side 黒崎一護
なんでかわからねえけど俺はまた尸魂界に来ていた。まずは最近使い慣れた虚の力で黒腔を開いて虚圏に移動し、さらにそこから尸魂界に移動する。で、普通に瀞霊廷に入って織斑さんの居るはずの三番隊の隊舎にお邪魔するとなんでかもう一回発狂するまで心を折られた。まあ俺の心なんて折れて折れて折れて折れてばらばらになったのを粉砕機に入れて粉々にしてから更に磨り潰して高温の炉に入れて溶かして固め直してからが本番だから別にいいけど。(感覚麻痺)
で、尸魂界では滅却師はあまり歓迎されない存在らしいから俺の中の滅却師の力をこれ以上大きく伸ばすとなると面倒なことが多いからとなんかよくわからねえ場所に突然飛ばされた。
……いや、嘘だ。この場所がどこかはわかってる。なにせ俺が生まれ育った場所だからな。
だが、どうにも感覚がおかしい。いつもならすぐにわかる井上とチャドの霊圧がかなり弱いし、石田の霊圧も感じることができる。滅却師としては俺より遥かに上であるはずの石田が何でもない時に霊圧を垂れ流しているなんてのは考えにくい。だが、今ここに大きな事件がありそうだとは思えない。
ここはなんでも重霊地とかいう霊的なものが溜まりやすい土地だそうで、そのせいかは知らねえけど霊力に目覚める奴はそれなりに居る。と言っても幽霊を見ることができるくらいにまでなる奴はあんまり居ないが、それでもそれなりの数いるのは知っている。
まずは俺。それから遊子以外の俺の家族。石田とその家族に、井上、チャド、たつき。
浦原さんとテッサイさん、雨にジン太。まだ居るかどうかは知らねえけど夜一さん。それから現世に駐在任務中の死神たちに、時々いるのが観音寺。
だが、なんでかおふくろの霊圧が無い。石田のおふくろさんのもだ。それから……死神や滅却師としての感知にはそうでもないのに虚としての感知にすげえ引っかかるのがいくつかある。
なにより、俺自身の霊圧が感じられる。俺のとは思えないくらい弱々しいヤツだが、たしかにそこにある。多分何年か前の───ルキアに会う前の俺より弱いんじゃねえか? 感知するのも一苦労なレベルだ。
なんとなく、何の確証も無いことではあるんだが……俺の存在はあまり公にするべきではなさそうな気がする。少なくとも今の段階で俺が大っぴらに外に出ると面倒臭いことになるという予想ができる。何かやるならそれこそ全部終わらせる時か、もしくは俺と言う存在の姿を隠してやるべきだ。そう思った。
「霊圧の質を誤魔化すのであれば完現術を主体に戦うか、滅却師として戦うかのどちらかだろうね。この世界にも黒崎一護と言う存在があるのであれば間違いなく私の手は加わっているだろうから、死神としてはもちろんの事虚としての力も尸魂界にも伝わっているだろうからね」
「……滅却師の矢はどう撃つかは正直知らねえし、俺の完現術って他人への攻撃能力皆無なんだが」
「いやアレだ、完現術ってのは使い慣れた道具によって効果を変えんだろ? そりゃそうだよな、スプーンとナイフを同じように使うことなんざほぼねえからな。だったら今この場で何かを材料にもう一つ完現術を作っちまえばいい」
「んな簡単に……今俺が持ってるものなんて死覇装と斬魄刀くらいなもんなんだぜ?」
「……滅却師十字、私の使い古しでよければ使うか? お前はこれに思い入れはないかもしれないが……まあ私の一部ではあるからな。何らかの力にはなるやもしれん」
「斬月のオッサン……どう考えてもそれでできんのは弓だろ」
「「「じゃあ滅却師として戦うということで」」」
「そうなるか~~」
まあそうなるわな。死神としての戦いと虚としての戦いはできないわけだから、だったら残りは滅却師か完現術師のどちらか。そのうち完現術の方は戦闘力が無いとなればもう答えはわかり切っている。
それに、滅却師の矢は周辺の霊圧を集めて使うものだから俺自身の霊圧は感知されにくそうだしな。隠れて行動しないといけないっつー今の状況から考えても悪くねえ。ついでに仮面みたいのがあればもっといいんだが……そう都合よくあったりしねえよな。
「君もはんぺんにならないか───?」
「ならねえ。と言うかなんだよはんぺんって。いやはんぺんについての答えはいらねえ知ってるよはんぺんくらい。問題ははんぺんに『なる』ってとこなんだよ分かるか? 分かれよ? わかっていて無視すんなよ?」
「ああ、そう言えば……私は崩玉と融合して羽化したわけだが、その際に一時的に殻のような物を纏ってね。その時の姿が一部界隈ではんぺんに似ていると評判になってね」
「どこの界隈だよそれ。あとはんぺんに似てるってなんだよ。いや説明も実践もいらねえし俺ははんぺんにならねえから崩玉つまんでこっちににじり寄ってくるのをやめろォ!」
こいつ俺の中に来てからマジで愉快になったな!? なんだもしかしてこれが地か!? 織斑さんに脳まで焼かれて叩き直されて愉快になった感じか!? ギャグ落ちかよ!?
「……ああ、やはり振り回す側の方が楽しいな。織斑隊長がよく私達を振り回していた時に楽しそうに笑っていた理由がよくわかる」
「お前マジでいい加減にしろよ……?」
精神世界じゃなかったらこんな風に悠長に話すらしていられないかもしれない状況だってこと忘れてんじゃねえだろうな? まあこいつの場合わかっててやってる可能性があると言うかその可能性がめちゃくちゃ高いのがクソ。なんでこういうイカレてる奴に才能を与えたんだか。
「何を言う、黒崎一護。君曰くの『イカレていない者』が現状を打破するために力を求めることなどあるはずが無いだろう?」
「……そりゃそうだ」
本編完結後にこの話の外伝的な物を書こうかなと思うのですが、大雑把な内容をアンケートします。なお、ちくわ大明神が頑張ることでこれらの話は実現されますので無理だろとか思わないで大丈夫です。
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