すばる「そういえば俺、家がなかったわ。」
夕食を食べ終えた後、突然そんな事を言い出す俺、そう、俺には家がないのだ。今は天子の家に居るのだが、さすがに長居するのは迷惑だろう。人里に良い物件ないかなぁと、う~んと思っていた。
天子「あれ、あんた家なかったの?(ムシャムシャ)」
すばる「いやあの桃を食べながら喋るのやめてもらいませんか?」
衣玖「そうですよ総領娘様、非常に行儀が悪いですよ。(ムッシャムシャ)」
あんたもだよ!と、心の中で怒る。桃をペロッと食べた天子は、話を続けた。
天子「でも博麗の巫女には会ったんでしょ?そん時に人里の方に案内してもらえなかったの?外来人が来たら普通それをするのが巫女の役目なんですけど?」
すばる「思いっきり眠いと言って寝てましたあのぐーたら巫女。」
言葉を並べてそう言った。
衣玖「どうしようもないですねあのぐーたら巫女。」
霊夢「へーくしょい!」
.................誰かが私を噂している?..............そういえば、すばるはどこ行ったの?
天子「何やってんのよほんと................ちょっと待ってて。」
天子がそう言ってはリビングから出ていく。
すばる「どこ行ったんだ天子は?」
俺が疑問に思っていると、衣玖がすごい事を言い始めた。
衣玖「................ひょっとしたらここに住まわしてくれるかもしれないですね。」
すばる「えっ?」
突然そんな事を言い出した。
すば「えっでもそれかなり迷惑なんじゃないか?ここに住まわしてもらうのは嬉しいっちゃ嬉しいんだけど、...........その分色々と面倒じゃないか?だってご飯は三人分必要になるし、なにしろ俺がこの家に住むことによって、せまく感じるんじゃないか?」
俺はできるだけ二人には迷惑は掛けたくないのだ。空腹な俺にご飯食べさしてくれたし、さらに今はここに住まわしてくれようとしてくれている。そんな事が許されるのだろうか?
衣玖「.............たしかにそうかもしれないですが。」
でも、衣玖はゆっくりと、優しい声で、俺に言った。
衣玖「あの人は正直いって、何考えてるか分かりません。」
それは確かにそうだ、急に自分の体に剣をブスブスさす奴だからな。
衣玖「ですが.............『気に入った』事にはなんでもしようとする人なんです。」
すばる「へっ?」
衣玖「だからひょっとしたら.............」
そして、ものすごい可愛い笑顔で俺に告げるのだった。
衣玖「あなたはきっと、総領娘様に気に入られたかもしれないですね_________________。」
天子「うん、空き部屋が一つあったよ!」
リビングのドアをバンっと思いっきり開けた。いや壊れる壊れる。
天子「へっ変な意味じゃないけど..............すばる、丁度空き部屋もあることだし、いっそここに住んじゃえば?」
衣玖「ねっ?なんだかんだいって、総領娘様は優しいお方なんですよ。」
そう天子に聞こえないぐらいの小声で俺に伝えた。そのあとに天子に向いて、衣玖は言うのだった。
衣玖「私はそれに賛成ですね。丁度最近暇でしたし............ゆうて桃を貪るか、雲の中を泳ぐ事ぐらいしか私もやることがなかったし.........すばるさんが一緒に暮らすようになれば、暇な日はきっとないはずですよ。」
いやその前にあなた方はどんな生活を今までしてたの?この二人、桃中毒者になってそうで怖いんですけど。
天子「ほら、衣玖もそういってることだし...............どう?」
俺に答えを聞いてきた。もちろん俺の答えは。
すばる「もしも俺が居て迷惑じゃないんだったら、お言葉に甘えて.........いいかな?」
すると、二人は顔を向き合って、嬉しそうに俺に向いた。
天子「そういえばこれは何気に初めて言うわね.......。」
衣玖「ふふっ.........そうですね、言う機会がありませんでしたしね。」
そう二人が言った後、満面の笑みで、俺に告げるのだった。
「「ようこそ、天界へ!そして、これからよろしくお願いします!」」
俺の顔と耳は、若干、赤く染まっていたのだった_______________。
すばる「天界って、本当にやることがないのか?」
部屋もあり、天界の天子の家に住むことになっていた俺に、疑問が溢れていた、だってさ、天界といえば、まぁいわゆる神的な存在であって、人間達を見下してざまぁないわ!って言ってそうなんだが。だが、実際蓋を開けてみればどうだ?ただ桃を貪り尽くしているだけの天人達だぞ?
衣玖「ゆーてここはやることはない、というか無さすぎるんですね。」
すばる「なんか事件とかさ、そういう事とか今まで無かったのか?」
一つや二つ、きっとあるはずだ。
衣玖「そうですね................今から約11年前くらいに総領娘様が自分で異変を起こしたぐらいですかね。」
すばる「いやなにやってんだ天人のくせに。」
衣玖「それよりももっと前に何度か大きな異変がたくさんありました、総領娘様は異変というのにゾクゾクしていたようでして、総領娘様は自ら異変を起こしました..............その異変内容が..........」
はぁ、とため息をつきながら、そして、呆れるように言った。
衣玖「..............博麗神社だけが倒壊する異変です。」
はぁ?対したことないじゃん、あの霊夢だったら、ホームレスでも生きていけるだろ、きっと。
すばる「どうやって倒壊さしたんだ?」
衣玖「総領娘様は自ら『大地を操る程度の能力』で神社だけピンポイントに地震を起こして、倒壊させたんですよ。」
ただの害悪野郎じゃねぇか。え、というか天子って大地操れんの?じゃあ幻想征服出来るじゃん。幻想郷全体をばーんと崩壊させて、そして真の神になってだな。
幻想征服という、パワーワードを勝手に作っては興奮していた。
すばる「異変を起こした動機というのは?」
衣玖「...................天界での退屈な生活への不満と、妖怪が起こした異変を巫女が解決するという楽しそうな騒ぎへの憧れが動機で、『異変解決ごっこ』として、遊んでいたんです。」
すばる「............ようするに?」
衣玖「ただの暇潰しですねはい。」
ですよねー、絶対そうだと思った。
すばる「その間衣玖は何してたんだ?」
すると、衣玖は突然赤面しだし、恥ずかしそうに、俺に言い始めた。
衣玖「.................私もその異変に参加していました...........」
すばる「はぁ!?」
衣玖「いやだって、だって!私も暇だったんですよ!桃を貪り尽くすか、雲の中を泳ぎ回ることぐらいしか、やることなかったんですから!」
なんだこいつかわいすぎか。
すばる「まぁ分かった分かった................カオスだったけどな。」
終始カオス、まさにこの事である。最近よくこの言葉を使うのだが...............気のせいか?
すばる「ちなみに暇潰し以外に理由はないのか?」
衣玖「あぁ..........総領娘様は博麗の巫女にやっつけられたかったらしいですよ。..................ドMなんでしょうかね?」
すばる「それは紛れもないドMだ。」
あいつやっぱりドMだったのか。これで確信できたぜ、いつかこれをネタに天子をからかってやろうっと。
きしし、と俺が笑うと、衣玖が気づいたかのように、呆れながら、
衣玖「.............なにか良からぬことを考えているのではないでしょうか..........?」
そう言った。うん、なにもしないなにもしない、からかってやろうなんて一ミリたりとも思ってな~い。(棒読み)
衣玖「そういえば明日、総領娘様がすばるさんと一緒に『暇潰ししよ~』とおっしゃっていましたよ。」
すばる「天子が?」
衣玖「はい。」
すばる「何するんだ?またどっか行くとしたら、どこにいくんだ?」
霊夢に聞いた話によると、ここ幻想郷は、いろいろな所があるらしい、きれいなところや、おかしいところまで、まぁ俺の場合はほったらかしにされたけどな。あんの貧乏巫女め。
霊夢「くしゅん!...............?」
魔理沙「どうした霊夢?..........もしかして誰かに噂されてるのか?」
霊夢「............だとしたら誰かしらね?」
いやほんとに誰かしら.........まったく。
魔理沙「そういえばすばるはどこにいるんだ?」
霊夢「知らん。」
魔理沙「えっ?」
衣玖「『鈴奈庵』にいくみたいですよ。」
すばる「『鈴奈庵』?」
どこだそこ?人里には見かけなかったし..................どこだ?
衣玖「人里にある、外の世界でいうところでは、図書館、と、言ったところですね。」
いや人里にあったんかい。.................しかし、図書館か.........最近、小説とか読んでなかったし、桃を貪り尽くす暇潰しよりは、まともな暇潰しになるかな?
すると、後ろのドアから、きぃ~とドアが開いた。天子だった。
天子「そうそう、話は大方衣玖が言ってくれたかな?桃を貪り尽くすよりは、良い暇潰しになると思わない?」
すばる「確かにそうだな。俺も最近本を読んでなかったし、その『鈴奈庵』というところにどんな本があるのか気になるし、明日、昼食を食べてから行くとするか。................一応聞くが.............さっきまでいない間、何してた?」
天子「桃食ってた。」
すばる「お前やっぱり桃中毒者じゃねぇか!」
天子「小さいことは気にしたら負けよすばる、あ、桃食べる?」
すばる「食べる~!(小並感)」
そんなアホなやり取りを見ていた衣玖は、
衣玖「(本当に...........退屈しなさそうですね。)」
桃を食ってる俺らを見ながら、にこにこして、そう心の中で言っていたのだった__________________________。
はいどうも。
きゅうりが美味しい時期ですね。
部屋を貸してくれた事ってありますか?
僕はありません。(当たり前だるぉ!?)