BLEACH~ほんとはただ寝たいだけ~   作:真暇 日間

75 / 155
BLEACH~74

 

 side 織斑一夏

 

 覚えているだろうか。一応他の隊長格も俺の修行に参加していると言うことを。主人公をほんの一日程度で現隊長格の殆どを圧倒できるまでに鍛え上げた俺の手腕に頼ってきたと言う訳だな。

 そういうことになっているのでどんどん強化していくことにする。一番隊の隊長と副隊長、四番隊の隊長、五番隊の副隊長、十二番隊の隊長と副隊長、十一番隊の隊長と副隊長は不参加だが、他の隊長格は大体参加している。一番やる気があるように見えるのは、今回良い所がまるでなかった六番隊の副隊長だろうか。ちなみにこういう時には真っ先に参加してきそうな更木が不参加なのは、更木は修行だってのにガチで俺に襲い掛かりに来て面倒臭いからだ。更木だからね。仕方ないね。

 

 まあそういうのは置いておくとして、流石に純粋な死神たちを勝手に虚化させるのはまずいので死神として強化させていくことになるんだが……卍解とかは本人たちに任せるとしてとりあえず基礎スペックを上げていくことにした。死神の力を失ったルキアが霊子に満ちた尸魂界でのんびりすることで死神としての力を取り戻すことに成功しているんだから死神をたっぷりの霊子漬けにしてやればそのスペックも多分上がるだろうと言う事で、場所を区切ってそこに大量の霊子を集めてやった。霊王宮よりなお濃い霊子の海に溺れてみなと。

 なおルキアは流石にまだ早いと思ったので霊王宮より少し薄い、虚圏程度の霊子濃度に抑えておいた。それでも瀞霊廷にいるよりよっぽど回復は早いだろうから構わんだろう。

 それから技術開発局の奴らは藍染の完全催眠に対抗できる方法を模索している最中だ。更木が自身の霊圧を五倍に圧縮した結果藍染の霊圧の侵入を阻止して催眠を弾いたって事から霊圧による催眠防御をしようとしているようだが、はっきり言って更木のあれは俺も正直予想外の力技OF力技だからな。再現するにしても更木と同程度の霊圧を時間をかけて体中に浸みこむまでため込み続ける、とかそんな感じの条件になりそうな気がする。まあ霊圧の増幅器とか言うのも存在しているはずだから不可能ではないかもしれないが、原作において出てきた増幅器は結構なサイズがあったから難しいかもしれないな。

 

 ……あと、俺の斬魄刀はあくまでも千の顔を持つ英雄を使って作ったものであって本物ではなく、色々と改造だのなんだのができるようになっているんだが、この度いくつかの完成系変体刀に新しい能力を付け加えることにした。『そういう能力を持ったこういう形の刀』として出せば出せちゃうから本当にやばいよな。

 そういうわけで新しく能力が追加されたのが、王刀・鋸と毒刀・鍍の二振りだ。鍍は相手の魂魄を強制的に虚化させ、王刀は相手の魂魄を虚から整に戻す。勿論オンオフは可能にしておいた。じゃないと主人公との模擬戦で虚が消えなかった理由に説明ができなくなるからな。

 なおサイレント修正で銓には相手の心象世界や夢に入り込む効果を持たせてみた。大して使い処が無いのがある意味一番の問題かもな。

 

 とにもかくにもこれで多少出力は上がるだろう。多少出力が上がった程度であの全感覚シャッフル催眠に耐えきれるとは思わねえけどな。だって普通に考えてみ? 当時は視覚と聴覚とか嗅覚と平衡感覚だとか触覚と味覚だとかそういう感覚を入れ替えられてただけだったが、もしも全感覚を痛覚に入れ替えられたらどんだけやばいと思うよ? 目で見たら痛い、そしてその痛みで風景を察知しなくちゃいけないのに加えて耳で聞いた音も痛みとして伝わり、口を切ってしまい口内に広がった血の味も痛みとして、剣を握る皮膚の感覚も痛みとして、霊圧知覚すらも痛みとして感じ、それら全ての痛みが全部混じりあった状態で戦えるか? 無理だろ?できるんだったら俺は割と本気でそいつを尊敬するぞ?いやマジで。 全感覚を痛覚に変えられるってことはつまり呼吸して肺が膨らみ切ってこれ以上は入らないって感覚とかも痛みになるわけだし、まあ普通に考えて戦闘不能とかそんなレベルの話じゃ済まされんわな。ある意味生殺与奪を握られてるわけだ。平衡感覚が痛みに置き換われば身体の傾きもわからんし、血圧が上がってくらくらするのも痛みに変わればもうほんとどうすればいいのかと。

 だが、確かあのあの斬魄刀、鏡花水月は個人にのみ催眠をかけると言うのはできなかったはずだ。催眠をかけたら即ち全員に同じものが見える。そうなっていたはずだが……あくまで原作だからな。もしかしたら今は違うかもしれん。

 もし違うのであれば、間違いなく自分たちの兵である十刃達には催眠をかけないままこちらにだけ催眠をかけてくることだろう。戦場は大荒れとかそんなレベルじゃないことになりそうで笑える。パンジャンでも生やすか?

 

 

 

 

 

 side 四季崎ルキア

 

 霊圧が身体に纏わりつく。尸魂界のそれよりはるかに濃厚な霊子の圧力に魂がきしみを挙げているような気さえする。

 ただ、そのおかげで私の身体に眠っていた死神の力が少しずつ回復してきているのも実感できている。なるほど、霊子の多い場所にいれば死神の力を取り戻せると言う事ならば、こうして尸魂界よりもさらに霊子を濃くすればより早く死神としての力を取り戻せると言うのはある意味では道理なのだろう。ただ、私には何をどうすれば霊子の濃度を操れるのかはわからないが。

 ……周りでは私に被害が出ないように結界で区切られてはいるが、義兄様や恋次たちが織斑様にジョイヤーペシッペシッペシッペシッペシッペシッペシッペシッジョイヤーされている。確か……田植え、と言ったか? よくわからんが。義兄様は姉さまの名を叫びながら小パンで吹き飛ばされたが、恋次は恋次で『認めねえぞぉーっ!』とかなんとか叫んで小パンで飛ばされていた。流行っているのか?

 もしや、私も同じように何か叫んで吹き飛ばされなければならないのだろうか……?

 




Q.パンジャンって生えるもんでしたっけ?
A.紅茶を決めればパンジャンは生える。庭があったらやってみたらいかが?

Q.うちプランターしかないんですが……。
A.大丈夫、パンジャンドラムは場所を選ばない。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。