男のロマン、それはロボット —<Infinite Dendrogram>— 作:クーボー
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——それでは、今後とも良い取引を。
そんな言葉とともにある程度のホムンクルスを入れた【ジュエル】を渡した僕は、着ぐるみ姿で船上を歩いていた。
「これで<グランバロア四大船団>への便宜はクリア、っと」
<超級>……それも僕のような、大規模制圧も殲滅もこなせるようなタイプは、国家に匹敵する力を持つ。もちろん<グランバロア七大エンブリオ>もそれに勝るとも劣らないけど、僕がいる以上、パワーバランスが崩れる可能性がある。
だから前もって目を付けられないよう、こうやって労働力となるホムンクルスを売って貢献しているのだ。【フランケンシュタイン】の必殺スキルを適用していないから、それなり以上には保つだろうし。
「あとは、沈んだ船の所有権の買取も兼ねて蓄えを放出するべきか。だいたい30億あればいけるかな……?」
僕はシュウやフランクリンのようなコスト・イズ・パワーシステムじゃないからね。お金ならたくさんある。
「……面倒だけどラトラナジュもそうだし、このくらいはね」
ラトラナジュのような、国に所属していない商人系の超級職を持つ<マスター>は、居場所を一箇所に縛られないということもあって、とても不安定な存在だ。商人系を数多く要すれば、当たり前のことだけど国力は上がる。指名手配されてる【
だからラトラナジュは今、どうにかして僕らのクランから引き抜こうとする野郎どもの勧誘を頑張って蹴っているはずだ。そこさえ終われば、僕という<超級>の権限もあって、今回の旅で煩わしいことはある程度軽減できる。
だからもう少しの辛抱だ。
「……本来ならヤヨイ君とかもそうなんだけどね……」
なにせ超級職二つ持ち。そして多分、結構な確率で彼は<超級>に至るだろう。カグラ君にしても【神】系統だし、あの規格外ぶりからして個人戦闘型ではトップクラスと言っていい。
だからまあ、煩わしい勧誘はあるはず、なんだけど……。
「まあ、彼は心配しなくてもいいか。僕らよりよっぽと場数をこなしてるし、どうとでもするだろう」
有名税みたいなもんだと笑うかもしれない。
……ただちょっと今回の旅で心配なのが、この前新聞で見たグランヴィルが、もしかしたら近くにいるかもしれない、ということ。
グランヴィル・ガスターニュ。【
多分会敵すればラトラナジュとカグラ君はまず死ぬし、僕も被害を覚悟しないといけない。ヤヨイ君は……どうだろ、千日手かも。
アイツはティアンには一切手を出さないけど、<マスター>には全力で牙を剥く。それが今回の旅で敵になるとしたら……予定を早めなければならないかもしれない。
「とっとと船を回収して、レジェンダリアにでも行こうか」
そのあとは……そうだな、天地にも行こうか。
なにせ
……それに、<超級>だから、至る前のサンプルとしても最適かもしれないしね。
あと
/
「クラマスクラマス、次の獲物はどうします?」
「あ? んだよ、ついさっき沈んでた船引き上げたばっかじゃねえか」
「大変でしたねー、【エンペラー・ホエール】が数体向かってくるなんて……」
「なんかから逃げてるみたいだったっスけど、なんかあるんスかね?」
「んなこと俺が知るか。つか撃退したの俺単独だっつの、めっちゃ疲れたんだから少しは休ませろや!」
「でも、あんなボロ船一つじゃ……儲けがない、です、よ?」
「まあ、そうだけどよ……ったく、わかったわかった、なんか適当に獲物見繕うっての。あー、近くに<UBM>でもいればな……」
「ま、クラマスなら大体の<UBM>は殺せますしね。【ゼノフォルテ】ほどクソモンスなのは珍しいでしょうし」
「褒めんな、ったく……よし、そんじゃこうしよう」
「——次、ここら近辺を通りかかった<マスター>の一団を標的にする。間違ってもティアンには手ェ出すなよ」
「へい、クラマス!!」