ジェネシスミッションを終え学び舎を失った者達
変りの校舎が用意されるまで臨時休校となった
side 真也
地球に降りてから早一週間
今日は皆で光太の家に泊まりで遊びに行く
俺は今、初佳と待ち合わせ場所に向かっている最中
「でも迷惑じゃないかしら?結構な人数なんでしょ」
初佳がそう零した
確かに13人でお邪魔する事になるから常識的に考えれば迷惑だろう
だが光太も家に連絡を取って了承を得ての話だろう
それに片瀬さんがあんなに楽しみにしていたら光太としても良い格好をしたいだろう
「一応光太も家族に許可を貰っているだろうし問題は無いと思うが・・・念の為に菓子折りでも持っていくか」
「そうね、流石に手ぶらも難だしね・・・あそこのお店で買ってから待ち合わせ場所に向かいましょ」
そう言って初佳と店に入り俺と初佳は何が良いか探し始めた
しばらく店内を眺め目に付いたのはコーヒーギフト
「初佳、コレなんてどうかな」
俺はさっき見つけたコーヒーギフトを指し初佳に尋ねる
「真也らしいと言えばらしいわね、別に変でもないしそれでいいかもしれないわね」
初佳の了承を得られたソレを買い待ち合わせ場所に向かった
待ち合わせ場所に着くと知った顔が多々あった
「お待たせ」
俺は短くそういった
「おっそーーーーい!さては町田先輩とデートでもしてたんでしょ」
アリサが文句を言う
確かにさっき買い物をしていたがデートって訳じゃないしなぁ
「それよりケント達は?」
初佳の言葉で辺りを見渡すと初佳を除くビック4のメンバーが見当たらない
「まだ来てないですよ」
とアリサが返す
そこに大型重力船が来た
その大きさは10人は楽々乗れる程の物だった
「お待たせ!少し遅れちゃったかな」
その言葉と共に顔を出すケント先輩
それに続きナジマ先輩と笙人先輩も顔を出す
「いや~流石に大人数を普通の重力船じゃ乗りきれないと思って借りてきたら時間が掛かっちゃって」
でも借りてきたってレンタルって事か?そしたらケント先輩が負担してるんだよな・・・
「借りてきたって、お金は大丈夫なんですか」
と俺が気になっていた所をアリサが聞く
「ああ、借りてきたって言っても父親からだから大丈夫さ」
父親か・・・まぁそれなら安心か
そして少し待つと小型の重力船が来た
「あ!光太くん家の重力船だ」
片瀬さんが見覚えのある重力船の声を上げる
「みんなお待たせ」
光太が重力船から顔を出しそう言った
そしてもう一つ、見慣れない顔が出てきて
「こんにちは、光太の姉の陽子です・・・もう全員そろってるのかな」
その言葉で光太が全体を見回し全員いる事を確認する
「うん、全員いるみたい」
「分ったわ、でも流石に全員は乗れないから・・・」
そこにケント先輩が口を挟む
「そう思って重力船を用意したので後は乗るだけです」
「あら、わざわざありがとね」
「いえ、こちらこそ団体でご迷惑をお掛けして申し訳無いです」
「いいのよ、ただ観測所があるだけで家以外なにもない島だから」
ケント先輩と陽子さんの話が終わり重力船に乗り込む
そしてしばらくし目的地に着いた
「すごーーーい!ひろーーーーい!海きれーーーーーーい!」
りんなちゃんが思った事を叫んでいるようだ
確かに海も綺麗で砂浜なんかもいい感じだ
「いい所だね、初佳」
「そうね、夜なんかもきっと綺麗なんでしょうね」
初佳に言われ俺もそう思った
「なんなら夜に来てみようか」
「えぇ、楽しみにしてる」
初佳は笑顔でそう答えた
「それじゃぁ一度家に荷物を置きに行きましょうか、そのついでに女の子達は着替えちゃいましょ、男の子は除いちゃ駄目よ」
陽子さんの言葉で一同移動を開始する
光太の自宅に着き俺はさっき買った物を陽子さんに渡した
「大勢で押し掛けてしまいすみません、つまらない物ですが」
「あら、なにか気を使わせちゃって・・・なんかごめんなさいね」
「いえ、それではお世話になります」
しばらく陽子さんと話ていたら女性陣の着替えが終わったようだ
「それじゃ行きましょうか」
初佳の声と共に先程見た綺麗な海へ向かった
そのさなかピエールがお嬢を見て小さい声で零した
「やよいさん・・・美しい、僕は今・・・天使を見た」
ピエールの横顔は情けなくこれ以上は見るに耐えないので早々と浜辺まで移動した
「第一回!浜辺でビーチバレー対決!」
俺と初佳が着いた途端にアリサが叫んだ
「実況は放送部のアイドルアリサちゃん、解説は未だに恋実らずピエールでお送りします!」
「・・・・いいんだ・・・僕はやよいさん一筋なんだ」
「なぁ~に落ち込んでんのよ!」
アリサの辛口がピエールの心を切り裂く
「では気を取り直して、参加者は此方、熱愛発覚はクリスマス!しーぽん 光太ペアと意外なカップル晶 ジョジョペア、付き合っても初々しさを感じない真也 町田先輩ペアとビック4の男性陣!ケント先輩 笙人先輩ペア・・・ちなみにこの組み合わせは私の独断と偏見によって組まれてます!」
アリサの独壇場となった浜辺
「そして応援席にはナジマ先輩 りんなちゃん やよいさんがいます」
ピエールの捕捉により名を呼ばれなかったメンバーがコート外に座っている
「それでは第一回戦 しーぽん 光太ペア VS 晶 ジョジョペア!」
そしていきなり始まったビーチバレー対決だが・・・ジョジョが不利じゃないのか
「それでは解説のピエールさん、この戦いどう見ますか」
「そうですね、ジョジョ選手は身長が低い分、晶選手のフォローに全てがかかっているでしょう」
「なるほど、でも普通は男子が身長高くないと晶の様な美人系にはミスマッチじゃない」
アリサの言葉が痛い・・・
「人が気にしてる事をズバズバ言うな!」
ジョジョは間を空けずにそう言い返した
そして始まったビーチバレー
結果は光太と片瀬さんの勝ち
そして次は俺と初佳の番か
side out
side 初佳
グレンノースさんが強引に進めたビーチバレー対決
まぁこういうで場を盛り上げるのも分る気がするからいいけど
「次の組あわせは真也 町田先輩ペア VS ケント先輩 笙人先輩ペアです!」
ケントや笙人となんて・・・無茶なきがするけど
「初佳、笙人先輩がいる時点で結構厳しい気がするんだが」
真也も同じ様に考えていたようだ
「でも遊びでも負けるつもりは無いわ」
私は真也にそう伝えた
「勿論、やるからには勝ちたい」
真也もそう思っていたみたい
「初佳、手加減無しでやろうか」
「この勝負は貰った」
ケントと笙人は勝った気でいるみたいだけど
「いえ、先輩方には負けませんよ」
「私も負けるつもりは無いから」
そうしてビーチバレーの二回戦が始まった
しばらく接戦が続き相手のマッチポイント
「さぁ白熱した戦いがもう終わろうとしています、ピエールさんどう思いますか」
「そうですね、笙人先輩の運動能力には驚かされますね、しかし真也 町田先輩ぺアの息の合った所などまだまだケント先輩 笙人先輩ペアも油断できない所でしょう」
解説の通り私と真也は二点差のままここまでやってきたけど
サーブは真也、受けるのがケント
笙人がどう攻撃してくるかで勝敗が決まる
「笙人アレやるぞ!」
「承知!」
どうやらケントは何か考えがあるようだ
真也がサーブをする
ケントがレシーブし更に笙人を手に乗せ笙人を打ち上げる
笙人が3mくらい飛び上がり垂直にボールを落とす
って!なによそれ!
「決まった!笙人先輩の強烈な一撃でケント先輩 笙人先輩ペアの勝利が決まった!」
そして笙人は何事も無かった様に浜辺に着地する
そうしてビーチバレー大会はケントと笙人の独断場となった
ビーチバレーを終え今は真也と二人で海へ入っている
アクアブルーの海に珊瑚礁
その周りを泳ぐ魚
「・・・綺麗ね」
私は思わずそう零した
「そうだな・・・初佳、潜ってみないか」
真也の言葉で私と真也は海へ潜った
海の中では会話は無い
手を繋ぎ珊瑚礁やその辺りにいる魚に近づく
魚も普段人間が来ない分警戒心が少ないのかかなり近づく事が出来た
酸素ボンベも無い状況ではそんなに長く潜れないけどとても長い時間潜っていた様に思える
海から上がり真也と話す
「海なんて久しぶりだけどこんなに綺麗な所だったのね」
「俺も久しく来てなかったけどここまで綺麗では無かった気がする」
「そうね、今日此処に来れてよかったわ」
「あぁ、俺もそう思うよ」
真也としばらく話ながら海を眺めていた
各々が自由に遊びまわっている中、徐々に太陽が海に飲まれようとしていた
私と真也の間に言葉は無かった
触れ合った手、その手をギュっと握り夕日に染まる海を眺めていた
「二人とも、夕食の準備が出来た」
ッ!?
「しょ・・・笙人!」
いきなり声を掛けて来た笙人にビックリして声を上げてしまった
真也も似たような状況でかなり驚いている様だった
「先の家で夕食だ、早く来ないと無くなるぞ」
そう言って笙人は音山君の家に向かって歩きだした
辺りを見るとさっきまで遊んでいた片瀬さん達もいなくなっていた
「それじゃ、そろそろ向かおうか」
真也の言葉で立ち上がり
「ええ」
私はそう答えた
そうして私と真也は家に向かった
その道中で真也がこう言った
「初佳、今夜さっきの場所で星を見ないか」
私は真也の言葉が嬉しく夜が待ち遠しかった
side out
side 真也
皆が寝静まった夜
俺は初佳を誘い砂浜に出てきた
光太やジョジョがいなかった事から同様に星を見に行ったと考えたがこの広い島で場所が重なる事はそう無いだろう
静かに聞こえる波の音
繋いだ手には初佳の温もり
「綺麗な夜空ね・・・あの場所に普段は居るのにこういう様に見えない」
夜空を見上げながら初佳はそう言った
「なぁ初佳、今度また二人で夜空を見よう・・・この場所で見る夜空は今日が最後かも知れないけど俺は初佳と同じ物を見ていたいし見ていきたい」
俺は思ったままの事は口にだした
「その考えは素敵ね・・・私も真也と同じ物を見ていたい・・・感じ方は違うでしょうけど同じ物一緒に見ていたいわ」
そういって初佳はこっちを向いた
目を閉じる初佳に俺は
その唇にそっと、そして長いキスをした
そしてキスが終わると
「本当に・・・最高の星空ね」
初佳は微笑みそう言った
繋いだ手は暖かく
見上げた星空はとても輝いていた
side out