200文字加筆
あれれ?おかしいぞ~?あそこにやたらスタイルがいい、おどおど系メガネ女子がいる気がするなー。
え?お前見えなくなったんじゃないの?こんな原作乖離は流石に予測してないんだけど?(困惑)
今回はハチャメチャに物語を引っ掻き回したが、結果として事件の解決は上条とインデックスの二人で成し遂げた。俺の今回の影響はゼロのはずなのに、何故風斬はまだ俺達に見えるのだろう?
彼女の名は
だが、姫神は一度も風斬を見たことはなく、学園都市を裏で牛耳る虚数学区・五行機関の鍵などという噂があったりと、実に怪しい女の子である。
まあ、その実態は学園都市に居る能力者が生み出し続ける、AIM拡散力場の集合体なのだが。で、そんな彼女を俺が見ることができるということは……。
「(AIM拡散力場が学園都市に俺が居ることで、何か変調をきたしている……?いや、もしかしてアレイスターが
一体それがどのようなバタフライエフェクトなのか、答えを導き出すことすら俺にはできない。
仮定をして元に戻す対策を練ってみるが、アレイスターの計画は複雑過ぎて、どれくらい本筋から外れるのかが予測できないのが現状だ。
「(ヤバいヤバいヤバいヤバい!『とある魔術の禁書目録』はアレイスターの計画を基に進んでいく。アレイスターが方針を変えたら原作が全く違うものになるじゃねえか!こんな旧約の序盤で原作崩壊なんてもうどうにもできないぞ!?)」
確かに、アレイスターの計画はどんなに横道へズレようとも、最後には最終目標へと達成するようにできている。
だが、それは原作でも(新約22巻まで)まだ明らかにされていないのだ。それこそ、新約のオティヌスが現れるまで乖離したままなんていう、ふざけた未来が待っているのかもしれない。
そんな先まで思考を回していたが、見ていれば簡単に気付くことに、今更ながらようやく気付いた。
「(
そう、目の前に居るにも関わらず、誰も風斬の方を見ようとしない。それどころか見間違いでなければ、身体を素通りしているようにも見える。
「(……ちょっと待てよ。俺の勘違いでなければもしかしてそういうことか?いや、でも何で俺は風斬が見えるんだ?)」
頭の中で疑問がたくさん浮かぶが、このまま素通りするよりは、何かしらアクションを取った方が建設的だ。
ということで、新しくコピーした彼女の力を使おう。
風斬は『陽炎の街』を一人歩いていた。
その街は上条やインデックスがいる世界とは、類似していても決定的に何かが違っていた。ビル清掃員は揺らぎと共に杖を持つ老婆に変わったり、建設中のビルが揺らいだかと思えば小学校になっていたりなど、一秒一秒でその姿は簡単に変わってしまう。
ここはおそらく数多の能力者のAIM拡散力場が生み出す、虚構の世界なのだろう。だが、全てがそうというわけではない。
変わる人も居ればそのまま変わらない人も居る。それはおそらく、現実の世界とこの世界が地続きだからだ。
変わらない人は現実の世界の住人なのだが、風斬に気付くことはない。文字通り住んでいる世界が違うからだ。風斬の姿は見えず、どんなに声を挙げても決して届かない。
だから、あの白いシスター服を着ている女の子の肩に、触れられた時は驚いたし、自身の声が届いた時は嬉しかったのだ。
だが、あれが限り無く可能性が低い奇跡だったのは、風斬には分かっていた。
だから、泣きそうな顔で問うインデックスに、せめて言葉だけでもと、笑いながら再び会う約束をしたのだ。
それが、どれだけ可能性が薄いのだとしても。
風斬は帰ってきた。
いや、帰ってしまったというべきか。
誰もが自分を素通りしていく世界。誰かの触れ合いや笑顔をショーウインドーから眺める、そんな孤独な街へと。
だから、それは風斬にとっては全くの予想外であった。
『あー、テステス。そこの眼鏡をかけた女子生徒。こちら
「ひっ!ご、ごめんなさ……………………………あれ?」
反射的に謝ってしまってから気付く。
「え?え?何で……?何で声が聞こえるの?それに、この感じはこの前の?」
誰も自分に話し掛けない世界で、突然声をかけられた風斬はそれはもう驚いた。
言ってしまえばこの世界は携帯の電波が届かない、圏外のような世界だ。自分から送信することはできないし、相手から受信することもできない。
自分ができるのは外の世界を盗み見ることだけ。
だが、その声は間違いなく自分に向けて声を投げ掛けていた。それは言った言葉と自分が類似しているわけではなく、
風斬が振り返るとそこに彼女は居た。あの時会った、生真面目そうで少々強気な表情をしている風紀委員の少女だ。
しかし、風斬は知っている。限り無くあの時の少女に似ているが一ヶ所だけ全く違うところを。
とあることが切っ掛けで少し苦手意識を抱いている、特徴的な髪色の少女と同じ色をしていたのだ。
彼女の能力を風斬は実際に目の前で見て知っていたし、何よりも自分では絶対にできない、前衛的な明るいヘラカラーだったため、記憶に焼き付いていた。
『おっと、その様子じゃ聞こえているみたいね。試してみるもんだわ!それじゃあ、昨日振りね』
元の人間とは全く違うハキハキとした態度に困惑しつつも、風斬はその言葉をしっかりと記憶した。
『世界第二位の原石にして、
『それで、どうして私にはあなたが見えるのかしら?』
「さ、さあ?……どっちかって言うと、私の方が知りたいです……」
そんな感じで実にあやふやな答えだった。まあ、風斬としても予想外だったらしく、一切の情報がなかった。
えぇ……。俺も何一つ分からないんだから、このままじゃ迷宮入りだぞ。
「それよりも……どうして精神感応で話してるんですか?普通に話せばいいのに……」
『それじゃあ、アレイスターの奴に気付かれて私が消されるでしょ。あなたと違って私は
「え?……消される……?一体何の話を……?」
俺の死亡フラグの話だよ。
それよりも何かないか?こう、ビビっ!とやティンっ!と来る感じの直感的な何か感じない?風斬だけがこう何て言うか、受信できる何かがきっとあるんじゃね?(曖昧さ必中)
「…………」
……おっと?この反応もしかして何か心当たりがある感じ?
「えっと、でも……」
情報が何にも無いこの状況は、直感的な意見も有難いんだから、まずは好きに言っちゃえ!言っちゃえ!
へへっ!俺は知ってるんだ。こう言うときの直感は案外的を射たものが多いってな!
そのクソデカメガネもあの身体は子供、頭脳は大人の探偵を真似てだろう?
うんうん、風斬も身体は…………文句なしに大人だな。
あっ、でも頭脳は子どm…………AIM拡散力場の頭脳は子供なのだろうか?
う、うーん。あの東の高校生探偵(ネタバレ)よりも存在が面倒臭いぞこいつ……。
まあ、こういうときキーパーソンって相場が決まってるんだ。さあ!事件解決のためのその一言を言っちゃいNA☆
「あの……もしかして、あなたは私のお姉ちゃんですか……?」
……お前小五郎かよ!?
自称ばっかだこのオリ主ェ……。合間に本当の事を混ぜる高等テクニック(?)