BLEACH~ほんとはただ寝たいだけ~   作:真暇 日間

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BLEACH~60

 

 side ■■■■■■

 

 放たれた賽は止まらない。結果が出るまで触れることは許されず、自然に止まるを待つばかり。

 転がる賽が静かに止まり、世界はその道に繋がれた。

 

 二つの賽を抓み上げ、掌中に転がし再び放る。果たして世界はどのように……

 

 

 

 

 

 side 黒崎一護

 

 戦いに必要な物は覚悟だと教わった。

 敵を斬る覚悟。決して死なせないようにする覚悟。武器よりも何よりも、そういった意思こそが必要なのだと。

 それを鍛え上げるために、強い意志を練り上げるために、馬鹿みたいに何度も何度も俺の事を殺しかけた。そしてその度に俺に優しい言葉を吐いて、俺がその言葉を拒否する。それだけで、俺の意思は固まった。

 

 勝つために必要な物を集めよう。

 霊圧。十分以上に確保している。

 剣。この手の中にある。

 意志。胸の内に燃えている。

 だったら後は動くのみ。

 

「おい一護」

「……なんだよ」

「約束しろ。あとで俺と殺しあえよ」

 

 ……敵が一人減って、一時的に味方が一人増えた。剣八が隊長格の中でどれだけ強いかは知らないが、俺が戦う時にちゃんとした戦いになると言われた三人のうちの一人だ。卍解は周りの被害が大きくなりすぎるから使わないだろうと言われた数人を除いて、の話だが。

 

「ああ、わかった」

 

 石田とチャドに視線を向ける。方向は俺が走ってきた方、双極の丘。その道は無理矢理にでも俺がこじ開ける。

 俺の意図にチャドが気付いた瞬間、俺は斬月を大きく振った。

 

 月牙天衝。俺の霊圧を食って斬撃そのものを巨大化させて放つそれは、直撃を受ければよほど俺との差が無ければ両断される。隊長格は流石と言うべきか即座に跳躍して躱してみせたが、そこにさらに追撃を行う。

 迫る炎を剣圧で両断し、足先から月牙を放って周囲の牽制。大量に飛んでくる刃の雨を弾き飛ばし、巨大な剣を打ち払う。

 無数に散った細かな刃をちっこい隊長の出した氷で受け流し、無理矢理作った道をチャド達が走っていくのを見届け……チャド達に襲い掛かろうとする山本の爺さんの剣を受け止める二人の隊長の姿を見た。

 京楽春水と浮竹十四郎。一体なんでこちらに協力してくれようとするのかはよくわからないが、ともかく手を貸してくれるようだ。ここにはいない四番隊の隊長さんが関わっているらしいが、ともかくこれで少しは楽になったと思っていいだろう。

 

「……剣八」

「あ?」

「何人と戦いたい?」

「……は、よくわかってんじゃねえか。全員寄こせ……と、言いたいところだが、一人は譲ってやるよ」

「じゃあ白哉は貰うな」

「俺の邪魔しやがったらお前から斬るぜ」

「肝に銘じておく」

 

 場所を移すために白哉の胴体に蹴りを入れる。体勢を崩して吹き飛んでいく白哉に追いついてまた蹴り飛ばす。加速していく白哉に繰り返し追いついて何度も蹴り飛ばしながら、千本桜の刀身が追いついてこれない程度の速度で果てまで走る。詠唱を無くした鬼道で目眩ましを仕掛けてこようとしたが、受けずに躱して更に追撃。二十も蹴り飛ばしたころにようやく周りに人がおらず、ついでに剣八からも十分離れられたと思える距離に来たので場所を見つけて白哉を蹴り墜とす。

 さらに追撃。千本桜が戻ってくるより早く肩口を斬月で貫き、織斑さんがやっていた突きの月牙を叩き込む。白哉の腕が吹き飛んでくるくると宙を舞い、握られていた柄だけの斬魄刀がガシャンと落ちる。

 しかし刀身は未だ戻ってくる最中だろうし、とりあえず柄の方に月牙を飛ばして使用不能にしてから本人の方を蹴り飛ばす。腕で防がれたが防いだ腕をへし折って顔面に踵を入れる。井上も斬り飛ばされた腕をくっつけるどころか元通りに生やすことだってできるんだし、こっちの技術でも繋げられるだろう。死んだら……流石に無理だろうけど。

 

 刀身の形ではなく霊子の塊になって飛んできた千本桜の刀身が、真っ二つになった柄に二つになって集束していく。真っ二つにしてもこうして元に戻るってのはすげえな……と言うか、斬魄刀がへし折られても元に戻るのは精神世界に限ったことじゃないんだな。剣八のもそう言えば元に戻っていたっけか。

 

 さて、この状況での戦力の確認をしておこう。

 まず俺。霊圧はほとんど減ってない。怪我無し、武器の損耗も無し。ついでに相手の情報は大体持っていて、俺の情報は殆ど見せてない。卍解も虚化も滅却師の術も見せてないしな。

 対して白哉はというと、右腕の肩から先を失って出血多量、斬魄刀の柄を両断されてまともに振ることもできないが、卍解の方法によっては十分使えるだろうからこれについては保留。卍解は始解の完全上位互換で、ほぼそのまま量が増えた感じだそうだ。使い方次第では刃を固めて剣の形にすることも可能だとか言ってたっけか。

 

 まあ、五分だな。油断できない。遠距離はあっちの間合いだし、接近戦で行こう。

 




Q.これで五分とか一護の脳味噌腐りきってんじゃねえの?
A.紅茶漬けになっているだけだから大丈夫です。

Q.と言うか一護強くね?
A.インフレ激しいジャンプ作品で一人先取りしているキャラですからね。
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