BLEACH~ほんとはただ寝たいだけ~   作:真暇 日間

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BLEACH~54

 

 side 黒崎一護

 

 結論から言うと勝てなかったが負けもしなかった。いや、まさかあそこからさらに追加で二人来るとは思わないだろ? 逃げたよ。ルキアを連れて。

 六番隊の白哉と、十三番隊の浮竹、その二人と戦っていたところに乱入してきたのが七番隊の狛村と九番隊の東仙。合計四人の隊長格を相手にするには場所が悪すぎたし、消耗もかなりあった。まともにやってたら逃げることもできなさそうだったが、だったらまともにやらなければ問題は無いわけだ。

 

 月牙天衝。斬月の能力であるそれはとてもシンプルで分かりやすい能力だが、使い方は色々工夫ができる。と言うか使ってるのを見た織斑さんに言われて色々と新しい使い方を試さざるを得なくなった。正直辛かったが役に立っている。

 普通に飛ばす方法。飛ばさず纏わせて威力を上げる方法。纏わせて斬撃を打撃に変える方法。そして放ちはするが飛ばさずにその場に固定して空間に罠として仕掛ける方法。罠の状態から一発きりの固定砲台に変える。様々な使い方ができる。

 狛村と言う男の巨大な一撃にはその衝撃と対抗できるだけの一撃を撃つために打撃に変えた月牙で弾き返し、東仙の無数に分裂して飛んでくる刃は剣圧で真正面から撃ち落とす。飛ばした月牙を跳ね返してくる浮竹にはこちらからはできるだけ手を出さず、白哉は超接近戦を挑み続ける。こうすることで音を使った攻撃や高速で飛び回る千本桜をかなり弱体化させることができた。

殺さないように加減はしているが、流石に四人を相手に殺さないようにしながら勝ちに行くのは難しい。殺してもいいからとにかく勝ちに行くなら何とかなりそうなんだが、本当に殺した場合まず間違いなく現世にまで追手がかかるからな……どうしたもんか。

 

 そう言う訳で置き月牙を上手く使って相手を足止めし、逃げ切った。俺が離れるとそれに合わせて音が追ってきたり無数の花弁のような刃が追ってきたりしたが、全速力で走ったら逃げ切れた。俺、いつの間にか音より早く移動できるようになってたんだな。流石に驚きだ。

 

「一護……強くなったな」

「まあ、色々あってな……」

 

 色々。(木刀による突きで作り上げられた衝撃波の壁に圧殺された思い出)

 色々。(全力の月牙天衝を木刀で真似られ真正面から撃ち負けた思い出)

 色々。(置き月牙を真似られた挙句改造されて自動操縦月牙を何百単位で撃ち込まれた思い出)

 色々。(月牙で作ったパンジャンドラムで追い回されてなんか爆発に巻き込まれた思い出)

 色々。(自動操縦月牙と月牙パンジャンの合わせ技で切り刻まれた思い出)

 色々。(突如として背後や横から現れるパンジャンに轢かれた思い出)

 色々。(なんか爆発した思い出)

 色々。(天鎖斬月を引っ張り出されて纏めて爆破された思い出)

 色々。(月牙天衝を突きで使われてぶち抜かれた思い出)

 色々。(黒い月牙天衝を素手で蚊でも払うかのように払われた思い出)

 色々。(虚化+動血装+卍解状態なのに速度で負けた思い出)

 

 ……本当に色々あったな、もう忘れたい。忘れないが忘れたい。

 

「一護。目が遠いぞ」

「大丈夫だ。大丈夫とは言い難いが大丈夫だ」

「それは果たして大丈夫と言っていいのか……?」

「霊圧失って戦うこともできない奴に心配される程じゃねえよ」

 

 はいぐぬ顔頂きました。実際こんな状態のルキアに心配されるような事じゃねえし、こんな状態のルキアに心配されたところで何かが変わるわけでもねえしな。俺は何も間違っちゃいねえ。

 

 さて、これからどうすっか。みんな集まらねえと帰れねえからまずは合流するために行動するとして……その間ルキアの事をどうするかも問題だよな。戦うどころかまともに走ることもできない状態なわけだし、一人で置いて行くのは論外。だが誰かに預けるにしても問題は誰に預けるかだ。

 石田と井上が一緒に居るようだしあの二人に預けるのがいいか? だが周りに誰かいるようだし、いきなり現れた俺と仲良さげに話しているのを見咎められれば問題になるだろう。

 チャドは……どうやらまだ捕まっているらしい。霊圧が安定しているようだから状態は悪くないと思うが、早めに助けに行ってやりたい。

 夜一さんは……猫だしなぁ……。

 

 ……気配。

 

「誰だ」

「黒崎一護殿ですね。お迎えに上がりました。こちらへ」

 

 そう言ってその影は方向を変えて跳んでいく。今のは確か、二番隊の……いや、名前は聞いてなかったな、確か。

 俺はその姿を追いかける。霊圧は抑えて、跳躍もしないようにしながら瞬歩で走る。暫くすると、千罪宮からも見えていた巨大な武器のある崖に連れてこられた。

 

「こちらで二番隊隊長、砕蜂様がお待ちです。私はここに入ることを許されておりませんので、ここで失礼いたします」

 

 それだけ言い残してそいつは即座に移動していった。隠密機動……中々の速度だよな。まあ隠密で機動部隊なのに遅いとか笑い話にもならないから速くて当たり前なのかもしれないが。

 霊圧を感じ取ってみると、崖の内部から夜一さんと知らない誰かの霊圧があるのがわかる。戦闘状態にはないようだが、なんか夜一さんの霊圧がすっげえ平坦になってる気がする。安定してる、ってのとも違うんだよな。理由はわかんねえけど。

 ともかく入って―――

 

「アンチが何を言おうが夜一様が神なのは揺るぎない事実。

 まず高い教養からくる物だろう圧倒的カリスマ。一人で他の隊長格を根底から超越する存在感がある。

 さらに戦闘能力も高くテクニックと速度があるし、超絶技巧とも言える瞬閧はもはやジャンル・・・いや、人間という壁を越えた凄まじい能力だ。

 しかも元柳斎殿をも上回る尸魂界トップクラスの白打技術を持ち、瀞霊廷の情報網を支える部下までいる。

 それだけを考えても護廷十三隊どころか西梢局まで含めた尸魂界全土と張り合える。

 その上実力者のみが就いてきたの歴代二番隊隊長達の技まで物にしている。

 夜一様の姿を見てしまったら他の何を見ても感嘆の感情が沸き上がらなくなるほどの魅力がある

 だいたい最近の―――」

「―――」(死んだ目)

 

 ……。

 

「間違えました」

 

 さて、ルキアをどうするか……。

 




Q.砕蜂さんは何をやらかしておられるの?
A.怪文書を次々吐き出しておられます。

Q.隊長格四人相手に勝ち寄りの引き分けとか強過ぎね?
A.改造されてますからね。仕方ないね。

夜一さんの斬魄刀の名前を以下より選べ。(配点5)

  • 禍福
  • 禍因福子
  • ちくわ大明神
  • 竹輪大明神
  • Chikuwa大明神
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