男のロマン、それはロボット —<Infinite Dendrogram>— 作:クーボー
□グランバロア洋上 【
当方、適当に目についた船襲ってみたら絶賛マジピンチでござる。
「おいおいおいおい、なんつー兵器積んでんだお前……!?」
なんだクロックキラーって、意味わかんねえ超兵器ポンポン使ってんじゃねえよと、ちょうど突っ込んできた灰色野郎と鍔迫り合いをしながら内心で悪態を吐く。
っつーかエリア内END削減とかEND無視ビーム砲とかどんだけ俺を殺したいんだテメェはよぉ!
「ハッ、そこは俺の主人に聞いてくれよ! オラ、死ね!!」
「あっぶねえな……!」
どうやらあのビーム砲、最大出力じゃないらしいが……なんの慰めにもならん、腕の中に仕込まれてるから破壊するのもできねえしあああ面倒くせえ!
「ってかなんでこの雲の中で普通に攻撃できるんだよ!!」
「俺の目は暗視機能付きでなァッ!!」
やだ便利ねー、リソースって概念知らねえのか!!
雲の中でどれだけ速度を増しても追随してくる。軽くAGI換算で5万は超えてるはずなのに……《搭乗》補正がなかったら普通に追い付かれて殺されてるぞコレ。
逃げるにしたって船は俺より遅いから諸共に墜落させられる。だったらこいつを撃墜すれば逃げられるってわけなんだが……。
「……さすがに、<超級>に恨みを買われるのはまずい」
下にいるのは、十中八九“偽創天”だ。そんな化け物の下でもこのホムンクルスレベルの存在がポンポンいるわけでもないし、ホムンクルスなのだから破損すれば決して蘇ることはない。
こんなところでの無意味な交戦で<超級>、それも広域制圧最強クラスの恨みを買うとか犬でも食わない事態になりかねない。
こいつは強い。おそらくは<超級>と同程度に。
だが俺とて準<超級>最強クラスと呼ばれる実力がある。俺もまた、大抵の<超級>よりも戦闘力は上だ。それに一点特化型だから、多種多様な兵器を積んだこの化物と今の今まで撃ち合えている。
そもそも、こいつを中心にして発生させるEND削減空間……確か【マテリアル・スライダー】だったか、あれだけで<エンブリオ>に匹敵する特殊能力と言える。
その上でこいつの速度特化の俺とすら張り合えて、さらに攻撃力は俺の数倍以上だろうステータスと、あの【レゾナンス・カノン】とかいう殺意しか感じられないビーム砲もあって、ホントクソみたいな相手だ。
どちらもEND型なら即死する。俺も気を抜けばENDを削減されて速度に耐えきれなくなって死にかねない。
その上で殺さないように制圧するとかいうムリゲー……いや絶対無理だろ、物理的拘束とか無意味だぞ!?
「お前強いなァ!! 久しぶりだぜ俺と戦って即死しないのは!」
「そりゃどうも、お前もそのクソみたいな兵器よく使いこなしてるよ畜生!!」
俺は生憎バトルジャンキーじゃないんだよ! 付き合ってられっか!!
どうせこうなるんだったら、ケチらずにジェスターさんのところで兵器でも買っとけば良かった……あそこ高いけどドライフ皇国からかっぱらった兵器もあるから便利なんだよな、前はアムニールの枝売ってたし。
「こちとら毎日毎日ラボの中で鍛錬しかすることなくて溜まってんだ、この期に発散させてもらうぞ!!」
「運動不足で欲求不満か? ならお仲間のホムンクルスと共食いしてりゃいいだろうが!」
「兄妹喧嘩はマスターが許してくれないんだよ!! あと大抵弱いものいじめになるからフレイに嫌味言われる!」
あっその気持ちわかる……兄は辛いよね……弟も辛いけど……。
と思いつつ軽く雷を込めて蹴り飛ばす。鍛錬しといて良かった、PSはまだまだ健在だぜ……!
「あのマスターの友人も【マテリアル・スライダー】で即死するだろうし! まともに戦える相手なんざ久しぶりだよ!! すげえなアンタ!!」
「嫌な称賛だこと……!」
【黒雲刀 ゼノフォルテ】は刀としてはゴミだ。だが特典武具ゆえに頑丈という利点がある、だから帯電させることである程度の弱点はカバーできる。
——つっても素手で神話級金属並みの硬さな灰色野郎相手じゃ焼け石に水だけどな!
んだよこいつ作ったやつは頭おかしいのか!?
……頭おかしいな<超級>だし!
「……ここで引くっつったら見逃してくれるか?」
「悪いがマスターのオーダーは、お前をぶっ飛ばせ——地獄に叩き込め、だ。つまりお前を殺すのは前提条件だ」
「俺そんな恨み買ったかね……?」
最近やったことと言えば、
——まさか、そういうこと、か?
「やっべ、詰んでる」
確かに俺のやってきたことを鑑みれば、察してキレるか。うーわ、最悪。間が悪すぎる。
「オーケー、納得はできないけど理解した」
このまま俺がデスペナったら、クランの奴らは逃してくれっかな? いや、もしかしたらクランの奴らが持ってる廃船の部品を狙ってホムンクルスで制圧されるかもしれない。
その場合俺たちの損害はどれだけのものになる?
最高——最小限の被害でアイテムボックスとブローチのいくつかの破損。
最悪で、アムニールの枝とかを使ったオーダーメイドの船がぶっ壊される。これだけは避けたい。どんだけ金使ったと思ってんだ、こんな事故で壊れてたまるか。
……覚悟決めるか。
必殺スキル使ってでも、こいつを戦闘不能に——
そう考えた瞬間。
俺と灰色野郎の間を縫うように、レーザーが……違う、水圧で放たれた水鉄砲が、横合から飛んできた——!
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□グランバロア洋上 【
当方、東方(なんかダジャレみたい)に敵影発見につき。
なおクソデカイ模様。
あと視界に【盲鯨空母 ネグラフ・シーヴェ】って映ってる模様。
しかも古代伝説級とか見える模様。
「嘘だと言ってくれママン……いやこっちだと母上いないけどさ」
『マスター、呪われてる?』
「言うなアルマ、俺も薄々気付いてる」
あと、そのぉ……なんというかぁ……。
その、クソデカイ鯨の側にぃ……【方向纏貫 ベクトルドラフト】と【烈水闘蛇 グスタ・ベスタ】、トドメに鯨の首あたりに【凶性頸厄 カルマトラクト】って表示が見えるんですけどぉ……。
……え? 古代伝説級<UBM>が、逸話級と伝説級、ついでによく見えないけど追加の<UBM>従えてんの?
いやちょっと待って、まだグランヴィル案件も解決してないのに、ここに来てまた新たな<UBM>案件とか、立て込みすぎててカオスになってんだけど——!?
ホントならグランヴィル案件終わってからの共闘だったんですけどね。
なんかもうグランヴィルとグレイの戦闘書くの(会話パート書くの楽しすぎて)終わらなそうだったので。
なら突っ込んじゃえってぶち込んでみました。うーんカオス。そしてのちのことを一切考えてないので多分明日以降の俺が死ぬ。
グランヴィル君は遊戯派だけどそれなりに良識的。あとノリがヤヨイに似てるので描きやすかった。多分数話後にグランヴィル君の過去が生えてくる、多分特権階級。
ちなみに今回ネグラフ・シーヴェを描写するにあたり、深夜テンションで従えていたUBM増やしました。
具体的にはカルマトラクト。きょうせいけいやく。プロットには影も形もなかったけど……まあ多分なんとかなるでしょ!!がんばれ明日の俺!!!
面白かったら感想お願いします。
とても良いモチベーションとなるのダァ……。いやホントマジで、遠慮せずジャンジャン描いていいのよ?