あたしはお兄ちゃんに抱えられて血だらけの子の隣に置かれた。そしてお兄ちゃんはすぐにいき、その数分後には血だらけになって倒れた。
あたしはノイズが消えてすぐにお兄ちゃんに駆け寄った。
「お兄ちゃん!お兄ちゃんしっかりして」
そしてしばらくするとお兄ちゃんは知らない人に連れられてあたしもきて欲しいと言われたのでついて行くことにした。
車に乗り移動するとそこからはエレベーターと言っていいのかわからないがそこに乗った。
あたしの隣には1人の男性がいた。
「すいません、そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ。あ、申し遅れました。僕の名前は緒川慎次と言います」
「司茜です」
あたしは多分愛想がなかったと思う。けれど頭の中はお兄ちゃんのことでいっぱいだった。お父さんとお母さんが死んでからあたしの家族はお兄ちゃんだけだった。そのお兄ちゃんまでも死ぬなんて嫌だったから何も考えられなかった。
そして到着すると赤いカッターシャツを着た男の人が迎えてくれた。
「ようこそ特異災害対策機動部二課へ。俺はここの司令官の風鳴弦十郎だ」
「司茜です」
「まずは君と君のお兄さんにお礼が言いたい。ありがとう奏を救ってくれて」
「あたしは何も…」
「それでもだ。君たちの兄弟のことは一生支えよう」
「それよりお兄ちゃんは!どうなってるんですか!?」
「君のお兄さんだがひとまず峠は越えた。後は時間の問題だ」
あたしはその言葉を聞き涙が止まらなかった。その場にへたり込み顔を隠して泣き続けた。
それを止める人はおらずあたしは10分ほど泣き続けた。
そして泣き止むとこう告げられた。
「今日はここに泊まるといい。お兄さんの隣に寝れるように手配しよう」
「はい、ありがとうございます」
あたしは出て行くとさっきも一緒にいた緒川さんが付いてきた。
そして途中の自動販売機で飲み物を買ってくれた。
「どうぞ。温かいものが一番落ち着きます」
「ありがとうございます」
あたしはそれを手に取り少しずつ啜り始めた。緒川さんの言う通りなんだか落ち着く。
「あらためて今日はありがとうございました。僕は彼女たちのマネージャーもしています」
「そうですか。それは何よりです」
あたしにばかりお礼を言われるが助けたのはあたしじゃない!お兄ちゃんが命をかけてまであの人助けたんだ。
あたしはその後の話は覚えてない。緒川さんに連れられお兄ちゃんの隣に椅子を置きそしてそこに体を預けて眠った。
朝起きると誰が掛けてくれたのか分からないが毛布が掛けてあった。
そして昨日来た道を戻ると緒川さんとツヴァイウイングの2人に出会った。
「こちらがツヴァイウイングの2人の天羽奏さんと風鳴翼さんです」
「風鳴翼だ。奏を救ってくれて本当にありがとう」
「天羽奏だ。ありがとう」
「司茜です」
あたしは何もしてないのに言われてることが気持ち悪くなりその場から逃げるように走り出した。
「お、おい!」
「奏さんと翼さんは部屋に帰っててください。僕が追います」
そしてしばらく走りあたしはまた自動販売機のところに来た。そして少しすると緒川さんが少し息を切らしてやってきた。
「何か気に障らなかったですか?」
「すいません、けど助けたのはあたしじゃない!お兄ちゃんが命がけで助けたんです。それに対してお礼を言われることなんてないんです」
そこまで言うと頭を叩かれた。誰かと思い見てみるとお兄ちゃんが立って笑いながらあたしの頭を叩いたんだ。
「ひねくれてるな〜。いいじゃねぇか」
「お兄ちゃん!」
あたしは飛びつくとお兄ちゃんは苦しそうにした。
俺が目を覚ますとなぜか茜が走っていったのが見えたので体についてある治療器具を外してそのあとを追った。
やっとの事で追いつくと泣きながらに話していたがどうにも話が拗らせている。
そして頭を叩き一言言うと飛びついてきて俺は全身の痛みがすごかった。
そこからしばらくして俺と茜は呼び出された。
「茜くんにはすでに話したが俺が特異災害対策機動部二課の司令の風鳴弦十郎だ」
「はぁ、どうも。茜の兄の司誠です」
「それで君たちにお願いがあるんだが…いいだろうか?」
「内容によります」
「誠くん、君に二課に来て欲しいのだよ」
「お断りします」
「なぜだろう。理由を聞かせてくれないか?」
「これだけの施設だ。もう大方の理由はわかってるはず。俺たちには両親がいません。今も国からの支援金でやっとの状態です。それに茜を放っておけませんので」
「なるほど。なら茜くんにも二課に来てもらうという風でどうだろう?もちろんそのぶんのお金は出るぞ。働いたものには出すのが常識だからな」
「それは…」
「やる!」
「茜、それがどういうことがわかってるのか?もう日常には戻れないかもしれないんだぞ?」
「あたしが働いてお兄ちゃんを楽にできるならそれでもいい。それに…ううん、なんでもない」
「わかりました。そのかわり条件があります」
「何かな?」
「一つ目は俺たち2人の自由です。そして二つ目これが何よりも優先です。たとえどこで誰が襲われようとも俺は茜を優先します。もうこれ以上俺は家族を、兄弟を失いたくありませんので。これができないなら俺は入るつもりはありません」
「わかった。それは保証しよう」
その時の俺は多分自分でもすごいことを言ってる自覚があったがそれでもこの人はそれを納得してくれた。
そして茜はノイズが現れた際は緒川さんという人か司令自ら迎えに行くとのことだった。この2人は実力の底が見えないので俺はそれで了解した。
そして俺は司令に呼ばれ2人きりの部屋になった。
「君に聞きたいことがある。その聖遺物はどこで手に入れた?」
「俺の両親が襲われて俺は茜だけでも守ると思いそしてそのための力が欲しいと願うと目の前に急に来た。そして手に掴むと頭の中に起動するための歌が流れたからそれを歌うと俺の魔槍が出てきてそこでノイズを蹴散らした。
あれは確か2年ぐらい前だったと思う」
俺が中学一年の時だったはず。そしてそれを目の前で見た茜はもちろん知ってるしそれ以外は誰も知らない。そしてこれは言わない方が身のためだと思い茜にも口止めした。
「そうか、その魔槍は様々な武器に変化することはもちろん聖遺物としても翼が纏う天羽々斬や奏が纏うガングニルより遥かに出力が高い。それはカケラではなく半分も残っているためだ。
何よりその聖遺物の特性は君もやってのけた絶唱の負荷を負うことだ。それは君に降りかかるということでもある」
「やっぱりそれは俺にしかできないんだな。けど良かった。あの子は?」
「ああ、君のおかげで助かった。ありがとう」
本当に良かった。助けてそれでもダメでしたなんてシャレになってない。そして俺と司令は出て元のところに戻り、俺は茜と合流して、そのまま帰ろうとすると俺たちの前に2人やってきた。そして茜は俺の後ろに隠れるようにしていた。
「私は風鳴翼」
「あたしは天羽奏だ。本当にありがとう。救ってくれて」
「別に構わないですよ。それにほっておかなかったですし」
この2人かなり美人さんだ。それに多分俺より一つか、二つ年上だし。
緊張する。茜はどうかだって?茜に関しては兄弟だからそんな目で見たことがない。
それより早くここから離れたい。なんだか気まずい
「それより今日一緒に飯でもどうだ!?」
「俺とですか?」
「その敬語はやめてくれ。君は私たちにとっての恩人だけ。私たちは君より上だが対等でいたい」
「はぁ…」
この2人は組ませると面倒だ。それにさっきから背中の肉を摘んでる茜が怖い。じわじわと力が強くなっている。
「わかりました。茜も一緒でいいですか?」
「もちろんだ」
「あたしも構わないよ」
そこから一度家に帰り俺は後悔した。この日ほど自分を責めたことはないと思うぐらいに…
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