Sleeping Legend ~もしSAOにユウキがいたら~ 作:ジンクルタニ
今回は前半シリアス?後半ネタパートです。初めての試みでキリトの色々なものが崩壊してしまったかもしれないですがどうか温かい目でみてください。
(内容は詳しく書いていませんが、一応BL要素?が出てきます。ほんっとうに絶対無理!字を見るだけで吐き気がするって人は閲覧を控えた方がいいかも?)
依頼
見たこと無い男性プレイヤーが最前線のゲート広場でプレイヤーに泣きついて頼み事をしていた。
「あの人、どうしたんだろうね?」
「ちょっと声でもかけてみるか」
近づいて声をかけてみる。
「あの…」
話しかけたとたんにコートの両端を掴まれた。
「どうか、どうか仇をとってください」
ユウキに目線で助けを訴えるが、そっぽを向かれてしまった。言い出しっぺなので何も文句は言え無いのだが、少しは助けてくれても良いと思う。
とりあえずそっと体を離す。こういう人間は時々居て、大体が攻略組の人間に相手にされずにとぼとぼホームまで帰って行く。
「一回落ち着いてくれ。君は何があって俺達にどうして欲しいんだ?」
話を聞いてもらえるとわかったからか、男が落ち着いて話し始める。
どうやら、男が立ち上げたギルド《シルバーフラグス》が、オレンジプレイヤーによって壊滅させられたらしい。
「あいつら、襲う前にタイタンズハンドって名乗ってた。ロゼリアっていう女は襲ってなかったから、きっとあいつがグルだったんだ!」
「タイタンズハンドにロゼリアか…それで?」
「あいつらを、この回廊結晶で監獄エリアに送ってくれ!有り金を全部これに使ったせいで見返りは渡せねぇ。でも、あいつらのために俺が出来るのはこれだけで…頼む、頼むよぉ…」
静かに聞いていたユウキだったが、その手は強く握りしめられている。
「なあユウキ、しばらく前線から離れるか」
「ボクもそう思ってたところだよ。この世界でPKするなんて…絶対に許せない!」
「決まりだな。その依頼を受けるよ。もう少し詳しい…うわっ」
感激のあまりに男が抱きついてきた。
「ありがとう、ありがとう」
「なあおい、落ち着けよ。ユウキ、助けてくれ…」
「…」
ユウキが超高速でそっぽを向く。
「ありがとう、ありがとう…」
結局男が落ち着くまで30分近く転移門前でたたずむことになった。その間、転移結晶を使いたい衝動を押さえるのが大変だったのは、ユウキにもばれていないだろう。
広場ではなんなのでレストランまで移動して話を聞き(男は本当に有り金を全部使っていたので全て俺の奢りだった)男と別れたあと、取り敢えず最後に男が襲われた階層まで移動することにした。
転移門広場に着くなりユウキが肘を引いて小さくガッツポーズをしながら。
「調査の基本は足からって言うしまずは聞き込みだね!」
「気合い入ってるなぁ。手掛かりもないし、しょうがないか」
ロゼリアの情報を得るために聞き込みをしてみると悪い評判が出るわ出るわ。ロゼリアを知る人は大体が文句を言って帰って行くような状態だった。
「これはかなり怪しくなってきたね」
「素行の悪いだけのただのプレイヤー、っていう線も無くはないけど…やっぱりロゼリアを探すのが一番だろうな」
その後も聞き込みを続けたが有力な情報を得られず、結局ホームの宿屋に向かうしかなかった。いつも通りに1階の食事処で向き合って座る。
「違う階層に行ったのは間違いなさそうだな」
「これじゃあどうしようも無いよね。当てずっぽうにいろんな階層で続けてみる?」
ユウキは疲れきっているのかのか俺から少しずれた所を見て険しい顔をしている。
「情報屋に聞くしかないと思うけど、アルゴにはあんまり関わってほしくないしなぁ」
「オレっちがどうかしたのカ?」
突然、耳元語尾に特徴のある、聞き慣れた声が聞こえてきた。
「うわぁっ」
「にゃハハハ、相変わらず良い反応をしてくれるじゃないカ」
「あはははっごめんね、キリト」
「教えてくれても良いじゃないか」
「アルゴがしーってしてきたからさ」
どうやら険しい顔をしていたのは必死に笑いを堪えようとしていた為らしい。
「それよりもどうしたんだ、キー坊。オレっちに隠し事だなんておねーさんは寂しいゾ」
「そんな事言ってるが大体事情は察してるんだろ?ここまで来たくらいなんだし」
「最前線でキー坊が男に泣きつかれているなんて情報、オレっちが聞き逃す訳ないじゃないカ」
嫌な予感がしてアルゴに尋ねる。
「なぁ、その情報ってどこまで広まってるんだ?」
「うーん、情報料をいただくところなんだが特別ダ。あるクライアントいわく、ミステリアスな最強剣士と悲劇の男。復讐を誓った男に稽古をつけて…段々と男に引かれていく最強剣士は夜にマッサージと称してあんなことやこんなことまで…。う~ん妄想が捗るわぁ。だそうダ」
「そいつのプロフィールを売ってくれ。今すぐ」
「口止め料が100万コルなんだがキー坊は払えるのか?」
衝撃の価格に俺は諦めるしかなかった。
「何でそんなに高いんだよ…」
「中層で売れてるらしいぞ、最強剣士シリーズ全35巻」
「それってちなみに全部BLだったり…?」
アルゴが俺の席の隣にどかっと座ってにんまりとしながら指を1本立てる。
「エール一杯だナ」
即座に厨房に向けて大声を出す。
「エールを大で1つ!それで?」
「BLだ」
「今持ってる装備を全部売ればそいつの情報を買えるか?いや、そいつの持ってる金が全て情報屋に渡した訳じゃないはずだ。アイテムも手放さないと…」
ぶつぶつと現実逃避を始めた俺を尻目にユウキが話を戻す。
「そこまで知ってるならロゼリアっていうプレイヤーの居場所もわかるの?」
「ロゼリアの詳しい居場所は知らないんだガ、そいつが今所属しているパーティーメンバーの1人なら知ってるゾ」
「すごいピンポイントな情報だね…情報料は?」
「レッドに関わる話だ。情報料なんかいらないサ」
「ありがとう、アルゴ。そのプレイヤー名は?」
「シリカっていうんだ。こっから先は情報屋の掟に反するから秘密だけどナ」
「そこまでで大丈夫、ボクたちで調べてみるから。ところで何でそんな情報が入ってきたの?」
「シリカって子は中層で有名でナ。シリカちゃんを愛でる会っていうファンクラブもといストーカー集団が居るんだ。そっからの情報って訳だな」
「シリカちゃんは大変だね…」
「ユーちゃんにもファンクラブあるゾ」
「えっ!」
ユウキの顔が一気に赤くなる。
「しかもこっちの口止め料は500万コルだからナ。二人のお陰で稼がせて貰ったヨ」
「そんな~」
一転して顔が一気に真っ青になった。
それを見てアルゴは我慢が限界に達したようで笑い出した。
「にゃハハハ、冗談だヨ。キー坊はともかくユーちゃんの情報は殆ど他のプレイヤーに出回ってないからナ」
「良かったぁ。それなら、取り敢えずシリカって子を探せば良いんだね」
「そーゆー事だナ。じゃあキー坊、ごちそうさまダ。ユーちゃんもまたナ」
「じゃあね、アルゴ」
「あ、ああ。またな」
まだ落ち込んでいる俺をユウキが慰めようとする。
「キリト、元気出しなよ。小説になるだけなら嫌われるよりかは良いんじゃないかな?」
「だってBLだぞ」
「さっきから言ってたBLってなに?」
思わず立ち上がってユウキの肩を掴む。
「ユウキ、そのまま腐らないで居てくれ」
「えっ?腐る?アバターが腐ることなんてないと思うけど…」
「知らないなら良いんだ。それより今日はもう寝た方が良いぞ。明日は早く出ないとお目当てのパーティーと遭遇できないかも知れないからな」
このままだと危険だと判断し、話を無理矢理変えて逃げるように部屋の前に移動する。
「取り敢えずまた明日な」
「うん、また明日ね」
後日、自分がどのように書かれているのか気になって1巻を買ってみたところ、無駄にクオリティの高い文面に濃厚な絡みが書かれていたため、現実逃避から帰ってくるのに一晩かかった事は内緒である。
ユウキが腐っていなくて良かった…。
はい、オリジナル要素を出そうとしたらこうなりました。次話は殆どほかのキリユウと変わらない模様。(いちゃいちゃしてないくらいかな?)
アルゴがいると話の雰囲気が一気に明るくなることを実感した今日この頃。
来週も忙しいので、更新が遅れるかもしれません。
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