進撃の狩人 作:こんがり芋
……という話がぎりぎり使えるアニメ放映前に投稿する筈だったんだ。
放送時間を30分勘違いしなければ!
ガシガシ。ガシガシ──
頭を必要に刺される痛みで銀髪の小女は目を覚ました。
「……痛い」
しかし痛みを感じるのは、相棒からの攻撃のみが理由ではない。全身からであった。
それも当然である。背中には
何故ここにいるのかはわからない。しかも意識を失う前の記憶も曖昧だった。けれどここで生きている。
それだけで、
狩人といっても、狩るのは兎や猪といった小動物ではない。
そんな強者であるにも関わらず、相棒である鳥の嘴につつかれて今日も目を覚ました。そんな日常は既に彼女の普通になっていた。
それでも、慣れたものではないので毎回「やめろよ」と小言を呟く。
知性は十分ある筈のその鳥からは、毎回生返事しか返ってこない。
――今回も無理か
と声には出さず、悪態をつく。
しつけを諦めた。
目覚めは何時ものように最悪であるものの、あの惨状の後で顔を見れたことはほっとした。
少女は、「……でも、あんたも無事で良かったよ」と優しく声をかけながら頭を撫でた。
すると、「クェッ」と媚びた声が返ってきた。
――ふふっ。都合の良い奴め
悪態をついているものの、その顔は笑みを浮かべていた。
そんな憎めない相棒は、「ガーグァ」の
二足歩行であるが強靭な脚力を持っている。
嘴はあっても、ガーグァよりも丸く短い。
そして羽に青味はなく、白に近い程色素がなかった。
むしろ、羊の羽毛のように鮮やかなホワイトであった。けれどクチバシだけは綺麗な黄色であった。
そして目が可愛い――というのは彼女の談。
そんな彼(多分)を見つけたのは似た雰囲気を持つガーグァの縄張りがある「ユクモ村」周辺の渓流からは少し離れた場所。
そんな個体だから、群れから追い出されたのだろうと思い、彼女は保護した。
見た目からして、他のモンスターの変異体──亜種──で片付けるには違いすぎる為、研究機関に持ち込まれる可能性もあった。けれど彼女は、それを拒んで常に連れ歩いていた。
「馬鹿なことはやめろ」と何度も同僚には説かれた。
しかし彼女は頷かなかった。かけがえのない家族となっていたからだ。
結果としては、望み通り彼と暮らしている。けれどそれと引き換えに、過酷な任務も多く任された。そんな時でさえもその鳥と共に
日頃寝るのは、「ポポ」小屋を元に改築した部屋の藁を敷き詰めたベット。
ベースキャンプへ向かうときも。他の町へ移動する時も。そして、新大陸へ赴く船に乗り地味の大陸を調査する時でさえも……2人は共に生きてきた。
さて。と小さく呟いてから、草まみれになった腰を上げる。固まった全身を伸ばした。
そうして見えた景色は、彼女にとって見慣れないものであった。
「ここ……何処なの?」
繰り返しになるが、彼女はハンターである。
その仕事はモンスターを駆逐することではあるが、その為に必要な知識を多く持っている。地理を覚えるのはその一つだ。
しかも、少し前まで彼女がいたのは未知の多い新大陸。
第5期調査団として「古龍渡り」という謎の渡りを調査する一員であった。
己を鍛え、モンスターを狩ることしか脳のない馬鹿たちでさえも、必死になって情報を集め、それらを詰め込んでいた。
それでも、未開の地は数多く存在するため、知らない場所が存在するのは無理もない。
けれど、意識を失う直前にいたのは大海原の船。そんな未知の大陸での調査を終えることが出来たので、帰還するからだ。最も、多くのハンターたちは調査継続を希望したので、帰るのは珍しいのだが…
彼女たち人類の故郷へ帰還する大型船に乗船していた。その航海の途中に襲来した未知の生物に吹き飛ばされた、筈だ。
新大陸に来るときでさえも未知のモンスターには遭遇していた。その時も海へ投げ出されてしまったハンターハンターいた。なので、波打ち際に打ち上げられたのなら解かる。
そうして助かったハンターは多くいるし、彼女たち調査隊のメンバーにとっての英雄であるハンターが海へ投げ出されてしまっても無事に新大陸へ流れ着いたのだ。
けれど、ここは海が全く見えない陸地。
そんなで一人(と一匹)倒れていた。というのは聞いたことない不思議な話である。
それでも、生きていた幸運に少女は感謝した。
目を覚ました一帯は、一面の草原。点々と伸びている木々だけが殺風景な景色を装飾していた。動物やモンスターが一匹もいない。そんな殺風景で、のどかな景色が全面に広がっていた。
しかも、木の影に寝ころんで昼寝をしたいくらいに穏やかな空だった。日頃からハンターとして殺伐な日々を送っている彼女にとっては、癒しの一時である。
せっかくなので、木陰へ移動しようと決意したその時、場違いな程に陽気な鳴き声が聞こえた。
「今度はなによ?」と嫌み混じりに聞いた。
そう思っていたが、背後には別の物があった。
「高い壁……」
気高くそびえ立つ壁があった。
明らかな人工物である。
あの方向へ進めばきっと町がある。
防衛壁でしか無かったとしても向こう側からモンスターが襲来することは0に近い筈だ。それに、生物の気配すら感じていなかった。
もし、周囲にモンスターがいたのなら、あのようにぐっすり寝てはいられなかった。
つまり前方さえ警戒してれば、ある程度の時間がある。
その時間を利用して武装の消耗確認。そして体力回復を行うことにした。
いくら敵影が視認出来なくても、いつモンスターが出るか解らない。しかも今モンスターに遭遇しては、全身が悲鳴をあげるのは用意に予想できた。
真っ先に「回復薬」があるかを確認し、一本飲み干した。そうして、他の道具も確認していく。
損傷はなかった。
「ふぅ……。無事みたいね」
中身の無事を確認して安堵を口にする。
リオレイアの尻尾で吹き飛ばされてもびくともしないが、ハンターズギルド印の鞄であり回復薬等を詰めている瓶だ。
未知のモンスターでは危ういのでは無いかと危惧していたが、要らぬ心配であったようだ。
ほっと息をついたその時、ふと目に入ったのが生肉。
公開中のお供に。と選別として貰った飛竜の肉だ。
そうして彼女は思い出した。
食事を取りたい。という欲望を
「こんがり肉食べれるかなぁ……」
思い出すのは、その肉を焼いた「こんがり肉」、ハンターにとっては戦場での定番食だ。
嵐に巻き込まれたのは港を離れたその日の夜のことだったので、日にちはそう経っていない。筈だ。
鼻を近づけて臭いを嗅いでも、異臭はしなかった。これなら大丈夫だろうと結論を出した。
相棒にもこんがり肉を差し出し、彼女は筒に入れた水を飲む。
いつ遭遇するかも解らないため武具を外すことは諦めるが、最低限の荷物以外は置いておくこする。
そう考えた彼女は鳥に「行ける?」と心配そうに声をかけたが、返ってきたのは力強い鳴き声だった。
「じゃあ、行こうか!」
少女が叫ぶ。
相棒の背中に乗り、手綱を持つ。
それを強く引けば、相棒は軽快に走り出した。
その場に残るのは、2つの車輪の後だけであった。
※
「……うわっ」
思わず出た衝撃の声。
たどり着いたその町は廃墟だった。
城門らしき扉は破壊されていたので素通り。街中には人の気配は皆無であった。
ガラスは破壊され、投げ棄てられたぬいぐるみや遊び道具なんかも放置されている。崩壊した家もあった。
荒らされ放題の、人間が住むことを放棄した街がそこには存在していた。
けれど周囲に張り巡らされた高い壁からかなりの技術力を持っていたのだろうとハンターは判断した。飛龍対策も兼ねているのだろうかと想像する。
周囲の建物もレンガ造りなので、放棄されたのは比較的最近なのだろう。
だからこそ、彼女には不思議だった。
──こんな町があったなんて知らない。
人がいた。ということは新大陸ではないだろう。けれど、王都以外に城壁で囲まれた街を知らない。
けれど、王都に近い場所であれば周囲にモンスターがいないのは納得出来る。
しかし居たのは、遠く離れた海の上―――。
狩人として得た知識を総動員して推理する。けれど解答は浮かばなかった。
情報がなさすぎるのだ。 で、あるならば、
彼女は無断で家に入る覚悟を決めた。
入るのは、隣に馬小屋らしき場所がある家に決めた。
荷車を外してから、家に入る。
「お、お邪魔しまーす……」
無断で他人の家に入る罪悪感を拭えなかったからか、小声での挨拶であった。
念のため、扉はしめた。
そこには生活の後が残っていた。
「何よこれ!
思わず悲鳴をあげて、鼻をつまんだ。腐敗した食べ残しが異臭を放っていたのだ。
足早に退散することに決め、2階へと登った。
部屋を捜索する前に、通路にあった窓から周囲の様子を見渡すことにした。
そこで見た景色に衝撃を受ける。
「んなっ……」
通りを複数挟んだ先に、屋根よりも高い物体が視界に目に入ってきたからだ。
それは頭であった。ちらりと見えた目の焦点が合っていないのか、眼光は正面を向いていない。
即座にしゃがんだ。相手からはなるべく見えないように観察を続けていると、家々の隙間から全身を覗けた。
全身の見た目は人間そのものだった。
しかし、裸体であった。それも全身の筋肉がよく目立つ肉体だ。
ここはシガンシナ区。かつての人類防衛の最前線であった場所。そんな巨人の占領地に異世界の戦士である
◆モンハン世界にもサシャらしき少女がいたりとコラボしているに、ハーメルンでは初らしい
◆どこまで続けるか未定なのに、巨人の真相に触れしまった件について
頑張れ、自分
※勇者プレイを出来るのは勇者様だけです