき、最終的には誰かに殺される。油断したところを殺される。士郎がそうなりかけたのだから、よく分かる。

 

 故に美由希の本当の母親である美沙斗は士郎に相談したのだろう。まだ、間に合うからそちら側に呼び戻してくれと。

 

「それで、クリスマスなんかをするために……父さんは、私を呼び戻したの?」

「クリスマスが嫌ならば、大晦日でも正月でも構わない。お互いいつ死ぬとも知れぬ身だからな」

「ッ……死なないわよ。家族の皆は私が護るもの。アイツ等を全員、一人残らず殺して……」

「殺した後は、どうするつもりだ?」

「…………知らないわよ、そんなの」

 

 士郎の問いに美由希は言葉を詰まらせた。恐らく何も考えてはいないのだろう。殺して、殺して、最後に殺される事しか考えていない。覚悟はしているし、普通の人生などとっくに諦めてしまった。そんな彼女に未来のことなど考えられる筈もない。

 

 娘の悲しい答えに、父の心中は少しばかり痛む。己も心の殆どを失って何年たっただろうか。しかし、僅かばかりの親心は、今更になって、士郎が後悔しているということを伝えてくれる。どうして、あの時に復讐心に囚われず、美由希に全うな道を歩ませなかったのかと。

 

「何だかさ。父さん、変わったね」

「……そうだな」

 

 美由希は父の隣に腰かけた。縁側に用意してあった二人分の緑茶。その内のひとつを手に取り、熱くて苦い液体で喉を潤していく。父は変わった。それはアリシアという少女が諦めずに何度も話しかけて、家に通い続けているせいなのだが、家を長いこと留守にしている美由希は知る由もない。

 

 この屋敷は兄の恭也と忍さんがきちんと手入れしてくれて、庭にひっそりと佇む盆栽は帰るたびに形を変えている、様な気がする。近々結婚して結ばれるらしいが、本家のドイツに高跳びせずに、海鳴に残るらしい。父を、妹たちを、そして高町の帰る屋敷を放っては置けないから。

 

 在り方を変えようとしないのは自分と、父だけだ。ずっと復讐の事だけを考えて生きてきた。父は最愛の人を、姉は最愛の母を失って。損失の痛みと悲しみと苦しみ。そして湧き上がる憎しみと憤怒と絶望。それに耐えられずに悪鬼羅刹と化した。

 

 そのおかげで、なのはにはとても迷惑を掛けた。無論、それを止めようと奮闘し、説得して、諦めずに支えてくれている兄達にも。

 

 だが、父は変わろうとしている。己の過ちに気が付いたのか、それとも別の理由があるのかは分からないが、変わろうとしている。

 

 変わらないのは、美由紀の背後の部屋にある元夫婦部屋。そこに飾られた遺影に写る高町桃子の優しい微笑みだけだ。

 

「なのはは……元気?」

「ああ、最近は友達とよく遊んでいる。病気がちな子の見舞いにも通っている」

「……そう」

「やはり……桃子の娘だな。昔、桃子を庇って怪我をしたとき、俺の見舞いに通い続けた頃にそっくりだ」

「あの子は、身内を大事にするから。私は別にして……」

 

 美由季の最後の呟きはどこか悲しげで、か細くて、今にも消えて今にも消えてしまいそうな声だった。なのはが誘拐されたときに、いの一番に飛び出して、真っ先に救出したのが彼女だ。最愛の妹で、一番守らなければならない存在。それが美由希にとってのなのはだ。

 

 表向き、そっけない態度をとって遠ざけているのは、母親の事を思い出して辛いから。あの子の、唯一桃子という女性の面影を残した妹は、どうしても見ることができない。正面から見据えたら、自分はきっと泣いてしまうから。

 

 弱い自分はいらない。必要なのは強い自分。溢れ出る感情を鋼の意思で抑え込み、復讐鬼に為らなければ戦えない。護るために戦うことはできても、殺すために戦うことなど出来はしない。

 

 だから、美由希は妹を遠ざけた。それは今でも後悔していないし、後悔してもいる。矛盾した心の内側。

 

 自分と一緒にいたら狙われる。でも、護ることは出来ない。自分と離れていれば狙われない。でも、護ることはできる。

 

 長い月日が怒りを冷まし、冷静さと冷徹さを取り戻し。色々と考えて、どうすれば良いのか考えて。それでも遠ざけることに決めた。それが美由希の結論。今更戻るのは虫がいい話だし、何より妹は、自分を恐れて避けている。もしかすると嫌っているかもしれない。最悪、殺人を犯す姉を憎んでいる。

 

 嫌われるのが、恐れられるのが、怖かった。憎まれたら生きていけなかった。母親の生き写しともいえるあの子に、それをされたら。妹にも母にも責められた感じがして、美由希はそれを恐れてもいた。

 

 なのはの話を聞いて蹲る。膝を抱えて、顔を伏せる。家族の前だけで見せる美由希の弱さだった。

 

「……まだ、やり直せる」

「……そう、かな?」

「俺は、取り戻したい。あの頃の暖かな日々を……」

「でも、今更よ……もう遅いもの。父さんも、私も。手は真っ赤……」

「だが、なのははそれでも前向きに生き始めた。あの子は、心の底から笑っている。己の罪と向き合いながら」

 

 姉は顔を上げると、父の顔を見つめた。父である士郎も、娘のことを見ていた。

 

 どこか濁った瞳、負の感情を秘めた悲しい瞳。長年溜め込んだ憎しみと心労でやつれた顔。それでも、父は真っ直ぐに娘を見ていた。力強くて、母さんを失う前だった頃の目をしていた。

 

 本気なのだ。いつの間にか変わっていた士郎は、家族との関係を取り戻そうとしている。それが、美由希には眩しすぎて、だから目を背けた。俯いた。

 

「なのは、許してくれるかな……」

「分からない。俺も許してもらってはいない。まだ、謝ってもいない。だから、一緒に謝ろう。俺たちが悪かったと……」

「……お父さん」

「なんだ?」

「わたし……そっちに戻って、いいのか、な……」

 

 俯いた美由希の顔は窺い知れない。けれど、発せられる声はどこか泣いているかのようで。彼女は怯え、怖がり、震えていたのだろう。己の抱えてしまった罪の重さに潰されそうで。だから、士郎は。

 

――ああ、戻ってこい。

 

 堕ちてしまった娘を導き、引っ張り上げるかのように。昔のように、高町士郎だった頃のように暖かな声で娘を励ました。

 

 結局、悩んだあげく美由希は高跳びしてしまった。恐らくは身を寄せている母の、美沙斗の所に行ったのだろう。その顔は来たときと同じく、無機質で、無表情。瞳には底知れぬ憎しみと怒りを秘めた復讐鬼に戻っていた。けれど、大丈夫。

 

 きっと心優しいあの子は、妹のために舞い戻ってくるだろう。

 

 士郎はどこか吹っ切れた顔で、桃子の遺影と向き直ると、手を合わせた。俺も変われるだろうかと迷い、悩んだ挙句に出した答え。それを愛する人に報告するために。

 

 今度は、家族みんなで色んなことをしよう。そう、まずは縁側でお茶でもして、それからなのはを遊園地にでも連れてったら、喜ぶだろう……か?

 

 まあ、考える時間はたくさんある。少しずつ始めよう。取り戻そう。家族の、失ってしまった。時間を。




数千年とちょっとの平行世界の話

高町なのは
なのはが闇の書の主。
世界確率一%以下の偶然によって闇の書の主化。
足の麻痺で学校に通えないことを寂しく思い、同時に自分のせいで父や母に迷惑を掛けていると思っているため、暗い性格になってしまった。
要するにひとりぼっちだった頃のなのはが、そのまま歪みを抱えた状態。
リリカルなのはが始まらない。
なのはの不屈の心による介入がないためフェイトが救われない。
フェイトの不在により、闇の書事件が最良の形で解決できない。
高町家の家族構成により、グレアムが正規の手段で介入してくる。
よって世界が闇の書で滅ぶか、氷結封印されるかの二択。
確率的には、氷結封印されるほうが大きい。
氷結封印されると、守護騎士とともに笑い合い、泣きあって、皆に別れを告げる。なのはにとって守護騎士も大事な家族だから。

ちなみに闇の書の管制人格は広域型。なのはは収束砲撃型。相性はまあまあなので悪くない。
しかし、はやてのように最高値の相性を叩き出せず、能力は八割未満である。

八神はやて
両親はやっぱり事故で失っている。本人も事故に合う確率大。
闇の書の加護がなかったため、そのまま死亡するか、大怪我を負うかの二択。分岐点。この場合死亡する可能性がとても高い。
しかし、仮に生き残ったとしても親戚筋に引き取られるため、海鳴りから離れてしまうか。そのまま越してきた親戚と同じ自宅で過ごし続けるかの二択。分岐点。
通う学校は私立聖祥大附属高等学校。そこで、読書好きのすずかとは意気投合して親友となる。
すずかとアリサの喧嘩を仲裁、やんわりと説得して、なんとか二人目の友達を得る。
すずかの姉が、高町家の長男と付き合っている関係上、すずかはなのはのお見舞いに訪れている。
その関係で早くも仲良し四人組が結成される。なのは、はやて、アリサ、すずかの四人。
リリカルはやてが始まる。
しかし、ジュエルシード事件の関与。つまり非日常に積極的ではないため、あまり介入はしない。町に降りかかる火の粉の排除が先。
フェイトに関しても、事情を少し聞いて、協力しながら事態の解決にあたる。
インテリジェントデバイスとの相性が良くないため、高い魔道資質がありながら、全力を発揮できない。魔法もおっかなびっくり運用。
よってフェイトに勝てる可能性は限りなく低い。
最終的に管理局に事件を任せて、身を引く可能性が高い。
後にレイジングハートとの相性問題で、デバイスをユーノに返し。私には魔法が向いてないと自傷する可能性大。
その後、闇の書事件でなのはを失った事で、時空管理局入りする可能性大。
理由としては、親友のようにロストロギアによって命を失う人を見過ごせないから。


フェイト・テスタロッサ
同じように母の命令でジュエルシード集め。
しかし、グレアムが正規の手段で闇の書に介入。なのはを監視しているため、早くも時空管理局が登場。
プレシアの計画は、闇の書という予想外の存在によって、挫かれることになる。
プレシアは最終的に早期に集めたジュエルシードを使って、アルハザードに旅立とうとするか、そのまま捕まるかの二択。
アルハザード行きの場合、フェイトはプレシアを追いかけて虚数空間に落ちてしまう。
捕まった場合、間もなくプレシアは病でなくなる。この場合、拒絶されたフェイトは心を壊したまま、管理局に保護されることになる。
保護責任者は、グレアムの要請で事件を担当したリンディ提督。
しかし、そのまま衰弱して亡くなるか、リンディの献身によって何とか生きていくことになるかは本人次第。
確率的には衰弱死するほうが圧倒的に大きく、生き残っても、プレシアの影が人生に影を落とすことになる。

始まらないストライカーズ。
スバルが空港火災で死亡。
ギンガが空港火災で死亡。
フェイト不在でエリオは心を開かない。スカリエッティの玩具。
キャロは制御できない竜召喚で舞台を転々とする。
ティアナは執務官になろうと奮闘するが、才能を開花させられない。
時空管理局の崩壊。スカリエッティの暴走。次元世界の崩壊。
第三次、次元世界全面戦争勃発。ベルカとミットチルダ戦争並みの規模。地球も無事では済まない。
はやてが戦死する可能性大。
どこかの次元世界が、状況打開の兵器として氷結封印状態の闇の書を解放、暴走する可能性大。なのは死亡。

バッドエンド。

全てのフラグを叩き折り、バッドエンドを覆す。

私たちの最後の贖罪を始めよう。

幸せな最期を迎えるために。

紫天の盟主とその騎士たちが挑むは、こんなはずじゃなかった最悪の世界。

魔法少女リリカルシュテル始まります?

続かない。

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