Angel Beats! the after story   作:騎士見習い

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短い?いえいえ短くないですよきっと。


岩沢まさみのsummer song

 

旅行も二日目に入り相変わらずバカ騒ぎする者達を見ながら、またもパラソルの下で荷物番をしてるわけだが、

 

「結弦、どう?」

 

とあるグラビアのようなポーズ。唐突である。

紅いビキニから覗く大きくも小さくもないおっぱい。微乳そして美乳である。自分で上手いことを考えたなと思いつつ、さっきからこちらを不安気な表情で見てくる女性。岩沢である。

 

どう?と聞かれれば似合う、で返すのが王道だが、BからCにupした岩沢氏にそのようなつまらないことを言えるだろうか?

答えは……NOだ。

 

 

「ああ、まさみのクールなところもあるけど、ちょっぴり天然な可愛らしい性格を表していて、それでもって綺麗な肌を主張するように目に留まりやすい紅いビキニはマッチしてる。夏の陽射しも───」

 

「褒めてくれるのは嬉しいんだけど、それ以上は恥ずかしいから……ダメ」

 

 

羞恥で紅く頬を染めながら抗議的な目をしながら口を手で遮られ強制的に俺の感想は止められてしまった。岩沢にはこういうのが有効的なのか。

 

唇と錯覚するほどの柔らかい手が離される。海で少し泳いでたためか、ほんのり潮の香りが鼻腔をくすぐった。

 

「別に褒めるぐらいいいだろ?減るもんじゃないし。逆に増えると思うぞ」

 

「ふ〜ん。というと、結弦は私に恥ずかしさで身悶えることをたくさんしたい。見たいってことだね」

 

「お前の脳内でどんな解釈をされたんだよ……。はぁ」

 

疲れを癒すためにこうしてパラソルで出来た日陰で休んでるのになぁ。

 

「本音を言うと見たいでしょ?」

 

「まぁ待て。俺もこう見えて医者を心目指してる身だ。そんな人の恥ずかしさで身悶えてるところを見て興奮するような性癖を持つのはいけないだろうし、それにまさみの中で変態というカテゴライズに入るのはごめんこうむりたい。だから………見たいです!!」

 

 

接続詞とまったく合ってないことは自分でも分かるが正直に言うのが一番。どんな症状でも正直に医者は言うでしょ?それと一緒だよ。たぶん。

 

 

「うんうん。正直だね。それは置いといて、さ」

 

えっ?置いちゃうの?結局俺が延々とした前置きからの変態肯定しただけじゃん。酷くないですか?岩沢さん

 

 

「戦線のみんなも旅行を通して一歩進み出ようとしてるっぽいから、私も便乗したい。だからよろしく」

 

「いや、何をどう、よろしくされたのか分からないんだが?もうちょっと分かりやすく頼む」

 

 

「性癖を知りたい。好みも」

 

やっぱり夏は危険だ。暑さという名の魔物が人を狂わせる。それに、はいそうですか、と俺が性癖を暴露したら今後の私生活に支障があるはず。

 

「嫌だね。教えないからな」

 

諦めてくれることを願いながら言うが、何故か俯きながら隣に座り出した。

 

「一つ目の質問はこちら!。デレンッ!

結弦は年下?それとも年上?どっちが好き?」

 

落ち込んでたのかと思ったが突然の質問コーナーが開かれた。効果音の提供も自分自身である。キラッキラッな瞳で見てくるのが正直辛い。

 

「だから、教えないって」

 

ムッとした表情で軽く睨まれ口を膨らませる。しつこい男は嫌われると言うが女にそれは通じないらしい。逆に可愛く思えてしまっている。

 

だが、ここで甘やかしてしまったらひさ子に殺されはしないが、吐くまで飲まされてしまう。

 

 

「ダメ……?」

 

「ダメったらダメ」

 

「お願い。教えて……にぃに」

 

な…んだ…と!?絶滅してたと聞いていたがそんな!存在するというのか!?

 

「あ、ぁ……どっちも好きだ」

 

全国の妹持ちの諸君。もう俺は死ねる。

 

PS.年上に言われるとますますそそるぜ!

 

 

「二つ目の質問はこちら!デレンッ!

おっぱいは貧乳派?巨乳派? 」

 

「貧……乳」

 

巨乳もありなんだろう。だが、貧乳というのはある意味、女性にとってはコンプレックスになっている人もいるだろう。だが、主張しない控えめな胸が良い!

 

 

「ふむふむ。私のは守備範囲?」

 

「余裕!」

 

手で包み込めるのなら守備範囲。にしても、だ。俺はますます変態ッチクなことを言いまくってるのだが。

 

 

「じゃ「ちょ!」……なに?」

 

これ以上は耐えられないので、

 

「俺もまさみのことを知りたいから、質問してもいいか?」

 

「おk」

 

とてつもなく殴り倒したくなるのは正常だよな?

 

「おほん。じゃあ、俺のどこを好きになったんだ?」

 

 

こんな質問をする日が来るとはな。前までの俺だったら、誰であれ聞こえたら血祭りに上げてたに違いない。

 

 

「そうだね。真っ直ぐなところかな。自分の心の芯にあるモノを迷いなく貫き通す、そんなところ。あと、優しいところにやる時はやるところとか。まだあるけど、聞く?」

 

「ごめんなさい。許してください。そして先程は失礼致しました」

 

「分かればいい」

 

褒め殺しというのは立派な殺人方法の一つだと理解したよ。褒め過ぎは良くない。

 

「でもさ、不思議だと思うんだ。ゆりっぺやかなでちゃんたちと比べると私は結弦と一緒にいる時間は少ないのに、好きって気持ちは誰よりも大きいって思えるんだよね」

 

「彼女いない歴=年齢の俺が言うのはあれなんだが、人を好きになるってことに時間なんて関係ないと思うぞ。不思議でも何でもないよ、きっと。一期一会の出会いに必然はあるけど偶然はない。意図して出会ったに違いないんだからさ」

 

偉そうなことを言ってるけど恥ずかしさで悶えそう。

 

「とってもロマンチックじゃんそれ。どう?今度ガルデモの作詞でもしてくれないか?向いてるよ」

 

「遠慮しておく。今の状態でもキツイんだ。作詞なんてしたらどうにかなっちまう」

 

「残念。まぁでも、おかげで良い詞が浮かんできたよ」

 

俺の台詞が使われるのは全力で阻止したいところなのだが、本人が満足気なため言うに言えない。ま、いいっか。

 

質問コーナーから一転。とてもとても短い恋の話になったわけだが、一つだけ俺が言うべき質問が残っている。

 

 

「まさみ。今でも俺のこと、好きか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

立ち上がり、彼の手を握る。恥ずかしいから顔を見せたくない。だから見られないように勢いよく走り出す。

慌てる彼に目もくれず一直線に海へ向かう。

 

返事は保留ってことで。

 

 

次のsummer songは恋の太陽に照りつけられる。そんな歌にしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




みなさん久しぶり?ですかね。

投稿が遅れた理由としては前回も言ったように別作品もありますが、色々と立て込んでたのでなかなか時間が取れませんでした。

さて、リクエストをどんどん消化していき、次回は初音回です。乞うご期待!


ここで、一つ!やばい、女性陣全員がヒロインに見えてきた。

では!騎士見習いでした!

感想、意見、評価などなど募集してるのでよろしくお願いします。





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