GOD SPEED STRATOS   作:ジャズ

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どうも、ジャズです!
色々飛ばしちゃった感がありますが、早く変身させたくてこうなっちゃいました!
戦闘描写が難しかったですが、精一杯書かせていただきました!
では、どうぞ!!


第三話 カブトに選ばれし者

 

〜クラス代表決定戦当日〜

 

その日、一夏と大牙、総輝の三人は第3アリーナのピットに来ていた。

 

真耶「さて、織斑には今日専用機が届いています。しかし天道君と加賀美君、貴方達分は用意できなかったので、申し訳ないんですけど、お二人は…訓練機で戦って頂きます」

 

しかし、真耶の説明に総輝が意見を述べた。

 

総輝「いえ、その必要はありません」

 

千冬「何?」

 

総輝「俺たちは今日、これで戦います」

 

総輝はそう言いながら腰に巻いた銀のベルトを見せつける。

 

千冬「…なんだそれは?」

 

総輝「まあ見ていてください。一夏は準備に時間がかかるでしょう?最初は俺がいきます」

 

そう言って、総輝はアリーナの方へ歩いて行った。

 

千冬「なっ、おい待て!!……まったく、何をするつもりだ?」

 

大牙「心配ありませんよ、先生」

 

千冬「何?」

 

大牙「だってあいつは……“天の道を往く男”ですから」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

アリーナに出た総輝を待っていたのは、既に自分のISを展開して空中で待機している、対戦相手のセシリアだった。

生身で出てきた総輝を見て、セシリアはピクリと眉を動かす。会場に集まった生徒達の間でもどよめきが起きる。

 

セシリア「……貴方、これだけ人を待たせておいて一体なんのつもりですの?生身で出てきたということは、即ち降伏と見なしますが?」

 

総輝「…オルコット、お前は以前こう言っていたな……“自分は選ばれたエリートだ”と」

 

セシリア「……ええ、事実ですもの。それが何か?」

 

総輝「たしかにお前はエリートなのかもしれない。だが所詮その程度だ。俺は違う。なぜなら俺は……天に選ばれしものだからな」

 

そう言うと総輝は右手を高く掲げる。

すると、上空から赤いカブトムシーー《カブトゼクター》ーーが飛来し、総輝の手の中に収まる。

 

セシリア「なっ……なんですのそれは?!」

 

総輝「教えてやる……本当の太陽の輝きがどんなものかをな」

 

そして、総輝はカブトゼクターを左肩の前に構え、力強くあの言葉を口にする。

 

総輝「変身!」

 

《HENSHIN》

 

総輝が腰に巻いた銀のベルトにカブトゼクターをセットすると、そこを中心に六角形のパネルが総輝の全身を覆っていき、やがてそれは完全に総輝を覆い尽くす。その全身は銀色のアーマーで出来ており、所々に赤いペイントと左肩には《ZECT》の文字が書いてある。

この瞬間、総輝は完全に《変身》した。

 

彼の変身に会場のざわめきはより大きくなる。当然だ。彼の姿はISと呼ぶにはあまりにもかけ離れた形状となっている。

だがそんなざわめきの中で、ある一人の少女がこう呟いたーーーー「《仮面ライダー》…」と。

 

〜管制室〜

総輝の変身に驚いたのは会場だけでは無い。

ISスーツも着ずに出て行ったかと思えばいきなり姿が変わるのだ。無理もない。

 

真耶「なっ……なんですかあれは?!」

 

一夏「これが……総輝のIS……?」

 

千冬「《全身装甲》のIS……いや、違う……あれはそもそもISなのか……?」

 

千冬だけは冷静に総輝のISを分析していたが、答えは出なかった。

そんな彼らの疑問に答えるものがいた。

 

大牙「…あれはISではありませんよ」

 

真耶「なんですって?!」

 

一夏「ISじゃないって……?」

 

千冬「ならば、あれはなんだと言うのだ?!」

 

三人は一斉に詰め寄るが、大牙は落ち着いて答えた。

 

大牙「あれはカブト……《仮面ライダーカブト》です」

 

 

〜アリーナ〜

 

セシリアもまた、目の前の総輝の姿に驚かされていた。

 

セシリア「なんですの?!貴方のそのISは?!」

 

総輝「今は知る必要はない。お前には関係のないことだ」

 

そう言いながら総輝ーー否、カブトは手に持ったカブトクナイガンの銃口をセシリアに向ける。

 

セシリア「チ、チャンスをあげますわ!!」

 

総輝「ごちゃごちゃと煩い奴だ。もう試合は始まっているんだぞ」

 

そう言ってカブトは発砲した。

銃弾はセシリアのIS、《ブルー・ティアーズ》の浮遊装置であるPICを正確に打ち抜き、セシリアの飛行能力を奪う。

 

セシリア「(しまった!でも、まだ飛べますわ!)ならば……お別れですわ!!」

 

セシリアはお返しとばかりに手持ち武器である《スターライトmkⅢ》を発砲する。

しかしカブトはそれをあっさり避けると再び発砲、セシリアに命中させてシールドエネルギーを削っていく。

セシリアも負けじと応戦するが、カブトが上手く避けるため当たらない。

 

セシリア「ならば……《ブルー・ティアーズ》!!」

 

セシリアは腰にスカート状に装備されたビット兵器、ブルー・ティアーズを起動する。

すると、四つのビームビットが展開され、カブトを包囲するように四方に構える。

 

セシリア「さあ、踊りなさい!私、セシリア・オルコットと、ブルー・ティアーズが奏でる円舞曲で!」

 

そう言うと、四つのブルー・ティアーズが一斉に火を噴く。しかし、

 

総輝「……お前の円舞曲に付き合うつもりはない」

 

カブトは四方からひっきりなしに攻撃されているにもかかわらず、それらの攻撃を最小限の動きで交わしていく。

しかしさっきと違い、流石に反撃することはできない。

 

セシリア「私の攻撃にここまで耐えたのは貴方が初めてですわ……」

 

セシリアは素直に賞賛の言葉を述べる。事実、彼女の360度から繰り出されるオールレンジ攻撃を全て躱すなど不可能に近い。

 

セシリア「ですがこれで……終幕ですわ!」

 

セシリアは自身の持つ《スターライトmkⅢ》と四つのブルー・ティアーズを同時に発砲する。

流石のカブトもこれを避けることはできず、直撃して大爆発が起こる。

爆発の煙の中から、吹き飛ばされたカブトが地面を転がりながら出てくる。

 

セシリア「あら、まだ生きておられましたか。ですがこれだけの砲撃を受ければ、シールドエネルギーがゼロになるのも時間の問題ですわね」

 

総輝「……」

 

カブトは無言で立ち上がる。

 

セシリア「最初に変身した時は何事かと思いましたが、所詮は不恰好な男性のIS擬き。飛べもしない貴方のそれでは、私の敵ではありませんわ」

 

総輝「…お前、何故そうも男を見下すような態度を取る?」

 

セシリア「……はい?」

 

思わぬ言葉にセシリアは聞き返す。

 

総輝「最初の頃からそうだった、お前は俺たちに対して高圧的な態度をとり続けていたよな…何故だ?」

 

セシリア「……決まっていますわ。男というのはそういう生き物でしょう?」

 

そう言ってセシリアが思い出すのは、彼女の実の父。彼は婿養子である立場から、彼女の母に対してどこか卑屈な態度だった。セシリアはそんな父が嫌いだった。

そして、両親を事故で亡くし、幼くしてオルコット家を継ぐことになった自分にやってきたのは、家の資産や金を目当てに近づく陰険な男たちだった。だから彼女は必死に勉強し、家の資産を守り続けてきた。

そんな男たちを見てきたからこそ、セシリアは男性が嫌いだったのだ。

 

セシリア「……男というのは陰険で、卑屈で、弱い生き物ですわ。だから私は、貴方たちがクラス代表になるのは許せないのです!私は今まで、必死に努力して国家代表候補の地位まで上り詰め、そしてはるばるここまでやってきたのです。それなのに……それなのに貴方達は、ISに関してろくに関わっていないにもかかわらず、私達と同じ場所で、果ては私よりも上の地位まで行こうとしている……男だからと言って、そんなことが許されていいはずがありませんわ!!だから……だから……!」

 

セシリアは銃口をカブトの方に向け、

 

セシリア「だから私は、貴方を絶対に倒します!貴方を倒して……男とは所詮こんな生き物だと、公衆の前で見せつけてやります!覚悟なさい!!」

 

そして、いよいよトドメをささんとトリガーに指をかける。

 

総輝「そうか……ならば所詮、それがお前の限界だ」

 

セシリア「なんですって?」

 

カブトはーーーー総輝はマスクの下からセシリアをじっと見据えて

 

総輝「お前はそうやって、俺たちを見下すことしかできない。だから教えてやる。男というのは、こういうものだということをな……!」

 

そう言って、総輝はベルトのカブトゼクターの角を少し上げる。

すると、警告音ともチャージ音とも取れる音とともに電流が走り、銀の装甲が徐々に浮き上がっていく。

そして、

 

総輝「キャストオフ!!」

 

《CAST-OFF》

 

総輝がカブトゼクターの話角をレバーのように後ろは引くと、再び電子音声が流れ銀の装甲が勢いよくパージされる。

 

セシリア「きゃっ?!」

 

装甲の一部が自分の方へ飛んできたのでセシリアは思わず両手で頭をガードする。

ガードを解いて目に移ったのは、装甲が外れてスマートな形になったカブトの姿だった。

そして、下顎を起点にカブトムシの角のような形のカブトホーンが上がる。

 

《Change Beetle》

 

そう、この姿こそ、仮面ライダーカブトの真の姿。

 

セシリア「まさか…《一次移行》?!」

 

カブトの形態変化にセシリアは再び驚かされが、すぐに落ち着きを取り戻す。

 

セシリア「…っ、ふん!防御を捨てて速さで勝負するおつもりでしょうが、残念ながらこの場からは逃げられませんわよ?今度こそ、これで終わりですわ!!」

 

そして、再びブルー・ティアーズのすべての砲門が火を吹いた。

レーザーの雨はすべて余すことなくカブトに降り注ぎ、大爆発を引き起こす。

この瞬間、セシリアは自身の勝利を確信し不敵な笑みを浮かべたーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーしかし次の瞬間、信じがたい光景が目に飛び込んだ。

四つのブルー・ティアーズが何故か同時に爆発したのだ。

 

セシリア「(なっ……?!)」

 

すると今度は、手に持ったスターライトmkⅢが半分に切り裂かれ、爆発する。

 

セシリア「何が……起きているんですの……?!」

 

そして今度は後ろから強い衝撃が襲い、セシリアは地面に落下する。

うつ伏せになって倒れたセシリアの前に何かが立ち止まった。

セシリアが見上げると、そこにいたのは無傷で自分自身を見下ろすカブトの姿があった。

 

ー総輝視点ー

 

凄まじい数のビームが自分に向かって飛んでくる。

これを受ければひとたまりもないだろう。まして今は、防御を捨てた状態なのだ。

…だが、ライダーフォームになったカブトには切り札がある。そしてこの切り札こそ、仮面ライダーカブトが最強と言われる所以である。

 

総輝「ーー《クロックアップ》!」

 

《Clock Up》

 

総輝はベルトの右側にあるスイッチを弾くように押す。

すると、電子音声が流れた後にすべての時が止まった。

自分に降りかかるはずだったレーザーの雨は直撃する寸前でスローモーションで動き、地面に舞い上がる塵や埃、観客の人々の動き、そして目の前のセシリアに至るすべてが時が止まったように遅くなる。

 

総輝「すごいな……これがクロックアップか」

 

総輝は初めて体感する高速の世界に少し感動を覚えるとともに、その場から悠々と歩き出す。

 

総輝「…さて、まずはあれをどうにかするか」

 

まず、総輝は四つのビットを標的にする。

総輝はカブトクナイガンをクナイモードにすると、その場から飛び上がって一つ目のビットを切り裂いて破壊する。

それを立て続けに行い、四つのビットをすべて破壊し終えると、今度は空中に浮遊しているセシリアに向かってジャンプし、手に持ったライフルを破壊すると、今度は背後に回って背中のスラスターを破壊する。

 

《Clock Over》

 

ここで、タイムアップの音声がなる。

世界がスローモーションの状態から通常に戻る。

直後、彼の背後で『ガッシャアァァァン!!』という音がなり、振り返るとそこには、カブトに飛行ユニットを破壊され飛べなくなったセシリアがうつ伏せになって倒れていた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

セシリアは一体何が起きたのか訳がわからず、混乱した状態でカブトを見上げる。

 

セシリア「…あ、貴方……一体、何を……しましたの……?」

 

セシリアはやや震えた声で尋ねた。

カブトは無言のままセシリアを見下ろしている。

 

セシリア「(一体……何なんですの、この男は……?何故、なぜこれほどの力を……)」

 

気づけば、セシリアの身体は震えていた。ISの装甲がガチャガチャと音を立てているのが自分にもよく聞こえる。

 

セシリア「(これは……そうか、私は恐れているんですわ……私は今まで、これほど手痛くやられた事など無かった)」

 

カブトはしばらくセシリアを見下ろしていたが、しばらくするとくるりと背を向けて歩いて行く。

セシリアはその背中を見つめることしかできない。

身体が震えて、立ち上がることも出来ない。

 

セシリア「(私はこのまま……負けてしまうの……?私が見下した、この男に……?)」

 

その時、セシリアの頭に今まで自分が見てきた男たちが走馬灯のように流れて行く。他人の顔色を伺って媚びへつらうもの、金目当てに近づいてくるもの、それら全ては自分にとって情けない者ばかりだった。

 

しかしこの男はどうか。己に絶対の自信を持っており、他人に媚びへつらう事など有りはしない。そして、自分には無い強さを持っている。

 

ーーー勝ちたい。セシリアはその時、純粋にこう思った。クラス代表の為でも、男性が憎いからでもない。この男、《天道 総輝》という男に勝つことが出来れば、自分は更なる高みへ登れるかもしれないーーーー

セシリアはそこまで考えると、震える身体に鞭打って立ち上がった。そして、真剣な眼差しでカブトーー天道 総輝を見据える。

 

それに気づいたカブトがゆっくりと振り返る。

 

総輝「……ほう。まだ立ち上がることができたか」

 

セシリア「……ええ。おかげさまで正直、ギリギリですけれど」

 

セシリアは不敵な笑みでそう返す。

 

総輝「どうする?その状態でまだやるか?」

 

セシリア「当然ですわ。ここまで来て中断などあり得ません。私は戦います……ですがそれは、代表候補生としてでも、クラス代表候補としてでもありませんーーひとりの戦士、《セシリア・オルコット》として、私は最後まで貴方と戦います」

 

総輝「……そうか。ならば俺も、全力でそれに応えよう」

 

そう言ってカブトは、全身をセシリアの方に向けた。

 

セシリア「(ビットやライフルは無し、シールドエネルギーも僅か……でも、諦めない!!)《インターセプター》!!!」

 

セシリアは最後の武装、近接武器である短剣を取り出して構えた。

カブトもカブトクナイガンを逆手に持って構える。

 

セシリア「ーー参ります!!」

 

セシリアは残ったブースターを全開にしてカブトに肉迫する。

 

セシリア「はあっ!!」

 

カブトの目の前まで近づくと、インターセプターを上段から振り下ろす。

カブトはそれを躱すと、カブトクナイガンでセシリアの腰を斬りつける。

そこからは一方的だった。セシリアの攻撃はカブトにあっさり避けられ、反対にセシリアはカブトの攻撃を受け続けている。それでもセシリアは必死に食らいつくが、戦況はもはや覆ることはない。

 

そして、カブトのカウンターの蹴りがセシリアに命中し、セシリアは後方へ大きく吹き飛ばされる。同時に、ブルー・ティアーズのシールドエネルギーが残りレッドゾーンに到達する。

するとカブトは、カブトクナイガンを捨ててセシリアに対して背中を向けた。

 

セシリア「(くっ……まだ、まだですわ!!私は負けない……負けるわけにはいかない!!)はああああああああっっっ!!!!!」

 

セシリアは咆哮を上げながら、最後の力を振り絞ってスラスターを全開にしてカブトに急接近する。

その間、カブトはカブトゼクターの足についた三つのボタンを順番に押す。

 

《ONE》

《TWO》

《THREE》

 

そして、カブトゼクターの角を元に戻す。

すると、タキオン粒子がチャージアップされる音が鳴り響く。

 

総輝「《ライダーキック》!」

 

そして、ゼクターホンを再び後方へ展開する。

 

《RIDERーKICK》

 

電子音声が流れると共に、青い電流がカブトの体を伝って一度頭部へ行き、そして右足の方へ降りる。

セシリアがカブトへ到達すると同時に、カブトは振り向きざまに回し蹴りを食らわせる。

 

総輝「はっ!!!」

 

回し蹴りはセシリアの頭部を直撃し、セシリアは時計回りに回転しながら倒れる。身体には電流が走り、そして

 

セシリア「きゃああああああっ!!!」

 

セシリアのブルー・ティアーズが大爆発を起こす。

そして、爆炎の中からISが解除され、ISスーツの状態のセシリアが地面を転がりながら出てくる。

 

その反対側には、ゆっくりと体を起こしながら人差し指を天に向けて立つカブトの姿があった。

そして同時に、試合終了のアナウンスが流れる。

 

《試合終了 勝者:天道 総輝》

 




お読みいただきありがとうございます!
カブトの初戦闘シーン、如何だったでしょうか?
個人的に、総輝がカブトに変身するシーンあたりから、カブトのBGMである《ONLY ONE》を流しながら読んでいただけるとより盛り上がると思います!是非、試してみてください!
あと、評価などもつけてくれると嬉しいです!
では、また次回!
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