Angel Beats! the after story   作:騎士見習い

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戦線カップルの馴れ初め?
生意気な後輩との出会い


桜の花びらが舞う春、俺、日向 秀樹はとある福祉関連の大学に入学した。動機は至って簡単だ、介護したい奴がいたような気がするただそれだけの理由だ。

 

大学生活を十分満喫しようと思っていた俺だが途中からはなにか物足りない感覚が込み上げてきていた。それは大学が楽しくないという意味ではない、高校時代は野球をやっていた俺は野球サークルを作り仲間にも恵まれたり告白を何回かされたこともある。それだけでも十分満喫していると言えるだろう、けど物足りない、それは俺にもわからなかった。そんなモヤモヤした感覚を引きづりながら、いつの間にか大学2年になっていた。

 

 

 

大学での2回目の春を迎える、特に何も思わないまま何十回何百回歩いたか分からないキャンパスを歩いていると後ろから声が聞こえる、誰かに声をかけているのだろう、俺でないと思い、気にせず歩いているとまた誰かに声をかけているらしいが、また気にせず歩いているとすぐ後ろから人の気配を感じて俺は後ろを振り返ろうとした瞬間…

 

「すーみーまーせーん!!!」

 

耳の近くでおもいっきり叫ばれ驚きのあまり尻餅をついてしまった。

 

「いっつ」

 

「あの大丈夫ですか?」

 

 

声の主は女性だったらしく、心配しているが自分でやっておいて何を言ってるんだ?と思いながら声の主を見てみた。

 

 

パッチリと開いたクリクリな目に薄い赤みを帯びた髪をツインテールにしていて容姿はというと小悪魔めいていたがとても可愛らしい女性だったが目線を下の方にするとお世辞ににも大きいとは言えない胸と尻、一般で言う幼児体型だった。

 

幼児体型の彼女は気にせず続ける。

 

 

「先輩がいけないんですよ、可愛い後輩が困って声をかけているのに無視をするなんて一体どういう神経なんですか?」

 

まさに唖然だった、生まれて初めてこんな天真爛漫な女性と出会うとは…

 

戸惑いながらもまずは立ち上がり改めて聞いてみる。

 

「え〜っと、今、後輩って言ったけどもしかして今年ここに入学したってことか?」

 

 

「そうですけど…ってそんな場合じゃなかった、職員室ってどこですか?!」

 

またしても大声で質問をしてきて耳が痛いが急いでいるらしく簡潔に教える。

 

「正面入り口を入って右に曲がってから一つ目の角を左に曲がればすぐだ。」

 

「ありがとうございます、このお礼はいつかするので、では」

 

聞いてすぐ走りだしていた。

 

ほんとに落ち着きがないと思いながらもつい言ってしまう。

 

「気をつけろよーー」

 

俺の声が聞こえたらしく止まってから俺の方を向いて返事をしてくれた。

 

「わかりましたーー」

 

 

そう言い残しまた走りだした。

 

そんな彼女を目で追いながら思う。

 

(また会えっかな)

 

 

そんな俺の心の声を知らずに彼女は大学の中に消えていった。

 

 

 

 

 




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