BLEACH~ほんとはただ寝たいだけ~   作:真暇 日間

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BLEACH~103

 

 side 黒崎一護

 

 なんか出てきた液体は全部回避したが、壁に磔状態のネルにかかってその効果がわかった。ネルにかかった液体はぼこぼこと膨れ上がり、ネルとまるきり同じ姿に変わる。胴体に突き刺した斬月の傷などは複製されていないから、これは多分接触した相手の完全な状態のクローンを作るとかそういう能力なんだろうと推察できる。

 要するに、それに触れるとほぼ詰みだという事だ。

 

 でかいネルの姿をした奴らが一斉に襲い掛かってくる。本体のネルを巻き込まないようにするのは難しいが、できないわけじゃない。それよりも気を付けるべきなのはあいつが足元から伸ばしている気持ちの悪い花のような何かだろう。一体あれが何かはわからないが、ろくでもないものだという事だけはわかる。虚の出してくるものにろくでもない物じゃない物ってあったっけか? 少なくとも俺には覚えが……ああいや、俺の中の虚は別な? だってあれ俺だし。

 ネルの本体はでかい方の斬月が無理矢理固めてるから大丈夫だろうし、静血装の効果で頑丈さも上がってるから巻き込まれたところで早々死にはしないどころか傷一つ付かないはずだ。少なくともあの程度のが相手なら。

 そうして偽物を斬り捨てているうちに、俺が伸ばされた触手みたいなものの上に立たないのに焦れたのかザエルアポロが話しかけてきた。

 

「ところで、どうして彼女が君に近づいたのか知りたくないかい?」

「さっき自分の部下を改造とか言ってたからな。改造した結果小さくなったのか大きくなったのかは知らねえがお前が原因だろ」

「その通りさ!君は知識はあまりないようだが察しは良いね。だが、少し違う。

 彼女は元・十刃でね。色々あって仮面をたたき割ってやったんだけど、その時の傷から霊子が漏れ出して身体が縮んでね。面白そうだから僕が検体として貰ったものを改造して使えるようにしたのさ。力を封じるも出させるも自由自在、身体の大小もね」

「……成程。ちなみに席次はどの程度なんだ?」

「第三刃さ」

 

 強いわけだ。藍染が崩玉を手に入れる前と後では実力が大きく違うってのは聞いてたが、ネルはどっちなんだろうな? 戦ってみた感じだとウルキオラに少し届かない程度って所だが、刀剣解放があるからどこまで伸びるのかわからない。

 それからもザエルアポロの御託は続く。藍染がネルに完全催眠をかけているから本来なら特殊な能力を使えないところを使えるようにしているとか、身体を動かしているのはザエルアポロ自身の触手を飲ませたことで身体を乗っ取っているからだとか、自身の能力をよくもまあペラペラと話すもんだ。今の俺には理解できない。

 あと、そうやって話をしている間に足元に触手を伸ばしているようだがこんなものを受ける訳がない。わからないなら受けるかもしれないがわかってて受けるにはそれなりの理由があるだろう。例えば、周囲にいるネルのクローンたちが一斉に襲い掛かってきたりとかな。

 流石に月牙がまともに使えない状態で一気に襲い掛かられるときついんだが、何故かそれをやってこない。大半はすでに落としているし、ついでにネルに向かっている触手も偶然を装って斬り落としているんだが……難しい。

 俺の事を挑発しようとしたのかネルについて聞いてもいないことをいろいろと教えてもらったし、ついでに本人の能力についても多少。わざわざ敵に自分の能力を説明するとか何なんだこいつ……?

 

 だがまあ、正直そんな説明をされたところでだからどうした、以外の言葉が出てこない。ネル本人は味方かもしれないが誰かに操られている時点でほぼ敵だ。今の俺は少し前のように味方だろうが必要なら問答無用でぶった切れるほどおかしくはなっちゃいねえが、それでも動きを抑えるために腹をぶち抜くくらいは普通にできる。

 ……ぶち抜いた時にネル以外の霊圧に掠ったんだが、多分あれはザエルアポロの霊圧なんだよな。あれがネルを操っている触手の残滓みたいなやつなんだろうか。体内に入ると溶けて神経に侵入することで体を動かすとか言っていたから、あれで動かしているんだろう。

 いくら何でも虚の集合体である大虚に寄生した別の大虚を選択的に滅ぼすとかは俺にはできない。そういう特殊な能力は俺には無いからな。

 

 つまり、ネルを助けるなら操っている本人を倒す以外に道は無いということになる。

 

 実のところ、斬月には卍解の形態が二つある。虚と滅却師と死神の力がすべて同一化した大剣の卍解と、今のように虚の力と滅却師の力が独立した状態の二刀の卍解。出力に関しては間違いなく大剣の卍解の方が上だが、今それを使うとネルの本体が自由に動くようになってしまうからそっちは使えない。なので加減して卍解を使う。

 現れたのは白く短い細身の刀。俺はそいつを振りかぶり、周囲のネル達に剣圧を叩き込む。綺麗に胴体が両断されたネル達は形を保てなくなったようで溶け崩れるが、それに気を取られることなくザエルアポロに剣圧を打ち込む。

 同時に瞬歩でザエルアポロに背後に回り込み、回避しようとする背中を抑えてさらに剣圧を打ち込む。月牙が使えないのは本当に不便だが、まあ仕方ない。

 足元から背後に伸びた触手を両断し、返す刀でザエルアポロを縦に割る。綺麗に二つに割れたが、心配なので更に繰り返し細かく細かく切り刻んでおく。

 

「……一護ぉ」

 

 声をかけられて振り向くと、そこにはさっきまでの人形のような状態ではなく、しっかりと意思の光をたたえた目をしたネルがいた。出血は斬月のおっさんに止めてもらってるし、傷らしい傷は腹に刺さった斬月のみで……

 

 ザエルアポロの霊圧が消えていない。

 

「僕を、殺したと思ったか?」

 

 気味の悪い触手がネルから生え、話しかけてきた。

 




Q.待ってこれ勝てんの?
A.さあ? でもまあ主人公(一応)だし勝つんじゃないですかね?

Q.そんなことより織姫的に護廷のみんなの味が気になるんですけど。
A.面倒なんで隊長格だけね。
元柳斎.炭
砕蜂.炭酸入りの蜂蜜
一夏.普段から霊子を放出してないから食べられない
卯ノ花.鉄錆と消毒液
藍染.甘苦く渋みもある、織姫曰く『諦観の味』
白哉.熟しきってない酸味の強いさくらんぼ
狛村.……なんか、汗? みたいな?
京楽.梅の糖蜜漬け
東仙.イナゴの佃煮
日番谷.かき氷(ポン酢)
更木.死臭と鉄錆
マユリ.強いて言うなら多種多様な薬剤を下水でごった煮にしたような味
浮竹.湿布薬

本編完結後にこの話の外伝的な物を書こうかなと思うのですが、大雑把な内容をアンケートします。なお、ちくわ大明神が頑張ることでこれらの話は実現されますので無理だろとか思わないで大丈夫です。

  • 原作世界に一護達in
  • 事前に見えざる帝国滅ぼしてなかった世界
  • 尸魂界でP1グランプリ開催
  • 虚圏でP1グランプリ開催
  • 全部やろうか(マジキチスマイル)
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