『転生特典はガチャ~最高で最強のチームを作る~』   作:ドラゴンネスト

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三十五話目

復讐も果たせず、同志達の思いを束ねたはずの聖魔剣も本物の聖剣には勝てなかった。そんな事実が木場の精神を押しつぶす。

 

(何だったんだ……僕の……同志達の命は……)

 

バルパーからは無駄な時間と切り捨てられた。

そんなバルパーの力の前に木場は復讐の奴へと刃を振るう権利さえ与えられなかった。

禁手(バランス・ブレイカー)に至った神器で作り出した聖魔剣もフリードに奪われて本物のエクスカリバーに容易く折られてしまった。

無意味、無価値。バルパーの言葉が正しいのだと、四季の手によって肯定されてしまった。そんな考えさえ過ってしまう。

 

立ち上がれない、戦えない。立ち直れたとしてもこの戦いの間は復帰は無理だろう。

 

目の前で崩れ落ちる木場の姿、砕け散った統合聖剣の光景にイッセーは呆然としていた。

聖剣を壊せれば木場は自分達のところに戻ってきてくれると思っていた。聖剣を破壊すれば元に戻ると思っていた。

 

だが、木場が破壊する筈だった聖剣は四季の手で破壊された。バルパーとフリードが変わった匙が変えられたって言う化け物二体も四季達に倒された。

 

木場はバルパーが変わった化け物に拘束されて吹き飛ばされて、ただそれを見ていることしかできなかった。

 

木場が破壊しなきゃダメだった聖剣を破壊した四季に対しての怒りが湧いてくる。自分でも気付かないうちに体が勝手に動いてしまった。

 

「天地、お前ぇ!」

 

気が付いたらイッセーはそう叫んで四季を殴り飛ばしていた。コカビエルに意識を向けていた為に無警戒だったイッセーの拳は四季の頬に当たりそのまま彼を殴り飛ばす。

 

その瞬間四季が握っていたカードデッキは四季の手から離れ真上へと飛んで行く。

 

イッセーの後ろに落ちそうだった放り出されたカードデッキは何かに弾かれるようにして軌道を変えてイッセーの頭に当たり、そのまま彼の手の中へと収まる。

 

「四季!」

 

「大丈夫!?」

 

「テメェ、何しやがる!」

 

殴り飛ばされた四季に駆け寄る三人。木場の大切な敵討ちを邪魔したくせに美少女三人に心配される四季の姿に更に怒りを覚えてしまう。

 

「天地、お前よくも邪魔しやがって! あれは、あれは木場がやらなきゃダメだったんだ!」

 

「バルパーに捕まってた剣士の復帰を待つ余裕なんてあると思うのか? そんな事より、さっさとカードデッキを返せ」

 

(あれは木場にとって大事な事だったんだ! それをそんな事だって!)

 

「五月蝿え! 木場の事を何も知らないくせに! あれは木場にとってどれだけ大事な事だと思ってるんだよ!?」

 

「さあな。少なくとも、時間制限でコカビエルまで残ってるんだ。前座相手にお前の所の剣士の復帰を待ってる余裕はない」

 

まあ、これが時間制限が無かったり、20分以内に魔王が来ると言うなら待っていても良かったが、時間がない以上は木場一人の敵討ちとこの街の住人全員の命では後者の方が重要だ。

 

そもそも、木場が拘束だけで済んでいたのもバルパーによっての興味の対象外だったからである可能性もある。

拘束されて一度吹き飛ばされはしたがその後は眼中に無かったからこそ放置されていたのだ。

 

「恨み言なら後で聞いてやるからさっさとカードデッキを返せ、お前と話してる時間も惜しい!」

 

「え!?」

 

改めて四季からそう言われて手の中にあるカードデッキの存在に初めて気が付いた様子でイッセーはそれに視線を向ける。

 

「……気付いて、無かったのか?」

 

頭に血が上って思わず手の中に飛び込んできたカードデッキを握ってしまったが、今まで存在を忘れていたのだろう。

 

(そうだ! これが有ればコカビエルにだって勝てるんじゃ無いか?)

 

ふとそんな考えがイッセーの中に浮かんで来る。抗い難い力への誘惑。

そんな誘惑がイッセーにカードデッキを使わせてしまう。

 

四季は自分以外にカードデッキは使えないと言っていた。だが、『あんな奴の言ったことなんて信用出来ない』と考える。

 

「だったら、オレがコカビエルをブッ倒せば! 変身!」

 

目の前に鏡面が無いところにカードデッキを向けてそう叫ぶが、当然何も起こらない。

 

 

『…………』

 

 

その場にいた全員に沈黙が流れる。

 

「な、なあ、あいつ何やってんだ?」

 

「ああ。あれって、鏡面に向けないと使えないんだ」

 

困惑した様子で問いかけて来るクリスにそう返す四季。

それを聞いていたイッセーも慌て鏡面を探して再度カードデッキをそちらへと向ける。

 

「こ、今度こそ」

 

「ええ、イッセー! 貴方ならやれるわ!」

 

「イッセー君、信じてますわよ!」

 

リアスと朱乃の声援を受けてイッセーは鏡面へとカードデッキを向けて……

 

「うおおおお! 変身!」

 

しかし、何も起こらなかった。再度の沈黙が周囲に流れる。

 

「いや、だから……DNA登録されているからオレ以外変身出来ないって言っただろうが」

 

いい加減諦めて返せと思いつつ、そう呟く四季。何時かのオカ研の部室でのやり取りでの四季の言葉が正しかった事が証明された訳だ。

 

「茶番は終わったか?」

 

そう言ってイッセーの足元へと光の槍を投げ付け、投げた槍の衝撃でイッセーを吹き飛ばすコカビエル。

その手の中にあったカードデッキはそのまま遠くに投げ出されてしまう。

多少苛立ちの様なものが感じられるのは気のせいでは無いだろう。

 

「そこの騎士が至った時には聖魔剣等と言う物を作り出して多少は楽しめるかと思ったが、とんだ期待外れだったな。だが、真のエクスカリバー二振りにデュランダル。確かに輝きが違うな」

 

「聖魔剣? 聖魔剣だと……? 反発し合う二つの要素が混じり合うなんて事は有り得ない……」

 

ヨロヨロとした様子で立ち上がるバルパー。その他にはアナザーワイズマンのウォッチが握られていた。

再度アナザーワイズマンになろうとした所でコカビエルの言葉を聞いたのだろう。

 

「……そうか! 分かったぞ! 聖と魔、それらを司る存在のバランスが大きく崩れているとするならば説明がつく」

 

その表情に驚愕のふた文字を貼り付けながら、バルパーは己の辿り着いた推論を口にしようとする。

 

「つまり、魔王だけでなく、神もっ!?」

 

その答えを言い切ることなく背中から投擲された光の槍に串刺しにされてバルパーは絶命する。

 

「バルパー、お前は優秀だったよ」

 

その犯人であるコカビエルの手の中にアナザーワイズマンのウォッチが舞い込んで行く。

 

「この力の事も存分に教えてくれて感謝するぞ」

 

そして、倒れているフリードへと視線を向け、

 

「何時まで寝たフリをしてしている気だ? バルパーが立ち上がれたのだ、お前が動かない訳がないだろう?」

 

「てへ? 気付かれちゃってました。油断してるトコを後ろから、グサーって行こうと思ってたんですがね、そこの巨乳ちゃんが警戒してたみたいで」

 

ケラケラと笑いながらフリードは立ち上がる。

 

「しかし、オレ様大ピンチ! 目覚めてくれ、隠された力とかナンカ!」

 

 

 

『助けてあげても良いよ~』

 

 

『っ!?』

 

そんな時に第三者の声がその場に響く。

 

全員の視線がその場に向かうと校庭に有った木の枝の上に全身を包むフードで顔を隠した少女がいた。

 

そのまま木の上から音も無く飛び降りた少女の手には先程までフリードの使っていたアナザーブレイブのライドウォッチが有った。

 

そして、彼女は手の中にあるアナザーブレイブのライドウォッチのスイッチを押す。

 

 

『トゥルーブレイブ……』

 

 

彼女がスイッチを押すとライドウォッチに書かれていた青い異形の騎士の絵が砕け、薄汚れた白い鎧の異形の騎士の絵と変わる。

 

「貴様、奴の仲間か?」

 

「あ~、ナイトローグの事~? そうだよ~。私はね~」

 

 

『アーイ! バッチリミナー!』

 

 

「変身~」

 

『カイガン! ダークライダー! 闇の力! 悪い奴ら!』

 

 

 

その姿を白い仮面のフードを被った戦士へと変える。

 

「私はね~。仮面ライダーダークゴーストって言うんだよ~。ダークゴーストって呼んで~」

 

そう言ってダークゴーストは一瞬でフリードの元へと移動すると、

 

「じゃあ、この人はまだ使い道があるから貰ってくね~」

 

「え!? オレどうなるの!?」

 

ダークゴーストとフリードの足元に現れた魔法陣の中に飲み込まれて行くフリードとダークゴースト。

 

「じゃあ、頑張ってね~」

 

何故かその言葉をコカビエルでは無く四季の方へと告げて。

次に追加して欲しいキャラは(第2回)?(選ばれなかった人は次回持ち越し)

  • 切姫夜架(最弱無敗の神装機竜)
  • 長谷川千雨(魔法先生ネギま)
  • 更識楯無(インフィニット・ストラトス)
  • ユキ(プロジェクト東京ドールズ)
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