とある原石の神造人形(エルキドゥ) 作:海鮮茶漬け
エタる?褒められたらやる気出ちゃうチョロい作者ですが何か?
はい、というわけで日常です。
59.夏休みの最終日は宿題の日
上条が家に帰ってきた数分後、今俺は上条に勉強を教えていた。
「いいかい。日本で初めての能力者は
そう言って、上条に暗記させるためにノートに書かせる。暗記は手で実際に書かせた方が絶対にいいからな。まあ、例外もいるわけだが。
「とうまは大変だよね。色々とみょうちくりんなことを覚えないといけないし」
完全記憶能力。
一度見たこと聞いたことを完璧に記憶する能力を持つ彼女だが、どうやら科学は例外のようで、電子機器の取り扱いはもちろん科学の言葉は受け付けないようだ。
「みょうちくりんって……、俺から言わせれば魔術も大概訳がわからねぇけどな。ルーンだの神話だの、覚えづらいったらないぞ」
「それは、とうまが表面的なことしか覚えようとしてないからだよ。ルーン文字は北欧神話が起源なんだよ。だから、北欧神話の最高神であるあのオーディンもルーン魔術を使ったし、ケルトの大英雄、クーフーリンも得意とした魔術なんだよ。
でも北欧神話はあくまで伝承の起源でしかなくてね、そもそも北欧神話自体がエッダっていう、口承で伝えられていた伝説だから、本当の起源は──「ストップ」……むぅ~」
なんか長くなりそうなので、ここら辺で止めておく。小さな頬を膨らませているが、上条は夏休みの宿題が終わっていないヤバい状況なのだ。
脳の容量をこれ以上無くしてしまったら、マジで間に合わなくなる。
それに見てみろ。あかべこ人形みたいに頷いてるけど、あれ絶対に理解してないから。それで、キレて噛み付くんだろ?
そういうのは宿題が終わった後にしてくれ。
その後も超能力概論や、ESPカード実験の必須条件のレポートなどの宿題も、着々と終わらしていく。
いやー、常盤台じゃ一年生で習ったので助かったわー(※常盤台は中学校である)
そんな感じで宿題の消化は黙々と進んでいき、そしてあのっ、あのっ!上条当麻の宿題が終わるという、その偉業が成されるまさにその寸前。
上条が宿題をしている机をぐわしっ!と掴み、後ろへとぶん投げた。
「「はえ?」」
ドガシャァアッ!!と当たり前のように机の落下音が聞こえる。そんないきなりの俺の奇行に、目を白黒する上条とインデックス。
しかし、そんなことに頓着している暇はないので、問答無用で困惑するインデックスの腰をひっ掴み、上条を無理矢理立たせて右手をベランダの方へ突き出させる。「え、えと、先輩……?」と、ドン引きしている上条に対して端的に告げる。
「もう、来るよ」
「えーと、何が来るのでせうか?先輩の行動が上条さんには全く理解でき
「──断魔の弦」
いい感じのテノールの声音とともに、ベランダが跡形もなく粉砕した。
あーあ、宿題の大半が木っ端微塵に……。
信じられるか……?上条ってこの数時間前に他の魔術師と戦ってるんだぜ?
あとまた、ランサーの話ししてるよコイツ……。
日常とは一体……。上条と居るとすぐに戦闘描写になりますね。でもしょうがないよね!だって上条って二週間に一度は死にかけてるんだもん!