ドラゴンボールF   作:月日火

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開戦

各陣営の準備が終わり、各々の準備が整う。

舞台は闘志で高まり、緊張感が走る。

そんな我らが第七宇宙のリーダーは孫悟飯であるがそれはあくまで建前上のもの、唯我独尊を貫くサイヤ人が半分を占めるこのチームにチームワークは不要でありそれ自体は悟飯もよく把握している。

 

よって、戦法はたった一つ。

自由に戦い、そして勝つ。これに限る。

そんな訳で悟空、ベジータ、ターレスは独自で動き、悟飯とピッコロ、17号と18号はタッグで。

フリーザ、ブロリー、21号が3人組で動く。

 

そんな中フリーザは発端である孫悟空に敵意が向いている以上第七宇宙は積極的に他宇宙に狙われる事を予見し短期決着を目標に定める。

そして21号に耳打ちをして作戦を伝え、21号は了承。

 

それと同時にして大神官が声を発する。

 

「力の大会…始め!!」

 

その宣言と同時に、誰かが地面を蹴り爆音と共に選手達の攻防が始まる。

その瞬間フリーザは世界最高硬度であるカチカッチン鋼を容易く切断し、念力で浮かせその上に乗り上空から無数の気弾を敵にのみ正確に撃ち込み続け次々と敵を落としていく。

威力は雑魚がいる事も見越して精々が魔人ブウの純粋悪に重傷を与える程度。

戦闘力がインフレ特急のこの世界においてこれぐらいならばきっと耐えられると見越した一撃である。

当然の事だがどんなに雑魚であろうとも重傷にこそなれども死亡する事は決してないように調整はしてある、よって失格する事は無い。

そんな横暴を阻止せんと地上から跳躍しようとする戦士達もいたがそんな事は出来るはずが無い。

 

なぜならば。

 

「アハ!!」

 

「アハハ!!!」

 

「アハハハ!!」

 

「オオオ!!!」

 

3体に別れた21号と大猿の力を解放したブロリーがそれを阻止せんと大暴れしており並みの戦士では近づく事が出来ないからである。

勿論、彼らとて選ばれた戦士。

第2宇宙の瞬間移動の使い手であるジーミズはフリーザに接近できたし

近づくのは愚かと言わんばかりに遠くからフリーザを狙う者もいる。

それは当然だ、何しろわかりやすいマトを見て撃たないような馬鹿はここにはいないのだから。

 

しかし、それだけだ。

 

仮にフリーザに接近してしまえば張り巡らされた無数の糸に全身を縛られてそのまま場外へと投げ飛ばされる。気弾もまたその糸に阻まれ霧散する。

フリーザが一瞬止まり、再び爆撃を開始しようとしたその時。

 

「フン……!!」

 

鬱陶しいと言わんばかりに放たれたジレンの拳圧がフリーザの糸を簡単に引き裂き、切り抜かれた地面を破壊する。

だが、糸のお陰もあってかダメージは存在せずフリーザは落下しながらその破片の全てを念力でジレンに向かって掃射する。

が、ジレンは目力だけでその全てを破壊。

僅かに目を細めた後、興味を無くしたようにその場で再び瞑想を開始した。

 

そんなジレンの危険性を改めて把握したフリーザが地上へと降り立った時、残っていた選手といえば。

 

第2宇宙はプランが反撃を諦めその身を呈して乙女達を守った事で乙女達とプランが残留。プランは乙女達3人分の気弾をモロに喰らった為にダメージは大きくもう戦う事は不可能だろう。

そして、その他は気弾が直撃し脱落。

残り人数4名。

 

第3宇宙はマジ・カーヨの守りによりペパロニ、コイツカイ、パンチア、ボラレータといったメンバーが残り他は脱落。

残り人数5名。

 

第4宇宙は散々でありもう後がなくなってしまった。

極小の体躯であるダモンや透明人間のガミザラスといった幸いにも避けられた者のみが生き残り他はみな対抗策を取る前に気弾が直撃し脱落。

これには破壊神であり外道であるキテラもドン引きである。

残り人数2名。

 

第6宇宙はその逆である。

結局あの大会では未知のままであったフリーザの実力をシャンパが懸念し

入念な下調べをヴァトスに命じた所、手段を問わない悪党だという事を掴み

何があっても不思議ではない事を事前に伝えていた事が功をなしDr.ロタ、ボタモ以外の全ての選手がフリーザの爆撃から身を守る事に成功する。

その功績には歴戦の暗殺者たるヒットの時とばしや天武の才があるカリフラの機転、防御ならば随一たるマゲッタの防御があった事は間違いない。

残り人数8名。

 

第9宇宙はもう崩壊寸前だ。

『トリオ・デ・デンジャーズ』は必死こいて何とか傷を作りながらも回避出来たものの後は纏めて場外へ一直線。

しかし、そのデンジャーズの1名バジルは機動力の足を重点的に焼かれて絶対絶命。

他の2人も悲惨な姿を見て完全に戦意喪失しかけている。

破壊神や界王神はその光景にもう終わったと一種の諦めを感じていた。

それもそのはず、水晶から見ていたあの襲撃においてシドラの破壊すら退けたフリーザの一撃をギリギリまで揃わなかった荒くれ者が防げるはずも無い。寧ろ良く残ってくれたと感動すらしていた。

残り人数3名。

 

第10宇宙は九死に一生という有様。

第10宇宙でも随一の戦士であるオブニはその気弾を弾く事が出来たものの

ムリチム以外の戦士達はその一撃で容易く吹き飛ばされそのムリチムもダメージは大きい。

よって、もう無事なのはオブニしかいない。

残り人数2名。

 

第11宇宙は流石に強者揃い。

ジレン、そしてディスポは完全に無傷。

トッポは僅かに手傷を追うも戦闘に支障はない。

「将軍」たるカーセラルや異空間を操るココットは判断が間に合わず

戦闘に多少は影響が及ぶ程の手傷を負った。

意外なのはクンシー、彼は偶然にもディスポが近くにいた為に無傷のまま無事に凌ぐことができた。

だが、他のメンバーは総じて脱落。

残り人数6名。

 

 

総数40名。

それが示すのはこの僅かな時間に半数の40名が脱落したという事であり。

 

ーーここからが、真の強者のみが生き残りをかけて闘うという事。

 

 

それを残る全選手が無意識的に肌で感じとり1人、また1人と闘志を増し戦闘は激化する。

他宇宙の神達はフリーザのこの行動を予想していたのか否なのかは知らないが差異はあれども非難の目をするがその全てをフリーザは鼻で笑う。

 

これはいくら場外負けだというルールであっても生存を賭けた戦争だ。

弱い者は、自らが手を下さずとも勝手に落ちるのだから自分が下しても問題は無いだろうに。

 

そう、心の中で吐き捨てた。

 

そんな中、純粋サイヤ人たる孫悟空やベジータ、ターレスはその肌で真の強者の気配をビリビリ感じ取ったのかその笑みは獰猛さを増しそのまままだ見ぬ敵へと突撃していく。

 

悟飯、ピッコロ、17号、18号は僅かな嫌悪をしながらもまずは敵を優先せんと先ほどのメンバーのままで行動し悟飯とピッコロは同じナメック星人であるサオネルとピリナ。

17号と18号は、カーセラルとココットに接近し戦闘を開始する。

 

魔人ブウとコメソンの応用である分身を解除し再び1人に戻った21号

そして、大猿の力を解放したブロリーはというと。

 

「あら?また、私にやられにきたのかしら?」

 

「今度は、そう上手くいくと思うな。」

 

「おっと、この俺も忘れちゃ困るぜ。第6、そして第7宇宙の戦士よ!この超速のディスポ様に追いつけるかな?」

 

「ふぅん。ま、いいわ。さぁ…楽しい楽しい狩りの時間を始めましょう!」

 

21号は少し前に闘った強敵であるヒット、そして超速の戦士であり第11宇宙のNo.3であるディスポとの三つ巴の戦いを開始。

 

 

「アンタ、強えな!いっちょアタシと戦いな!!」

 

「あ、姐さん……危ないよ…。」

 

「そうですよ!カリフラさん!僕も戦います!」

 

「…こい。」

 

ブロリーは、第6宇宙のサイヤ人全員を相手取る。

 

そして、フリーザの目の前には。

 

「良くもやってくれたわね!醜い貴方に!」

 

「私達が!」

 

「愛を教えてやるわ!!」

 

「はぁ…やれやれ、私の周りにはどうしてこう…ま、いいでしょう。

かかってきなさい。」

 

第2宇宙の最後の砦である乙女達が立ち塞がり、真の戦いの幕が切って落とされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





紹介コーナー。

・フリーザ
初手MAP攻撃は基本。
とはいえ、小手調べなので威力は控えめに。
因みに本気でやれば、残るのはジレンとディスポだけになる。
これは酷い。

・21号
3体に分裂したのは、純粋悪の魔人ブウがアニメでやった分裂を
コメソンの力で応用を加え、本体が死なない限り一つの生命として永遠に復活するという複合技。因みに今の段階でもジレンにボコられる。

・ブロリー
大猿パワーで、周りを圧倒できる成長力の鬼。
戦闘すればする程、強くなるのは健在。

・ビルス
勝ったな、プリン食ってくる。

・ジレン
まだ動く時ではない。


力の大会残りメンバー。

第2宇宙
リブリアン
ロージィ
カクンサ
プラン

第3宇宙
マジ・カーヨ
ペパロニ
コイツカイ
パンチア
ボラレータ

第4宇宙
ダモン
ガミザラス

第6宇宙
ヒット
カリフラ
ケール
キャベ
マゲッタ
フロスト
サオネル
ピリナ

第7宇宙
変動なし。

第9宇宙
ベルガモ
ラベンダ
バジル

第10宇宙
オブニ
ムリチム

第11宇宙
ジレン
トッポ
ディスポ
カーセラル
ココット
クンシー

総数、残り40名。


このメンバーは作者が印象に残ったキャラかつ、何かしらの戦績を挙げた者だけを残しています。
流石に80名を書き切るのは厳しいです。
ご了承を


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