とある原石の神造人形(エルキドゥ)   作:海鮮茶漬け

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なんだろう。この前までエタったはずなのに書けちゃった。
まあ、書けたんなら投稿しないとね!

とあるを知らないのに、この小説を面白いと言ってくれる人が多くなりました。とっても嬉しいです!これからも頑張ります!


60.怖い顔してるけど実は良い人

 パキュゥゥンッ!!

 

「な……ッ!?」

 

 先輩の突然の奇行に驚いていると、右手に異能が打ち消される独特の感触がした。その先を見るとベランダが見るも無惨なことになっていた。打ち消していなければもっと大変なことになっていただろう。

 

「ほう、こちらの攻撃を事前に察知したのか。なかなか手強いようだ」

 

「ッテメェ!一体何も……ん……?」

 

 攻撃を仕掛けてきた魔術師がこちらの戦力を分析する。感情のコントロールができない魔術師の中では、相当に冷静沈着な男だということが分かる。

 ……いや、もしかしたらあらかじめ、ブレないように覚悟を固めているのかもしれない。

 しかし、そんなことよりも俺達は別のことに注意を向けることとなった。

 

「「「あ」」」

 

 パラパラと舞い落ちるそれを見て、俺達は三人同時に声を出す。だが、侵入者は当たり前だがそんなことには頓着しない。

 

「ほう、そこの娘が禁書目録か」

 

 右腕に籠手とボウガンを組み合わせたような、特殊な武具を装備している、スーツ姿の大男がベランダから入ってきた。男は細い目でインデックスを見詰める。

 男は決まり文句のような忠告を上条と俺に告げた。

 

「今ならそこにいる禁書目録を大人しく渡せば、危害は加え「お前……ッ」……ん?」

 

 そこでようやく闇咲は上条の様子に気が付く。闇咲が目を向けるとそこには怒りで震える少年がいた。

 

「おうおうおうおう、どうせインデックス目当ての魔術師なんだろ?俺と先輩の汗と涙の結晶を木っ端微塵にしやがって!

 当然、覚悟はできてんだろうなぁ!?どう落とし前付けるつもりだ!

 それとも何?お前が今までの分やってくれんの!?俺の宿題お前がやってくれんの!?そこんとこどうなんだおおんッ!?」

 

「とうま。なんだか不良みたいなんだよ」

 

「あそこまで不良らしいのはなかなかいないけどね」

 

 そう言いながら、俺はインデックスを降ろした。あんなに食べたくせにめちゃくちゃ軽かったので、別に持つだけなら良かったのだが、絵面的に俺が誘拐犯みたいでなんかイヤだったのだ。

 誘拐しようとしてるのはあっちである。

 空気がなんかまったりとしているが、それもしょうがないだろう。

 上条もインデックスも普段からこんな感じだし、俺はこの先どうなるか全部知っているし。

 

 だって……ねぇ?コイツめちゃくちゃ良い奴だろ?緊張感持てっていう方が無理だわ。

 魔術師なんてどいつもこいつもあれな性格ばかりの中で、好きな女性のために人知れず命懸けるような奴じゃん。

 インデックス傷付ける事が目的じゃないし、上条の右手を言えばもうこれ終わりだし。

 ……うん、シリアスになる必要が全く無いわ。

 

 とはいえ、その事を闇咲(やみさか)逢魔(おうま)が知るわけもない。

 

 気炎を上げて威嚇する上条。それに対して魔術師は冷静に告げる。

 

「知ったことか」

 

「あ"あん!?」

 

 あら?言葉遣いがお下品ですわよ?(常盤台風味)

 様子が明らかにいつもとは違うが、それほどまでに怒り心頭なのだろう。まあ、今までやって来たのをほとんど全て台無しにされれば、そうなるかとも思う。

 ちなみに、俺も少し苛立ってはいる。

 机に乗ってあった数個以外の宿題が全て無くなると言うことは、今まで教えたヤツが全部パーということだ。また、教えるの俺なんだぞコラ。

 

 つーか、何でここなの?原作じゃファミレスだったじゃん(マジギレ)

 じゃあ、俺悪くなくない?そんなの予測なんて無理だし。

 これだから、魔術師ってヤツは。……ハンッ!(嘲笑)

 

 うん?でもそういや何でファミレス行ったんだっけ?何か理由があったような……?

 え~と、確か上条がミコっちゃんとデートして、エツァリ(アステカの魔術師の本名)と殴りあって好きな人の話をぶちまける青春して、その後家で宿題やってる最中に…………。

 

 

 あっ、インデックスが腹空いたって言ったんだった。

 

 

 

 

 ……………………おーと。

 

 サーモンのマリネ、鮭のアクアパッツァ、ボンゴレビアンコ、タラのグリル、ペペロンチーノ、牛肉の赤ワイン煮込み、海鮮丼、鯖の照り焼き、豚の生姜焼き、若鳥の山賊焼き、シャリアピンステーキ、麻婆豆腐、青椒肉絲、油淋鶏、タコス、ワラチェ、パエリアなどなど……。

 

 …………。

 

 …………。

 

 テヘっ!、俺なんかやっちゃいました?(冷や汗)

 

 

 はい、ごめんなさい。俺が悪いです。

 そりゃあ、ご飯食べに行こうなんて言わないよな。だって俺が食わせてたんだもん。

 そりゃ、ここで邂逅するわ(納得)

 

「子供の遊びに付き合っている暇はない」

 

「ッインデックス!」

 

 魔術師がいつの間にか、離したインデックスの背後へと移動している。

 ……気配で分かってたけど敢えて見逃す!その理由?一旦人質にされて上条が助けた方がカッコイイだろ?(クズぅ)

 シチュエーション的に上条のウチっていうのも締まらんし。それに、こういうのって実際に戦わないと、信用してもらえなそうだし。

 ほらっ骨身に沁みたって感じ?リアルな感覚は必要だと思うんだよね。上条の拳は文字通り骨身に沁みるけど。

 あ、いや実際のダメージはスフィンクス(上条家の三毛猫)なんだっけ?これもう訳分かんねーな。

 そんなことを考えていると、男の右腕に装着している弓が、ひとりでに動き弦が弾かれた。

 

「透魔の弦」

 

 当麻の弦?幻想殺し(イマジンブレイカー)かな?

 何て下らないことを思っていると、透魔の弦によって闇咲とインデックスの姿がだんだんと消えていく。

 

「クソッ!インデックス!!」

 

 上条が焦ったように二人が居たところに手を伸ばす。それを見て急いで俺も手を伸ばす。

 すると、

 

「ひゃあ!?」

 

 ふにょんと、左手が女の子特有の柔らかい部位に触り、インデックスが高い声を上げた。小さいながらもその確かな感触は明らかにおっぱいだ。

 

 ───フッ、勝った。

 

 上条よりも先に左手が到達したために、インデックスの慎ましやかな胸を触ることができた。ラッキースケベは俺が頂くっ!(確信犯)

 

 まあ、そんなことしてたら当然逃げられるよね。上条と二手に別れて行動するが、もうそれっぽいビルも見付けたし、後は闇咲が術式を発動するのを待てばいいかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~30分後~

 

「……誰かを助けたいと思うことは間違っているのか……!この命に替えても救ってやりたいと思うのはまちがっているのかッ!」

 

「間違っているに決まってんだろッ!」

 

「ッ!?」

 

 

 あのあと、原作通りインデックスが捕まっているビルに向かって、上条が儀式場を破壊した。原典を読むなんて成功なんてするはずがないんだよなぁ。

 原典は猛毒でしかないから一冊見ただけで死にかけるし。それで、呪いを解くための原典が見つかるまで読むなんて、普通に考えて無理だよね。

 

 

「辛かったはずだ。苦しかったはずだ。泣きたかったはずだ。逃げ出したかったはずだ。なら、それを誰かに押し付けちゃダメだ!

 そんな痛みを大切な誰かに味合わせるのだけは、絶対にしちゃダメなんだよ!!」

 

 このセリフは上条と類似しているところがある。記憶が無い苦しみを、インデックスに味合わせないようにしているわけだし。

 

 ……いっそのこと記憶喪失のこと知ってるって、言った方がいいかな?なんかフォローできるかもしれんし。

 ……あぁいや、そもそも記憶喪失なるの知ってて止めなかったわけだし、そんな資格もないか……。

 

 はぁ……、なんかテンション下がったから、ここからは箇条書きで。

 

 

 

 そんな風に上条が説教して。

 でも闇咲が原典による猛毒の痛みで気絶しそうになって。

 それでスフィンクスが爪を引っ掻いて止めを刺して。

 闇咲が覚醒した。

 

 なんだこれ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 上条は右手を闇咲によく見せるように開いて説明する。

 

「ほら、俺の右手。幻想殺し(イマジンブレイカー)って言うんだけどさ。どんな超常の物でも異能でさえあれば打ち消すことができるんだ。

 あんたの大切な人が苦しんでいる呪いってのも、結局は異能なんだろ?じゃあ、俺の右手で触ればそれで終わりだ」

 

「ほ、本当にそんなことが!?」

 

「あんたも見たはずだ。あんたの異能を打ち消すところをな。この右手はそういうものなんだ。ここまで来て見捨てるなんてしねーよ。その人を助けたいんだろ?なら助けに行こうぜ。

 あんたのせいで夏休みの宿題は散々だ。間に合わせるのはもう絶望的だぞ?

 そんな中でその人のところまで行くんだから、あんたにもその大切な人が居るところまでは、意地でも付き合ってもらうからな」

 

 聞いた言葉が信じられないかのように闇咲は呆然とし、その事実をきちんと理解したのか涙を流し始めた。

 最悪の結末を変えることができるのだと、今しっかりと理解したのだ。挫折を味わい続けた男がようやく掴んだ希望だった。

 大人の男が泣いている様は情けないように見えたが、不思議と惨めだとは一切思わなかった。

 自分のためではなく誰かを想っての涙だからだろう。

 

「はぁ、全く魔術だの呪いだの。訳わかんねぇもんに振り回されやがって……」

 

 インデックスも上条の先輩である天野倶佐利も、笑顔でそんな男のことを見詰めていることが分かる。

 顔を合わせなくてもみんながみんな、この馬鹿な男のことを助けたいと思ったのだ。

 ならば不足など何一つない。

 

 泣き崩れる男に向かって上条当麻は、グッと力強く右手を伸ばす。

 

 ここから先は悲劇なんて起きやしない。ハッピーエンドまでの片道切符だ。それをこの男に分からせるために、不敵な笑みを浮かべて上条は言った。

 

 

 

 

「そういった、くだらねぇ幻想を全部まとめて、ぶち殺しに行こうぜ!」

 

 

 




何気にこの話好きだなぁ。
あと、オリ主はどこまでも自業自得です。

ようやくこれで風斬氷華が出せるぞいっ!次の章ではオリ主の秘密がいくつか明かされます!多分!

これで流石にしばらくは投稿するのは無理かなぁ。
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