side 黒崎一護
卍解は壊れると元に戻らないらしい。だがよく考えてみてくれ。俺の斬魄刀は虚の俺で、しかも超速再生の能力もあるタイプの虚だ。つまり何が言いたいかと言えば、ワンチャン卍解状態で折れても超速再生で治るのでは? ということだな。
「で、できるか?」
「無茶苦茶言いやがるぜこの脳筋。しかも試したことはねえが若干筋が通ってるのも腹立つ」
「試すために折ってみてできませんでした、となると最悪だからな。そもそも卍解が何らかの形で損傷する事態は避けるのが無難だ」
「不可能ではないだろうね。ただし相当疲れることは前提とさせてもらうが」
よっしやっぱりできる可能性はあるんだな。もし折れたらそうやって直そう。そんな機会はない方が嬉しいが。
それじゃあ鍛錬鍛錬。俺がこの世界のこの場所に飛ばされたということは、多分もうすぐ何かがあるんだろう。それも滅却師絡みの事で。そうでなければ相談内容とは違う完現術師と合わせるような時間帯に送り届けたりはしないだろうし。
だから今の俺がやるべきことは、手に入れた能力奪取などの練度をより上げていく事。『インヴェイダーズ・マスト・ダイ』についてはプログラミングとかは俺にはできないから本当に持っているだけ、もしくは出せたとしても入れ物としての箱を出すだけになりそうだが、流石に今この場でプログラミングの勉強に時間を割くわけにもいかない。まあ雪緒の過去で色々見ていたから本当に何の効果も無い箱を出すだけなら何とかできそうだし、良いとする。良いとすると言うか今はこれ以上できないからもう仕方ない。
しかし、他人の過去に事象を挟み込むっていうのはかなりやばい能力だ。使っていて常々思う。相手が数百年生きていればそれだけの経験を一瞬で詰むことができる上にその内容まで決めることができる。そして変えた過去は変えられた本人にとっては現実として認識される。そして変えられた過去において技術を習得していればそれは実際の経験として積み重ねることができる、と。
…………要するに、俺自身に過去を挟み込めばほぼ無限に修行を積める? 過去についての設定は過去を挟んだ存在、つまり俺自身が自由に決められるから───
待て。もしかして、これか? あれじゃないか? 織斑さんが何らかの方法でこれと似たような物をどこかで覚えて俺に使うことで一瞬で大量の経験を積ませるためにそういう過去を挟んだんじゃないのか?
だとすると、これを俺にもう一度使うとワンチャン二回目判定貰って今の経験が全部なくなる可能性も出てきたりするのか? それはあまりにもったいねえな。自分に使うのは一応やめておこう。使うとしたら織斑さんが俺をここに飛ばした方法がこれじゃないってことを確認出来たらか。
まあ、織斑さんなら俺自身を本当に異世界でも並行世界にでも飛ばせそうだし、逆にそんな手間をかけずに過去だけ作って追体験させてる可能性も十分あるからマジでどっちかわかんねえんだよな。便利だからいいけど。
滅却師の力の修行って基本が全てに繋がるから、本当に霊子操作以外を修める必要性はそもそもないんだよな。基本の矢もそうだし、弓を作るのもそう。石田が前にやっていた銀筒に霊子を貯めて使う術とかはなんかよくわからねえ詠唱が必要らしいけど、詠唱が無くとも霊子操作で完璧に術式をなぞれば同じように発動はする。ただ、これが何でか死神の鬼道には当てはまらないのがわからない。マジで鬼道が難しい。鬼道だけが妙に難しい理由はわからねえが難しいものは難しい。
「いや、単純に力の根本が純粋な死神のそれではないからだと思うよ? 君は今まで純粋な死神の霊力を自身の中に感じたことは無いはずだ。君の力は常に死神のそれと虚のそれに加えて滅却師のそれすらもが混じっていたはずだからね。純粋な死神の力であれば結構簡単にできるはずの鬼道に不純物が混じることで効果がおかしなことになっているのだと思うよ」
「え、そうなのか?」
「想像でしかないが、大きく外れてはいないだろうね」
そういえば、確かに死神としての力だけ選んで使うようにして戦うとか俺には無理だわ。死神の力に限らず虚の力も滅却師の力も選んでは使えない。選んで使えるのは完現術くらいじゃねえか? 多分後天的に得たものでかつ俺以外の何かを力の源にしているから選んで力を使うことができるんだと思う。詳しくは知らねえけど。
しかしそうか。そうなると俺が鬼道を使うのは大分難しいってことでいいのか? 斬月のオッサンのおかげで滅却師の力だったらなんとなくわからなくもないんだが、滅却師の力は滅却師の力で完現術と間違えやすいのが問題になる。霊王が滅却師だったからなんじゃないかと思わなくもないが、霊王は滅却師であるだけではなく死神でもあったそうだからそのあたりで混じったりしているんじゃねえか?
「滅却師の術なら使うことはできるのではないか?」
「霊子操作で再現できない滅却師の術ってあるのか? 血装とか聖隷とかはそれでできるし、影の中に世界を作るのもそれでできたし」
「……無くはないが、単純に霊圧が足りないから増幅させてそれを撃ち出すか陣を敷くかのどちらかだ。お前の場合はそもそも増幅させる必要性がまるで無いし、陣を敷くのもわざわざ敷く手間をかけることもない。霊圧のごり押しでいけるはずだ」
「ステータスさえ上げておけばレベルもスキルも必要ない理論がここでも通じるとか怖いな……あと霊圧が足りない場合の増幅方法について詳しく」
聞いてみたが脳筋だった。圧が足りないなら内容量はそのまま規模を小さくすればいやでも圧は上がるからそれを使う。結局どこまで行っても霊子の操作でどうにかなる内容だった。陣を敷くのも術式としてそういう形を取らせることで効率よく霊子を収束させて規模を大きくしたり消費を少なくしたりする方法らしい。霊子の操作の技術が少なくともある程度の威力を出すための方法だそうだけど、そもそも圧縮させないで垂れ流すだけで十分な霊圧を持っている俺からすれば無用の長物と言える技術であるらしい。使う機会があるとするなら……自分以外の滅却師と敵対した際に相手の許容量以上に圧縮した霊圧を相手に使わせることで身体に負担をかけさせて自爆させるくらいだそうだ。
……この世界で滅却師とか石田と石田の家族以外に居ないんじゃなかったっけか? 使う機会なさそー……。
本編完結後にこの話の外伝的な物を書こうかなと思うのですが、大雑把な内容をアンケートします。なお、ちくわ大明神が頑張ることでこれらの話は実現されますので無理だろとか思わないで大丈夫です。
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