二人の転生鬼殺隊士と三人の鬼になった転生者   作:是非

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最終選別が終わり、それぞれの旅立ちの日です。

ちなみに錆兎さんと義勇さんと煉獄さんとカナエさんの帰郷の様子は「原作」の情報をもとに独自解釈権捏造設定で書きましたが、何か至らぬところがあれば、遠慮なく言ってください。


それぞれの帰郷と色変わりの刀

七日間の最終選別が終わった。

そして、怪我して包帯でぐるぐる巻きしている者が半分以上居たが、それでも参加者みんなが生きている!

 

・・・・・もっとも俺和星と義勇と錆兎の三人も手鬼との死闘で傷だらけになり同じように包帯でぐるぐる巻きにされていた。

だが、原作では死んでいた錆兎と生き別れになってしまった義勇が生きて揃ってここにいるだけで痛みもあるが心は喜びで満ち溢れている。

カナエには小言を言われたけど。.....

 

そして、早朝。

俺達は藤襲山を降りて、最終選別を開始した場所まで戻ると、初日にも居た白樺の木の精と見紛う現実離れした美貌を持つその女性、あまね様が中央に立ち凛とした声を発した。

「お帰りなさいませ皆様。おめでとうございます。全員ご無事でなによりです。」

と言ってきた。

みんなが安堵の表情と達成感に満ち溢れているのが伝わってくる。

 

「まずは隊服を支給させていただきます。体の寸法を測りその後は階級を刻ませていただきます。

ちなみに階級は十段階ございます。

 

(きのえ)(きのと)(ひのえ)(ひのと)(つちのえ)(つちのと)(かのえ)(かのと)(みずのえ)(みずのと)

 

今現在皆様は一番下の癸でございます。

本日中に玉鋼を選んでいただき刀が出来上がるまで十日から十五日となります。さらに今からは鎹鴉をつけさせていただきます。」

と言うと、両手でパンッと音がしたと思ったら、空から多くの鎹鴉が来た。

 

「カアァー!ヨロシクナー!」

「はい、こちらこそよろしくお願いします」

そしてみんなが自分の鎹鴉と自己紹介をし合ってると

 

「ではそろそろ、ご自分玉鋼を選んでもください。」

 

と言い、手の平で向こうを指した。

 

 

・・・・・見ると、玉鋼が山のように積んであった!

 

みんなが驚いた顔をしていると、

「最終選別で一人も死者が出なかったのは過去に例が一度としてなかったことので、玉鋼をこちらに大量に運んできました。」

と言いながらもう心なしかあまね様の顔に冷や汗が滲んでいた。

 

そしてみんながみんな自分がこれだという玉鋼を選び、最終選別を乗り越えたことを皆で喜びながら、それぞれの育手のいる故郷に戻って行った。

 

特に錆兎と義勇とカナエと煉獄達は

「お前には世話になった。今度会う時はお互いに鬼殺隊だ!その時は共に戦おう!」

「錆兎を助けてくれてありがとう。」

錆兎は元気良く言ってくれたが、義勇は、この七日間でカナエと煉獄達みんなとの触れ合いと会話の中で少しは天然言葉足らずのところは、緩和されていたが、無表情で言葉足らずなのは相変わらずでみんなで苦笑した。

「今度会う時もよろしくね。和星君。」

「またな和星。今度会うことがあったら、また稽古しよう!」

そしてカナエと杏寿郎ともまた会うことを約束した。

 

「ああ!俺こそありがとう!また会おう!みんな!」

 

 

俺もこれから鬼殺隊に入っていくと思うと感慨深いものが込み上げてくる。

前世の自分は鬼滅の刃を見てから、どこか達観としていたけど、多くの人達、初めて見た鬼の恐怖。手鬼との死闘と原作では起こらなかった手鬼いや、あの少年の懺悔。

そして原作メンバーでもある人達との出会いと別れを経て、俺はここに来て漸くここが俺にとっての''現実''だと確信した。

 

ならば、俺がやるべきはこれから多くの人達を守り続け原作で起こってしまった悲劇を防ぐこと!

これからの目標は決まり、俺は足早に松原山にいる桑島師範の元に帰ろう!

 

ーーーーー

煉獄side

 

最終選別では大変だったが、良い友人達を持ったのは良かった!

そして俺は、煉獄家の前に立つと、門をくぐり家に入ると俺の可愛い弟の千寿郎がいた。

俺だと気づくと千寿郎は一目散に走って俺に抱きついて来た!

 

「兄上!おかえりなさい!」

「ああ、ただいま。」

そう言っていると

 

「帰ったか杏寿郎」と言い俺の父上

 

現炎柱の隊服の上から羽織を着ている煉獄 槇寿郎(れんごく しんじゅろう)が立っていた

 

「はい父上!杏寿郎!ただいま帰って参りました。」

「うむ!元気があってよろしい!」

そう言うと父上は俺の頭に手を置いて撫でてくれた。

そして、庭で話しをしてから、母上の待つ部屋まで行った。

「杏寿郎帰って来たのですね、ゴホッゴホッ!」

 

「母上!!お体に気をつけて!」

「良いのです。私にとっては息子の成長を見られることこそ何よりの薬です。」

見ると、母上の煉獄 瑠火(れんごく るか)が病弱でありながら出迎えてくれた。

 

「母上………」

「ふふふ、元気そうで何よりです。母は嬉しゅうございます。」

俺が帰ったことを言うと母上は気丈に振る舞い嬉しそうにしてくださった。

 

そして、その晩は父上と母上と千寿郎を交えながら、久しぶりの夕食を嗜んだ。

 

 

ーーーーー

胡蝶side

「姉さん!おかえりなさい!」

「ただいましのぶ!」

今私は、育手の師範の家に帰って来てしのぶが涙目になりながら、抱きしめられている。

 

そして、師範にも帰ったことを報告した。

 

その後に師範は

 

「やっと帰って来たんだ、今は姉妹水要らずで話して来なさい。」と言ってくださった。

 

その後には久しぶりのしのぶとの楽しい会話も弾んでいる!

 

「最終選別ではどうでしたか?」

「ええ、色んな人達と友達になれたの!」

と私達が楽しい会話をした。

 

ーーーーー

錆兎と義勇side

 

狭霧山へ帰って来た

「我ながら情けない、最終選別でここまで深手を負うとは、すまないな義勇、肩を貸してもらって.....」

「これくらいなんてことない」

 

  狭霧山へと続く田畑に囲まれた一本道を義勇と錆兎は歩いていた。

 手鬼との戦いで傷だらけになり、特に錆兎の傷は深かったが、カナエと和星の診断と手当により後遺症は残らずに完全回復が可能だと言われた。

 

 二人は一歩一歩、確実に帰り道を進んでいく。

 山の麓に至り、そこから少しだけ登って。

 

 長く暮らしてきた家が見えた。

すると、急に家の扉が開き、そこから顔を出したのは

 

「…………錆兎…義勇…」

 真菰が居た

その表情は心在らずと言った顔から徐々に目に涙を浮かべていた。

 

「真菰……」

 

 錆兎がいた。

 義勇がいた。

 

真菰はゆっくりと二人に歩み寄る。

 

「錆兎、義勇……」

 

 ふらふらとした足取りで真菰は歩を進めて、次の瞬間には走り出していた。

 

「錆兎! 義勇!」

 

 真菰は二人に思いっきり抱きついた衝撃で三人共、地面に倒れ込んだ!

 

「「ぐはっ!」」

「ご、ごめん!つい嬉しくて……」

錆兎と義勇が地面に倒れたのを見て真菰が謝罪をしてから

「いや、いいこっちこそ心配かけてごめん……」

「すまない真菰……」

と錆兎と義勇が強がって言うと真菰はまた泣き出した。

 

「良かった!、良かった良かったよー!二人とも帰ってくれたー!」

「ああ!真菰。心配をかけた」

「すまない」

「ううん!いいの!二人が無事に帰って来てくれたことだけで!」

 

 泣きながら言う真菰に義勇と錆兎は苦笑して、真菰を抱き締め返しながら、地面から立ち上がる。

そして、抱き合っていた三人を、今度はまとめて鱗滝の大きな手が覆った。

 

「……よく、帰ってきてくれた」

 

 長い間、本当に長い間弟子が最終選別から帰って来る姿を見れなかった。

 鱗滝の言葉には万感の思いが込められており、天狗の面の下では滂沱の涙を零している。

 

 温かい。家族の温もりがただひたすらに温かい。

 義勇と錆兎の瞳にも涙が浮かんでいた。

……ああ、漸く帰って来たんだ。

四人がそれを実感してから

 

真菰と鱗滝から

『おかえりなさい』

 

錆兎と義勇が

『ただいま』

 

それは。やっと、訪れた家族との再開の時ーーー

 

ーーーーー

 

和星side

「………みんなは家族との再開でどんな風になっているのかな?」

と呑気なことを考えてから

 

「今回は錆兎と義勇が生き別れせずに済んだけど、今回の最終選別では自分にとって反省すべき点を顧みたな……よし!これからも精進しよう!」

と心の中で改めて覚悟してから、松原山の麓に着いて、登り山頂の家に帰って来ると目の前の扉が勢いよく開いたと驚いているとそこには

 

額から汗をかいて焦った表情を浮かべた師範が居た!

 

「和星、よくぞ帰ってくれた!」と言うと

俺に両手を広げたそれを見た俺は嬉しくて涙が出て師範に抱きついた!

「ただいま師範!」

師範は俺を力強く抱きしめた!

その後に家に入って最終選別での友達との出会いと別れ、再開の約束の話をした。

 

 

そうしてそれぞれにとっての終わりであり新たな始まりの夜は更けていったーーー

 

 

 

 

ーーーーーそして十五日後………

 

俺がここ松原山で最終選別で負った傷が完治した後に日課となった走り込みと庭で木刀の素振りをやっている頃。

 

霧の奥の方から編笠を被ったひょっとこのお面を被った人が来た。

 

「ごめんください。私は詩鋼印 鉄根《しこういん てつね》だ。君が林 和星で間違いないか?」

「はい!そうです。」

というとその鉄根という方は、俺のことをジロジロと見ると

 

「成る程!確かに良い体格をしている!」

「ありがとうございます。ではまず家に上がってください。」

そう言うと鉄根さんは家の中に入って、師範と会話した。

 

「久しぶりだな、桑島!いい弟子を持ったな!」

「まぁな、そうじゃそろそろ和星に例の物を見せてくれ。」

「ああ!そうだった!そうだった!」

 

鉄根が慌ただしく腰に背負っていた風呂敷包みを下ろし、風呂敷を取る。

 

木箱を開けると、そこには一本の刀があった。

 

(凄え!生の日輪刀だ!)

心の中で感動してたら

「どうだ!凄いだろう!こいつが君の日輪刀だ。陽の光を吸収する“猩々緋砂鉄”と“猩々緋鉱石”を原料としているから、不死身である鬼に対して、その頸を斬る事で“殺す”事ができる唯一の武器」

刀を取り出し、俺へと差し出す。

 

「日輪刀は、別名“色変わりの刀”と呼ばれていてな、持ち主によって、その刀身の色を変えるんだ」

 

「色が変わる?」

前世で知っているが、ここでそれを言う訳にはいかないので、あえて俺はそう返事した。

 

「そうだ!呼吸の適正によって、日輪刀の色は異なるんだ。炎の呼吸なら赤、水の呼吸なら青、雷の呼吸なら黄、風の呼吸なら緑、岩の呼吸なら灰って具合にだ。

君の場合は雷の呼吸を完璧に会得しているから、黄色になるはずだ」

 

「成る程、だから''色変わりの刀''……」

と俺が感嘆しながらも、日輪刀を鞘から抜くと日輪刀の刀身が変わり始めた。

 

「………ん?」と俺が顔をしかめて、

 

「な!」師範が驚き、

 

「こいつはたまげた……」鉄根さんが唖然としている

 

何故なら俺の刀は雷の呼吸の黄色ではなく、白く、真っ白になった。

それも刀本来持つ鋼色さえも白くしてしまった。

 

(えーー!こんなの原作でも見たことないぞ!」

と内心びっくりしながらも

「あの……こんな風に、刀が白くなることってあるんですか?」

 

「いや、儂が知る限りではないな……」師範が答えて

 

「私は聞いたことはあるぞ!歴史上でも白い刃を持つ者はいた「黒い刃」と同じで数が少なかったが、「黒い刃」と違い前線で活躍した剣士もいたという記述もある……少しばかり見せてくれないか?」

 

そう言うので刀を渡すと

 

「ふむ…ここまで白くなるとは……だが、刀の強度は問題なさそうだ!…こちらでもこの現象を調べてみよう。」

刀を鞘に納め、俺に返してくれる。

 

その後、鉄根さんは帰り支度をし、早々に帰っていった。

 

「しかし驚いたのう……まさか白くなるとは……」

「師範!俺は例え刀がどんな色でも師範のような立派な「雷の呼吸の使い手」として極めてみせます!」

師範が白色の刀に唖然としているので俺がそれでも雷の呼吸を極めるというと

 

「!……当然じゃ!」と言いながらも師範は照れていた。

そんな師範とのやりとりをしているとこの前渡された鎹鴉が泣き叫びながら、俺の下に来た。

 

「林 和星!鬼狩リトシテノ!最初ノ仕事ダ!南東ノ村へ向カエ!ソノ村デ男ダケガ!忽然ト行方ヲ晦マシテイル!コレヲ調査セヨ!」

 

来た!

 

「師範、行って参ります!」

「うむ!頑張ってこい、和星!」




ちなみにこの時までは、霞の呼吸がまだありませんでしたので、''まだ''知らないということにしました。
次は初任務です。
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