とある原石の神造人形(エルキドゥ) 作:海鮮茶漬け
74.その日の午後
そんな訳でさっきまで居た二人が、なんとも二人らしい理由で去ってしまったので、またもやフリーになってしまった。
まあ、予定が詰まってないと不安とかそういった繊細な人格じゃないため、構わないといえば構わないのだが、あれだけ濃い面子のあとだとどうも物足りない。
Trrrrrr……
「おや?」
そんな事を考えていると着信がかかってきた。その表示された名前を見てふと思い出す。
「(そういえばアニメ最終回の日は……)」
『とある科学の超電磁砲S』のアニメ最終回の日に、
「ねえ、あなた暇なの?」
まあ、実際にはそんな事にはなってはいないけど。そもそも二日なんてとうに過ぎてるし。
何故未だに布束砥信が学園都市に居るのか?答えは簡単、カエル顔の医者が全てやってくれました。
全て完璧に治療したため、わざわざ学園都市の専門機関など行くだけ無駄であり、安全性においてもこの病院以上のところは、世界のどこにも無い。
そんな訳でフェブリ&ジャーニーの治療やらなんやらで、
あと、布束は
俺はそんな彼女達に会うためと上条の付き添いで、この病院に頻繁に訪れていた。常連である。怪我はしてるけど自分自身で治すから一回も患者じゃないのに。
「僕にとってここは第二の我が家みたいなものだからね。暇さえあればここに来るとも」
「ここはそんな気軽に来るべきところじゃ無いと僕は思うけどね?」
お馴染みのカエル顔の医者が、ガールズトークに割って入ってきた。
なんて奴だろうか。言っている事が正論過ぎる。
「たまに手伝って居るだろう?」
「もしかして受け付けのバイトの事を言うつもりかしら?あなた誰かに変身しないとまともに受け答えもできないじゃない」
「ドッペルゲンガーなんて噂は流さないでおくれよ?学園都市なら大丈夫だろうけど、そう言った迷信で患者が不安になってしまう事もあるからね?」
「安心しておくれ。次に受付嬢をするときは彼女の姿に変身して、双子の片割れとして振る舞うよ」
「Indeed 私の姿になればあなたでも敬語は使えるでしょね。でも、私の姿になって対応したら、暗部組織に目を付けられるわ」
「僕としてもここに居る患者を危険な状況に追い込むことは感心しないね?」
「なら、別の受付嬢の双子になるとするよ」
「そもそも、私は一度も受付をしたことは無いのだけど」
とまあ、そんな訳で問題児丸出しなのだが、これにも理由がある。アニメレールガンこと通称アニレーの、二期を思い出して欲しい。
『とある科学の超電磁砲S』第一話で御坂達四人組は、春上さんの友人である
そして、事件が起きた場所が何を隠そうこの病院なのだ。ぶっちゃけここは目を離しておくと、戦場になっていたとしてもおかしくはない。
結果的に布束をここに留まらせたのは俺なので、「気が付いたら戦場に居ました」なんていうのは、さすがに良心が痛む。
「今までもここが襲われたときは鎮圧してきたし、決して無駄というわけでもないだろう?」
そう、何だかんだで俺が常連になってからここは何回か襲撃を受けている。単なるテロリスト相手なら本家よりも劣る能力であっても、ハッキリ言って充分過ぎる。
つまり、決して俺はいらない子では無いのだ。
「それで
彼らは通報を受けて対処するのに対して、俺はその場でどうにかしてしまうため警備員よりも行動が早い。
まあ、彼らは活躍の場を奪われて説教を受けているわけではなく、俺と言う子供が危険な事に首を突っ込むのが嫌なのだろう。
黄泉川はそこら辺は緩そうなキャラに見えるが、小言の数は誰よりも多かったりする。警備員は能力者が居ないため殉職者が多い。
そして、警備員になる先生はいい人ばかりなので、なるべく戦場に立たない状況になることが結果的に子供達のためになる。
そう思っていつも迅速に行動し、そのあと警備員に怒られ、小萌先生に伝わって説教を受ける。
…………あれ?怒られてばっかじゃね?
「あれぇ?くさりだぁ、わーい!」
「わーい!」
「おっと、相変わらずお転婆だね君達は」
そんないきなり現れた金髪紫眼の美幼女達は、俺の腹にタックルを叩き込む。彼女の名前はフェブリとジャーニー。
何がそんなに琴線に触れたのか、アニレー二期の様子とは違って彼女達は俺に人見知りをしなかった。はて?何か親近感を抱くようなものでもあったのだろうか?
疑問を抱きながら幼女達を抱き締めている傍で、他の二人が話をしていた。
「……何故二人は彼女にあそこまで懐いているのかしら?私の中で彼女ほど胡散臭いお人好しもいないのに。彼女達に変な影響を与えないでしょうね?」
「まあ、彼女達は様々な人間と接する事も必要だから、全てが全て悪いことではないけどね?それも彼女達の成長へと繋がるしね?
これは彼女のお節介気質なのか、はたまた野次馬根性なのかは分からないけど、彼女は何かしらの出来事に居合わせることが多い。
例えば、先ほど言っていたテロリストの襲撃だね?実際に手を貸して貰っているから、僕からは強く言えないところが実に嫌らしいね?」
なんか善人二人に毒を吐かれた気がするがそんなことは気にしない。今は金髪ダブルロリを愛でるのが俺の最優先事項なのだ。
そんな訳でいつもならこれで用は済んでしまうのだが今日は違う。奴に会うためその病室へと向かって歩く。
「(流石、第一位。病院のVIPルーム使う人間がマジで居るとは。まあ、他の患者の安全の意味もあるのか?)」
そんな事を思いながら歩いていると、目的地周辺から声が聞こえてきた。
「それでね!ミサカネットワークの接続から弱い個体は、もしかして0号なんじゃないのかなって、ミサカはミサカは自分でもよく分からないことをあなたに言って、新しいフラグをここぞとばかりに立ててみる!」
明らかにその患者の雰囲気とは似合わないソプラノボイスが、その専用の病室から漏れ出ていた。ここからでも聞こえると言うことは、おそらく扉を閉めるのを忘れていたのだろう。
彼をよく知る人物ならば病室を間違えたのかと思うはずだが、俺はどちらかというと「ようやくか」という気持ちの方が大きい。
転生して10年以上経ってから聞く人気声優の声にテンションが上がりながら、俺はその半端に開けられた扉の前に立って声をかけた。
「『少しいいかい?
その声を聞いて一方通行はため息を吐いた。別にその声をかけてきた相手に何か思うところがある訳じゃない。確かにかったるくはあるが、ため息の原因はこんな状況になっている自分自身を再確認したからだ。
目の前に居る小さな子供は、
20001号目に生み出された彼女は、数日前に天井亜雄によってウイルスを打ち込まれ生命の危機に瀕していた。
そんな彼女を一方通行はスパコン並みと言われる演算能力と、ベクトル操作の能力で生体電気を操り、打ち込まれたウイルスを全て除去し打ち止めは今尚生存している。
「……そういや、あのパクリ女も俺の能力がどうとか言っていたか」
あのときは、能力の別の使い方を咄嗟に思い付いたが、既に答え自体は自分の記憶の中にあったのだ。
「(他の奴を守るヒーローにでもなれっつゥ意味だと受け取ったが、もう少し思考を巡らせときゃこんな無様な姿にはなってなかったかもしれねェな)」
一方通行は先日、打ち止めにウイルスを打ち込んだ天井の手によって、頭部に銃弾を撃ち込まれて脳に甚大な重傷を負った。
その結果一万人の演算領域であるミサカネットワークで代理演算をし、言語能力と計算能力を賄っている。
しかし、ミサカネットワークに接続するためにはネットワーク特有の脳波に変える必要があり、日常生活ならば長時間は問題は無いが能力を使用する際には、その首元に付けられたチョーカー型のバッテリーをフル稼働させなければ能力を使用できない。
そのため、能力を使用できる時間はバッテリーの限界である数十分間だけなのだ。
「え?パクリ女?ってミサカはミサカは口裂け女的な迷信の事なのかなって、科学的常識から逸脱して柔軟に想像してみる!」
「はぁ……なンでもねェよ」
「……ってうわぁあ!?そういえば
妹達の統括であるはずだがやたらと喧しい奴である。しかし、それこそが自分とは違い、真っ当に表で生きる事ができる奴であることの証明なのだろう。
そんな事を思っていたからだろうか。ガララッと扉を開いて現れた人物が予想とは違い、目を大きく開いてしまう。
その特徴的すぎる髪色は一方通行の記憶では一人しかおらず、数週間前に敵対していた人物のはずだ。しかし、その長い髪の女は記憶が抜け落ちてしまったのか、さも当然のように親しげに声をかけてきた。
「やあ、二週間振りだね
そんな予想外の事をされて驚いたのは何も一方通行だけではない。
「ええっ!?ってさっきの声は先生の声だったのに突然女の子が現れた!ってミサカはミサカはあなたがラブコメの主人公のような展開を繰り広げてて、思わず声を上げて驚いてみる!」
スカートを穿いてるにも関わらず台の上で
「(やっぱり他の妹達とは違ってオーバーリアクションだなぁ。こうしてみるとインデックスと打ち止めって結構似てるわ。
感情豊かで誰だろうと物怖じせず、厄介事を持ち込むトラブルメーカー。さらに、下心なく一途に相手を思う優しさ。似てないのは…………なんだろ?食欲とか?暴力性?)」
このオリ主内心でボロクソである。
「……何してンだオマエ」
「お見舞いだよ。好きな銘柄は分からなかったから無糖を選んでおいたよ」
コトッと隣の机に置かれたコーヒーを見て、いつ自分の好みを知ったのかと疑問に思うがすぐに理解する。
「(あァ、そういやコイツと数年振りに会ったのは、俺がコンビニ帰りだったか……。
つゥかコイツはマジでイカれてンのか?ここで俺にぶん殴られても微塵もおかしくはねェぞ?)」
初めてあの一人だけの教室から出会ったときも、大概おかしな奴だとは思っていたが、数年後にここまで珍妙な生物になっているとは思ってなかった。
「もしかして、記憶を幾らか美化しちまってンのか?」と本気で考えてしまったほどだ。
そんな事を考えていると、黙っていた打ち止めがガバッと機敏に動き、乱入者に声を投げ掛けた。
「ええい!私とこの人の空間にズケズケと入ってきたあなたは誰なの!?あと、先生はどこに行っちゃったの!?ってミサカはミサカは突然現れた女の子に行儀悪く指を突き付けながら問いただしてみる!」
「へえ、彼女が
「あれぇ!?私の疑問については全くの無視なの!?ってミサカはミサカ──うひゃあっ!?」
「面影はあるけど性格は
「突然脇に両手を入れられて高い高いされて、不満を現すためにジタバタしてみるけど全く意に介さないあなたに、自分の無力さを痛感するってミサカはミサカは──ってわあああ!?」
「随分軽いね。ちゃんと食べているかい?彼は君を甘やかしたりしないだろうからその分僕が代わりにしてあげよう」
「別にそんな事は頼んでない!ってミサカはミサカはどこであなたの母性本能を刺激してしまったのか分からないけど、変なスイッチを押してしまった事を自覚して、ぐるぐる回されながら悲嘆に暮れてみるぅうぅう!」
「ふふっ、何遠慮することはないよ。これでも子供の扱いは慣れているんだ。存分に楽しませるとも」
「この人全然人の話を聞いてくれないよ!?ってミサカはミサカは何度かミサカのセリフを途中で中断した女の子に、またしても驚愕をしながら、さらに増えていく回転数にびっくりぃうわわわわわわ!?!?!?」
アハハ!ウフフ!っとオリ主の頭では微笑ましい光景がイメージされているが、実際は洒落にならない速さの回転に打ち止めはもはやノックダウン状態だ。
そんな繰り広げられる馬鹿げた光景に、この病室の主であるアルビノの患者はため息を吐きながら言った。
「……イカれてやがる」
すみません誰か教えてください。m(_ _)m
エンデュミオンのヒロインであるアリサは最後どうなったのでしょうか?
2人が合体して元に戻ったあと、なんか消えてしまったという話を小耳に挟みました。
考えてもみたんですけど上条とインデックスの最後の会話も、世界に合体した2人が居るのなら、本人に直接聞けばいいだけの話ですしね。
死んでしまったのか、風斬と同じように視認できない世界に行ってしまったのか。
それさえ分かれば本編でもアリサを出せるかもしれませんので、是非教えて貰えると嬉しいです!