side 四楓院夜一
「夜一様!夜一様!夜一様!夜一様ぁあああぁぁわぁああああああああああああああああああああああん!!!あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!夜一様夜一様夜一様ぁぁあぁわぁああああ!!!あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくんんはぁっ!夜一様の射干玉のような御髪をクンカクンカするお!クンカクンカ!あぁあ!!間違えた!モフモフするお!モフモフ!モフモフ!髪髪モフモフ!カリカリモフモフ…きゅんきゅんきゅい!!織斑が言ってた通り夜一様が来てくれたぁぁ!!あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!!浦原から逃れられて良かったね夜一様!あぁあああああ!麗しい!夜一様!美しい!あっああぁああ!」
「……」(死んだ目)
一護たちと分断され、瀞霊廷内で姿をくらませようとした瞬間、砕蜂に捕らえられた。それも、儂が夜一だと理解した上でだ。
そして今、猫の状態の儂の腹に顔を埋めながらすーはーすーはークンカクンカと儂の匂いを肺一杯に取り込もうとしておる。どうしてこうなった……? あと浦原とは特に何も無いから安心せい。
ぽす、と肉球で頭を叩いてみるが、それをする度に『ああぁぁぁあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ夜一様の肉球が私の髪に触ってる!触っちゃってる!フォェェェェェェェイ!!』とテンションが急上昇してしまうため何もできない。あと砕蜂は随分と腕を上げたようじゃ。この身体とは言え儂が逃げ切ることができんとはの。
『その砕蝶は俺が鍛えた!』
ふざけるでない。と言うかどこから声が……いや違う、これ声じゃない。なんかよくわからんがなんか通じている。理由はわからんし解決方法も解らん。あと砕蝶ではなく砕蜂じゃ。
と言うか、なんぞ風の瞬閧を纏ってこちらの行動を絡めとったり動きの起点を潰されたりするせいで抱き着かれた状態からほとんど動けんのじゃが?
『それの練り上げも俺が案を出して目の前でやってみせた!疲れた!』
死ね。頼むから死ね。なんという事をやらかしてくれよったんじゃ本気で死ね。
『いやだってお前らが俺に仕事を押し付けていくから……当時俺がした苦労分を補填してくれたっていいだろ?』
どう考えてもこれの方がきついような気がするんじゃが……と言うか会話になっとるのはなぜじゃ?
『あれだよあれ、ほらあれ』
どれじゃ!?
『なんか気合で何とかなる系統の奴だよ。わかるだろ?』
わかるかっ!!と言うかこやつをこうしたのがお前なら何とかできるじゃろ!? なんとかせんか!
『いやぁ、俺は今寝てるし無理かな? まああれだ、何も言わずに出て行ったのが原因なんだから諦めて受け入れてやれよ。とりあえず適当に頭でも撫でてやんな。夜一成分を十分に摂取したら治るさ。多分』
儂の成分ってなんじゃ!?
『あ、ごめん俺これから夢の中でパンジャン転がし祭りを開かないといけないから時間無くなるわ。じゃあな』
待て織斑!織斑ァァァァァ!!!?
……あやつの声が消えよった。どうやら本当に儂を置いて行ったようじゃな。今度会った時に何してくれようか……。
「……失礼いたしました、夜一様。久し振りの純夜一様成分の補給だったものでつい暴走してしまいました」
「純な儂の成分ってなんじゃ……」
「ですがもう大丈夫です。純粋な夜一様成分を取り込んだことで私の調子は最高潮、今ならどんなことでもできるような気がいたします。さあ、浦原の奴を殺しにまいりましょう!」
「いやいや違うぞ!? 儂が尸魂界に戻ってきた理由はそうではない!」
「……? !もしや、私に会いに来てくださったのですか!?」
「全くの0ではなかったが会えればいいな程度の感覚であったわ」
「やはり私と夜一様は両想い……!」
「その両想いは一般的に使われるそれと意味が違うような気もするがまあ間違ってはおらんの」
「ああぁあぁぁぁぁぁああああぁぁあぁぁあぁぁぁぁぁああああl!!!」ビクンビクン
うわぁ……なぜこんなになるまで放っておいたんじゃ織斑の奴……最終的に儂に擦り付けるのだからと手を抜いたか? あるいはむしろ手をかけさせるためにこんなにした可能性もある。おのれ織斑め……!
……だが、今行われている行動で分かった。間違いなく砕蜂は今の儂よりも強い。百年の錆は織斑に何度か殺されかけて落としきったが、正直雷獣戦形をやったにもかかわらず『よーしよしよしよし』とかされて無力化されるとは思っておらなんだ。あと正直儂自身の織斑に対する好感度があそこまで高いとも思っておらんかった。儂の雷獣戦形は気分で色々変わるのは知っとったが、まさかああなるとは全く思っておらんかった。
それに、好感度が高いと言ってもそれも気分で変わる物だとばかり思っていたんじゃが……本能が強く出すぎるせいで攻撃に行くどころか媚びに行くとは思わんかった。ただし織斑もそうなるとは思っていなかったようで眉間を人差し指で抑えておったのを覚えておる。そして雷獣戦形の儂はその指の上から同じように指をぐりぐりと押し付けておったな。
……よし忘れよう。忘れたい。全力で忘れたいから忘れることにした忘れた。よし。
「砕蜂。少し手伝え」
「はっ!」
……刑軍の統括がこれでいいのかの? 駄目な気がするんじゃがなぁ……。
Q.もうこれ駄目じゃね?
A.完全に駄目ですありがとうございました。
Q.と言うか速攻捕まったんか……。
A.降りようとしたらそこで超いい笑顔で待ち構えられ、そこから術で移動したら移動先で捕まりました。