70話書いてまだ旧約の6巻とか、おかしくないですかね?
そんな事を思いつつ73話です。
「本当にスマンかった!!」
勢い良く頭を下げる
「殴る奴を間違えるなんて馬鹿げたことをしちまった。詫びと言っちゃあなんたが、俺にできることなら何でもするぜ」
「大丈夫だよ。特に怪我という怪我もしてない上に、君も手加減してくれたしね」
「手加減って、おもいっきり機材にぶつけてなかったか?お前らどんだけぶっとんでるじゃんよ……」
そう、なんだかんだ結構削板は手加減をしてくれていたのだ。全力だったのは
俺に向けて「すごいパーンチ」は、結局最後まで出さずに戦っていたし。まあ、それでも全く歯が立たなかったんだけどさ。スーパーマンかコイツ。
でもなんか言わないとコイツ、それについてめちゃくちゃなんか行動しそう。別に嫌じゃないけどさ。
なんか直感だけど大変なことになりそうなんだよなー。
うーん、それじゃあ無難に……。
「それじゃあ、君の連絡先を教えてくれないかな?」
「俺のか?」
「原石としても能力者としても上の君からなら、色々学べそうだしね」
とは言ったものの、学園都市での希少価値ではトップランクに入る存在の削板とパイプができれば、武力としても駆け引きとしても使えるカードだ。
貰えるものは全て貰うのが俺の流儀である。
そして、この騒動は無事に終わり、俺が学園都市第七位に敗北を味合わされて得られたのは、削板の連絡先と
削板が吹き飛ばした少年達は理由をごねて足掻いていたが、削板の周りに散らばっていた、ナイフやバットなどの凶器が動かぬ証拠となってお縄になった。
黄泉川に連れていかれた彼らは、しばらく牢屋の中で反省することだろう。……いや、しないかもしれない。学園都市の不良だし。
先ほどまで凶器を向けられていたとは思えない笑顔を浮かべ、ナンバーセブンは親しげに声を掛けてくる。
「そんで?前に言ってたおもしれー後輩ってのは最近どうだ?また何かに巻き込まれてんのか?」
「そうだね。彼が何かに巻き込まれない一週間は今のところ無いかな」
「ははっ!やっぱ、一度会ってみてーなそいつ!」
削板に話したことはそんなに無かったはずだが、どうやら覚えていたようだ。俺が話す度に「根性あるじゃねえか!」と言っていたため、上条に関するエピソードが記憶に深く残っていたのだろう。
ヒーロー同士の関わりは大覇星祭までお預けだが、こうして削板が上条の話題でテンションを上げてるのを見ると嬉しくなるな。
削板とはあの後も交流があった。それについては俺としても嬉しいことだったのだが、何故か削板とペアで居るときは矢鱈と面倒事に巻き込まれるのだ。
とある暗部組織の権力闘争やら、学園都市の闇が産んだ怪物退治やら
そんなことを思っていると削板が目を合わせてきた。
「つーか、お前どうした?」
「何がだい?」
削板が唐突に疑問の声を上げる。いきなりだが削板相手ではよくあることだ。削板は俺を見ながら不思議そうな顔をしていた。
「
んん??何のこっちゃ?全く知らんのだけど。
そんな事を言ったら、「ふーん、別に問題ねえならいいんじゃねえか?」なんて適当なことを言いやがった。
適当にも程があるだろそれは。
「いや、ただの勘だし確たる証拠があるわけでもねえんだ。今、安定してんならそれでいいだろ。余計なことしてバランスが崩れねぇともかぎらねぇしよ」
長い付き合いだけど、お前に論理的な言動を感じたことは一度として無いんだけど?あと、それ明らかに何かしらの確信がある言葉じゃん。
意味深な事だけ言って放り投げるとか、お前は矢鱈と結論を引っ張る探偵か何かか?
ほらっ!言っちまえよ!俺に隠されたその秘密、一思いに言っちまえよっ!
「ねえ、それについてもう少し「おっと、いけねえ!もう時間が来ちまった!」……」
話の途中でぶったぎりやがったぞコイツ。急に立ち止まり別の方を向く削板。
えっ?まさか、本当に?
「悪ぃが俺はここで行かせて貰うぜ!今から全力で行かねえと、モツ鍋との決闘に遅れちまうからな───とうっ!!」
そう言って垂直跳びで五メートル飛び上がり、空気を蹴って削板は去って行く。そのファンタジーの具現化のような動きを見ながら、遠い目をして俺は思った。
「…………」
……モツ鍋と決闘ってなにする気だアイツ?
『外伝 とある原石の神造人形』書きました。是非そちらも読んで貰えると嬉しいです
評価するときに一言必須なのが、めんどくさいという意見が幾つかありました。
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改善できるところは改善していくのが作者のやり方のため、評価に一言を必須ということにしましたのが理由です。
高評価のその詳しい理由を貰えることで、テンションが上がって単純にモチベが上がるという意図もあります。
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