光輝く破滅の光
人類の未来を守る城壁と盾
189年に及ぶ人類の大作戦
今は西暦2356年12月19日
side 真也
『セカンドウェーブコンタクトまで後57・56・55』
後一分も無いのか・・・嫌な予感が拭えない・・・
『30秒前28・27・26』
だが、俺は自分に出来る事を
『10秒前8・7・6・5』
来た!!
『セカンドウェーブコンタクト・・・・・・衝撃吸収率100%、作戦成功です』
・・・そうか、あの嫌な予感は俺の勘違いか・・・・ん?
『良かったね片瀬さん』
『うん、そうだね光太君』
いや、まだ終わって無いぞ、二人とも・・・まだ衝撃波は通り過ぎてない
ん?グレートウォールに何か・・・・レーダ感度150から600に変更・・・・っ!隕石か!?
『全オーバビス編隊へ、これより迎撃行動に入る』
「了解!」
『日頃の成果を見せる時だ!ジェネレーターを守れ!』
計算上バリアは突破されないはずだが・・・・そんな事考えていても仕様が無い
さて、俺の嫌な予感はコレの事なのか・・・・まだ嫌な予感がするんだが・・・まぁ、気にしていても仕方が無い、迎撃しなければ
レーダ内の目標は8か・・・・レーザの連射力を上げて対応しなきゃ厳しいな・・・・
レーザー照射間隔を3.5から1.0に・・・・排熱の関係から15回の照射で一回休ませないと壊れるかも知れないな
有効射程まで後10m・・・・今!
・・・・・ふぅ・・・グレートウォールの斥力場に当たって減速しているとはいえ、如何せん数が多すぎる
っ!
「片瀬さん!フィールドを展開して!」
『え?きゃぁ!』
なんとか回避出来たみたいだが
『ボケッとするな片瀬!フィールドジェネレータを展開しろ!やられるぞ!』
『その調子だ、片瀬さん』
光太が片瀬さんの弾いた隕石を迎撃したか・・・それにしても光太は何時も通りだな・・・
俺も頑張らなければ
《緊急通信》
っ!
『此方0304、推進器に被弾!操縦不能!操縦不能!』
0304!?・・・・あそこか!!ってこのままじゃ隕石が
『隕石が衝突コースに入った!回避不能!回避不能!!』
片瀬さんが援護に行ったか・・・って!片瀬さんはフィールドジェネレーターしか積んでない!あの距離だとジェーネレーター展開前に隕石が!!
隕石の距離は片瀬さんのビアンカ直前20m・・・っ!やはり弾かれた!・・・・まさか機体で弾く心算か!あの質量の隕石じゃぁ下手をしたら・・・・
俺のビアンカが有効射程に入る頃には片瀬さんの機体10Mくらいか・・・・でも質量が減れば・・・・
今!砕けたが・・・・ダメだまだ直撃コースだ・・・
『きゃぁぁぁ』
片瀬機の被害はフロント装甲にダメージ・・・損傷軽微
『念の為片瀬の機体を一度ステルヴィアに戻す・・・音山は片瀬をエスコートしろ、狛江は損傷したケイティーをステルヴィアまで牽引』
なるほど、流石レイラ教官、的確な指示だ
side out
side アリサ
しーぽん達大丈夫かな・・・・
ステルヴィアが凄い揺れたけど・・・
「おぉーしっちゃかだー」
ん?大は何やってんの
「何それ」
「ミッションの進行状況」
「またメインサーバーにアクセス?今度こそ退学だぞ」
「結構突破されてるな」
「バリアに当たって減速してるし、どれも小さい・・・今の所オーバビス隊は完全に対応できているみたいだ」
「しーぽん達は?」
それが一番気になる
「うん、しーぽんは今の所大丈夫みたい・・・って!片瀬機ダメージ!?」
え!それってどういうこと!!
「ちょ、ちょっと皆落ち着いて・・・機体に掠ったみたい、光太にエスコートされて帰ってくるみたい」
「はぁ~やれやれ」
「私しーぽん迎えに行って来る!」
私も行く!しーぽん・・・・
side out
side 片瀬
光太君にエスコートされてステルヴィアに戻ってきた
私、頑張ろうと思ったのに・・・何も出来ずに・・・
「片瀬!」「片瀬さん!」
あ・・・白銀先生・・・蓮華先生・・・・
「片瀬大丈夫か?」
「怪我は?」
「・・・大丈夫です」
「しーぽーん!真也ー!光太ー!」
りんなちゃん・・・それにアリサ、みんなも・・・
「コラお前ら、こんな所でなにをしている」
「しーぽん!良かった~大丈夫だった?」
りんなちゃん・・・うん、私は大丈夫なんだけどね・・・私は何もしないうちに・・・
「な~んだピンピンしてんじゃん!心配したぞ、片瀬 志麻」
「アリサ・・・・私・・・私、頑張ろうと思ってたのにッグス・・・上手く・・ッグス・・出来なくて・・・何もしないうちに戻って来ちゃって・・・」
「何言ってんだ、仲間のパイロットを救った上に無傷で帰って来たんだ・・・上出来だぞ、片瀬・・・胸を張れ、胸を」
白銀先生・・・
「お!たまには良い事言う~」
「俺は何時も良い事言ってんの!ちゃんと聞いてろ!」
「はいはい」
「「「「「あはははは」」」」」」」
っ!凄い揺れ・・・・何が起きたの!?
「とりあえず近くの教室に避難だ!」
白銀先生の言葉で皆動き出す
「くそ!状況はどうなっている!?」
「大!あんたミッションの状況分かるでしょ!」
「なんだと!今回は不問にする!状況はどうなっている!?」
「くそ!隕石もバリアの穴もオーバビスじゃ手に負えん」
「手に負えないって・・・それじゃぁどうなるの」
「隕石で地球が壊滅・・・バリアが壊れたら月もコロニーも僕達もお終い・・・・」
「それじゃ・・・俺達・・・死んじゃうの?」
そんな・・・
「アレなら・・・・アレなら何とかなるかも」
光太くん?アレって・・・・・
side out
side リチャード
こ、この揺れは・・・・
「な・・・なんだ今のは・・・・何が起こった・・・」
「隕石です!」
「巨大隕石の直径は約100Kmです!地球への衝突コースです!」
「到達可能な距離にいる全機を迎撃に向かわせろ!」
ふむ、しかしあの質量の破壊するのにオーバビスでは・・・
「オーバビスの火力では全く歯が立ちません!目標の破壊は不可能です!」
「L5で3機、L4で2機のジェネレーターに更に隕石が衝突、グレートウォールの出力が低下!」
「指令!バリアに開いた穴が大きすぎてグレートウォールのバランスが崩れ掛かっています!このままでは!グレートウォール全体が崩壊しまう!」
「リチャード教授、アレなら可能かね」
「確かにアレのパワーなら・・・狛江局長はどう思われます」
狛江研究所では確か製作に関わっていたはず・・・
「そうですな・・・隕石の破壊のみならアレのビーム砲で十分破壊できるでしょう・・・ですがジェネレーターの方は狛江研究所では関わって無いのでなんとも・・・渡されたデータでは理論上は塞げるはずです」
「なるほど、ですが動かすには整備しないと・・・・」
整備が間に合えど、パイロットが・・・
「指令、学園から緊急通信です」
「学園から?」
『指令、アレなら何とかなるんじゃ無いですか』
「なんだと?」
『アレですよ、地球から預かったデカ物ですよ・・・こいつは巨大な人型を稼動させる為、全身に重力波ジェネレーターを搭載しています、それを全開にしてやればバリアに開いた穴も塞げるかもしれません』
「白銀くん、此方も今同じ事を考えていたところだよ・・・だが、整備する時間と人手が問題でね・・・操縦系も未調整だろ」
『操縦系は副座にして機能を別けました、後10分もすれば最小限ながら使用可能な状態まで持っていけますよ』
「ヒュッター教官、ですがパイロットは?」
『僕らが出ます!』
「君は?」
『予科の音山 光太と』
『片瀬 志麻です』
そうか、彼等か・・・
「しかし君等はまだ予科生だろう」
「パイロットは全員出払っています呼び戻していては間に合わない」
彼等ならやってくれる私はそういう予感があるのですよ・・・指令
「地球の命運を子供達に預けるというのかね!?」
『指令!コレしかありません!例え小さな可能性でもコレに掛けてみましょう!生徒達を信じて下さい!」
「迷っている時間はありません」
「・・・・・・誰でもいい!向こうのコントロールを立ち上げろ!インフィにティー発進準備だ!」
ふむ、これ以上なにも起こらなければ・・・・
『指令!ワイヤー切り離し完了しました』
「ありがとう白金君!直ぐに全員退避させてくれ!各セクション最終チェック!」
「これよりSルーム内真空状態に移行します」
「インフィニティ第7ハッチへ」
「第三エレベーターロック解除」
「システムオールグリーン、インフィニティリフトアップ」
『発進準備OK』
『カウントダウン入ります、10秒前8・7・6・5・4・3・2・1』
『インフィニティー、発進!』
「各オーバビスマシンに伝達!隕石より退避命令を!」
「インフィニティー迎撃体制に入りました」
「インフィニティービーム発射!」
「爆発を確認!隕石の破壊に成功・・・・いえ!爆散した破片の一つが未だ地球への墜落コースです!このままでは23分後に落下起動に入ります!」
「なんだと!」
「インフィニティはそのままバリアの方に!」
「インフィニティーバリア展開完了」
「そうか、地球落下軌道の隕石は?」
「隕石の破片直径10km、オーバビスマシンの火力で破壊可能ですが時間が足りません!」
「大気圏で燃え尽きる可能性は!?」
「質量から算出しましたが可能性は1%未満です」
もはやコレまでですか・・・
「もう手段が・・・・インフィニティーはバリアを塞がなくてはグレートウォールが・・・・」
「こんな事もあろうかと!!!!」
っ!狛江局長・・・いきなりなんですか
「先程も言ったように狛江研究局でインフィニティーのビーム砲に関わった!その技術を使い作ったビーム砲があるのですよ!」
まさか・・・あの試作機ストラーダの・・・
「ですが時間内に破壊できるのですか」
「通常出力では無理ですな・・・だが!出力を250パーセントにすれば十分破壊できる威力を絞りだせるはず!」
「ですがパイロットが・・・・」
「いるじゃないですか・・・先の二人と共に帰還したもう一人の予科生が」
「ですが・・・」
「我が研究所の試作機を一番乗りこなせるのは我が息子・・・なんの心配もいりませんよ」
「ビーム砲の換装に時間はどの程度・・・・」
「言ったでしょ、こんな事もあろうかと、と、昨日のうちに換装済み!後はパイロットが乗れば何時でも出れる状態だ」
「予科の狛江 真也に連絡!ストラーダに搭乗し隕石を破壊する事を伝えるのだ!」
side out
side 志麻
あの隕石を壊さないと地球が・・・ちーちゃん達が・・・・
でも大丈夫、だって一人じゃないもん、今は光太君もいる
ちーちゃんがくれた手紙
「それなに?」
「お守り」
そう、お守り・・・ちゃんとちーちゃん達に会える様に・・・
『これよりSルーム内真空状態に移行します』
『インフィニティ第7ハッチへ』
『第三エレベーターロック解除』
『システムオールグリーン、インフィニティリフトアップ』
「発進準備OK」
「カウントダウン入ります、10秒前8・7・6・5・4・3・2・1」
「インフィニティー、発進!」
凄い・・・コレが・・・コレが光太君の見てる世界・・・
って感動してる場合じゃない!
「ブラスター、インフィーに接続」
「目標にロックオン」
「エネルギー充電って・・・・あ!コレか」
「目標進路に障害物無し・・・・いくよ、片瀬さん」
「発射!」
「目標の破壊を確認」
「破片の処理はお願いします」
後は・・・・バリアを!
「全ジェネレーター開放」
「フィールド展開準備」
「フィールド発生」
やった!コレでグレートウォールも大丈夫!
でも・・・
「機内温度上昇、今35度を突破」
「ジェネレーターは?」
幾つか負荷が限界を超えてるみたい
「後は我慢比べか・・・」
熱い・・・今機内温度は38度・・・でも持ちこたえなきゃ・・・・
え?
「流れが・・・・」
「止まった」
『セカンドウェーブ通過を確認!作戦、成功です!!』
終わった・・・
《Tlllllll》
え、あ!真人だ!
「え?なに?」
「電話の転送!携帯、携帯っと、もしもーし」
「こんな時に良くそんな設定を・・・・」
side out
side 真也
「はい!ここにいます、はい分かりました!」
なんだ・・・隕石の破壊に成功したのにこの緊迫感は
「狛江!今すぐストラーダに搭乗するんだ」
「白金教官?いったいどうして」
「爆散した隕石の一つが未だ地球落下軌道にあるらしい」
っ!そんな・・・・
「オーバビスマシンの火力でも破壊可能らしいが時間が足りない・・・狛江局長が言うには昨日の換装して置いて直ぐに出れる状況らしい」
親父・・・・朝に会っただけだと思ったら・・・・
「急げ狛江!後20分くらいしかない!」
「分かりました!」
「場所は格納庫の移動してある!」
なんという出際の良さ・・・・親父・・・未来でも見えているのか・・・・
「搭乗完了しました!」
『そうか!今データを転送する』
直径約10㎞の隕石か・・・残りは18分・・・ストラーダ到達時の残り時間は約15分
左舷にあるビーム砲のエネルギーは100%、通常時は250発ものビームを撃つ事が出来るのか・・・
今回はそのエネルギーを全て注ぎ込み250パーセントの威力を持たせる・・・か
ビーム砲はバッテリー内臓型・・・下手をすれば充電中に発生する負荷熱で爆発するぞ・・・・
『概要は以上だ・・・頼んだぞ』
「了解」
実質250パーセントの威力というが計算すれば214%の威力しか出ない・・・だからと言って214%の充電でいいと云う訳ではないな
214パーセントだと176%の威力か・・・・本来ならコレでも十分ありすぎる威力なのだが・・・
あの隕石を砕くのに必要な威力は215%・・・理論上砕けない訳じゃ無いが距離による威力減衰は回避できない・・・かといって近すぎても隕石の爆発に巻き込まれる
『ストラーダ発進準備完了!ストラーダ、発進してください』
「発進!」
目標との距離は18㎞・・・有効射まで後3分・・・・
充電に必要な時間は240秒・・・危険だが充電しながら行くしかないな・・・・
《ビーム砲充電開始》
目標をレーダで捕捉
《警報、ビーム砲異常加熱》
やっぱり本来以上の威力・・・てかそもそもこの状況を考えて作られていないから仕様が無いな
有効射程に入ったが・・・充電は240%
《警報、ビーム砲異常加熱》
それは分かっているが・・・・
《ビーム砲チャージ完了》
よし!
目標をロック・・・斜線上に障害物無し
発射!
《警報、ビーム砲異常負荷》
持ってくれ・・・
《警報、ビーム砲異常負荷》
っ!
『隕石の破壊に成功!』
良し!ビーム砲を緊急分離
《緊急分離:ビーム砲》
ふぅ・・・あんな物を何時までも装備してられるか・・・
何時爆発するか分からないのに・・・・
《ドゴォォォォン》
え?・・・・・爆発があったのはさっきビーム砲を捨てた場所だよな・・・・
誰も巻き込まれていなければいいが・・・・
それよりセカンドウェーブは!?
「光が・・・流れが・・・止まった・・・・・」
見慣れた緑の宇宙も・・・赤に・・・・染まっていく・・・・
『セカンドウェーブ通過を確認!グレートミッション、成功です!!』
『火星圏、金星圏共に健在、ウルティマからも連絡が入りました!!』
そうか・・・終わったのか
ストラーダもご苦労様・・・これからもよろしく頼むぞ、相棒
side out
side 初佳
『セカンドウェーブ通過を確認!グレートミッション、成功です!!』
あの子・・・片瀬さんが巨大隕石を砕き、バリアを守った
あの見慣れない機体も巨大隕石の欠片から地球をまもった
でも欠片といっても約10㎞の隕石、私達が束になって当たっても時間内に砕けない
『ストラーダ・・・乗っているのは狛江君か』
狛江 真也・・・アレに乗っていたのね
「ケント、あの機体をしっているの」
『一応ね・・・狛江研究局が作った試作オーバビスマシン・ストラーダ性能はかなり高いがとんだじゃじゃ馬さ・・・まえにストラーダのシュミレーションをやってみたけどCランクしか取れなかった』
そう・・・ケントがそこまで言う機体なのね・・・・
それにしても
「あの子達が世界を救ったのね」
『あきれたね、今年の新人はとんでも無いな」
『違うわ、私達みんなで世界をすくったのよ・・・我等、幸運なる少数、我等バンド・オブ・ブラザーズ』
『・・・・チャーリー五世か』
『ヘンリーよ』
そうね、みんなで救った
でも、最も活躍したのはあの子達と言う事実は変わらない・・・
もし、私の背後を脅かすその時は・・・・・
side out
先人達から託された世紀の作戦は無事成功に終わった
人類は新たな一歩を踏み出した
そして世界はまた日常へ
真也達予科生も日常へと帰っていく