『転生特典はガチャ~最高で最強のチームを作る~』   作:ドラゴンネスト

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閑話20.5話目

オカ研の部室にて、先ほどの模擬戦の結果に対してリアスは頭を抱えて居た。

 

なお、アーシアと小猫はイッセーを保健室に運んで行った為にこの場には居ない。アーシアが付き添い、小猫が搬送である。

 

そんな訳で部室の中にはリアスと朱乃、木場の三人だけが居た。

 

「彼があんなに強かったなんて、予想外だったわ……」

 

神器(セイクリッド・ギア)も持たないただの人間である四季が滅神具(ロンギヌス)の一つである赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)を持ったイッセーを相手に一方的に勝つと言う結果はリアスにとって予想外の結果であった。

 

「あの子の力は確認できたけど……」

 

「あれは魔力ではありませんでしたね」

 

リアスの言葉にそう返すのは朱乃だ。アーシアの力とは異質な癒しの力。収穫と言えば雫の治癒の力を自分達の目で確認出来た程度の事だった。

確かにあれは魔力でも神器(セイクリッド・ギア)でも無い力による治癒術。しかも、アーシアの神器(セイクリッド・ギア)と同じく悪魔も癒せる力だ。

正に力の事を知らないリアス達にとっては奇跡の力とでも言うべき力だろう。

なお、美里葵の異名は聖女なだけに厄介ごとが向こうからやってくる事にもなるが、それはそれ、まだ未来の話。

 

「是非とも眷属に欲しかったけど、今回は失敗しちゃったわね。それに」

 

四季が魔力も使わずに炎や冷気を操ったのも一度はあの手甲の力や何らかの神器(セイクリッド・ギア)の力かとも考えたが、小猫があれは気を炎や冷気に変換している事に気付いた。

 

「そうなると、あれは何かの技術……いえ、武術とでも言った方が良いと思います」

 

木場の言葉にリアスは考え込む。

 

「下手したら何人も同じことができる者が量産出来るという訳ね」

 

個人個人の才の差こそあれ、程度の違いは有るが、それが何らかの武術や技術で有る以上は四季の行なったことの大半が誰にでも出来るというのは脅威になるだろう。

だが、

 

「逆に言えば、あれが神器じゃ無いなら、彼の技は私達も会得する事が出来るかもしれない、という訳ね」

 

彼の技を学べば素手で戦うタイプのイッセーや小猫ならば大きな戦力アップに繋がるだろう。

 

それも含めてここで四季達との接点が切れると言うのは避けたい。

それに残骸を回収したスクラッシュドライバーも修復の目処は立っていない今、四季の持つカードデッキは魅力的すぎるのだ。

 

「接点は保っておきたいけど……」

 

彼らの眷属への勧誘やカードデッキの購入などまだ接点は保っておきたい。

ぶっちゃけ、殆ど自分個人では無く悪魔勢力全体との契約に近い事を約束してしまったことに今更ながら後悔していた。

 

あと一度此方に来てもらう理由はあるのだが、何とかその時に上手く交渉する材料は無いかと頭を悩ませるリアスだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、オカ研の事はさておき、四季達はと言うと。

 

「イッセー、あいつ……レアエネミー扱いなのか?」

 

「レアエンアウントって訳ね」

 

滅多にエンカウントできないがドロップする物は多い希少な敵キャラ。

何故イッセーがゲームに詳しい四季と詩乃の二人からそんなレアエネミー扱いされて居るのかと言うと……。

 

「はぐれ悪魔の十倍のガチャポイントだったんだ」

 

雫の呟きが全てを物語っていた。イッセーとの模擬戦を四季が圧勝した後、四季のビルドフォンに届いたメール。それには獲得したガチャポイントがはぐれ悪魔の十倍も獲得出来たと有った。

 

流石に模擬戦も含めて正式な戦闘、初期ボーナスの様なものだった様だが。

 

そんなイッセーの撃破ボーナスでガチャポイントが貯まった事を確認した三人は地下のガチャマシーンの前に立っていた。

もう少しで初のガチャポイントでの十連ガチャが出来る所まで来ていたので、今回のイッセーとの模擬戦は身入りは多かったのだ。……その分金銭的な賞金は無かったが。

 

「そう言うわけで十連ガチャだ!」

 

「「おー!」」

 

折角なのでと三人でそこにいたのだ。四季がガチャマシーンを起動させガチャを回すと10個のカプセルが落ちてくる。最初のカプセルから出て来たのは、

 

 

『アニールブレード(ソードアート・オンライン)』

 

 

今更いらない普通の剣だった。誰も剣を使える人間はいないし、もっと良い剣が有るし、初のポイントガチャでのドロップだっただけに拍子抜けした。

 

「剣だったらソードベントが有るし……使えるかは分からないけど、あれも有るしな」

 

「他の物に期待しましょう」

 

詩乃からの励ましを受けて残る九つのカプセルの中の一つを手に取ると、

 

 

『ラグーラビットの肉(ソードアート・オンライン)』

 

 

「食べ物?」

 

「食べ物、よね?」

 

「今夜の夕飯に使うか、これ」

 

二つ目のカプセルの中身は食料品だった。この世界には存在しないゲームの中の食材。これは今夜の夕飯にでもするとして、

 

 

『VF-31ジークフリード(マクロスΔ)』

 

 

三つ目のカプセルの中には戦闘機が入っていた。正確にはヴァリアブルファイター、最初の機体で有るVF-1の名に因んでバルキリーと呼ばれる機体だ。

 

カプセルを開けると中身ごと消えた。ナデシコCのある地下格納庫の中に出現したのだろう。

 

「バルキリーって、ナデシコの艦載機が増えたな……」

 

まあ、パイロットが四季だけな以上はアメストフリと合わせて二機とも四季が使うしか無い。

パワードスーツ大のMSとVF、使う人間が一人だけなのに無駄に艦載機が増えてしまった。

……ナデシコCを使う時は基本怪盗であるから飛行手段ではダイヤルファイターもある。そして次のカプセルの中身は、

 

 

『タクティカルベスト(九龍妖魔学園紀)』

 

 

単なる服なのでハズレかと思ったが、何故かポケットの中にアニールブレードが収納できた上に余裕がある。

ゲーム中では銃や剣に果ては鍋料理まで持ち歩いて居る描写がタクティカルベストのポケットが四次元ポケットと言う扱いで再現されたのだろう。

 

「これは便利ね」

 

「うん」

 

回復役の雫や素手で戦える四季と違って詩乃の場合は弓は兎も角、この日本で銃は持ち歩き難いのだ。

取り出すのは良いが仕舞う時はどうするべきかと思っていたが、これで持ち帰る時は四季が預かれば良くなった。

 

 

『イチイバル(戦姫絶唱シンフォギア)』

 

 

次に出たのはそれ。前世の知識を持つ四季には理解出来るが、使用者がいない以上は武器庫の中でお蔵入りとなるだろう。単に歌に関する能力がある程度じゃ使えないだろうし。(魔人学園の某歌姫がシンフォギア纏えたらギャグでしか無いだろうし)

 

 

『アミュスフィア(ソードアート・オンライン)』×3

 

 

詩乃の良く知るゲーム機が人数分当たった。フルダイブ型のゲームと言うのには興味あるが、残念ながらゲームソフトが無い以上は意味のない代物だろう。

 

「ゲーム機だけでどうしろと?」

 

「ある意味一番使い道がない品物よね」

 

適当に解析してそのデータを適当なゲーム会社にキリュウセントの名義で売り捌こうかとも思うが、それは後回しにして残りは二つ。外見から見えるのはどちらも剣の様な物だが……

 

 

『エクスカリバー(fate)』

『エクスカリバー(プロトタイプ仕様)(fate)』

 

 

「おいっ!」

 

この時期に引き当てたのにはfateだけに運命を感じてしまう様な品物が二つ。別の世界の聖剣エクスカリバーが二本。別の世界線で別のアーサー王の使っていた同一の名を持つ聖剣だ。

 

それはこの世界で確認できる、7分割されて劣化品にされたエクスカリバー(笑)では無く二本ともエクスカリバー(真)だ。

 

「どうするのよ、これ」

 

「適当にこっちの世界の管理人に返すか?」

 

「それ、返すんじゃ無くて押し付けるって言わない?」

 

詩乃さんからのもっともなツッコミが入る。

他所の世界のエクスカリバーを新たに二本も押し付けられても妖精郷も迷惑なだけだろう。

 

「これも武器庫の中に入れとくか」

 

「そうしておいた方が良いわよ」

 

使わなきゃ入れとけば目立たないだろうと二本のエクスカリバーはアニールブレードと合わせて武器庫の中に放り込んでおく。

隣に日本神話の神剣、隣に超有名な聖剣二本に囲まれた意思があるとすればアニールブレードはさぞ居心地が悪い事だろう。

誰も剣は使わないのだから暫くは埃をかぶって居てもらおうと思う。

 

「これからエクスカリバーに関係する事件が起きるのにエクスカリバーが出て来るか?」

 

特に見られたら木場が鬱陶しくなりそうだから絶対に見せない様にしようと心に誓う四季だった。

 

なお、夕食に食べたラグーラビットの肉は美味しかったそうだ。

次に追加して欲しいキャラは(第2回)?(選ばれなかった人は次回持ち越し)

  • 切姫夜架(最弱無敗の神装機竜)
  • 長谷川千雨(魔法先生ネギま)
  • 更識楯無(インフィニット・ストラトス)
  • ユキ(プロジェクト東京ドールズ)

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