アズリールになったので自分に正直に生きます   作:ミレニア

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妹を守る、それが姉の役目だから

「皆さんから聞いた話をまとめると、先輩が頻繁に行ってた場所は8ヶ所…」

 

アズリールの記憶を戻す為、その8ヶ所に向けて出発するのだった。

 

元森精種領土近くの森の中、煌めく石で出来た洞窟、など確かにアズリールが好きそうな場所ではあった。

だが、1年という時間を掛けて回ったが結果は何一つ取り戻せなかった。

 

(まさか全滅とは思いませんでしたよ…。

先輩の記憶はもう取り戻せないのですか…?

あの後も先輩が1回でも行った場所に向かったというのに………いや、1ヶ所だけまだ行ってませんでしたね…ですが、あそこは…)

 

そう、あと1ヶ所。

それは2人が巨人種(ギガント)に襲われた場所。

あれからあそこの近くを通ると嫌な感じがしていたのだ。

 

(それでも、行ってみなければ…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふたりは空間転移でそこに移動する。

 

「どこに行くの?」

 

「とっても綺麗な場所ですよ」

 

そう言って2人は登る。

…そこは前に来た時と変わらぬ風景。

まるでここだけ時が止まってたみたいに。

 

「確かに…綺麗だね」

 

「…えぇ、本当に(…ここでもダメなんですか…?)」

 

何か音がする。

 

(…?何ですか、この音…それにこの気配は…上から?)

 

上を見ようとした瞬間。

 

ドゴオオォォォォン。

 

何かが降ってきたような音が後ろからする。

振り向いて見ると…そこには。

 

「…龍精種…!?」

 

龍精種(ドラゴニア)

それは天翼種が束になって勝てるかという相手。

その戦闘能力はアルトシュを除けば最強。

 

「何故龍精種がこんな所に…!

…?様子がおかしいですね…」

 

龍精種はこちらに向かいながら無差別に地形を破壊している。

理性が無くなったように。

そして、龍精種はこちらに向けて吠える。

 

「グギャアアアアァァァァ!!!!!」

 

「どうやら逃がしてはくれないようですね…」

 

空間転移には多少時間がかかる…なら。

 

「先輩!私が時間を稼ぎます!だから逃げてください!」

 

「でも、ジブリールは!?」

 

だが、ジブリールはその問いが聞こえる前に攻撃を開始すると同時に大きく砂煙が。

中は何も見えない、だけどジブリールの魔法らしき光は見える。

すぐさまアズリールは空間転移を準備し、逃げようとした時。

 

(本当…?)

 

「えっ…誰…?」

 

(思い出すにゃ、そして、守るにゃ)

 

一時的に時が止まったように感じ、戻ってくる。

 

 

 

と、その時。

ドォォォン、と大きな音が。

音の出た方へ見るとジブリールが倒れている。

砂煙の中から高く振り上げられた手が、そして振り下ろされジブリールに。

 

 

 

 

 

 

当たる前にアズリールが助け出す。

 

「あっぶなかったにゃ!」

 

「せ、先輩!」

 

「ただいまにゃ。

ジブちゃんが色々としてくれたおかげで戻れたにゃ」

 

アズリールの記憶が戻った。

状況が良ければ大喜び出来てたのに。

龍精種に向いて。

 

「私達なら、勝てますよね」

 

「にゃはは、蜥蜴風情がジブちゃんに怪我作ったにゃ。

だから、さっさと殺してやるにゃ」

 

 

 

龍精種が砂煙を払い。

 

「ガアアアァァァ!!!!」

 

ふたりが戦闘に入る。

 

アズリールの魔法の数々、ジブリールの魔法と鎌による攻撃。

だが、ふたりの攻撃をものともしない頑丈な鱗。

ただの攻撃がガードをしなければ大ダメージになるほどの威力。

更に時空間というとんでもないものを持っていて、そこに複数の時間をもっており、“現在“に存在する個体にダメージを与えても容易に回復出来る。

戦闘開始から20分経過。

何故か相手の威力が強くなってくる。

腕や魔法で守って、それでも防ぎきれないダメージ。

腕や身体の傷からは、どんどん血が出てくる。

二人の精霊力が削られこのままでは負ける。

 

「はぁ…はぁ…どうしますか、このままでは勝てませんよ」

 

「はぁ……ひとつ考えがあるのにゃ。

うちがジブちゃんを守りながら攻撃するにゃ、だからジブちゃんは守る事を忘れていっぱい攻撃するにゃ。

首の1ヶ所だけに集中攻撃するにゃ。

そしたら──」

 

と、作戦を伝え、実行する。

ふたりの攻撃が更に強くなり、首だけを狙う。

龍精種はそれを嫌がり、反撃。

それをアズリールは避け、ジブリールへの攻撃は庇う。

作戦開始から10分。

 

(ハァ…ハァ…!まだなの…!そろそろうちが限界…!)

 

ガードの上からでも、どんどん蓄積されていくダメージに。

早く、早くしなければ、と焦り更に攻撃を増し、そして、鱗が剥がれ落ちる。

が、龍精種が回復を。

 

(ですが、その前に!)

 

ジブリールが鎌を突き刺し。

 

(こうすれば、刺した部分は回復されない、でしたか、そして私だけの──)

 

「130%の“天撃“!」

 

鎌の先に力を集め、そして放つ。

 

「グギャアアアアァァァァア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!!」

 

天撃による大爆発を起こし、ジブリールは爆発で飛ばされるが体制を立て直す。

 

龍精種の姿は見えないが、首は吹っ飛んだろう、ふたりはそう思い、やっと倒した…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かに思えた。

 

だが、龍精種は耐えていた、そしてエネルギーが集まる。

 

「(!?何でまだ生きてっ!もしかして最初から死ぬ気で解放してたのか?!いや、それより何?何する気だ………まさか…まさかまさかまさかまさか!)ジブちゃん!!」

 

龍精種は本来撃てるはずのない限界を超えた天撃を撃った反動で動けなくなっているジブリールに向いて。

 

崩哮(ファークライ)

 

ジブリールに向けて放たれる、龍精種最強の技。

時空間から無限に取れるエネルギーを使い、自身ですら制御不能の命を使った攻撃。

アズリールはジブリールに当たる前に突き飛ばし、崩哮が命中する。

 

「せ、先輩っ!!!!!」

 

龍精種は倒れ、アズリールが消えた。

幼い姿になる寸前のジブリールはどこかにいるはず、と探し始め、そして見つける事が出来た。

だが、その姿は悲惨なものだった。

右翼は無くなり、左全身が黒く焦げ、顔も少し焦げ、左手はもう使えないだろう。

いや、それだけで済んでいるのは奇跡に等しい。

 

「…何故…何故…守ったのですか…先輩の…つ、翼が…腕が!身体が!!!」

 

「………にゃはは…ジブちゃんを…守る為なら…うちの身体なんか…」

 

「は、早く戻って修復を…「ジブ、ちゃん…」…何ですか…」

 

唯一動く右腕をジブリールの頭に乗せて撫でながら。

 

「ごめんね…ジブちゃん……辛いかも…だけど、後は…任せるにゃ………ジブちゃん……大好…き…」

 

笑顔は絶やさずゆっくり目を閉じ、右腕が落ちる。

 

「先輩…?先輩…先輩…嘘で……ございましょう…?

…皆さんの所に帰りましょう?

…先輩?…何故起きない…のですか…。

まさか…本当に…?

い、嫌です、嫌ですよ!

先輩が…死ぬわけ…ないですよねっ!

死なないって…言ったではありませんかっ!!

だから…お願いします!

起きて…ください………!」

 

涙を流し、必死に懇願する。

天翼種の存在は魔法、精霊が無ければ魔法は使えない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アズリールからの精霊反応無し。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 

 

 

ジブリールの心が壊れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────アヴァント・ヘイム─広場────

 

アヴァント・ヘイムへ転移したジブリール。

 

「ジブリール!帰ってきたのか!一体何がおき………アズリール…?」

 

ジブリールはアズリールを抱き上げて、光無き目からぽたぽたと涙を流し、俯きながら。

 

「……ラフィール先輩…修復術式の使用許可を…」

 

「…何故…だ」

 

「何故って…何を言ってるのですか…!アズリール先輩を…治さないと…せ、先輩は気絶してるだけ…だけですよ…。」

 

ラフィールも、アズリールから精霊を感じられない。

 

「…ジブ…リール…アズリールは………もう…起きないぞ…」

 

「っ!分かっています!分かってますよ!

ですが、そうしていないと、思っていないと…また心が壊れてしまいそうなんですよっ…だから、術式の使用許可を…」

 

「…ジブリール………分かった…」

 




因みにあの龍精種、アズリール達と会う前に既に時空間を解放していて、大量のエネルギーに理性失ってました。
だから、威力がどんどん上がってたり首に天撃を撃っても死ななかったのはそのせいです。
実際そんな事出来るのか分かりませんけど、そんな設定です。
まぁ、時空間どうのこうのは調べて下さい。
自分もよく分かってないです。
それとジブリールの130%天撃はアズリールが一応教えておいた技らしいです。

この先、本編とは別として楽しめる方以外は飛ばしてください。












トーク編

「だって、ジブちゃん強い敵に喧嘩売ってたし、だったらいつもより強い天撃使えたら便利かな〜って思って作られる前より練習しておいたにゃ。
うちの練習とは裏腹にうちより強いのあっさり使えてて少し萎えたにゃ。
うちのは110%位にゃ」

「それより、先輩。
私が作られるより前から何故私の事を知っているのかはこの際無視しますが、何で生きてるんですか」

「何その死んでて欲しかったみたいなの。
お姉ちゃん泣くよ?
それに本編とここは別物だからいいんですー」

「何でしょう、本編とはキャラクター違いませんか?
それとせっかくのシリアスぶち壊しですよ。
どうするんですか」

「知らないにゃ。
説明の癖にうちを登場させた作者が悪いにゃ。
全部作者のせいにゃ、うち悪くないにゃ」


…まぁ、最後に。



シリアスぶち壊してすんませんでしたぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!






それと次回からトーク編としてこれ続けるつもりなのでお願いします。
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