ソードアート・ログ・ホライズン   作:亜白

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前日譚 GGO編Ⅱ

眠い…

 

昨日までALOで高難度ダンジョン迷宮100層×3周&レジェンダリーウェポン堀りボスラッシュに加えて、昨夜のGGOでの体に慣れるための1人特訓とレベル上げ…、チカゲが来るはずの14時まであと1時間を切ったところで急に睡魔が襲ってきて、私の意識を夢の国へ葬ろうと攻撃してくる。

ドロップ品やアクセサリなんかを鑑定して貰おうと街に戻ってきた途端にきたものだから大変だ。戦闘中ならまだなんとか眠気を紛らわすことが出来たかもしれないのに、最悪だよホント。

とりあえずやたら騒がしい総督府に行けばマシではと思ったがそう甘くない…、いくら騒がしくても眠いものはどう頑張っても眠い。

近くのベンチに腰掛けて軽く目を瞑り、周りの騒音に耳を傾ける。チカゲが来るまでほんの少し仮眠するだけだ。総督府だけはその場で寝てもログアウトしない設定…たしか受付アファシスが…そう言って……

 

◆◆◆

 

14時ピッタリ…と。時間通りに来たはずなんだけど俺の部屋にもRの部屋にもいない、となるとフィールドか市街地または総督府ってところかな?

フレンドリストからRの項目を見るとレベルがかなり上がっていて現在は23レベル。ランダムの経験値ボーナスがあるとはいえ、昨夜の歩けない状態からこのレベルとなると、相当頑張ったんだな。

ALOの時もこんなことあったけど、あの時も俺の知らない間に頑張ってたもんな…となるとフィールドはないか。加えてレベルが上がったとはいえ知識がないRが武器屋や素材屋を訪れるとも考えにくい、てことは消去法で総督府か。ちなみに総督府も別に立ち寄る理由はないけど、その辺は勘だな。

 

「おっと、アレかな?…とアイツ等はなんだ」

 

総督府についた俺は辺りを見回して、見覚えのあるアバターとそれを取り囲む4人のプレイヤーたちを確認する。

4人のプレイヤーたちの所為でRの姿がよく見えないが、隙間からは俯いている様子が目に映る。

 

「今日がBOBじゃなくて良かった、少し手荒くなりそうだな」

 

ここは≪no combat area≫で戦闘行為は不可能だが、体術程度ならシステムに引っ掛からない。

AGI値をMAX値まで振った全力疾走は総督府のこの狭い空間なら3秒弱で端から端までたどり着ける。今回はその半分以下の距離だ、1秒とかからない速さで4人のうちの男の1人に飛び蹴りを入れる。

 

 

普通なら、というか相手が普通の凡人だったなら壁に激突していたのは俺じゃなかったはずだ。

…そう、俺は相手を間違えたというわけだ。かなしきかな、Rに死ぬほど笑われた。

 

◆◆◆

 

俺の早とちりで喧嘩を売ってしまった相手は、VRMMOプレイヤーなら知らない人はいないと言っていいレベルのあの人。そう、あの人達だった。

彼らの部屋に行きみんなが各々アイテム整理などをしているが、そんなのお構いなしに俺は全身全霊で謝罪していた。

 

「えっと…この度は俺の早とちりによって、多大なご迷惑をお掛けしまして…えっと、申

し訳ございませんでした。できる範囲のことならなんでもやりますのでどうか今回だけ

はお許しを」

「ん?今何でもするって…」

「クライン黙れ!」

 

そう、彼のSAOを生き抜いた英雄キリトとゆかいな仲間たちでした。俺は額を床に擦り付け、更に手と膝をついた最大級の謝罪…いわゆる土下座というやつを今現在進行形でやっている。

 

「あ~もう、いいから!顔を上げてくれって…確かにびっくりはしたけど、全然怒ってな

いから!」

「ありがたきお言葉、しかしながら弱きを助け強きを挫く為に手に入れたこの力をあのよ

うなことに使ってしまったことは事実であり…」

「いやだから!なんでこんなに面倒くさいんだキミは!もういいって言ってるだろ、本気で怒るぞ?」

 

俺がこんなに謝ってるのは、理由がある。

俺の思い込みでRに群がる不埒な輩と思っていた人たちは、実はあのキリトとその仲間で、無防備に総督府で寝ていたRを見つけたうえに、起きるまで見守ってくれていたらしい。

つまり、早とちりの勝手な思い込みをした上に好意の塊のような人たちに、あろうことか飛び蹴りという罪までも塗り重ねていたのだ。未遂で終わって本当に良かった。

 

「俺たちの方こそゴメンな、4人で1人を囲んでたらそりゃ怪しく見えるよな」

「いや…そんな、俺の方こそホントにスミマセン」

 

キリトは自分にも落ち度があったと謝ってきたが、明らかに悪いのは俺だ。それを分かっているのに彼に謝らせているのが本当に申し訳なくて、謝り返す。

 

「よし、この話はもう終わりだ」

「そうそう、変なカタチになっちゃったけど、せっかくこうして知り合えたんだもの!

ね?」

 

キリトが話を切り上げると、それを待っていたかのように…いや、分かっていたかのようにアスナが続けて話を進める。要するに自己紹介か、俺はいいけどRは…。

 

「いいですね!ボクもそう思ってました」

 

ノリノリじゃねーか!

 

「じゃあまず俺たちから…すでに知ってるようだけど俺はキリト、周りからは英雄とか言

われるけどそういうの好きじゃないから普通にキリトって読んでくれ

プレイスタイルはガン&ソード、コレでBOBを勝ち進んだこともあるからしっかり戦力

になれると思うぜ」

 

「次は私の番ね…私はアスナ、キリト君と同じように閃光とか言われることあるけど普通にアスナって呼んでほしいな。

プレイスタイルはアサルトライフルを主に使って、サブに光学のハンドガンを持った対人向けのスタイルだよ

それとスキルにはサポート系のスキルを積んでるからサポートが欲しい場合は気軽に声かけてね」

 

「この流れていくと次は私ね…私はシノン、使用武器はPGMウルティマ・ラティオ ヘ

カートⅡとグロック18C

狙撃なら任せて、どんな場所からだって撃ち抜いて見せるわ」

 

「あたしはリーファ、キリト君やアスナさんそれにシノンさんみたいにはいかないけど、

あたしだってそれなりには出来るからね

使う武器は、アサルトライフルと光剣だよ」

 

「やっとあたしの番ね、リズベットよ、気軽にリズってよんでね

使う武器はショットガンと光学のサブマシンガン…そうそう武器の強化や改造なんかも

出来るから、出張版リズベット武具店にお立ち寄りあれ!」

 

「シリカって言います、それとこの子はピナ、GGOにもペットはいるらしいのですがこの

子はちょっと違うんです…それでですね、あたしが使う武器はサブマシンガンと光学の

ハンドガンです

最近始めたばっかりですけど、よろしくお願いします!」

 

「ボクはユウキ!キリトに飛び蹴りしたんだって!?今度ボクと勝負しよーよ!…っとそう

だった、ボクは光剣とハンドガン!キリトみたいなガン&ソードじゃないけど剣の腕な

ら任せてよ!!」

 

「オレっちはアルゴだヨ、戦闘もするけど基本は情報屋サ

不確かな情報なら安く、反対に確かな情報は値は張るが見合った情報を売ってやるヨ

オレっちが情報を買うこともあるから旨いモノがあったら是非売ってくれヨナ」

 

「おっと俺の番か、オレぁエギルだ!そうだな俺も戦闘っつーより拠点での活動が多いか

もな

オレぁ商人なんだ、アイテムの鑑定や売却なんかをしたけりゃ俺んとこに来るといい、

ああそれとこれは身内限定なんだがあんた等は特別だ、ここに来ればいつでも旨いコー

ヒーを振舞ってやる」

 

「う?…あぁオ、俺か…この中で最も頼れるイケメンお兄さんのクラインだ!何か困った

ことがあったら俺のところに来なさい、それと美人なお姉さんを見かけたらそれも教え

なさい」

「ん、今いるメンバーはクラインで最後か…」

 

最後にキリトの言葉で終わる。

ずいぶん多いと思ったけど、まだいるのか。しかし絶剣までいるなんてな、Rなんか感激しすぎて泣きそうだし。

まさかALOのレインまでいるとか言わないでくれよな、て流石にないか。

 

 

 

…フラグとかいうなよ?

 




フラグです
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