魔法世界において、あらゆる物を対象にあらゆることができる鍵。この世界においては霊子体に限定されるがあらゆる物を対象にあらゆることができる。霊子体に限定されるが。
「……いや、これはいくら何でもチート過ぎませんかね……? そんな訳で没になりました。作者は普通に使ってても十分に強いチートの使い方を工夫して最強になるのが好きですが、誰がどう使っても最強以外の何物にもならない物は好きではないのです」
side 織斑一夏
大人しくなった門番の腕を継ぎ、薬を使って無理矢理寝かしつける。そしてこっそりと離れようとする黒猫をつまんで膝の上に。昔っから毛並みは良いんだよな、こいつ。
「……で、なんでお前当たり前みたいな顔してここに居るんだよ」
「ん? ああ、今のお前たちじゃ隊長格と出会ったら確定即死だから多少戦えるくらいにはしてやろうってのと、そっちの二人……完現術者なのはわかるが能力が随分と未発達と言うか不完全な形で無理矢理出しているのがわかるから命を削りだすより前に多少教えてやろうかなと。あと夜一を揶揄うためだな」
猫の状態の夜一は良い感じにモフり倒すとダレる。ダレると言うかたれる。正直人間の姿の時より猫の姿の時の方が好みだ。本人どころか誰にも言った事は無いが。
「ああ、一応言っておくが門番の腕を斬り落としたのは仕事だからだ。瀞霊廷の中にいる時は休暇中でも急な仕事が入ったら対応しなきゃならんし、さっきのあれは急な仕事として対処させてもらった。あとさっきも言ったがお前ら弱いから隊長格に遭ったらまあ即死するから多少は戦える程度にまでなって貰おうと思ってな」
「おい、俺達だって結構修業を」
「ん? もっぺん言ってみ?」
殺気は込めないまま霊圧を上げる。込めた霊圧は精々が一番新人の隊長が卍解した時程度。ここから技を使ったりすればかなり上がるし、俺の本気からは程遠いんだが……この程度でも完全に呑まれてしまっているのがわかる。一部は気絶すらしそうになっているし、と言うかいっそ死にそう? 殺気は込めてないんだが……と、一応ここで抑える。なお夜一は跳び退こうとしたところを抑えつけたので未だ膝の上だ。
「はっきり言っておこうか。今のくらいなら隊長の席に座っているやつだったら誰でも同じことができる。副隊長でも一部は同じことができるし、極一部では三席でもできる。お前らはただそこに極一部の三席がいるってだけで、普段なら相手にもならないような雑魚相手に苦戦どころか殺される可能性すらあるってことだ。理解したか? と言うか、これで理解できないんだったら今すぐこの場で穿界門作って現世に送り返してやるから自己申告な。理解できなかった奴挙手ー。ついでに修行受けたくなーいって奴も挙手なー」
一応見回してみるが、誰も手を上げていない。そりゃあ俺みたいのが目の前に居たら、そして今くらいのなら結構誰でもできると言われたらそう言う反応にもなるわな。実際結構できる奴ならいるし、なんなら殺気をしっかり使えばこれ以上の奴とか普通にいるし。
そう言うことで全員修行場に放り込む。こいつらが今霊体、いや、この世界だと魂魄あるいは霊子体とでも言うんだろうが、ともかくそれでよかったと思うのは、霊圧を放つことができる類の存在はこの尸魂界の中において老化が遅くなる傾向があると言う事だ。それはこいつらが救い出そうとしているあの娘、ルキアが百五十程度とはいえ人間の寿命を遥かに超えて生きているという点からもわかるだろうが、とにもかくにも非常に都合がいい。
俺はその状態を利用して、こいつらの霊子体と肉体の老化の速度を釣り合わせるように内部の時間経過の速度を上げる結界を張った。霊圧が高ければ高いほど加速度は上がっていくが、逆に低ければ低いほど一度に使える時間は短くなる。仕方ないわな。
あと、一応夜一の方も相手をしているが、こいつ大分鈍ってるな。ちょっと後で追いかけっこしよう。捕まえたら頭のてっぺんから尻尾の先まで全部ブラッシングします。拒否は認めない。
そう言う訳であれだ、ちょっと護廷の方にテコ入れしすぎたから今度は主人公の方にもテコ入れする必要に駆られてしまったわけだ。だって今のまま行ったら十二番隊とかは俺との関わりが薄いからまだいいにしても、十一番隊の奴らが全体的に強くなってるからな。もしかしたら途中で負ける可能性もあるし、ついでに言うと主人公が廷内に侵入して一番初めに見つかる相手がその十一番隊三席のはずだから可能性は結構高めなんだよな。うん。
滅却師の方は多分大丈夫だろうと思うし、それに合わせて女の子……何だっけ、
あと夜一は……うん、追いかけっこをしたら風呂だな。全身泡塗れにしてやる。
そう言う訳でこれから暫く修行パートだ。しっかりかっちり強くしてやるから安心して強くなれ。できなきゃ死ね。
それと、どうでもいいかもしれないが霊子体が霊圧を放つことができるようになるとその強さに応じて老化が遅くなる理由についてだが、原作において更木が主人公の刀を肌で受け止めたことがあっただろう? あれは主人公が殺すために研ぎあげた刀から放たれる霊圧より更木が垂れ流している霊圧の方が遥かに強かったから起きたことなんだが、あれは実のところ物質に限らない。霊圧によって時間の流れから受ける影響を弾いているわけだ。だから霊圧によって老化の速度が変わる。まあ霊体になるとそもそも物質よりも精神の影響を受けやすくなるから若いつもりでいるとずっと若いままだったりもするけどな。
Q.なんか繋がり無くない?
A.あの後一護の顔面掴んで夜一の背中つまんで一旦引かせたようです。なお、兕丹坊は現在貧血で倒れています。
Q.どのくらいまで強化するの?
A.ここから修行パート入るので自分の目で確認してください。