同じ過ちを繰り返す阿呆です。ごめんなさい。
でもよかったら読んで。
あと、これどう考えても可笑しいだろ!ってのあったら教えてください。
気が向いたら修正します←オイ
私、セシリア・
きっかけは恐らく、目の前で流れているテレビ番組。
先日、日本に向けて多数のミサイルが発射され、そしてそれがすべて“たった一機”によって撃墜されたという、後に白騎士事件と呼ばれるようになる事件についての緊急報道だった。
ここが前世の記憶にあるライトノベル、インフィニット・ストラトスの世界だとか、私の名前がヒロインの一人にそっくりだとか、そんなことより重大な事実に私は気がついてしまった。
私の記憶が正しければ、白騎士事件は原作開始の10年前であり、ニュースによれば今がちょうどその時ということになる。それはつまり原作は現在より10年後ということになる。
しかしここで問題が一つ。私、現在2才である。原作始まる10年後にはまだ12才である。
よしんば年が違ったとしても、せめて日本に生まれれば可能性の一つや二つはあったかもしれないが、私が生まれたのは遠く離れた
これ、原作に絡めなくない?
―――
と、当初は思っていたのだが、原作でしょっちゅう
そして原作組、というか主人公と3歳年齢差があるならばよっぽどのことが無ければ関わることも無いだろう。
原作に関わることが無いならば、安心してISというロマンの塊に手を出せるというものだ。
空飛ぶロボットなんてものが目の前にあって、手を出さないという選択肢があるだろうか、いや無い(反語)。
幸いにも両親が経営する
現在8才児の私をISに触らせてくれるかという問題もあるが、両親共に親バカっぽいところがあるし、可愛い娘からの可愛い可愛いおねだりビームで崩落するであろうから問題ない。多分。まあ、今がだめでも、
BFFとかいう社名がどこかで聞いたことあるような気がするが、多分気のせいである。
と、言うわけで翌日。やって参りましたBFF本社ビル。
本社ビルなので当然ここにISはない。本物のISを早くこの目で見てみたかったが、その前にうちの会社についてのお話だな、と
会社内を練り歩きながら始まったのは、お父様による会社案内もとい会社説明。
まあ色々と話はあったのだが、ざっと纏めると、マッスルトレーサー、通称MTと呼ばれる人型作業機械と、そこから派生したCoredMT、そこからさらに派生したアーマードコア、通称ACと呼ばれる軍事産業が主な事業だとのこと。
物凄く聞き覚えがあるような気がするが気のせいである。気のせいったら気のせいである。
しかしそのACもISが登場したことによって過去の産物になりかけているらしい。現状ISが、というよりISのコアが篠ノ之博士にしか作れない完全なブラックボックスな上、そのコアが今現在400個程度しかないため量産の観点からACのほうが兵器としては若干優勢ではあるらしいが。
で、そこでBFF所属の偉い人だか研究者だかがあることを思い付いてしまったらしい。
そう、ACとISの融合である……バカじゃねぇの?ACの時点ですでに地上に限定されるとはいえ
で、明日見学に行く研究所で開発中なのが、その計画の第一号機でありBFF初の第二世代機である「047AN」で、起動試験は既にクリア済みで、今日は歩行・走行試験の真っ最中、順調であれば明日は飛行試験をするとのことだ。
各国がすでに第三世代の開発に取り掛かっている中今更第二世代というのも出遅れている感があるが、いかんせんうちの会社はACに力を入れていたため、ISの技術は正直からっきしなのだそうだ。代わりに人型兵器に持たせる大型ライフルの技術や、人型兵器をかっ飛ばす推進技術に関しては抜きんでているが。
で、その結果がACとISの悪魔合体である。合体事故とも言う。
……やっぱりこれ考えたの(以下略。
とりあえず、緑色の粒子が舞っていないことを祈ろうではないか。
はい、そんなこんなでやって参りました、BFF第4研究所の野外試験場、を見渡せる管制室。
今日の同伴はお母さまである。お父様は昨日一日私を案内している間に貯まった書類を処理しているとのこと。すまないお父様、娘の我がままのために犠牲になってくださいまし。
あ、ちなみに第1、第2研究所はACとACの武装開発を、第3研究所はIS関連技術の研究をしているとのこと。PICとか量子化とかハイパーセンサーとかね。
うーん、それにしても機体が遠い。機体のサイズが分からないからいまいち距離が計りづらいが、目測でざっと10kmから15kmといったところだろうか。地平線ギリギリに点が見える程度である。双眼鏡を使ってもやっとの距離だ。というか広いなこの試験場。
まあ、普通に考えて社長と社長令嬢ご一行が、砂塵舞う上に
「始めてください」
そんなことを考えながら双眼鏡を覗き込んでいると、すぐ横に立つお母様が試験を開始するよう開発の偉い人っぽい人に声を掛けた。たしか開発主任とか紹介された気がするが忘れた。開発室長だったかもしれない。
それにすぐに返事した開発主任だか開発室長だかが管制塔に詰めている職員たちに開始を告げ、同時にオペレーターがパイロットへ無線を繋ぎ試験が開始された。
「こちら管制塔、047AN、飛行試験を開始してください」
『了解。飛行試験を開始する』
オペレーターと無線機の向こうから聞こえてくるパイロットらしき女性の声との短いやり取りの後、それまで地面に直立していた
「047AN、浮上を確認。問題が無ければホバー移動へ移行、指定座標まで移動してください」
『PIC正常、姿勢制御、スラスター稼動、問題なし。指定座標まで移動するわ』
オペレーターとパイロットのそんなやり取りを聞き流しながら、私は宙を滑るように移動していく機体の様子を双眼鏡越しに、食い入るように見つめていた。
ネクストはACの技術を流用しているため、通常のISと異なり胴体部分にパイロットがすっぽりと収まるようになっている。通常のISがせいぜい2、3メーターなのに対し、ネクストは5メーターを優に超える巨体だ。通常のACよりは小型になっているとはいえ、元が全高10メーター近いACというだけあってISにあるまじき巨大さを誇っている。むしろ、元が10メーターもあるものを機能据え置きどころか向上させたうえで半分のサイズ――体積で言えば8分の1――まで落とし込んでいるというのは驚愕に値するものだ。BFFの技術者がすごいのか、ISに使われている技術がすごいのか、あるいはその両方か。
そして、そんな巨大な人型ロボットが実際に動いているというのが、心をくすぐられるようななんとも言えない感覚を呼び起こす。
人型ロボットに乗るというのは全世界のロボットオタクの夢ではなかろうか。残念ながらACは軍人しか乗れないし、ネクストに至っては女性でBFF所属のベテランパイロットしか乗れないが。
とはいえ私はBFFの社長令嬢であるし、我がまま言えば乗れそうな気がする。流石に試験中の試作機には乗せてくれないだろうが、リリース後ならワンチャン。
なんて、私がそんな思考に耽っている間にも試験は進行し、試験内容はついにネクストの目玉である大出力ブースターの稼動試験へと移っていた。しまった、どんな試験してたかほとんど見てなかった。
「これよりオーバードブースト及びクイックブーストの試験へ移ります。047ANはその場で待機。調整を終えた整備班は至急、付近のシェルターへ退避してください」
んんー、何やら物騒な単語が聞こえてきた。
それから暫くして、今までは試験場内に待機していた、整備班とやらを乗せていたであろう装甲車やトラックが一斉に金属製の頑丈そうな建物へと入っていくのが見えた。ちらっと見えた入口の扉は、軽く1メーター以上厚みがありそうな、シャッターとかドアとか言うより、隔壁とか防壁とか言った方がよさそうな物々しさだった。
そして試験場からすべての車両が退避し終わるのを見届けてから、次は管制塔の隔壁が閉じ始めた。広々と開けられていた管制塔の窓すべてを覆うように、上下から金属製の防壁がせり出してくる。
防壁が閉じ切るのと同じくして天井から降りてきた複数の大型ディスプレイには、閉ざされた視界の代わりとでもいうようにネクストを写したカメラ映像や各種レーダー情報が表示されていた。
なにこれカッコいい。
「地上待機班の退避を確認、隔壁閉鎖完了。映像、レーダー共に正常。予定通り10キロ直線オーバードブーストから行います。準備はよろしいですか?」
『問題ないわ』
パイロットからの開始の声と共に、機体背部に備え付けられた大型ブースターに光が集まっていく。ブースターに集められたエネルギーが光となって漏れ出しているのだろうか。
1秒程かけて眩いばかりのエネルギーをため込み、そして次の瞬間、甲高い駆動音と空気を引き裂く音を置き去りにしながら、カメラの視界の外へと一瞬で消えていった。ネクストが10キロを移動し終わる頃にはカメラでもその姿を捉えることが出来たが、逆に言えばネクストが止まるまでその姿を捉えることはできなかった。とんでもない速度である。
「31秒ジャスト、時速にして約1200キロ。理論値には及びませんが、実用圏内かと」
「試作機でここまで出るなら十分でしょう」
開発主任(暫定)とお母様の会話にちょっと気が遠くなった。
追加装備なしで亜音速出てる時点で既にISの域を超えてると思います。うちの会社はどこを目指してるんだ。
「さて、まだ試験は終わっていないけれど、私たちはここで失礼するわ。帰りますよ、セシリア」
「はい、お母様」
まだクイックブーストが見れていないが、残念ながら帰らねばならないらしい。まあ、今日はあと1時間後にピアノレッスンやらダンスレッスンやらが控えているから仕方ない。
「それではみなさま、本日はありがとうございました」
片足を少し下げ、スカートの裾をちょっとつまんで軽く膝を曲げ、最近様になってきたと自負しているカーテシーをぺこりと。退室する前に一応挨拶してから、私は管制塔を後にした。
とりあえず、緑色の粒子は舞っていなかったから大丈夫だろう。
……
◇どーでもいー補足。
IS発表が原作より10年前、束さん失踪が原作より3年前。
その間の7年で467機のコアを作ったらしい。
一定のペースで作ってたとしたら、この作中時点は原作開始4年前なので
6÷7×467≒400
ということで作中時点ではISコアは400個くらいということで。
作中で出してないけど、テストパイロットさんは多分メアリーとかいう名前だと思う。