ドラゴンボールF   作:月日火

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大混戦

武舞台に3つの閃光がぶつかり合う。

ヒットが時とばしでディスポを殴れば、21号がヒットを尻尾で弾きとばす。

 

「アハ!」

 

「くっ…!」

 

「ば、馬鹿な!!?この俺の最高速に追いつけるだと!?」

 

速度で言えば、既に『超最高速モード』へと気の質を上げたディスポが一番であり、その速さは流石全宇宙一の速さであると称賛せざるを得ない。

だが、そのディスポの前に立つのは叡智の結晶たる21号と速度という概念を無視できる時の支配者たるヒット。

 

成長力がバケモノたる両者は最高速であり本来ならば人である以上目で捉えられる筈も無い速度のディスポすら各々の対策方法で攻略しつつあり。

時間が経つにつれ、速度で勝るディスポの弱さが露呈していく。

 

「へぇ…あなた速いくせに、威力は大した事ないのねぇ?」

 

「…なるほど、お前の強さは大体わかった。」

 

「な、なんだとぉ……!?」

 

その言葉にディスポの額から冷たい汗が流れ出す。

なぜならばそれが真実ならばディスポの事実上の詰みが確定してしまうから。

 

元々21号は魔術でヒットは時を操るというテクニックがあるのに対し

ディスポには純粋な速さだけであり、その為パワーでいえばこの場の3人で最弱である。

故に、元々攻撃が中々当たらないヒットは勿論。

魔人ブウの細胞により衝撃を吸収しダメージが殆ど通らなくなっている21号の肉体にはほんの少ししかダメージが与えられないのだ。

 

例えるならば、100のダメージの攻撃を繰り出しても相手には10しか喰らわないのと同じ。

そんな中速さまでもが見切られてしまえばディスポの勝機は完全に失われる。

 

だが、そんな事で諦めるディスポでは無い。

プライド・トルーパーズのメンバーとして、No.3としての誇りに懸けて。

そして。

 

――あの孤独な男に仲間と認められるために。

 

自身が弱いなど承知の上だ、だがそれがどうした。

弱者に弱者の強さがあるという事を眼前の奴らに思い知らせてやる!

 

「…だから…だからどうしたっ!!」

 

ディスポの姿が掻き消え、21号とヒットの周りを無数のディスポの残像が囲み一斉に襲いかかる。

だが、ヒットは別空間に潜んでいるため攻撃が当たらず

21号は既にその速さを見切り涼しい顔で全て避けていく。

 

「はい、捕まえた。そぉれ!!」

 

「うぉぉぉ!!?」

 

そして、その腕を尻尾で掴み取りヒットの下に投げつける。

同時にヒットの一撃が吹き飛ぶ勢いにプラスする形で水月へと刺さる。

 

「ご……ぉ…!!?まだ……まだぁ……!!!」

 

襲い来る吐き気、朦朧としつつある意識を気合いで抑え込み

せめて道連れにと残る力の全てを使って21号へと突進するがその抵抗も虚しく悪質な笑顔を浮かべた21号の魔術で身体の全てが硬直させられた後尻尾で身体を巻き取られそのまま投げ捨てられる。

 

(すまねぇ…すまねぇ…ジレン…!!俺はっ…!!)

 

口も動かせないまま吹き飛ばされるディスポの目に映るのは瞑想を続けるジレンの姿。

ジレンは目を一瞬開き飛ばされていくディスポと目が合うも興味がないように…いっそ無関心にも等しい様子で直ぐに目を閉じる。

 

その様子にディスポは涙を流しながら場外へと落下。

 

「第11宇宙、ディスポさん脱落です。」

 

そんな無情な大神官の報告が武舞台に響き渡り

それと同時に21号とヒットが不敵に笑い合い、直後ぶつかり合った。

 

♠︎

 

一方、カリフラ達と対決しているブロリーは。

 

「テメェ……ナメてんのかぁ!!!」

 

武舞台にカリフラの怒号が響く。

それもそのはず。ブロリーはいくら攻撃を喰らおうとも一度も反撃をしていないのだから。

既に超サイヤ人となったカリフラとキャベがいくら全力で打撃を、気弾を喰らわせようともブロリーは身動き1つもせずに不動のまま、身動きもせずにそこに立っているだけ。

 

それに完全に怖気ついたケールは、近くの破壊された岩場に膝を丸めて震えてしまっている。

 

「…これで、わかっただろう。武舞台から、降りてくれ。」

 

「ナメやがって……!!」

 

「落ち着いて下さい…!!」

 

「どけっ!!」

 

第6宇宙の中でも気性の荒い性格であるカリフラにとってブロリーの態度はとことんまでにイラつくものであり、キャベの制止も最早聞く耳を持たないまま再びその気の荒ぶるままに猛進しブロリーにラッシュを叩き込む。

 

だが、それでもブロリーの強靱を超えた肉体には傷どころか打撲痕すら残らない。

それどころか、カリフラの拳が徐々に傷つき皮が剥がれ血が滲み出してくる。

それと同時にしてカリフラから悔しさで涙が溢れ出す。

 

「くそっ!くそぉぉ!!」

 

「……わかった、もう終わりにしよう。」

 

「なっ……」

 

ブロリーは自身の肉体にカリフラの血がつき始めるのを見てこれ以上この戦士が傷付かないように決着をつける覚悟を決める。

未だ殴り続けるカリフラの腕を掴み、その豪腕をもって振り回しそのまま岩場に向かって投げつける。

 

「ごっ……!!?」

 

その余りの速さにカリフラは抵抗する事も出来ずに岩場に激突し気絶。

そして、その岩場に亀裂が走って崩壊しそのままカリフラは糸が切れた人形のように地面へと落下していく。

 

「カリフラさん!!くそぉぉ!!」

 

それをただ唖然と見ていたキャベは岩場が崩れる音と共に正気に戻り

激昂のままブロリーにラッシュし、効かないと分かると気弾を連射する。

 

「だだだだだだだ!!!」

 

だが、煙が晴れた先には無傷のブロリー。

それに完全に不利と判断したキャベはカリフラを救おうとその場から離れようとするが、直後ブロリーの丸太のような豪腕から繰り出されるラリアットがキャベの顔面に直撃。

そのままの状態のままブロリーは走り、岩盤へと叩きつける。

 

「……終わりだ。」

 

「ぐっ…がっ…ぐっ……。」

 

2度、3度と顔面を押し付けられキャベは超サイヤ人が解け気絶。

そのまま、ブロリーの手によって場外へと静かに落下していった。

 

「第6宇宙キャベさん、脱落です。」

 

そしてブロリーは気絶しているカリフラの下へと向かおうとして

 

「やめて……これ以上姐さんを傷つけないでっ……!!」

 

両手を広げて震える足になりながらも必死に気絶するカリフラを守ろうとするケールに阻まれる。

 

「……。」

 

ブロリーは、しばしその場を動かずにいたがやがて次の敵の下に向かおうと

ケールに背中を向けて走り出した。

 

そして、ブロリーが去ったのちケールは腰が抜けたのかぺたりとその場にへたり込みカリフラが目覚めるのを待つのだった。

 

 

♠︎

 

フリーザと乙女達の勝負は一方的なものとなっていた。

人の目の前で変身する阿呆かと思いきや

急に愛がどうとかを述べられた挙句、やってる事は卑怯殺法の連続というなんとも矛盾のきいた芸にもかかわらず、第2宇宙の席では美しいと喚く芸人集団にフリーザは飽き飽きしていた。

 

「はぁ…はぁ…どうして!?どうしてあなたには私達の愛が通じないの!!?」

 

「……はぁ。もうお遊戯会はおしまいです。さっさと本気になってはいかがでしょう?」

 

「なっ…!!私達の渾身の愛が…お遊戯!?お遊戯ですって!!?」

 

「あったまきた!!リブリアン!私達のパワーを!!」

 

「受け取って!!あの醜い悪を倒すのよ!!」

 

乙女2人と第2宇宙の愛とやらのパワーがリブリアンに集中しリブリアンは巨大化。

 

「……はぁ。どうやら口で言ってもわからないお馬鹿さんだけしかいない宇宙のようですね。…そこのあなた達もそうは思いませんか。」

 

もう、乙女3人に興味すら無くしたのかフリーザは漁夫の利を狙おうとしていたガミサラスとダモンを気の膜で包み込み念力でこちらに運ぶ。

 

「……!!」

 

「……!!」

 

「あぁ、申し訳ありません。どうやら私の耳では聞こえないようです。では、第4宇宙さん。さようなら。」

 

そのまま、ゴミを捨てるようにフリーザはその2匹を場外に投げ捨て2匹は脱落。

大神官の宣言と共に2人の全王が拳を握り第4宇宙はここに消滅と相成った。

 

それと同時に巨大化が完了したリブリアンがフリーザを見下ろす。

 

「さぁ!これが愛の力の全て!!私こそが愛の女神よ!!」

 

その宣言のままリブリアンは拳を振り下ろす。

だが。

 

「……はぁ。」

 

ため息混じりに放ったフリーザの拳はリブリアンの拳ごとリブリアンを吹き飛ばしそのままフリーザは岩場を蹴って、ふらつくリブリアンの下顎を完全に蹴り飛ばす。

強烈に脳が揺さぶられたリブリアンは白目をむき気絶。

縮小化と共に変身が解除されその状態のままフリーザに脇腹を蹴飛ばされて場外に。

力を使い果たし変身が解除されたカクンサとロージィもまたフリーザの片手間に放たれた気弾に巻き込まれて場外へ一直線。

 

フリーザはそのままダメージが大きいプランの下へ向かい首を掴み。

 

「そぉら!!」

 

そのまま場外へ投げ捨てる。

これにより第2宇宙の戦士達は全て脱落し、全王の手によって消滅した。

 

その様子を呆れたように見つめフリーザは吐き捨てる。

 

「愛、愛と忌々しい…あの方達はどうやら戦争をお遊戯会と勘違いしていたようです…ま、どうせ生き返るのですから精々反省するといいでしょう。」

 

そう吐き捨てたフリーザの背後から拍手の音が響く。

 

「流石、あの破壊神が警戒する事だけはありますね。私も同族としてかくあるべきかと感動してしまいましたよ。」

 

「おや、あなたは…。」

 

フリーザがその音に振り向けば、そこにはフロストとマゲッタの姿。

フロストの顔には胡散臭い笑みが貼り付いておりマゲッタのその隣で静かに佇んでいる。

 

「あの時はご挨拶が出来なかったので改めて…私の名前はフロストと申します。」

 

「…で?そのフロストさんがこの私に何の用で?」

 

「単刀直入に言いましょう…私達と手を組んで頂きたいのです。フリーザさん?」

 

 

♠︎

 

「ジレン!!オラと戦え!!」

 

暗躍が発生しつつある一方で悟空はマジ=カーヨを拳圧だけで吹き飛ばしたジレンの下へと辿り着き勝負を挑む。

ジレンは悟空へとその身体を向け、悟空へと近づいていく。

悟空は近づいてくる程に感じるジレンの圧に冷や汗を流し最初からブルーへと変身する。

 

「……む。」

 

その変化にジレンの目が僅かに驚きの色を見せるが、それだけでジレンはそのまま悟空の眼前に立った。

 

「……へへっ、行くぜぇ!!」

 

 

そして、ベジータは既にブルーに変身してトッポと戦闘を開始していた。

 

「ジャスティス!フラァァシュ!!」

 

「だだだだ!!」

 

赤と蒼の気弾同士がぶつかり合い宇宙最高硬度な筈のカチカッチン鋼はあっさりと

砕け散る。

 

「我らが正義!お前を倒して果たさせてもらう!!」

 

「正義、正義と煩い奴だ!!」

 

 

ターレスは第10宇宙最後の戦士達であるオブニとムリチムを同時に相手取る。

ターレスは既にブルーツ波を全開に浴びてきたため超サイヤ人4に変身。

オブニの能力である体の動きと気の流れを変えられる事など知った事では無いと第10宇宙でも屈指である程の屈強な男達の攻撃をその大猿の力を存分に発揮する肉体で封殺し純粋なパワーによって圧倒していた。

 

「へっ…跪けば痛い目を合わずに落としてやる…どうだ?」

 

「はぁ…はぁ……断る!!」

 

「そうかよ!!」

 

 

17号、18号は逆に苦戦する形だ。

いくらフリーザによって手傷があっても彼らはプライド・トルーパーズの中でも強く、更にクンシーの参戦もあって一向に手が出せないまま戦いはカーセラル達の優位に傾きつつあった。

 

純粋な強さではカーセラルがこの5人の中でも頭一つ抜けており次点で17号である。

そして、極めつきに3対2という状況の中2人は追い詰められていた。

 

「くっ…どうするんだい17号。このままじゃ…。」

 

「あぁ…だがやるしか……いや、もうその必要も無いみたいだ。」

 

17号が遠くに見つけたのはこちらへと地鳴りを鳴らしながら近づいてくるブロリー。

 

「オオオオ!!!」

 

「なっ、クンシー!!」

 

カーセラルの指示によりクンシーの糸がそこら中に撒き散らされ、ブロリーがそれを踏んで爆発を起こす。

だが、

 

「オオオ!!フン!!」

 

「なっ……ごぉ!!!?」

 

ブロリーはそれを突っ切ってクンシーに強烈なパワーを以って殴りクンシーはその痛みに耐えきれないのか蹲ってしまう。

 

「クンシー!!おのれ!第7宇宙め!!」

 

クンシーが殴られ怒るカーセラルはそのまま気の刃を放出させブロリーの方へ向かってしまい。

17号と18号は余裕をもってココットの方に集中できる事となった。

 

「形勢…」

 

「逆転ってやつだね。」

 

「くっ……!!」

 

 

果たして勝利の栄光は誰の手に渡るのか。

それは、この場にいる破壊神や天使ですら予想は出来ないのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





紹介コーナー

・フリーザ
新たに6人を撃破し、第4、第2宇宙はここで消滅。
ただいま交渉中。

・21号
図らずもヒットと共にディスポを撃破。
ヒットとの最終決戦へ。

・ブロリー
心優しい彼は時に残酷な兵士に見えてしまうという皮肉。
とはいえ、キャベとクンシーを撃破しカーセラルとの戦闘に臨む。

・悟空、ベジータ、ターレス
それぞれ強者との戦闘を開始。

・ビルス
今夜は枕を高くして眠れるし、暖かい風呂にも入れると天狗になっている。

・ジレン
始動。

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