side 黒崎一護
尸魂界、瀞霊廷にて滅却師の侵攻が始まり、そして即座に終わった。僅かな時間で瀞霊廷内は塗り替えられて滅却師の領域へと作り替えられてしまった。お見事。
そしてその直後、突然現れたパンジャンドラムのレース会場にされて様々な場所で起きる大爆発。巻き込まれる死神と滅却師。何故か死なずにアフロになるだけで済むが防御しようとしても何故か防げずアフロになるユーハバッハ。当然巻き込まれてアフロになるハッシュヴァルト。不思議なこともあるもんだ。
まあ俺は俺でお目当ての奴を探して取り込んでおかないといけないんだが……ああ居た居た。
まず一人、影から現れた瞬間に仲間から一人だけ置いて行かれた女、バンビエッタ・バスターバインを俺の纏う影に吞み込む。俺があれだけの被害を出してやったにも拘らず特に何も考えている様子が無いのは、自分の持つ力に対する信頼と、俺が改変した本人にとっての過去の認識によるものだろう。
滅却師の力って本当に便利だよな。一番理不尽にこの世界の概念とかに喧嘩売っているのは完現術だし、一番破壊に向いているのは虚の力だが、一番小回りを利かせられるのは滅却師って感じだ。まあ小回りが利くことと融通が利くことは=じゃねえけど。
「それはどういうことかな?」
「あんたの右腕が滅却師やってる理由もよくわかるって話だよ」
大雑把に言えば、ハードディスクとOSとソフトとアプリとウイルスみたいなもんだろ。パソコン詳しくねえからあんまり自信もっては言えねえけど。
ハードは世界。OSは世界を適切に動かすための法則。OSに干渉できるアプリが完現術で、OSを正しく機能させるためにウイルス駆除やらをするウイルスバスターみたいなソフトが死神。OSが動くことでどうしても出てくるゴミデータが虚。そのゴミデータにあっという間に領域を取られて動かなくなるから先に自分たちの邪魔にならないようにしようとするアプリが滅却師で、でも滅却師が処理したデータは後から入れられた物だからそれまで適切に回っていたOSには使えない形でデータ容量を食ってOSの動きの邪魔になる。まあ多分大体そんなかんじなんじゃねえの? あってたりあってなかったりしそうだが。
結局のところ何が言いたいのかってーと、前進を司ると言われる右腕が、その存在として後天的に生まれた滅却師になるってのはまあわからなくはないってだけのことだが。
下でわちゃわちゃと騒ぎ始めている間に更に狙いを付けていた数人を回収しておく。これで回収すべき相手はもういないから暫くはここで眺めていることにする。どうせここまで来るし、ここで待ってた方が巻き込むべき相手を巻き込みやすい。全知全能は未来を見て、その上で確認できた力を無効化する力。そこに霊王としての存在の格を取り込ませて強化することで未来改変に至るわけだが、俺の場合は俺がもう殆ど霊王みたいなものらしいから普通に未来を眺めて改変して、なんてことができる。
隠れている女の足元に俺の影があったことにして、その影で呑み込む。バンビエッタ・バスターバインとは別の、一枚隔てた別の世界に隔離しておくことで中で勝手に殺し合いになったり、もしくは暴れまわる奴に巻き添えを喰らわないようにした。似たようなことを後二人分繰り返して、あとはこっちで色々と過去を調整してちょうどよくしてやらないとな。
それはまあ片手間でもできるから、どちらかと言えば下で起きてるよくわかんねえ大会を楽しみたいところだ。
ああ、あと手に入れられそうなのはみんな手に入れといた方が良いか。流石にこんな機会はもう無いだろうし───ああいやまあ一回過去に行って未来に行ってやれば疑似体験はできんだろうけどさ。
例えば、Vの能力。想像力を基にそれを現実にする。思考さえできればおよそ何でもできるその力は、究極的には滅却師のそれに加えて霊王の身体由来の完現術が合わさったものだ。脳だけで存在し続けたことで、空想こそを最も大切なものとして執着以上の感情を抱くことでそれを完現術の対象にしたんだろう。なんとも無茶苦茶な方法だ。形が無くても、そもそも存在していなくてもそれに執着することができさえすれば本当に何でも対象にできるんだな。頭おかしいだろ織斑さんでもそこまでやんねえぞ多分。実際にできるかどうかは置いといて。
でもまあ、多分やろうと思えばできなくはなさそうなんだよな。流石に全く同じ方法じゃないだろうけど、それでもまあ結果が同じであればそれでいいわけで。むしろ目的を達成することができさえすればいいなら全く同じ方法をとる必要性は欠片も無く、例えば相手を殺すんだったら首を刎ねようが頭をカチ割ろうが同じ。当然、下で縦横無尽にコースを外れて走り回ってゴールより滅却師を狩ることに精を出しているパンジャンドラムに爆殺されても同じ死だ。可哀想に血を撒こうにも血が噴き出ることもなく蒸発したら使えないねぇ……沢山ミサイルやら装備してても元々自爆兵器であるパンジャン相手に火薬は駄目だったねぇ……。
お、こっちの世界の俺が今落ちた。んで近くにいたパンジャンの自爆に巻き込まれた。あーあーせっかく決めてたのに色々台無しになってんな。俺がここに来た時点で、もしくは織斑さんに目を付けられてた時点で台無しになる準備は万端整ってたような気がしなくもねえけど。
本編完結後にこの話の外伝的な物を書こうかなと思うのですが、大雑把な内容をアンケートします。なお、ちくわ大明神が頑張ることでこれらの話は実現されますので無理だろとか思わないで大丈夫です。
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