虚化織姫`s髪
白
虚化織姫`s肌
白
虚化織姫`s瞳
ハイライトオフな煤けた灰色
虚化織姫`s目
黒白目。
虚化織姫`s表情
ひび割れた仮面のような笑顔
虚化織姫`s仮面
心を失ったわけじゃないので持ってない
虚化織姫`s精神
虚と人間の感性が混じりあって『好きな人を食べたい』とか本気で考えるようになってる。なお理性も残っているので実行には移らない模様。
side 黒崎一護
なんだかんだあって暫く仮面の軍勢と行動を共にすることになったわけだが、俺は俺で得るものはあった。
斬月のおっさんのように上澄みだけにすることはできなかったが、とりあえず形状を尸魂界突入直前のあの形にすることもできるようになった。流石に面倒だからやってないが、それの応用で加減も多少できるようになった。加減ってこんな難しいもんだったか……?
そして全員と顔合わせをして、それからいきなりだが修行に入る。実力に関しても霊圧に関しても十分だとあの戦いの中で認識されたらしい。で、始めることになったんだが……これいつも俺達がやってる鍛錬と何が違うんだ……?
『俺がガチになる』
「お前いつもガチじゃねえのかよちょっとショックなんだが」
『言い方を変える。殺さないようにと言う加減と寸止めが消える』
「なるほど理解。つまり鍍との修行状態になるわけか」
『大体そんな感じだな』
ちなみに虚の俺も斬月のおっさんも俺の中に居る俺の力の具現化だ。受け入れてしまえば斬られようが貫かれようが痛みは無いし死にもしない。元々俺の中にあるもんだし、俺の力だ。何もおかしくはない。
それはあっちにも言えることで、俺が思いっきりぶった切ろうが貫こうが月牙で両断しようが突き刺して内側に月牙を出して体内から吹き飛ばそうとしようが全く問題はない。ただし、それだと実際の戦いで受ける癖がつくかもしれないという事で可能な限り回避したり弾いたりすることにしている。
大小の斬月を握ると、虚の俺も斬月を握る。ちなみにだが今は上澄み版を使いながら卍解することで細身の日本刀の大小にすることができるようにもなったが、まあ使わないけどな。弱くなるだけだし。
side 平子真子
新しく入れようとした一護が俺達の予想を遥かに超えて強かったこともあり、ともかく敵にだけはならないように色々と教えて恩を売っとくことにした。その第一弾として内なる虚に呑まれんように早めに教えようとしたわけやが……めっちゃ静かや。
面は出とる。虚化も進んどる。やけど静かに胡坐をかいて、斬魄刀との対話の形になっとる。
「ベリたん、なんかすっごい静かだね」
「せやな」
「もう始まってるよね?」
「孔も開いとるし、そのはずなんやけどな……」
「これいつまでやってりゃいいんだ?」
「戦いが終わるまでや……待て、なんで会話成立しとるん?」
「暇さえあれば戦って勝ったり負けたりしてっから今更なんだよなぁ……あ、虚化だがこれでいいのか?」
「面だけ出せやアホ」
「こうか」
「できんなら初めからやれやボケェ!」
ひよりが思いっきり突っ込んでいったが簡単にあしらわれてそっから戦いが始まった。どうせ虚化の時間を伸ばす訓練も必要やし、意識がしっかりしとるんなら殺しにかかってくることも無いはずやし。
ただ、虚化で能力自体は上がっとるやろうからそのあたり注意が
「ウボアー!?」
「おい大丈夫か!? なんかどっかの皇帝の断末魔みたいな声出してたぞ!?」
「だいじょぶやないわボケェ!」
「あ、そんな大声出せるなら大丈夫だな。んじゃもう一発」
「ウボアー!?」
……あの一発、めっちゃ重い。攻撃にも防御にも扱える技やな。俺が喰らったときは虚化しとらんかったけどそれでも一撃で全身に衝撃を通されて暫く立てんかったからな。昼飯全部吐き散らかすとこやったわ。
つーか仮面出してられる時間長いな。もう五分以上出しっぱなしにしとるんやないか? 白以外はそのくらい出し続けられるようになるまでどんだけ苦労したっけか……。
それを一護は一発でやってのけ、しかも内在戦闘も一瞬で終わらせた。普段からよくやってるとか言っとったが、それがマジでしかも今も生きとるとなるとよっぽど自分の中の虚を上手い事叩き潰したんやろな。あんだけ強いのも納得……いや、そんなことやり続けとったからあんだけ強なったんか。
「最後の月牙天衝は俺自身が月牙になることだそうだ。それはつまり、俺と言う霊圧の塊を月牙と同じように放つことで高速移動ができるという事では?」
「実行する奴がいるかこんボケェ!」
「月牙は俺の霊圧を斬撃の形に刃先から飛ばす技。だったら普段から放ち続けている霊圧を圧縮すれば無音無動作で月牙が連発できるのでは?」
「考え付いたからって実行するか普通!? それ以前にできる時点でおかしいわハゲ!」
「霊圧は操ることはできる。霊圧に指向性を持たせることもできる。ならば霊圧そのものである月牙を自在に動かせるのは当然」
「速度に意識が追いつけるんならそうやろな!」
「十字に月牙を置いてその中心に捻りを加えた突きの月牙を打ち込むことで霊圧の刃が渦となって前方に放たれ通過した場所とその付近を切り刻みながら蹂躙していく新技、月牙天輪! なお転輪じゃない理由は察せ!」
「察せるわけないやrウボアー!!」
「あと最近思いついた無数の月牙を鎧のように全身に纏って攻撃および防御の時に必要な部分にだけ霊圧を一気に注ぎ込むことで攻防一体の鎧にして剣へと変えた技!名前はまだないから適当に月牙天鎧!」
「テキトーに考えた技をいきなり使うなボケェ!死んだらどうすんねんコラボケハゲカスゥ!!」
「あん? 完全虚化すりゃ超速再生で脳以外なら治んだろ」
「治らん虚もおるやろ!? それともあれか!オマエの戦ってきた虚はみんな超速再生持ちだった言うんかハゲェ!!」
「次俺の事ハゲって言ったらちょっと尸魂界に行って織斑さんからパンジャンドラム借りてきてお前の全身永久脱毛してやるから覚悟しとけよ」
「それはお前……よせ、勘弁せえや。な?」
ひよりが折れよった……。
Q.もし一護がマジでそんな理由でパンジャン借りに来たら一夏は貸しますか?
A.面白がって貸すでしょう。なおその晩ジャンを運んでいる最中に自爆して一護がアフロになる可能性もあります。
Q.天輪が転輪じゃない理由は?
A.察せ。