アズリールになったので自分に正直に生きます   作:ミレニア

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ジブリールの日常

 

とある森の中にて、ティーテーブルを間に挟み座る二人。

一人は桃色髪の少女、ジブリール。

その向かいに座るは──森精種。

柔らかくカールした金髪を持ち、本来ならお互いに嫌いあってるはずの、その名はフィール。

だが、この世界においては大戦時ジブリールが知らずのうちにアズリールに付きっきりとなっていた為に森精種の首都壊滅事件は無かったことになっている。

アズリールはその事実に気がついていないが。

意外な組み合わせの二人はよく気まぐれで会って話し合う。

天翼種と森精種、二人だけでこうして相見える事すら有り得なかっただろう光景。

そんな二人がこうして話す内容とは。

 

 

 

愛する人(アズリール)

好きな子(クラミー) の話である。

 

 

 

 

カップを手に取り優雅に飲む二人。

第三者が見れば美しいと言わせる事など至極簡単であり、リアルなら出来る女達と見られてもおかしくない見た目を持つ二人が話す内容がいつも二人の隣に居るはずのアズリールとクラミーの事だと思えるだろうか。

 

「聞いてくださいよ、フィール。あなたに教えて貰った料理、アズに凄く気に入ってもらえたんです。無我夢中に食べてる姿がそれはもう愛おしいくて♡」

 

「それはよかったのですよ〜。わたしもぉ、ジブリールにおすすめしてもらった本をクラミーに読んでもらったらぁ凄〜く楽しそうにしてたのですよ〜♪」

 

喜んで欲しいから。その理由だけでお互いに結託している。

二人で足りないものはおぎあいながら、相談事をしたりたまにではあるが世間話をしたりと結構いい仲である。

 

「そういえばアレの進捗の程は?」

 

「もちろん進んでいるのですよぉ」

 

ジブリールの言うアレとは、即ち『ブレスレット』である。

アズリールにサプライズで何か渡したいと相談したらこうなった。

ジブリールが何処からか銀を手に持ってきて、それをフィールが魔法で加工するといった具合に。

 

「本当に助かりますね。どうしても我々だと細かい事は苦手で」

 

「適材適所、って言葉もありますしぃ気にしないでほしいのですよ〜。わたしたちはぁ、友人じゃないですかぁ。困ってたら手を貸すのも友人なのですよぉ。それにぃ、好きな子の為に頑張りたいのはぁ、お互いに分かってますからね〜」

 

「ふふっ、えぇそうですね」

 

ジブリールが知る物達はほとんどが姉妹であり、二人だけだがマスターであり、一人は愛する人物であり、友人というものを作ったことなど無いに等しいが、そう考えると短くともここまで仲良くなったフィールは数少ない友人、いや親友なのかもしれない。

まぁ、気恥しいので口には出さないが。

そんな親友たるフィールの発言に顔が微笑むが、そうそうと話を切り出してきたので聞く姿勢に整える。

 

「少し前にぃ、アズリールさんが訪ねて来たのですよぉ」

 

「アズがフィールに?珍しいですね」

 

何気にアズリールはジブリールとフィールが仲良くしているのを知っている。

本人は何故か憎みあってる訳では無く、寧ろ楽しげな二人に何があった?と疑問に感じているが。

なお、無意識的にだがジブリールがフィールとの出来事を短くだが楽しく話しているのを見て「いい方向に進んでそうだし、友達の事を話すジブちゃんが楽しそうな笑顔をしてるからよかったにゃ。……かわい、やべ鼻血が」。

まぁ、二人が何の話をしているかはアズリールの知るところではないが。

 

「それがですよぉ?「ジブちゃんがうちに他人行儀な感じなのにゃ〜。フィーちゃんは何か知ってるかにゃ〜?」です」

 

「あの、フィール。こういうのもなんですが、あなたの声でアズのセリフを言うと、違和感が…」

 

「そ〜ですかぁ?わたし、結構アズリールさんと似てると思うんですけどぉ〜」

 

「因みに、どこがです?」

 

「……のほほ〜んとしたところ?」

 

「……………」

 

「……………」

 

「まぁ…否定はしません。というか声とかじゃ無いんですね…。って、凄い話がずれてしまいました」

 

「えっとぉ、どこまで話を…あっ思い出しましたぁ、何か知ってる?って聞かれたんですよぉ。それで思ったのですけどぉ。ジブリール、どうやってアズリールさんからこの話を隠してたんです〜?」

 

「どうって、ボロを出さない為にバレないように隠してきましたけど…?」

 

「もしかしてぇ、離れてたりしましたぁ?」

 

「確かにアズから離れてたり近くに来させないようにしましたが、それが?」

 

「……気がつかないんですかぁ?」

 

「……えっと、ごめんなさい。分からないです」

 

「アズリールさん、寂しかったと思いますよぉ?」

 

「…あっ」

 

「それにぃ多分ですけどぉあの人、嫌われたって思ってるかもしれませんよぉ?」

 

「………ど」

 

「ど?」

 

「どういたしましょうか!?確かに言われてみればアズのことを遠ざけてましたしもしかしたらまだ気がついてない事がアズの事を……!あぁ、私のバカ…」

 

「確かにぃアズリールさんを喜ばすサプライズでぇ、アズリールさんを寂しがらせてたら本末転倒ですね〜♪」

 

「あぅぅ、や、やめてくださいフィール……。本気で後悔してるんですからぁ…」

 

頭を抱えて唸る。

うふふ、と笑い楽しげにジブリールを弄る様はクラミーを相手にしている様でもあり、フィール本人も口には出さないが親友と認めているのかも知れないがそれを知るは本人のみである。




気がついたら日常ばかり出してしまいそう。
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