男のロマン、それはロボット —<Infinite Dendrogram>— 作:クーボー
□【
アルマが進化した。
必要な経験値はあっただろうから、今の時期に来るのは予想していたことだ。
「見た目は……あんまり変わってないな。いやでも、ドレスの装飾が細部まで磨かれてる。前よりも綺麗になってるね」
「むふん」
ない胸を張るいったぁ!
「マスター、学習」
「うおぉ……はいはい」
細部まで見ないとわからない変化だけど、もしかしたら俺が加工にアルマを使っていた影響か、金属細工のような装飾が追加されている。そこらへんも進化に影響したのかな?
「で、肝心の質量面だけど……どんな感じ?」
「ん。簡単に言うと、第三形態の三倍」
……三倍ですか。それはまた膨大な量になったようで。
今までが、んー……大雑把に言うと二倍以下くらいだったから、さすが上級進化って感じ。
「あ、そういえばステータス見れたっけ」
正直そんなに使わなかったから忘れてた。
「あと、硬さと熱変動耐性も……逸話級金属くらいにはなった。それはステータスじゃ見れないから、今言う」
「ミスリルレベルか……それで三倍……質量は?」
「それもミスリルと同じくらい。だけど、ほんの少し軽い、かな?」
それだけあれば、近寄ってきた相手を不意打ちで圧殺もできるかもしれない。あるいは包み込んでアイアンメイデンとか……あっ、もしかしてアルマってそういう使い方も想定されてるのか?
ENDだけ充実してても敵を倒せないから、圧力と質量で生物が生存できないレベルまで潰す。
まあいいや。とにかくステータスだ。
アルマトゥーラ
TYPE:メイデンwithアドバンス・ウェポン・カリキュレーター
到達形態:Ⅳ
装備攻撃力:10
装備防御力:60
ステータス補正
HP補正:F
MP補正:G
SP補正:ー
STR補正:ー
AGI補正:ー
END補正:E
DEX補正:G
LUC補正:ー
……………………。
……ツッコミどころがありすぎるぞおい!
/
まあ、うん。
俺のステータスが進化したのに下がったのはともかくとして、だ。いや良くないんだけど、<エンブリオ>の中にはステータス補正がないのもいるだろう。多分。
「アルマお前思い切ったな……」
「……文句があるなら、私のリソース割り振りが困る原因であるマスターの才能に言って」
「あはは文句なんてありませんよ僕ぁ」
ハイ次! TYPE!
変わるとは言ったけど、これって上級でなっていいTYPEなの?
「まだ完全態じゃないのだー」
「馬鹿な……まだ進化を残しているというのか……?」
「具体的にはあと三回ほど。がおー」
はい可愛い。次!
……。
…………。
………………。
……なあ、マジか。
「ん。マスターのパーソナルと、私の経験を複合して生まれたもの」
「……はは、最高だよ、本当」
やっぱりアルマは、俺の“至高”の相棒だよ。
俺の眼前に表示される、スキル欄。
おそらくはステータス補正は、このために生贄になったのだろう。
だが……それだけの価値は、確かにある。
『保有スキル』
《
<エンブリオ>の肉体が置換された液体金属の質量を、爆発的に増幅させる。《メタモルフォーゼ》で操作可能。
到達段階に左右されるが、硬度・柔軟性・熱変動耐性を併せて上昇させる。
発動時、所有する全パッシブ・アクティブスキルを適応・発動可能。
発動中は秒間30のMPを消費する。
アクティブスキル
すなわち、試練を突破するための力。
上級になったことでアルマが得た……必殺スキルだった。
ステータス補正「俺は、アイツの役には立てない……だからあとは託すぜ、若輩」
必殺スキル「……ああ!」
ステータス補正君を生贄にして必殺スキルを呼び出しました。
必殺スキルの超盛り盛り具合はステータス補正を生贄にしたためです。
ちなみに、必殺スキルを覚えない進化だった場合、通常時の質量が第三の五倍化していました。そこらへんも削って必殺スキルに割り当てたわけですね。
……チェルシーの必殺スキルとわりと被ってるのは内緒。
ステータス補正君を生贄にした結果だと思ってください。