BLEACH~ほんとはただ寝たいだけ~   作:真暇 日間

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「今回もやってきましたボツ斬魄刀シリーズ。今回紹介するボツ斬魄刀はこちら」

虚刀・鑢

斬魄刀を持つと弱くなる。

「完全にデメリット斬魄刀です本当にありがとうございました。しかもそもそもこれなしでも虚刀流の技だけなら使えるしな……いや、形だけだが」


BLEACH~36

 

 side 織斑一夏

 

 修業は続くよどこまでも。具体的にはあれだ、ユーハーヴェーハーと虚の主人公と主人公が合体して虚圏で四番に追い詰められた時になったあの状態になってもまだ続く。とりあえず一応の卍解はできているし、仮面を出したままそこそこ行動できるようにもなっているし、若干ではあるが静脈に霊子を流して静血装を使えるようにもなっている。動血装の方は現状ユーハーヴェーハーは使わせるつもりはないようだが、まあそれについてはどうでもいいな。目的は十分強くなる事であって滅却師の能力を意識的に使えるようになる事じゃないし。と言うかこいつ教えれば教えるだけ砂漠の砂に水を流し込むような感じで吸収していくから教え甲斐がある。なお、リアルに砂漠に大水をいきなり出したら砂に吸収されるんじゃなくて細かすぎる砂と水との間に空気の層ができて吸収しきれずすさまじい勢いで砂の上を水が転がっていく感じになるから絶対やらないようにな。できんだろうけど。できたとしても突如として実行するような馬鹿はおらんだろうけど。

 ……うん、よく考えたら今の状態でそこまで強くなったら色々と問題が出てくるような気がするぞ? そこ止まりだったら平気だとは思うが藍染は大丈夫か? ……大丈夫か。ここまでやってギリ同等に届かないってとこじゃね?

 

「おーい、今くらい鍛えれば大体の奴には勝てると思うがどうする?」

「……朽木白哉には勝てるか?」

「あ? あー……初手不意打ちで飛廉脚と瞬歩の同時使用で気付かないうちに背後から最速で近づいて首を刎ねるくらいの事はできると思うぞ。真正面から戦った場合の勝率は知らん。俺の物差しはkm単位でな。ミリ単位の差なんぞ測れん」

「今でも俺とあんたにそこまで差があんのかよ……」

「一応言っておくが俺が転がしてたパンジャンドラムは趣味と暇潰しを兼ねて適当に作った遊び道具だぞ? 使うのが俺なら怪我すらしない奴を必死に避けて、爆風の余波だけで死にかける奴に言われてもな」

「マジかよ……」

「あ、最後に俺と戦ってみるか? お前は卍解でも虚化でも何でも使っていいぞ。俺は二番目に殺傷能力の低い鋸で相手してやる」

「鋸!?」

「ん? ああ、俺の斬魄刀は特殊でな。始解の形と卍解の形がそれぞれ十以上あんだよ。頑丈さの鉋、切断力の鈍、数の鎩、軽さと脆さの針、防御力の鎧、重さの鎚、回復力の鐚、人間らしさの釵、毒気の無さの鋸、誠実さの銓、毒気の鍍、距離と連射力の銃、って具合にな」

「……それぞれに別の能力があるのか?」

「あるのもあるし、無いのもある。ただ一つ言えるのは、始解一つにつき卍解一つ、ってことだ」

「……そういやあの刃の無い刀……」

「あれが銓だ。自身を見つめ、自身の迷いや悩み、欲を斬るための刀だ。だから刀身が無い。効果としては……集中力が異常に増すくらいだな。その分休みを多くとらないと疲労で死ぬが」

「あれ使って入ってきてるんじゃねえのかよ!?」

「俺の斬魄刀を経由してお前が刃禅やってんだから当然俺の意識の塊である斬魄刀から俺が入ってもおかしかねえだろうよ。そんなことより、さっき言った鋸ってのはこれだ」

「……木刀?」

「その通り。ただし、ただの木刀だと思って甘く見るなよ。そもそも人間は木刀でも死ねるんだ。死なないように加減はするが―――死んだらすまんな」

「……卍解!」

 

 俺の前で主人公君は習得したばかりの卍解を使う。全身を覆うマントのような黒い衣に黒一色の打刀、卍解としては異様なほどに小さなそれを構えた主人公君は、まあ一番隊以外であれば隊長格にも引けを取らないだろう。更木に勝てるかは知らん。藍染に勝てるかも知らん。ただあの爺さん相手だと分が悪いだろうな。『分が悪い』程度である時点で末恐ろしいが。

 さらにそこに虚化の仮面を被ることで力が跳ね上がる。これで多分総隊長の爺さんとも結構いい勝負ができるんじゃないかと思うが、あの爺さんの切り札は面倒臭いからな。ちなみに俺がそれを受けた場合、炎と同化できるから鋩に集めた炎がまず一切効かない。死んだ奴らが纏わりついても全部一瞬で爆破できる。一帯を焼き尽くされても特に何ともなく、一万五千度くらいなら問題なく耐えられるから危ないのは尸魂界だね。

 ただ、今の主人公君はそれに比肩できるだけの能力を持っている。と言っても通常状態でそんなことができる訳も無く、動血装と虚化、卍解の三つを同時に使うことで一時的にその域にまで踏み入ることができるってくらいの物だが……十分にやばいわな。

 

「先に行っとくが、できる限り虚化と動血装は使うなよ。虚も滅却師もここじゃ目の敵にされる存在だからな」

「……必要になったら使うぜ」

「使わないと勝てないような奴と戦うな、って言ってんだが……まあいいさ、聞くとは思ってないし」

「そうかよ」

 

 お互いに構える。俺は本当なら無行の位が得意なんだが、今くらいは良いだろう。相手を殺さなければいけないわけでもないんだし、その辺りは手抜きだ手抜き。

 

「最後に一応言っとくが、俺の事は誰にも言うなよ。言ったらついうっかりお前の部屋の引き出しの中に母親の洗濯物の下着が迷い込むかもしれん」

「おいふっざけんなよてめえ!?」

「真面目に言っている。俺にこうして手習いを受けたこと、そして俺に出会ったことは誰にも言うな。もしも誰かに伝えれば、お前の部屋の机の引き出しの上から二段目に母親と妹達の洗濯前の下着が迷い込むからな?」

「増えてる上に洒落にならねえからヤメロ!わかった誰にも言わねえよ!」

「よし約束だぞ!約束を破ったらさっき言った通りお前に変身して空座町の空を変態的な編隊飛行して街を騒がせてやるから覚悟しておけ!」

「さっきと言ってることがまるで違「隙アリィ!」グワーッ!!」

 

 よし勝った。やっぱセクコマ強いわ。

 




Q.実行すんの!? と言うかできるの!?
A.可能です。そしてもしも一護がそれについて口にしたら実行することでしょう。

Q.つっよ。一護つっよ。今の時点で原作のどのくらいの強さ?
A.恐らく虚圏編で現世に返ってきた直後以上最後の月牙天衝使用可能状態未満、ってとこだと思います。

夜一の斬魄刀ですがどうしてほしいです?

  • 出さなくていい
  • オリ斬魄刀作っちまえよ
  • ネタ斬魄刀にすれば使わない理由になるよ?

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