色々とアイデアを詰め込んだら、長くなりました。
花の呼吸に関しての本誌バレがあります。それでもどうかよろしくお願いします。
槇寿郎さんの継子になってからは………………まさに「命がけ」!!!
「さあ!行くぞ!杏寿郎!和星!」
「はい父上!」
「はい!(………何この熱血親子!?)」
………まず槇寿郎さんとの模擬戦は何度か死にかけた。俺も杏寿郎も未だに槇寿郎さんから一本とっていない。
さらにその後にも槇寿郎さんの考案の元に杏寿郎との模擬戦と稽古した。
「そういえばお前達の階級はどこまで上がっている?」
槇寿郎さんに問われ、俺達は気になって
「「階級を示せ」」
という言霊と共に俺達は手に力を込めると手の甲に文字が浮かび上がり、そこには「己」の文字があった。
「ふむ、まずまずだな。これからも精進するように!」
槇寿郎さんの激励に俺と杏寿郎は共に力強く
「「はい!」」
返事した。
そうこうしていると
「カアアア!新タナ任務ダ!山沿イの村デ鬼ノ目撃情報ガ出タ!スグニ向カエ!」
俺の鎹鴉に続いて杏寿郎と槇寿郎さんの鎹鴉も来て任務を言い渡された。
「師範!私は行かなければ!」
「父上私も!」
「うむ!二人とも行って良し!別行動になるが、二人とも気を引き締めて任務に当たるように!」
「「はい!」」
そして俺たちは任務に向かった!
ーーーーー
そして件の村に向かう途中であらかじめ鎹鴉の弥助から今回も共同任務だと言うことで山の麓の茶屋に向かうと
そこには、長い髪に、紫掛かった黒の長髪、蝶の羽を模した羽織、硝子細工の蝶の髪飾り、それが頭の左右に二つの蝶の髪飾りをつけている少女が朗らかに茶屋でお団子を食べていた。
「カナエ!久しぶりだな!」
俺が声を掛けると
「あら、和星。久しぶりね。」
と凛とした声で返してくれた。
更に俺は気づいた、カナエの呼吸が
「カナエもしかして全集中・常中の呼吸を………!」
「ええ!私もこの一年の間に会得したのよ。」
「凄いなぁ……」
俺とカナエはそのまま茶屋でお互いのこれまでのことを話した。
ーーーーー
そして村に着いて話を伺うと、角の生えた
そこは木々が生い茂り不気味な雰囲気で満ちていた。
そして、俺たちが進んで行くと、急に木が動いてきた。
そして
俺とカナエが驚いているとおもむろにその人面樹が喋ってきた。
「お前達は何者だ?ここに何しに来た?」
と言うので
「私達はここにいる鬼に話があって来ました。」
とカナエが言うと
「………残念だが主人からお前達には会いたくないと言っている。だがそのまま帰らせるのも忍びない。お前達二人共、………
と言うと人面樹が襲って来た。
「雷の呼吸 弐ノ型 稲魂」
同時に俺が技を出して人面樹を斬り捨てると、回りの木々も人面樹と化して襲って来た。
「ヒャハハハは久々の肉だぞ!」
「ああ!まずあの小娘から食らおうぞ!」
「あいつの体は柔らかそうだ!」
と喚いて来た。
「………カナエ、下がって「いいえ」」俺がカナエを庇おうとするとカナエが前に出た。
「私だって鬼殺隊だもの!一緒に戦いましょう!」
と凛々しい姿に俺は面食らいながらも、気を引き締めて
「ああ!そうだったな!すまない!共に行こう!」
「ええ!」
同時に俺達は駆け出した。
ーーーーー
一方の山の頂上にある家の方では二人の男女が居た。
だが、二人共人間ではない鬼だった。
男の方は角の生えた頭をしており髪型は黒髪の短髪で黒い着物を着ている男の姿をした鬼。
女の方は手には鉈を持っており頭に角が生えており髪型はロングで前髪を切り揃えている。服装は白い着物を着て下にはミニスカートを履いた女の姿をしていた鬼。
「どうしよう!
「落ち着いて
とアワアワとした潤也に梨乃が虚ろな目と笑顔のままなだめていた。
そして、数十分後には和星とカナエが山頂に着いた。
「はあ、はあ、はあ、凄い数だったな。カナエ大丈夫か?」
俺が聞くと
「はあ、はあ、大丈夫よ気にしないで。」
俺達が息を整えてから山頂の家に向かうと
そこに鉈を持った女が立っていた。
その表情はまさに狂気の笑顔を浮かべながら。
「へえーーー、こいつらか。私と潤也の平穏な生活を邪魔しようとしているのは………うん!殺そう!」
と言いこちらに向かって狂気の笑顔を浮かべながら襲って来た。………怖い!
だがここは俺がやらなければならない。
雷の呼吸 肆ノ型 遠雷
俺が一気に踏み込んで横一文字に斬ると女鬼は
「血鬼術
と言い体を有り得ないほどに背中を後ろに曲げると同時に腕を伸ばして足の間から鉈で俺に斬りかかった。
花の呼吸 肆ノ型
一瞬、羽衣かと思うほどの下から上にかけて捻れる特殊な軌道をした斬撃で鉈を防いだ。
「大丈夫!和星!」
「ああ!すまない。」
カナエが心配して俺に声を掛けてくれたのを俺は応えた。
「あーあ、あと少しだったのに………」と言いながらケタケタと笑う姿にはゾッとした。
途端に
「血鬼術
と言う声と共に辺り一帯の木々が生い茂り人面樹となって襲って来た。
鬼はもう一人いる!
それに即座に反応して俺達はそれぞれに背中合わせになって
「雷の呼吸 伍ノ型 熱界雷」
「花の呼吸 弐ノ型
俺の衝撃を伴った斬撃とカナエの自身の周りを囲うように斬撃を放って人面樹達を薙ぎ払い、
「出て来い!もう一人いるんだろう!」
俺が言っても応えずにまた人面樹達が襲い掛かり同時に梨乃も体を柔らかくする血鬼術を使いながら襲って来た。
さっきと同じように人面樹達を薙ぎ払い梨乃の攻撃を躱してから
「雷の呼吸 弐ノ型 稲魂」で五連の斬撃を梨乃に叩き込み頸を斬った。
その後にも人面樹が襲い掛かって来たが俺達は応戦した後には再度声を張り上げた。
「いい加減にして出て来い!お前の手下は倒した!」
「違う!手下じゃない!
………………?!俺達は面食らった。
「貴様…恋人に戦わせて自分だけは、隠れるなんて恥ずかしくないのかーー!
お前の恋人が戦っていると言うのに!この卑怯者!」
「大切な人なんでしょう!あなた一体何をやっているの!」
俺とカナエが激怒すると
「うるさい!仕方ないだろう、だって俺は弱いんだー!」
潤也の信じられない言葉に俺とカナエが唖然としていると、
「
瞬間に振り向いて刀で攻撃を防御した。
そこには先程頸を斬った梨乃が立っていた!
「何故………?」
「ふふふ潤也と私はね、
………成る程。ここにも居たのか、某兄妹鬼達と同じ様に二人同時に頸を斬らないと倒せない鬼が。
「さっきまでは遊んであげたけど…もう容赦しないわよーー!」
そう言うと梨乃は手に持った鉈を、何と食った!
次の瞬間に自らの身体を軸として螺旋状の刃を繰り出し、
「私の血鬼術 柔剛相は体を柔らかくすることも硬くすることも出来るの。更に刃を取り込むことでこんな風に体から刃を生やすことも出来るのよ!」
自らを回転し、ドリルと化して地中に潜って俺に攻撃した!
「ぐっ」
俺は咄嗟に避けたが、螺旋状の刃に抉られた。
「和星!」
カナエが叫んで助けようとしたが、人面樹達の攻撃で動けずにいた。
俺は即座に回復の呼吸を使い、必死に動き回るが、地中からの攻撃は気配が分かりづらいために苦戦を強いられてる。
そんな俺達を横目に潤也と梨乃が愉しげに会話している。
「潤也。あいつらの言うことに耳を貸しちゃダメ。私達は私達のやり方でやりましょう。」
「そうだね。ありがとう、梨乃。さっさとあいつらを殺そう。」
………………なんだろう、この二人のやり取りを見ていると苛々してくる。
イチャついている夫婦を何度か見ているがそれを見た時は微笑ましいのに。
潤也と梨乃のあのやり取りを見るとあんな風になりたくないと思ってくる。
カナエも複雑な顔をして見ている。
「くそ!この人面樹達と梨乃の地中からの螺旋攻撃をなんとか出来ればすぐにあの卑怯者を倒しに行けるのに………」
「えっ!和星!もう一人の鬼の居場所分かるの?」
「ああ、気配察知に関しては自信がある。さっき攻撃を食らったのも直前まで気配を探っていたからな…」
「………………それじゃ和星、耳を貸して!」
「ん?なんだい?」
そして俺がカナエからある作戦を言われた。
「はっ!?カナエ何を言って…」
「大丈夫!私を信じて!」
「………………仕方ない、だがすぐに無理だと思ったら………」
戦いの最中に相談していると、梨乃が俺達の間を裂く様に地中からの攻撃してきた。
見ると、人面樹達も俺とカナエを引き離そうと攻撃してきた。
「じゃあ手はず通りに!」
「分かった!死ぬなよカナエ!」
俺達は二手にわかれた
カナエside
「とは言ったものの、やっぱり厳しいわね。」
その後にも人面樹達の攻撃と地面の攻撃に気をつけていると。
後ろから梨乃が来て
「終わりよ!」
刀を使いその螺旋攻撃を防いでいる間にも後ろからの人面樹達の攻撃を躱している時にも時間を稼ぐことを考え持ち堪えるために。
そうすれば、和星がもう一人の鬼の頸を斬ってくれる。
「後もう少し………」
カナエが人面樹と梨乃の攻撃を防いでいると
「うおおおおおー!」
「えっ!」
途端に
カナエが後ろを取られ両手を組まれてしまう。
「今だ!梨乃!」
(そんなよりによって自分が生み出した木の中に隠れているなんて!!……はっ不味いこのままじゃ………)
地中からの梨乃が襲って来た。
目の前に梨乃の螺旋状の刃が迫り来る!
(いや!このままじゃ!私が死んだらあの子を一人にしてしまう!)
カナエの胸中にはたった一人の妹の姿が見えて
「
次の瞬間には梨乃が弾かれ潤也の腕が斬れていた。
潤也が叫び声を上げている隙に和星がカナエを助け出した。
「和星!」
「すまないカナエ」
和星side
カナエから「自分が囮になる」と言われた時は焦った。それでも彼女の決意のこもった真っ直ぐな目と「信じて!」と言う言葉には動かされた。
だから俺とカナエは一旦別れたが、近くにいた。いつでも助けられる様に………
最初から違和感があったいくら卑怯者とはいえ恋人から遠くに離れている訳ない。
何より
案の定、奴は近くにいた人面樹の中にいた。カナエが時間を稼いだおかげだ。
そして、たった今カナエを助け抱えたカナエを下ろすと
「うわあああー!よくも!勇気を出したのに嵌めたな俺を!そっちの方がよっぽど卑怯者じゃないか!」
「私の潤也をよくも許せない!何よりよくも騙したな!」
口々に梨乃と潤也が自分勝手なことを言ってきた。
「ふざけるな!
散々多くの人の命を奪っておいて自分達が傷ついたら、まるで被害者の様な言い方するな!」
「なんだと?」潤也が怒り心頭の表情で睨んできた。
「潤也!梨乃!お前達のことは付近の村から聞いているぞ!多くの人を食らったことも知っている!」
それも許せないが、先程から胸中にあったものをこいつらにぶつけた。
「それに潤也!何が勇気を出しただ!二手にわかれた時に俺ではなく女一人に対して人面樹達を集中攻撃して、あまつさえカナエの背後から飛び掛かって二人掛かりで襲うとは最低だ!。
それに何より、
前世と今世今までの愛を見てきたからこそ梨乃にずっと守ってもらっているくせに、自分は戦いもせず人面樹達に攻撃させて、ただわがままなことばかり言うその態度には許せなかった。
俺の言葉に唖然とした潤也。
「お前に……潤也の何が!」
「梨乃、
「!!!お前許さない」
俺の言葉に怒った梨乃が再度地中に潜った。潤也も人面樹達を生み出して自分だけは下がった。
「くっ、………それでも僕らは間違って無い。お前達を殺し食って、これからもずっと………」
「これからなんてないよ。お前達をここで斬るからな!これ以上お前達の愛のために他の人達の未来を奪わせない!」
俺とカナエが構えると
「さっきまで防戦一方だったくせに。」
潤也が嘲笑い、それに対して俺は
「俺がいつ本気を出した?」
笑って返した。さっきは先にこの技を使うと警戒して出て来ないと考えだから出す訳にいかなかった。
だが潤也の姿が見えている今だからこそ出せる。
雷の呼吸 陸ノ型 電轟雷轟
瞬間俺は全ての人面樹達を斬りさいた。驚く潤也の隙をついて近づきながら刀を鞘に納め
雷の呼吸 壱ノ型 霹靂一閃
居合で潤也の頸を斬った。
その直後に地面から
「よくも潤也の頸をー!」
梨乃が襲って来た。俺が避けていると今度は空中から来たが、そこにはカナエの姿も!
瞬時に気づいた梨乃がカナエに向かって来た。
「くらえーーー!」
と同時にカナエも刀を構え
花の呼吸 陸ノ型
体を捻り梨乃の攻撃をいなして、梨乃の頸を斬った。
そして梨乃の頸が転がって崩れていく顔を動かし潤也の側に近づこうとしていた。
「潤也…ごめん負けちゃった。」
「梨乃!そんなどうして?」
「お前達が多くの人達を食って来たからだ。どんな幸せを願おうと他人の思いを踏みにじりことは許されないことだからだ!」
途端に潤也と梨乃はハッとした顔から悲しげに涙を流し納得した様に
「………ごめんなさい。鬼になった時に友達と家族を既に食べてしまったんだ。………それに耐えられなかった。」
「私もごめんなさい…」
そう言うと二人とも灰となって崩れて消えていった。
俺はそれを見届けてから死んだところに向かって手を合わせて成仏して下さい。と黙祷した。
「ふうー何とか倒し…ゴホッガハッ」
「和星!大丈夫?」
カナエが心配してくれるので、少し休むことになった。
その後には彼女の家こと屋敷に怪我の治療の為に寄ることにした。
其処は自然に囲まれている森の中にあった屋敷だった。
カナエが呼び鈴を鳴らしてしばらくすると
戸が開いて
「はい、どちら様…って姉さん!」
「ただいま、しのぶ。」
その名前を聞いた瞬間に玄関口に立つ彼女を見ると
毛先が紫掛かった黒髪。
それを後ろで纏める蝶の髪飾り。
笑顔とは縁遠い不機嫌そうな表情でありながら驚いた表情のしのぶさんが立っていた。
「和星こちら、私の自慢の妹の胡蝶しのぶ。仲良くしてね。」
「初めまして、胡蝶しのぶです。よろしくお願いします。」
「はい、こちらこそよろしくお願いします。」
その後には彼女達の屋敷で治療を受けている間に何度か会話をしてしのぶさんとも仲良くなった。
ーーーーー
そんなある日に彼女が寝る間も惜しんで何故藤の花の毒を研究して鬼殺隊に入ろうしたのかを聞くと
「……両親が鬼に目の前で殺されました」
前世で知ってはいたが出だしから重過ぎる。
この時点で和星は決して表情には出さずに無言で続きを促す。
「私と姉さんは鬼殺隊員の救助が間に合って九死に一生を得ましたが、両親はまともな骸も残らなかった。……意味が分からなかった。どうしてこんなことになったのか。私と姉さんはずっと泣いていました」
思い出して、しのぶの頰にまた涙が伝う。
地雷を踏んでしまったと和星は悟った。わざわざ思い出させるようなことを言ってしまい彼女を悲しませてしまった。
しかしここでやっぱり止めようとは口が裂けても言えない。
慰めも出来ないまま、和星は静かに聞き続ける。
「だけど、姉さんと誓ったんです。鬼を倒そう。一体でも多く、二人で。私たちと同じ思いを、他の人にはさせない、って。その誓いを胸に、私たちは鬼殺隊の門を叩くことにしました」
「そうでしたか…」
それからは重苦しい空気になってしまった。
だからこそ、和星は思った。
「悲しいことを思い出させたお詫びにしのぶの研究の手伝いと剣術の稽古お願いさせてもらって良いでしょうか?」
「えっ?」
ーーーーー
それからは、俺の持つ前世の知識をしのぶに教え、そのおかげで彼女の研究は飛躍的に進んだ。
そして、カナエとしのぶが共にいる時間を増やしたり、時にはすれ違いをした二人の仲を取り持ったりとした。
俺の怪我が完治して、任務に行こうとする前にしのぶと指切りげんまんをした。
「しのぶ、君の技と研究は必ず身を結ぶ。そして君の姉のカナエはもちろん多くの人達を助けになる。
そして、鬼殺隊になった時には共に戦おう!」
最初呆然としていたしのぶもすぐに笑顔になり
「はい!その時は共に!」
そうして俺は蝶屋敷を後にした。
ーーーーーそして月日は流れた………
次回はあの人達の活躍の話です。