二人の転生鬼殺隊士と三人の鬼になった転生者   作:是非

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連続投稿です。
長いですがどうぞよろしくお願いします。


最終選別の最終日の夜の死闘

そして最終選別、最終日の夜

 

和星side

皆で鬼を倒すまくった所為か周囲に鬼の気配がなかった。

だが、俺は知っている。

まだ()()()がいることを

 

「待ってくれ!錆兎!義勇!俺も行きます!」

といつもどおりに二人で行こうとする二人を呼び止めて自分も行くと言った。

 

「どうした和星?」

錆兎が聞くと

「嫌な予感がする!それにあちらの方に気配を感じる。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

と言うと二人の警戒心が上がった!

 

「分かった!和星!共に行こう!」

錆兎が承諾し、義勇も頷いた。

 

「ならば俺達も」と煉獄が言ってくれたが、

「すまない。まだ、この辺りに鬼が出るかもしれない。カナエが怪我人の手当てをしている間はここを守って欲しい!」

と俺がお願いすると、

 

「・・・・・仕方ない、ならば必ず三人供帰って来い!約束だぞ!」

「ああ!約束だ!」

杏寿郎と約束を交わし今度こそ山の奥深くへ向かった。

 

 

そして三人で山の中へ前より深く移動しつつ気配を探るも、まだ気配はしない。

 もっと。もっと深く。集中しろ。集中。していると……

 

ーーーーーいた

今までにない悍ましい巨悪の気配!間違いない!

 

「錆兎!義勇!」

「ああ!分かっている!今までに嗅いだことのない腐った匂いだ!」

「無論、俺もだ!」

 

その気配に近づく。

 

だが、木の陰に隠れながらもその姿を目にした瞬間、足が止まった。

 

その鬼は不気味な抹茶色で全身のあらゆる箇所から太い腕が何本も生え、体や首を覆うように巻き付いていた。体長も縦も横も成人男性三人分にも達する巨体で、正に異形。

更にその鬼は

「あっちに人間の餓鬼を匂いがする、早くそこへ向かわねえとな。」

と言いながら、皆がいる場所へ向かおうとしている!

 

「待て!鬼!」と自分でも気づかない内に錆兎が鬼を呼び止めていた!

「ここから先へは行かせん!」義勇も錆兎の隣に立ち。

「俺を忘れてもらっちゃ困りますよ。」俺も前に出た。

 

 

「また来たな、俺の可愛い狐が二匹も」

手鬼が目玉をギョロリとしながらどこか悦びに染まった表情で呟いてきたが何を意味するのか錆兎と義勇はすぐに知ることになる。(俺は既に知っているが……)

 

「おい!狐小僧供、今は明治何年だ?」手鬼が聞いてきた。

 

手鬼は俺達に年を聞いてきた。

 

「質問に応える義理はない!」

と錆兎が質問を無視して刀を構え、義勇も無言のまま構えたが

「今は、もう明治40年だ。」

俺はそう応えると

 

明治40年だと知った異形の鬼は

「明治40年???………………!!!あ"あ"ぁ"ぁ"ーーーー!!!40年も!!!40年も経っているぅ!!!まただ!!また!!俺がこんな所に閉じ込められている間に!!!アァアアアアァ許さん許さんん!!、鱗滝め!!鱗滝め!!鱗滝め!!」

 

年号が変わっていることを知った異形の鬼は一瞬沈黙したかと思ったら突如叫び出した。全身の手をデタラメに暴れてまくり、手で手を搔きむしり、地団駄踏んで暴れた。

 

「……鱗滝さんを知っているのか?」

錆兎と義勇が驚愕した表情で聞いた。

「知ってるさァ!!俺を捕まえたのは鱗滝だからなァ」

錆兎の鱗滝さんのことについて聞くと手鬼が応えた。手鬼は話を続けて

 

「忘れもしない四十年前!!アイツがまだ鬼狩りをしていた頃だ。時代は江戸時代慶応の頃だった」

「四十年?!、バカな!」

錆兎が驚愕を露わにして、義勇も唖然としていた。

 

「驚いたな、そんな長く生きてる鬼がいるなんて、本来ならここ藤襲山は人間をニ、三人食った鬼しかいないはず。しかも、ここでは選別で斬られるか共食いするから鬼は増えないはずだが……何故そこまで?」

俺は手鬼の言ったことを冷静に受け止めつつ、疑問をぶつけた。(前世で知っているから冷静になれた。)

 

「でも俺はずっと生き残ってる。藤の花の牢獄で。三十人は喰ったなぁガキ共を。………何より!!鱗滝に復讐するまで死んでたまるかーー!!

共食い?

俺にとってはここにいる鬼達などただの餌だ!!何人か俺を喰おうとしてきた鬼共も返り討ちにして喰ってやった!!……まあ人間のガキと比べてすげぇ不味いけどな……」手鬼が自慢するように言い放つ!

 

(やはり、同族の鬼達をも喰らってきたのか。)俺は納得していると

 

「十一……」

急に手の指で数える仕草をしたと思ったら、錆兎を指差して

「十二で」

と言って次に義勇を指差して

「お前で十三だ。」

 

錆兎が訳がわからないといった顔から

「!?、何の話だ。」

義勇も困惑しているようだ。

 

 

そして手鬼は、口元に無数の手で覆い下卑た笑いをしながら言い放った。

「フフフフッ!俺が喰った鱗滝の弟子の数だよ。アイツの弟子はみんな殺してやるって決めてるんだ」

 

「「なっ!!!」」と二人が驚愕して真っ青になっているのを見た手鬼は気を良くきたように考え込むようにな 言った。

 

「そうだなァ、特に印象に残らないやつばかりだったな、何せ久々だからな、鱗滝の弟子と会うのは。それと……」

突然手鬼が錆兎達が身につけている「厄除の面」を指差して

「そのお前等が身につけているその狐の面がな、目印なんだよ。鱗滝の彫った面の木目を俺は覚えている。アイツがつけてた天狗の面と同じ彫り方だ。

''厄除の面''と言ったか?それを付けてるせいでみんな喰われた。滑稽だよなァ!アイツが自分の弟子のためにした行為が結果的に弟子を殺すんだ!」

 

ーーーーーブチッ、と何かが切れた音が側から聞こえた!

殺気と怒気が伝わってくる!

 

それを発しているのはやはり錆兎と義勇。

かく言う俺も怒り心頭だ。前世のある俺は鱗滝さんの人となりを知っているからこそ目の前鬼が許せない。

何せ厄除の面は、鱗滝さんの弟子への愛情の形なのだから、それを目の前の鬼は鱗滝さんの愛を侮辱し殺しに利用した。

だから俺も日輪刀を構えた。

 

手鬼がどうやって鱗滝さんの弟子を見分けたのかを話している間中にも二人を見ると、錆兎は額に青筋を浮かべ、目を鋭くして歯をくいしばって、今にも手鬼に飛び掛かりそうなのを必死になって耐えている。

義勇は無表情だが、食い入るように手鬼を睨んでいる。

 

「フフフッみんな俺の腹の中だ。鱗滝が殺したようなもんだ。あいつらの悲鳴は最高だったな。特に手足を引き千切った時は」

「「「黙れ!!!」」」

と同時に俺たちは叫んでた!

 

「鱗滝さんを侮辱するな!この面はあの人からの大切な贈り物だ!」

「それを汚したお前を許さない!」

「俺もこの二人の友人としても、一人の人間としても許せない!」

 

「ほう?許さないでどうするんだ?」

 

「「「お前を斬る!」」」

三人で駆け出した!

 

手鬼は俺達が向かってくるやいなや、無数の手を伸ばしてきた。錆兎さんと義勇さんがそれぞれで切り飛ばした!

俺も続こうとしたが、地面に違和感を感じ

「二人共!地面に気をつけろ!」

俺が言ったが手鬼は嘲笑うように

「遅えよ!小僧!」

 

突如地面からも無数の腕が出てきた。

錆兎と義勇は即座に気づいて避けようとしたが、間に合わず、義勇さんは、腕の一本に殴られ木に叩きつけられ、錆兎さんは数本の腕に掴まれた。俺は避けたが、腕に掴まれ、そのまま投げ飛ばされた。

「フフフフッ鱗滝の弟子以外には用はねぇ、あっちにいってな!さてと!鱗滝の弟子を殺す時に一番笑える殺し方はな、手足を引きちぎってからそれから……」

手鬼が俺を投げ飛ばした後に錆兎さんの手足を引きちぎろうとした時

 

「雷の呼吸 肆ノ型 遠雷」と俺が一気に踏み込み、錆兎さんを捕まえている腕全てを切り捨て、錆兎さんを助けた。

「おい!何しやがる!俺は鱗滝の弟子以外には用はねえと言っただろうが!」

手鬼が怒鳴ってきたが、

 

「関係ない!目の前の人は助ける!それが鬼殺隊だ!何よりこの二人は俺の大切な友達だ!」と俺が言い放つと

 

「そうかい…じゃあ!その大切な友達と一緒にお前も殺してやる!」

手鬼は無数の腕を伸ばしてきた。

 

迫り来る腕を見ながら自分を落ち着かせた。

(さっきやられたのは、俺も怒り心頭のまま突っ込んでしまっただからだ、錆兎と義勇を守ってみせると決めたのに情け無い。

その醜態をここで償う!)

 

「雷の呼吸 伍ノ型 熱界雷」

衝撃を伴った斬り上げで向かってきた無数の腕をまとめて吹っ飛ばした!

 

「なあ!」

手鬼が驚いている隙に

 

「錆兎!鱗滝さんを侮辱されて怒るのは、分かるが怒りは呼吸を乱してしまう。だから…」

「だがしかし…」

「落ち着いてとは言わないが、その鱗滝さんがお前達の帰りを待っているのを忘れるな!」

「!!!」

「お前達二人共!鱗滝さんから技だけじゃなく鱗滝さんの魂を託されているのを思い出せ!!!」

錆兎がまだ怒り心頭のままで向かおうとしていたが、俺の言葉を聞いて何かを思い出したのか冷静になった。

 

「何を目の前で話し込んでやがる!」

手鬼が新たに無数の腕を伸ばして攻撃を開始する。伸びてくる腕を次々と切り伏せる。

「いくら腕を斬ろうが、腕はいくらでもあるんだよ!それに俺の頸回りは硬い!多くのガキ共が斬ろうしたが、誰一人として斬れなかった!。」

 

手鬼が腕を伸ばしながらも、自分の頸回りの腕をビクつかせながら言い放った!

 

錆兎が手鬼を引きつけている間に俺は義勇の元に行った。

 

義勇は木に叩きつけられたようだ。まずは、脈は良し!次に体を担いで手鬼からなるべく離れた所に移動しようとすると、

「・・・・・此処は?」

「義勇!目を覚ましたんだな!」

義勇は目を覚ましたので横にすると一瞬で理解したのか、すぐに立ち上がった。

 

「まだ、無理しない方が・・・・・」

と俺が心配して言うと

「いや!それよりあの後どうなった!」

 

義勇が必死になって聞くので、手鬼と戦って義勇が木に叩きつけられたことと今、錆兎が手鬼を引きつけていることを話すと

「 行かなければ・・・・・」

 

本当ならここで気絶させてでも止めるべきだが、見れば錆兎は防戦一方!助けが必要だ!

それに

 

前世で鬼滅の刃を見て、義勇の肝心な時に戦えなかった自分を責めてきた苦悩を見てきた。なら俺がすべきは!!!

 

「まず、落ち着け、俺に考えがある!だが、この作戦には、俺と義勇と錆兎が力を合わせる必要がある。聞いてから行け!」

俺が義勇の目を見ながらそう言うと、義勇は頷いた。

 

そして、錆兎が腕を斬り続け、下からくる腕にも注意して動き回ると、

「弐ノ型 水車」

 

義勇が錆兎に割って入って来た!

 

「義勇!無事だったか!」

「ああ、すまない。遅れを取った。」

 

「フフフフッ狐小僧が二人共俺に殺されに来たか?そのボロボロの姿で俺を倒せるかな?まあ、遊んでやるのもいいな!

鱗滝の奴、自分の弟子が二人共帰って来なかったらどんな顔をするんだろうなー。見たかったなぁ。」

手鬼が酔い痴れながら呟くと

 

「残念だが、そんなことにはさせんぞ!」

「お前を斬って必ず鱗滝さんの元に帰る!」

錆兎と義勇は二人並んで構えて言い放つ!!!

 

「おもしれえー!やれるもんならやってみろよ狐小僧供が!!!」

手鬼がさっきよりも多く腕を伸ばしてきた。

 

その時!

「雷の呼吸 参ノ型 聚蚊成雷」

俺が奴の回りを旋回して奴の回りの腕と伸ばしてきた腕全てを切り刻んだ!

 

「チィッ!またお前か!」

と斬られた腕を再生しようしたが、

「行くぞ!錆兎!」といつもの義勇らしくない大声を出す義勇を見て、瞬時に理解した錆兎は共に手鬼に向かって一目散駆け出した!

 

ーーーーー数分前

「作戦はといっても単純だ!

まず義勇、お前が錆兎と手鬼との間に割って入ってくれ、そしたら俺が奴の回りの腕全てを斬り刻んで、奴の動きを一瞬だけ止める!

そして、お前と錆兎が一目散に奴の頸を目掛けて突進してくれ。

そのあとは、俺は援護に徹する俺を信じて奴の頸を斬ってくれ!奴はお前達鱗滝さんの弟子の手でやるべきだ!」

 

そして、今錆兎と義勇は雄叫びを上げて突入していく!

 

手鬼は即座に腕を再生させ、体から地面から腕を出してこようとしたが、

 

体から伸ばした腕を和星に斬られ、地面から攻撃は

 

「下からの攻撃はもう見切っている!」

と言い錆兎と義勇は天高く飛んだ。

 

(たっ高い!!地中の手に気づかれ、仕留め損なった!!でもな、空中ではこの攻撃を躱せない!!」

手鬼が無数の腕を合わせて一本の巨大な手の平で伸ばしてきたが、

「壱ノ型 水面斬り」

義勇がその伸ばしてきた手の平を切り落とした。

手鬼が驚いている隙に、手鬼の体に降り立ち、手鬼の頸に向かおうとする二人に体中から生えてくる腕が襲い掛かったが、義勇が切り落とした。

 

遂に義勇と錆兎が手鬼の間合いに入った!!!

 

(くそ、伸ばした手を斬られ、すぐには戻せない。狐のガキ共に間合いに入られた!!・・・・・大丈夫だ!俺の頸の守りは硬いから斬れない!!今までもそうだった!ガキ共が俺の頸を斬り損ねたところで二人共頭を握りつぶして・・・・・)

 

「雷の呼吸 弐ノ型 稲魂」

途端に手鬼の頸回りの腕を五連の斬撃が襲った!

 

瞬間!手鬼の頸回りの腕は斬撃により傷だらけになった!

 

(はっ?!畜生!あの小僧がーーー!)

 

そして遂に

 

ヒュウウウウーーー

(この音!あの時。アイツも同じ音を立てた。風が逆巻くような音だ!)

その時手鬼は錆兎の姿を見て、一瞬鱗滝に見えた!

(鱗滝!!!)

「壱ノ型 水面斬り」

風切り音を最後に、地面に向かって落ちていく光景が網膜に焼き付いた。

 

(・・・・・くそっくそっくそォオ!!死ぬ!!体が崩れて消えていく。止められない。どうせアイツらも・・・・・?)

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

(遂に錆兎が手鬼の頸を斬った!

その瞬間俺の中で込み上げたのは手鬼を倒して鱗滝さんの弟子達の仇を取れた達成感と共に………虚しさを込み上げてきた……奴は確かに許されないことをしてきたが、前世で知っているから、「彼」の悲しい過去を。

彼の犯してきたことを許しはしない!

だが、ほんの少しだけなら……)

 

だから俺は手を差し伸べた。

 

「もう戦いは終わった。お前の本当の望みは復讐じゃない。()()だろう。」

とその鬼に優しげな表情を浮かべながら手を差し伸べた。

崩れていく体に残った手は和星の手を優しく握った。

「神様どうか。この人が今度生まれてくる時は鬼になんてなりませんように(本当ならこれは炭治郎の役割なんだがな。)」

そして手鬼は逆さまになりながら涙を浮かべた。

 

そうだ!

俺は呆然としながらも思い出した!

俺はただ、にいちゃんに手を握って欲しかっただけなんだ!

それなのに ああ、何故こんなことになってしまったんだろう。

 どうして自分は、人を喰っていたんだろう。

 どうして自分は、兄を喰ってしまったんだろう。

 どうして自分は……大勢の子供を弄び喰ってしまったんだろう。

 

・・・・・ただただ…寂しかっただけなんだ。

年号を聞いたのも時が流れていくのが怖かったから、何かに置いていかれそうで不安ていっぱいだったから・・・・・

(兄ちゃん……)

 

 暗闇の中、一筋の光が見える。

 温かなそちらに走り出すと、一人の少年がこちらに手を差し出していた。

 

「兄ちゃん!」

 

 駆け寄って、笑う。

 

「手を握ってくれよ、兄ちゃん!」

 

 少年は微笑んだ。

 

「しょうがない奴だな。いつまでも、怖がりで」

 

 兄に手を引かれて、二人は消えていく。

 鬼の呪縛から解放された少年は、光の中へと溶けていこうとしたが、

「あっ!待って兄ちゃん!」

「どうしたんだ?」

 

「俺みんなに沢山酷いことをしたから謝らないといけないから、ちょっと待っててくれる兄ちゃん。」

「しょうがない奴だな。当たり前だろう、大丈夫だ!兄ちゃんがついてる!」

「うん!待ってて!」

 

ーーーーー

「何をやっているんだ?和星?」唖然となりながらも錆兎は質問した。

義勇も同様に和星が消え行く鬼に手を差し伸べていることに訝しんでいる。

 

「鬼は元々は人だった。鬼全てが自ら鬼になった訳じゃない。鬼にならされてしまったんだ。だから最後くらいは・・・・・」

和星はあくまでも、鬼に対して感情移入している様子。

 

「和星、お前なぁ・・・・・!」

錆兎が窘めようとすると、()()()()()()()()()()()()()()()()

 

即座に警戒する錆兎と義勇だが、和星は動かず、ジッと見ていると

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

その幼い少年は涙を流し泣きながら

 

「ごめんなさい、ごめんなさい、子供達みんなを食べてしまってごめんなさい!手足を引きちぎってしまってごめんなさい!鱗滝さんに酷いことを言ってしまってごめんなさい!」

その幼い少年はそう言った。

 

錆兎と義勇はただただ唖然とした()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

涙を流しながらもまだ謝ろうとしていると

和星はその幼い少年の頭を優しく撫でて、

「君は確かに許されないことをしてきた、その背負った罪は永劫消えることは無い!

 

だからこそ今まで犯してきた罪の分まで償うために頑張りなさい!」

それを見た錆兎と義勇は複雑な顔をしながらも頷いた。

 

そしたら、その少年は、涙を流しながらも

「ありがとう・・・・・」と言って消えて逝った。

 

それを見た三人は疲れた様に

「終わったんだな」

「ああ」

「やっとだよー!」

 

 

(勝ったよ。みんな安心していいよ。殺された他の子供達もきっと、さっきの元鬼の少年の懺悔をみて安心して、帰るという約束どおりに帰って行くだね、魂だけになろうと

大好きな鱗滝さんの元に故郷の狭霧山にみんなで)

「おい!何を考え混んでる!」

「いや!済まない、何でもない。」

俺がそう思っていると錆兎に叱られた。

 

「言っておくが、俺は認めた訳じゃないぞ!お前が鬼に感情移入したことを!」

「俺もだ!」

「いやー済まない!もう頸を斬ったから安心したから!・・・・・それに俺は全ての鬼を許した訳じゃない。もちろん相手が鬼だったら、容赦なくその頸に刃を振るう!

でも鬼の中にもさっきみたいに自分の行い悔い改める鬼がいたら、俺は助ける!」

と俺が言うと錆兎と義勇は複雑な顔しながら、ため息を吐いた。

 

「だが、今回の戦いは和星!お前がいたからこそ勝てたんだ!それについては礼を言う!」

「俺も同じだ!ありがとう!」

と二人共頭を下げてきた。

 

「よっ止してくれ、俺達は友達だ!当たり前のことをしただけだよ。」

と俺が言うと二人が頭を上げて微笑んでいた。

 

 

そして、まるでそんな三人を祝福するかの様に朝日が昇った。




最後までご覧いただきありがとうございます。
手鬼の最後の部分は自分なりの解釈とアレンジを加えてみました。

これからもどうぞよろしくお願いします。
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