BLEACH~ほんとはただ寝たいだけ~   作:真暇 日間

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BLEACH~62

 

 sode ■■■■■■

 

 賽を振る。幸運成功。復帰可能。

 賽を振る。幸運成功。後遺症無し。

 賽を振る。入院期間は半月。リハビリ含む。

 賽を振る。チェック失敗。1D6……4の減少。

 

 賽を振る。幸運成功。復帰可能。

 賽を振る。幸運失敗。傷が残る。

 賽を振る。入院期間は三日。リハビリ無し。

 賽を振る。チェック成功。1D2……1の減少。

 

 賽を振る。幸運クリティカル。即時復帰可能。

 

 賽を振る。幸運ファンブル。魔王顕現確定。

 賽を振る。幸運成功。生存確定。

 賽を振る。幸運ファンブル。社会的死亡確定。

 賽を振る。幸運クリティカル。後遺症無し。

 

 腹筋弾け飛ぶwwwwwwwww

 

 

 

 

 

 side 黒崎一護

 

 白哉の両腕と片足を斬り落としている最中、突然頭の中に声が響いた。なんでも五番隊の藍染と言う隊長が色々と仕組みまくってこの状況を作り上げたらしい。目的はルキアの中にあった崩玉と呼ばれるもので、それがあれば死神と虚の境界を越えて更なる強さを手に入れることができるようになるとか。

 ルキアを俺が攫ってしまったために魂魄を蒸発させるほどの威力を持つ双極での処刑ではなく、浦原さんが残した研究の成果を使ってルキアから崩玉を取り出した藍染は、今は転移して双極の丘の上に佇んでいるという。

 

 ……話が終わった時点で俺に繋がっているこの術を逆向きに辿って四番隊だという人に声を届ける。白哉の両腕と片足を斬り落としちゃったんだけど落とした手足があればくっつけられるか聞いてみた。めちゃくちゃ驚かれたが、できないことはないらしい。

 四肢の三本を落とされているにも拘らず霊圧で出血を抑え、意識を保ち続けている白哉を斬月の布で包んで運ぶ。落とした手足と真っ二つになった斬魄刀も一緒に持って行くが……ルキアがいた双極の丘からかなり離れてしまったせいでもう暫く時間がかかりそうだ。

 

 それと、こんなことになるならここまでやらなければよかったという思いもある。せめて腕一本で終わらせておけば本人に走ってもらうこともできただろうに。どうも瀞霊廷に来てからやりすぎてしまうことが多くなった気がする。

 理由については……多分、織斑さんの修行によるものだ。人間性を捧げて強さを得るような修行だったからな。少し血液に紅茶が混じったような気もするがきっと気のせいだ。パンジャンは怖い兵器であって崇拝するものでもなければ気分やノリで作るようなものでもない。そう考えられる時点で俺はまだ紅茶はキマっていないはず。

 なおそれを織斑さんの前で言うつもりはない。言ったら多分ヤギの内臓にヤギの内臓を入れてヤギの体液で煮たものを食わされる。こわい。

 

 ともかく双極の丘の地下、浦原さんがこっそり作ったという修行部屋に戻ってみると、そこにはかなり深く身体を斬られた夜一さんと怪文書製造機……改め、砕蜂さん(呼び捨てにするほど親密になりたくない)が治療を受けているのが見えた。あと、ルキアも転がっているようにみえるが……見たところ外傷は無いように見える。中身は知らないが。

 

「……随分と派手に斬りましたね。旅禍―――黒崎一護」

「……俺、あんたに名乗った覚えはねえんだけどな。まあ、初手から卍解使わせるわけにもいかねえし、できる限り手早く無力化しようとしたらどうしてもな」

「……朽木隊長をこちらへ。斬り落とした四肢も綺麗に並べて」

「うっす」

 

 背中に背負った四の文字。多分この人が護廷十三隊における最強の剣術家にして最恐の女、卯ノ花八千流だろう。見た目は優しげに見えるがそれはあくまでも見た目だけで実際には地獄の鬼すら泣いて逃げ出すような剣の鬼だと聞いている。あと、直接切り殺した数は恐らく現在の護廷十三隊の中ではトップ3に入るのは間違いないという話も聞いた。ちなみに斬り殺した数なら卯ノ花さんが上かもしれないが、純粋に殺した数なら間違いなく織斑さんの方が上らしい。生きていた頃に国を二つ三つ土地ごと物理的に消滅させたと言っていた。人間じゃねえ……おっと死神……いや生きてた頃だからやっぱ人間……?

 ともかく治療中に逆らってはいけない類の人間だという話は聞いていたので、言われた通りに白哉本人と斬り落とした腕と足を綺麗にくっつけて並べておく。なんかそれを見た卯ノ花さんがうずっとこみ上げた何かを抑え込んだような気配があったが、多分それに気付いてしまったらさらにうずうずされると思ったので流すことにした。対応自体は多分正解だと思うが、時々聞こえる鍔鳴りが超怖い。

 

「黒崎君!」

「井上? 早かったな。あと助かった」

「?」

「いや、気にしないでいい」

 

 本当に助かった。明らかに非戦闘員である井上が来てくれたおかげで鍔鳴りその他が収まったからな。マジで助かった。ここに井上大明神を祀る祭壇を立てよう。

 

「とりあえず、白哉を治してやってくれるか」

「え? !? わ、わかった!すぐやるね!」

「頼んだ」

 

 霊圧を考えなければ井上の回復術は死神たちの使う術よりだいぶ上っぽいからな。血が足りないとかそういうのはあるかもしれないが、これで少なくとも死ぬことはなくなるだろう。

 

「……素晴らしい術ですね。かなり特殊なようですが」

「らしいな。色々見て回ったけど井上みたいな術の使い手はいなかったし」

 

 さてと。それじゃあ俺は藍染って奴を止めに行くとしようか。できるかどうかはわからねえけど。

 




Q.なんで腹筋弾け飛びそうになってるんですかね?
A.ダイスの女神様大爆笑的な?

Q.一護君やりすぎこえてやりすぎすぎじゃない?
A.片腕斬り落として武器破壊して五分だと宣うくらいですからこのくらいするかなと。

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