ジョジョとオルガの奇妙な冒険   作:すろー

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「准将、それは…」
「ああ、石動。これは『荒野○動』というものだ」
「准将…」
「いや、これがなかなか馬鹿にできない。面白い。石動、お前もどうだ」
「准将…」
「フフ…そうだ!もっとお前の力を見せろォ!…で、どうだ」
「わたしは」
「?」
「わたしは、p○bg派です」
「」


3 空条承太郎!オルガ・イツカに会う その2

「てめー今、おれのこの頭のことなんつった!」

 

そう叫んでリーゼントヘアの学生は、オルガに向かってズンズンと近づいてくる。

オルガは、今自分が「そんな気はなかった」だの「許してくれ」だの弁明しても無駄だと言うことを理解した。

同時にオルガは、殴るんなら殴ってくれ、とも思った。

オルガには、秘策がある。

 

数歩歩いて、リーゼントの動きが止まった。オルガから、距離にして一・五メートル。

(来るか)

オルガは全身にぐ、と力を入れる。彼の拳を半端に受けないためである。

 

だが、リーゼントの拳は動かなかった。

 

代わりに何か得体の知れない半透明の腕が、肩あたりから現れるのを、オルガは見た。

そしてそれが頰に叩き込まれるまで、一秒とかからなかった。

 

幸い歯をくいしばっていたので、歯が折れることはなかった。しかしそのあまりにも強すぎるエネルギーは、オルガの二メートル近い巨体をブッ飛ばすのに十分である。

 

殴られたダメージとアスファルトに叩きつけられたダメージで、オルガの意識は遠のく。

(死んだな)

オルガは、自分の命が『一つ』消えるのを理解した。

『無限』のうちの『一つ』、だが。

 

オルガは、死んでも死なない体を持っていた。いわゆる『不死身』である。だが死ぬときは必ず、怪我の有無にかかわらず出血する。

赤黒い静脈血が、オルガの周りに流れていく。無意識的に、いつものポーズを取る。

 

左手を挙げ、人差し指を立てる。台詞を口にする。

「だからよぉ、止まるんじゃねぇぞ…」

この一連の動作が、オルガが死後転生した際に与えられた『希望の華(オルガはそう呼んでいる)』の発動条件である。

 

希望の華は、何事もなく咲いた。

 

流れた自分の血が全て体に戻っていく、ちょうど逆再生のように。そのままの勢いで立ち上がると、オルガは首だけをぐるりとリーゼントの方に向けた。

 

そして殴った。

 

 

リーゼントはよろめくと鼻を抑えた。少し、血が出ている。

 

オルガは、

「何もいきなり殴ることはねーだろ」

と口の端に笑みを浮かべながら言った。

リーゼントは殴られて我に返ったのか、困惑した表情を浮かべる。

 

しばらくの沈黙が二人の間に流れる。次に口を開いたのは、意外にもリーゼントでは無かった。

 

「まさかとは思っていたがな…やれやれだぜ」

 

さっきオルガが地図を見せてもらった、あの帽子の男がこちらを見てそう呟いた。帽子はリーゼントの方に指を指し、

 

「お前が、東方仗助だな」

 

『東方仗助』と呼ばれたリーゼントの表情は、さらに困惑を重ねたように見える。「あ、はい」とだけ答えた。

 

「おれの名は空条承太郎。奇妙だが、血縁上ではお前の甥ってやつに当たる」

「お…甥…ッスか」

「そうだ。詳細は追って話す…そして」

 

帽子の男…空条承太郎は突然こっちに顔を向けて

 

「お前が、オルガ・イツカだな」

 

確かに、そう言った。

 

「…はい?」

 

オルガは、

(何故俺のことを知っているんだ?)

そう思って、

俺の名前をどこから聞いた、と問うてみた。

 

すると何故か、承太郎は怪訝な顔をする。

 

「スピードワゴン財団から聞いた。おれの調査の助手にひとり配属したと通達が来た…まさか何も知らずにここにきたのか?」

 

オルガは、脳をフルに回転させて考える。

(俺がここに来た、理由)

 

決まっている。

(そうか)

 

間違いない。間違いなくあの金髪バエル馬鹿…マクギリスの差し金だ。オルガは今度こそマクギリスに殺意を覚えた。

こんなにうまく使われてはまるで、俺があいつの部下のようだ。

 

オルガははぁ、と一度溜息をついて、

「オルガ・イツカだ。あんたのことについては何も知らないが…仕事ならやらせてもらう」

 

オルガがそういって承太郎の助手を引き受けたその時、プシュー、と音を立ててバスが近づいてきた。

ぶどうヶ丘高校前行き、である。

 

「…じゃあその、承太郎さん、オレは学校があるんで…」

「ああ、すまなかったな。仗助」

 

仗助はバスの方へかけていく。無事に乗ったのを見送ると、承太郎はまたこっちに体を向けて、

「というわけだ。幸い、おれも『杜王グランドホテル』に泊まる」

と言った。

 

オルガは天を仰いで

(嗚呼クソ、マクギリス。休暇っつーのはどういうわけだ)

と心で悪態をついてから、

 

「こちらこそよろしく頼む。承太郎」

 

最高の苦笑いをしてみせた。




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