BLEACH~ほんとはただ寝たいだけ~   作:真暇 日間

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BLEACH~111

 

 side 黒崎一護

 

 いつの間にか剣八は地に伏せて芋虫のように奇妙に身体をうねらせ、マユリは四肢を切り取られてビルの壁に磔にされていた。まともに動けていたのは二人だけで、他の奴らは全員立つどころか身動きすらまともに取れずに地面で蠢いている。相性とかもあるだろうが、一度嵌めたらほぼ勝ちってのは反則臭いよな。

 

 とりあえず挨拶代わりに月牙を一つ。一振りを二つに分けてそれぞれを左右から飛ばすが斬り落とされる。ああやって斬魄刀で防いだってことは、当たれば斬れるな。多分。

 

「おやおや。話もしないでいきなりかい?」

「挨拶代わりにはちょうどいいと思ってよ」

 

 斬月の先端から虚閃と月牙を混ぜ合わせて放つ。と言うか月牙と虚閃ってかなり似てんだよな。どっちも霊圧を固めて撃ち出す技だし、斬撃にするか方向だけ決めて垂れ流すかの違いだろ? 月牙より虚閃の方が圧縮率が高めだから同じだけの霊圧を使えば威力が高くなりやすいってくらいで。

 

「ふむ、それでは私からもそうさせてもらおうか」

 

 藍染の霊圧が嵐のように吹き付ける。ただそれだけで最下級大虚の虚閃程度の圧を感じるが、いまさらその程度で傷を負うようなぬるい鍛え方はしていない。藍染を中心に全周囲に虚閃が放たれているような状態だから周りの被害はクソでかいけどな。

 しかし本当にバカみてえな霊圧だ。織斑さんでもここまで頭おかしい霊圧はしていない。

 

「織斑隊長は普段から押さえているだけで、やろうと思えば似たようなことはできるよ」

「予想はしてた」

 

 あとなんか考えを読まれた気がするが、まあ織斑さん関係ならなんとなく俺もわからないでもないからいいか。

 

「古今東西織斑隊長につけられた修行の内容。『霊圧操作で全周囲から虚閃もどきを浴びせられる』」

「『パンジャンで追い回される』」

「『瞬獄殺(弱)受けて気絶寸前で耐える』」

「『霊圧奪われて貧血状態で戦う』」

「『一日十五回腹いっぱい食べるのに栄養不足になるほど追い詰められる』」

「『寝て起きたら一日理論を気絶に適用されて一日二十二時間修行』」

「『霊圧一気飲み内臓鍛錬』」

「『血管に霊圧叩き込まれて血装修行』」

「『鎖結いじめ』」

「『魄睡いじめ』」

「『バスケのボールになる』」

「『サッカーボールになる』」

「『両腕両脚を斬り落とされて霊圧操作で再生できるようになるまで耐久』」

「『縦に分割されて虚の俺と死神の俺に分けて再生できるようになるまで耐久』」

「『尸魂界の瀞霊廷内に潜んでいた王を含む滅却師達相手に本気の殺し合い』」

「『精神加速状態でゆっくり迫ってくる虚閃を撃墜もできずに無防備にただ受けるしかない状態で体感一週間ひたすら耐える』」

「『ようやく作った崩玉がポケットから転がり出てきた挙句『いっぱいあるからそれはやる』とか言われた』」

「はいそれ修行内容じゃないー俺の勝ちー」

「しまった」

 

 勝ったと言ったがなんか勝った気がしない。お互いに斬り合いながらのやり取りだったから本気ではないが、虚閃みたいな霊圧をひたすらに受け続けていた他の奴らはまだ大丈夫だろうか。多分大丈夫だとは思うし、なんならマユリあたりが生きていようが死んでいようが改造(なお)してしまいそうだが。

 

 斬り合いができている。剣八とマユリを軽く斬り倒す藍染と、一応とはいえ。

 わかっていることが一つある。今の状態だと俺は間違いなく藍染より弱くて、藍染は加減をして俺と斬り合いをしている。剣術の腕は藍染の方が上。霊圧は同じか若干俺が上。戦いの経験とか藍染の方が上。俺が間違いなく勝てると思えるのは霊圧くらいか。

 俺も藍染も卍解を残している。俺には虚化や滅却師の技や完現術もあるが、藍染がそれに対抗する技を持っていないとは思えない。まあ最終的には織斑さんがひょっこり現れて拳の一撃で全てが終わりそうな気もするが。

 

「それを言ってはおしまいだろう?」

「言ってねえよ勝手に読み取るな」

「いや、君の顔に出てるんだ。わかりやすいとか顔に出るとか童貞とか言われたことは無いかい?」

「最後のは今ここで関係あんのかコノヤロウ」

 

 言われたことあるが。最後のも言われたことあるが。そして事実だが。

 

「……おや? 織姫に会ってこなかったのかい?」

「なんで井上がここで出てくrいややっぱいい何も言うな頼むから」

 

 くっそこのヤロウ浦原さんみてえな楽しそうなツラしやがって……! 楽しいからねじゃねえよ何も考えんな答え合わせとかヤメロォ!(建前) ヤメロォォッ!!(本音)

 

「ふふ、一勝一敗、かな?」

「くっそこの負けず嫌いが……自分の半分どころか十分の一も生きていない奴を相手にそんなガチになって勝ちに来るかよ?」

「命に届きうる相手であれば生きてきた年齢で相手を見るのは愚かなことだと思うが? 君とて山本元柳斎重國を見た時、自分の五十倍近く生きている老人だから手加減しよう、などとは考えずに対応しただろう?」

 

 何も言い返せねえ。実際あの時はかなりガチになってたし何ならガチになっても倒せなかったという確信もあったから本当にガチでやってた。そして実際逃げることはできても勝てそうになかったから間違いじゃなかったと思ってる。

 

「しかし予想外だったよ。織姫であれば君と出会ったら我慢が効かずに食らいつくか食らいつく(意味深)と思っていたのだが」

「食べたらなくなるから直接は食べないとか言ってたぞ。実際垂れ流しにしてた霊圧は食われたし」

「君のソレは一回でなくなるのかい? 蛸かな?」

「交接腕じゃねえしそっちの方向に話持って行こうとするんじゃねえよ同性相手でもセクハラは成立すんだぞ」

 

 つーかこいつ(藍染)はまともに戦う気がまるでねえな。今も俺との斬り合いを愉しんでやがるし、なんなら俺が成長していくのが楽しくて楽しくて仕方ないって感じだ。今まで経験が無いからわからねえが、久し振りに合った親戚のおじさんが俺を見て『でかくなったな!』とか笑いながら言ってくる感じに似てるんじゃないだろうか。覚えがねえけど、誰かがなんかそんな感じのこと言ってたような気がする。

 だが、それはそれでなんでこいつにそんな感情を向けられているのかがわからねえ。あったことは無いはずなんだが……無いよな? なんか嫌な予感がしてきたんだが、本当にないよな?

 

「僕がここで『無いよ』と言えば納得するかい?」

「しねえ。むしろ『あんのか』って思う。あと考えてること読むな」

「いや君も大概だろう。刀を合わせればなんとなくでも相手の考えが読めるとか中々に反則だよ? 僕でも難しいさ」

「四分の一スケール織斑さんかよ」

「やめてくれ、その口撃は僕に効く。せめて1/256とか1/512とかにしてくれないか」

 

 そこかよ。

本編完結後にこの話の外伝的な物を書こうかなと思うのですが、大雑把な内容をアンケートします。なお、ちくわ大明神が頑張ることでこれらの話は実現されますので無理だろとか思わないで大丈夫です。

  • 原作世界に一護達in
  • 事前に見えざる帝国滅ぼしてなかった世界
  • 尸魂界でP1グランプリ開催
  • 虚圏でP1グランプリ開催
  • 全部やろうか(マジキチスマイル)
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