『転生特典はガチャ~最高で最強のチームを作る~』   作:ドラゴンネスト

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五十七話目

「……インフィニティー、スタイル…………」

 

「おい、あれが何か知ってるのかよ?」

 

「ウィザードの最強形態。まだ上があるとは言ってもそれは必殺技を使う時の姿である以上、最強の魔力を持つ、無限の魔法使いだ」

 

クリスの問いに四季は答える。

相手がインフィニティースタイルのウォッチを入手していた事から敵として現れる事は半ば予想していた。だが、こうして敵として目の当たりにするとその恐ろしさを改めて認識してしまう。

 

(最悪の想定が当たった。ウィザードじゃ間違いなく勝てないぞ、あれは)

 

そろそろ本格的に三大勢力のメンツを保っている状況ではなくなりつつある。

 

(ジョーカーは有るけど、通用するかは別だな)

 

限られた手札でインフィニティースタイルに勝てる手段を模索するが、どうやっても最善の形には辿り着かない。

 

ビルドは正体を隠して使っているために使えない。ルパンレッドも同様だ。しかも、両方とも最強フォームに対抗できる可能性は低い。ビルドの方ならばハザードトリガーは有るが、選択肢としては除外している。

対抗策になりそうなディケイドはディケイドライバーだけしか手元には無く変身すら出来ず、使える手札はオニキスと自身の最強形態を相手に格下の力しか出せないウィザードだけだ。

 

「四季」

 

そんな四季の様子を心配した詩乃が話しかけてくる。

 

「ああ、大丈夫」

 

そう彼女の言葉に返す。

そう、まだ動けないのだから、なんとか今ある手札での対抗手段を模索するしか無い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

インフィニティースタイルとサーゼクスが対峙する中、アザゼルへと光が落ちる。

 

「チッ!? この状況下で反旗か?」

 

それを避けたアザゼルの見上げる先に居るのは純白の鎧を見に纏った男。

そう、

 

「ヴァーリ」

 

堕天使側の最強戦力の一人であるヴァーリだ。

 

「そうだよ、アザゼル」

 

その言葉に当然だとでも言う様に答えるヴァーリ。そんな状況に訳が分からないと言う顔をしているイッセー達。

 

「ヴァーリの野郎がテロリスト……? なんでヴァーリが?」

 

「そうですね。アースガルズに今は日本神話に所属した四季君たち。彼等と戦える機会を此方が用意するとオファーを出したら、快く話を受けてくれましたよ」

 

「ああ。こちらの方が面白そうなんだ」

 

「動くか動かないかは彼の意思に任せてますからね。組織内の新しい派閥として考えていただければ宜しいかと」

 

どっちにしてもヴァーリに反旗を翻されたアザゼルとしては救いは無い。

 

「俺はお前に『強くなれ』とは言ったが、『世界を滅ぼす要因だけは作るな』とも言ったはずだ」

 

「関係ない」

 

そんなアザゼルの言葉をヴァーリはそう切り捨てる。

 

「オレは永遠に戦えれば良いだけだ」

 

「……そうかよ。いや、お前は戦いを求め続けてきた。旧魔王派がカオス・ブリゲードに与していると知った時に予想し得た事だ」

 

そう、アザゼルはその事を予想し得た。

ソーサラーと名乗った女に返り討ちにされたという事もあり、奴らと敵対した方が楽しい、そう判断してくれていればと心の何処かで希望的な観測をしていたのも否定は出来ない。

 

だが、アザゼルの希望は裏切られてしまった。

 

「どういう事だ……?」

 

ヴァーリの事情を知らないイッセーがそんな疑問の声を上げる。それはヴァーリの事情を知らない者達の共通の疑問だ。

 

「オレは旧魔王の孫である父と人間の母の間に生まれた混血児だ」

 

アザゼルの口から簡潔に紡がれたその言葉が意味している事は簡単に理解できる。

 

「お前に旧魔王の血が……?」

 

「そうですね。分かりやすく言えば、彼は生まれつき圧倒的な才能に恵まれたと言えば良いでしょうか、君とは違ってね」

 

ヴァーリの言葉に呆然と呟くイッセーにナイトローグが哀れみの籠った声でそう告げられる。

 

「旧魔王の血を継ぎながら、人間としての部分でアルビオンの力を宿した存在。幸運か不運かは判断に迷いますが、奇跡や運命と言う物を例えに出すのならば彼にこそ相応しいのでは?」

 

「そこまで褒められると返ってバカにされている様にも聞こえるな」

 

「それは失礼しました」

 

ヴァーリの言葉に謝罪の言葉を告げてナイトローグは口を噤む。

 

「改めて名乗ろう。俺の名は」

 

言葉を止め戦場となる学園全体に響く様な声でヴァーリは己の名を宣言する。

 

「『ヴァーリ・ルシファー』。先代魔王ルシファーの血を引く者」

 

己の背中からアルビオンの翼とは違う蝙蝠の様な悪魔の翼を出現させ、そう宣言する。

その言葉によってその場にいる者達。特に悪魔に属する者達は絶句する。特にリアスには衝撃的な言葉だった。

 

「ええ、君と違い。最高の血筋と同じ運を掴んだ……勝ち目のない宿敵。そして、着いた勢力も神器の力を効率的に引き出すことの出来る堕天使側。既に資質と環境で大き過ぎる溝を持った、ライバルと呼ぶことさえ烏滸がましい相手、ですね」

 

「ウルセー! さっきからどれだけオレの事をバカにしてんだよ!?」

 

何処までもイッセーを馬鹿にする様に告げるナイトローグの言葉に噛み付くイッセーの図。

 

「さて、僕としては、僕が生徒会長になっていればサッサと退学にしていた元母校の恥の一人、と言う認識ですが?」

 

「うぐぅ!?」

 

何気に彼が生徒会長になっていたら退学の危機であったイッセー、松田、元浜の三人だった。

 

「まあ、今となってはどうでも良い事ですけどね」

 

ナイトローグは溜息を吐きながら腰にトランスチームガンを戻し、後はヴァーリに任せたとばかりにイッセー達に背を向ける。

 

「嘘よ……」

 

「事実だ」

 

衝撃すぎるヴァーリの秘密に唖然と呟くのはリアスだ。信じられない、信じたくないと言うような言葉をアザゼルが否定する。

 

「過去現在、俺の知る限りで最強の白龍皇になるだろう」

 

(まあ、それはどうでしょうね。才能に恵まれ過ぎた事が彼の成長の妨げになりそうですが。身近な壁も彼程度ですからね)

 

ナイトローグはアザゼルの言葉を内心で否定する。強力な神器と優れた才能。それに恵まれていたが故にヴァーリにとって身近な壁が無かった事が彼にとっての不幸とも言えるだろう。

 

「運命とは残酷だ。俺と君との資質の溝は余りにも深過ぎる」

 

そんなナイトローグの内心を知らずヴァーリは頭の鎧を解除してイッセーへと言葉告げる。

既に禁手を自在に扱えるヴァーリと片手しか使えないイッセー。二人の差は歴然だろう。

 

「君の事は少し調べた」

 

興味はあったのだろう。競い合う相手、互いに高めあう宿敵。最も身近な壁。

白龍皇の力を得たヴァーリにとって対になる赤き龍の神器を宿した者はどれだけの力が有るのかと?

 

「両親はいたって普通の人間」

 

それも仕方ないとは思っただろう。神器をや出せるのは人間だけなのだから。

 

「君自身も悪魔に転生するまで極普通で赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)以外何も無い」

 

「いえ、極普通ではなく犯罪者一歩手前の変態だと思いますが」

 

「…………それは置いておこう」

 

「いえ、変な理由で禁手に至りそうなレベルですからね」

 

「頼むから黙っていてくれないか!?」

 

見ない様にしていたのか、悪魔になる前のイッセーの行動を考えない様にしていたのか分からないが、ナイトローグに思いっきり絶叫してしまう。

 

「あまりに情けない……。これがオレのライバルなんだと思うと泣けてくる」

 

咳払いしつつ、先ほどの会話をなかったことにして話を進める。

極普通の人間だったらつまらないや張り合いがないで済んだだろうが、泣きたくなるレベルにランクダウンした様だ。

 

「これが天地四季ならどれだけ楽しめる相手だった事か?」

 

「何が言いたいんだよ、お前!?」

 

「コカビエル相手に生身の人間が素手で戦える力。しかも、彼が使ってる力は両方ともドラゴンじゃ無いか。彼が赤龍帝だったら間違い無く、歴代でも上位の赤龍帝になっていた筈だ」

 

「っ!?」

 

最も気に入らない相手を比較対象にされた事でイッセーの顔に苛立ちが浮かぶ。

 

「彼は神器が与えた力では無く、人としての力だけで戦っている。しかも、まだ上がありそうじゃないか? 人から生まれる英雄と言うのは彼の様な資質を言うんだろうな」

 

ヴァーリにとって四季は最も身近な強敵と認識していた。

圧倒的に上でも無く、自分よりも強く、そしてまだまだ強くなる余地のある相手。やつと戦い続けて入れば退屈はしない。そう考えるほどには。

 

そして、同時に四季に対して一瞬でも考えてしまった事がある。

『黄金の龍』と。人の身でありながら魔王さえも上回り兼ねない力の器。何故神器を宿していない四季にそれを感じたのかは分からない。だが、初めて感じたのだ。

 

 

『全力を持って勝ちたい』と。

 

 

「まあ、俺としてはどうでも良いが、赤と白の因縁の対決を先にやれと振られてしまったんでね。少しは退屈しない様に、こう言う設定はどうだ?」

 

そんな相手から先に決着を付けろと言われた相手に対してヴァーリはそう言い放つ。

 

「俺がキミの両親を殺そう。キミは復讐者になるんだ!」

 

「っ!?」

 

「キミの両親を殺した俺に復讐するために生きる悪魔になるん……。どうだ? 少しは前座として退屈しないと思わないか?」

 

そんなヴァーリの言葉に俯きながら、

 

「……殺すぞ……この野郎。……お前の言う通り、俺の父さんは朝から晩まで家族のために働く極普通のサラリーマンだ。俺の母さんは朝昼晩と家族の為に美味い飯を作ってくれる普通の主婦だ」

 

アザゼルから受け取った腕輪を着けながらヴァーリを睨み付ける。

 

「普通だけど俺を此処まで育ててくれた最高の親なんだよ。…………親を殺す? 挙句にそれが前座の為? テメェのくだらねえ都合で……俺の親を殺されてたまるかよォ!!!」

 

 

 

『Welsh Dragon over boostr!』

 

 

 

その姿を真紅の鎧を纏う。ライザーの時はクローズと合わせて身に纏っていた為に今回は真紅の鎧がその身を纏っている本来の姿だ。

 

「見ろ、アルビオン! 力が桁違いに上がったぞ! 怒り、憎しみの力……ハハハハ! 心地よい龍の波動だな!」

 

『兵藤一誠の怒りは純粋な程お前に向けられている。真っ直ぐな程神器(セイグリッド・ギア)の力になり、ドラゴンの力を引き出す。心理の一つだ』

 

そんなイッセーの様を楽しむ様に笑うヴァーリ。自身に向けられる怒りと力が心地よいと言う表情だ。

 

七つの大罪の憤怒の罪はドラゴンがその象徴とされているだけに怒りとドラゴンの力の相性は高いのだろう。

そして、その一点においてはイッセーはヴァーリよりもドラゴンとの相性は良いのだろう。

 

「まあ、それでもスタート地点に立った程度ですけどね。彼はお任せしますよ、ヴァーリさん」

 

イッセーが禁手に至ったとしてもまだまだ状況は自分達が有利なのだ。ナイトローグの声に焦りの色はない。

次に追加して欲しいキャラは(第2回)?(選ばれなかった人は次回持ち越し)

  • 切姫夜架(最弱無敗の神装機竜)
  • 長谷川千雨(魔法先生ネギま)
  • 更識楯無(インフィニット・ストラトス)
  • ユキ(プロジェクト東京ドールズ)
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