男のロマン、それはロボット —<Infinite Dendrogram>—   作:クーボー

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サムライにかまけて更新出来なくて正直すまんかった……。


第10話 本題突入

 □【鉄人王(キング・オブ・アイアン)】ヤヨイ・ベルダーウッド

 

「今日はありがとよ。報酬はこんくらいだけど、問題ないよな?」

 

「はっは、こんだけもらえりゃ充分よ。……しかしもったいねえよなあ、もう出ないなんて」

 

「もう目的は達してるしな」

 

 アルマがむん、と胸を張る。今回の決闘は、アルマに船の守り方などを学ばせるためのものだった。今回の一件で基本は掴んだし、ここからは俺たちの船で学んでいけばいい。

 

「じゃあな、ドルドット、ルー。縁があったらまた会おうぜ」

 

「おう」

 

「またねー」

 

 そんな感じでお互いに握手をして、最後にフレンド登録をする。もしもグランバロアにまた用ができたら頼らせてもらおう。

 

「マスター、次はどうするの?」

 

「んー……俺の用はもう終わっちまったしな」

 

 カグラはカグラで決闘が終わったらすぐに消えてどっかに行った……多分【救命のブローチ】を買いに行ってるんだろうけど、俺はそんなに消耗してないし。

 強いて言えば戦闘後に回復に使ったMPポーションだけど、そっちはもうラトラナジュのツテで他の消耗品と合わせてアイテムボックス一個分程度は確保してる。これ以上買っても置き場所がない。

 

「……そうだ、貝」

 

「貝?」

 

「ここは海だし、探せば貝殻の一つや二つは取れんだろ」

 

 それを使ってアクセサリーにすればそれなりに綺麗なんじゃねえの、と続けると、アルマが無表情で目を輝かせた。

 

「ん……造りたい……!」

 

「あ、技術者方面の興味なのね……まあ造る以上妥協するつもりはねえけど」

 

 せっかくだし市場とかも回ってみるか。金ならあるから、どれだけ高くても買えるし。金属は……逸話級程度でいいだろ。

 

 アイテムボックス内の金属の在庫を確認しつつ、アルマと雑談しながら街を歩く。

 あまりに平和で……あぁ、別に騒動に飢えてるわけじゃないけど、少しだけ退屈なようにも感じるのだった。

 

 

 /

 

 

「——これは」

 

「何という僥倖か。まさか、このタイミングで目覚めるとは」

 

「しかし、些か都合が良すぎる……あるいは彼女(・・)の手筈によるものか」

 

「いずれにせよ、双王たる神話級には及ばずとも、その特異性は彼らを上回るだろう。相性も悪くない」

 

 

「——期待するとしようか」

 

 

 /

 

 

 とりあえず俺の目が訴える、「ふさわしい」貝を片っ端から購入する。アルマもアルマで自分の直感を信じて大量に貝を積み上げるので、アイテムボックスの空きがどんどん消えていく。

 あれこれそろそろ埋まるんじゃ……えっまた新しくアイテムボックス増設しなきゃならないんです? 

 

「全身箱人間……」

 

「それは嫌だな、アルマ液状化して体内に飲み込めない?」

 

「できるけど絵面がひどい……」

 

 幼女の身体から出たアイテムボックスを使う成人男性……これは、セウト? 

 

「アウト、マスター」

 

 鋭いツッコミをもらって少しうなだれつつも、やっぱり素材用アイテムボックスを買い換えようと考える。商人用アイテムボックスでも買おうかな……こういう時、ラトラナジュを筆頭に商人系のジョブが持つ《グレードアップ・ストレージ》が羨ましい。

 俺もひとつくらい下級職を消して取るべきか……いや焼け石に水か。

 

「あっ、ようやく見つけたわよ!」

 

「ん、なんだラトラナジュか。どうした?」

 

「どうした、じゃないわよ……もう、勝手に移動しないで。私、もの探しは得意じゃないんだから」

 

 憤慨するラトラナジュに悪いと告げて、アルマの手を取る。

 

「で、そんなに急いで来たってことは……準備できたのか?」

 

「ええ。メルクも交渉を終えて、私も大体の勧誘は蹴ったわ。カグラ君もさっきホムンクルスに回収されてたし……いけるわよ」

 

 その言葉に、思わず心が弾む。

 俺たちだけの船を作るために……沈没船を引き上げるという、その目的を果たす時がきた。

 

「よっしゃ、そんじゃ行くか!」

 

「ん!」

 

「ああ、船はもう用意してるから。ヤヨイ君は、空飛んで護衛してね?」

 

 言われなくてもそのつもりだよ!

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