『転生特典はガチャ~最高で最強のチームを作る~』 作:ドラゴンネスト
「消えたか。だが良い、余興は終わりだ」
そう言いながら五体の漆黒の翼を広げながらコカビエルはその手の中に握っていたアナザーライドウォッチよスイッチを押す。
『ワイズマン……』
「そもそもオレは一人でやれる。面白い力も手に入った事だしな」
アナザーワイズマンの姿に変わるコカビエルだが、背中からは5対の翼が生え白いローブの部分が黒く染まっている。
だが異変はそれだけではない。アナザーワイズマンの体に罅が入り蛹が成虫へと変わるようにその姿を変える。
『
ウィザード世界の仮面ライダーで有りながら、仮面ライダーの名を与えられていない存在、『白い魔法使い』へと。
いや、それは背中の黒い5対の翼や黒く染まったローブと言う姿からダークワイズマンとでも呼ぶべき個体だろうか?
そんなダークワイズマンは先ほど吹き飛ばしたイッセーへと視線を向け、
「限界まで高めた赤龍帝の力を誰かに譲渡しろ」
「く、くそ、それだけ余裕ってことかよ。舐めやがって……」
「舐めているのはお前達の方だ。オレを倒されると思っているのか? で、誰が相手だ?」
淡々とイッセー達へと告げるダークワイズマン。
「くっ……イッセー、私に譲渡を!」
「は、はい!」
『Transfer!!』
名乗り出たリアスの手に触れダークワイズマンの言葉通り力を倍加させた力を譲渡する。
「フハハハハハ! 良いぞ! もう少しで魔王クラスの魔力だぞ! お前も兄に負けず劣らずの才に恵まれているようだな!」
「消し飛べェェェェ!!!」
イッセーの譲渡によって大きく強化されたリアスの力に楽しげに笑うダークワイズマン。
リアスは譲渡された力によって強化された滅びの魔力をそんなダークワイズマンへと向けて放つ。
『ディフェンド、ナウ』
放たれた滅びの魔力をダークワイズマンは己の前に出現した魔法陣の壁で阻み、何処からか白い魔法使いの専用武器の笛と剣が一体化したような武器『ハーメルンケイン』を取り出し、滅びの魔力を切り裂き霧散させる。
「魔王に匹敵するだけの魔力を無傷でしのげるとは、今ならば魔王にさえ勝てるかも知れんな」
新たに手に入れた己の力に満足げに呟くダークワイズマンの真後ろに朱乃が、
「ほう、お前はバラキエルの」
「私をあの者と一緒にするな!」
後ろから朱乃の放つ雷をハーメルンケインを一凪し打ち消す。
「悪魔に堕ちるとはなバラキエルの娘。まったく、バラキエルもさぞ嘆いていることだろう。だが、お前だけはバラキエルの為にも加減してやらんといかんな」
リアスと朱乃の攻撃をかすり傷一つ負う事なく防いだダークワイズマンはそんなリアス達を嘲笑う様にそんな事を告げていた。
「そんな……! あの魔力でも倒さないなんて……」
そんなダークワイズマンの姿に驚愕するリアス。
「まったく、愉快な眷属ばかり持っているなリアス・グレモリーよ。お前もサーゼクスに負けず劣らずのゲテモノ好きの様だ!」
「兄の、我らが魔王への暴言は許さない! 何より私の下僕への侮辱は万死に値するわ!」
ダークワイズマンの言葉に激昂するリアス。
「同時に仕掛けるぞ」
「ああ」
ゼノヴィアの言葉にそう返し四季は詩乃とクリスへと
「援護は頼む」
「ええ」
「任せな」
四季の言葉に答え詩乃は火炎の矢を放ち、クリスは大型化したボウガン型のアームドギアから放った大型の矢が無数の鏃に分裂する技『GIGA ZEPPELIN』を放つ。
「ムッ」
詩乃の炎の矢はハーメルンケインで切り払うものの上空から降り注ぐ無数の鏃は防ぎ切れないと判断したのかディフェンドの魔法で防ぐ。
同時に仕掛けたゼノヴィアのデュランダルをハーメルンケインで受け止めるも、
「天槍!」
「ぐはっ!」
ゼノヴィアと時間差をつけて放ったオリハルコンを着けた四季の一撃は無防備に受ける事となってしまった。
「まさかただの人間の一撃が一番効くとはな……しかし!」
ハーメルンケインを振るい受け止めていたデュランダルごとゼノヴィアを吹き飛ばすアナザーワイズマン。
「っ!? 円空……破」
円を描くような軌道で振るった拳から遠心力をつけた発勁を放ちゼノヴィアへの追撃を防ぐ四季。
「そこ!」
僅かにダークワイズマンの体勢が崩れた瞬間、子猫が殴りかかる。小柄な少女だが
「ッ!!?」
頬に突き刺さるように叩き付けられた拳に微動だにせず片手に作り出した光の剣を脇腹に突き刺す。
「危ない!」
そのままダークワイズマンは子猫の体を真っ二つに切り裂こうとする前に四季は子猫の体を抱えて距離を取る。
刺された光の剣は抜けてそこから出血も始まったが、悪魔に対して毒となる光の剣が刺さり続けているよりも良いだろう。
「雫、頼む!」
「うん」
子猫を雫に預けると改めてダークワイズマンを睨み付ける。
「ぐっ! 面白い! そのくらいでなければオレは倒せん! リアス・グレモリーよ! 今ここで対峙しているのはお前達悪魔の長年の宿敵だぞ!? これを好機と見なければお前の程度が知れると言うものだ!!!」
背中の翼を広げて上空に飛びながらそう高らかと宣言するダークワイズマン。
「オレを滅ぼしてみろ! 魔王の妹!!! 『
高らかと宣言されるリアスへのあからさまな徴発。
そう、コカビエルは長年の悪魔の宿敵、戦争狂であっても歴戦の勇士なのだ。本来ならば魔王やその眷属が動くレベルの相手。
残念ながらはぐれ悪魔程度の相手としかマトモな戦闘経験の無いリアスには手に負える相手では無い。
「四季、何か手はある?」
「一応、手持ちには切り札が一つ。エクスカリバーも二本あるしな。合計三つって所かな?」
詩乃の言葉に四季はそう返す。まだエクスカリバーは普通の剣としてしか使っていない。
「私はあんな相手に通用しそうな技は無いから、サポートに回るしか無いわね」
「流石に仮面ライダー相手に生身で太刀打ち出来るかって聞かれたら、『出来るかぁー!』って答えたい」
少なくとも打撃と勁技の奥義を叩き込んでいるのにダメージを与える程度で済まされているのは流石に凹む心境の四季だった。
「だったら、四季に任せるしかねぇか。アタシの場合は」
「先輩。それを使う、なんて言ってたら今から危険覚悟でカードデッキを拾いに行くところだ」
「わかってるよ」
四季たちの共通点は元の世界で一度死んだ身の上。だからこそ、二度目の死など絶対にゴメンなのだ。それが己でも仲間でも。
「まだ隠しておきたかったけど、仕方ないか」
『ドライバーオン、プリーズ』
四季の腰に出現する新しい変身ベルト『ウィザードライバー』。
「さあ、最後の希望の出番だ」
『シャバドゥビタッチヘンシ~ン! シャバドゥビタッチヘンシ~ン!』
ドライバーを起動させ指に着けるのは変身用のフレイムウィザードリング。そして、
「変身!」
その叫びと共にウィザードライバーにリングを翳す。
『フレイム! プリーズ! ヒーヒーヒーヒーヒー!』
魔法陣をくぐり抜けながら四季はその姿を宝石のような仮面の姿を。最後の希望たる魔法使い『仮面ライダーウィザード フレイムスタイル』へと姿を変える。
ダークワイズマンの原型たる白い魔法使いがウィザードの0号に当たる存在とするならば奇しくもダークワイズマンと同じ姿が並んだと言うことになる。
「さあ……ショータイムだ!」
ウィザードへと変身した四季は上空に浮かぶダークワイズマンへと指差しながらそう宣言する。
次に追加して欲しいキャラは(第2回)?(選ばれなかった人は次回持ち越し)
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切姫夜架(最弱無敗の神装機竜)
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長谷川千雨(魔法先生ネギま)
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更識楯無(インフィニット・ストラトス)
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ユキ(プロジェクト東京ドールズ)