仮面ライダージオウ 〜もう1人の魔王〜   作:ももももると

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2068年の未来へとやってきたリュウトとゲイツの前へと現れたオーマジオウ。
未来の自分との対話の果てに、リュウトは自らを新たなるステージへと導くライドウォッチをオーマジオウから受けとり、2019年へと戻った。
一方、門矢士は黒い外套の男が呼び出した王蛇 サソードと戦闘。
ディケイド龍騎へと姿を変えて2人を撃破した所をタイムジャッカーのスウォルツに動きを止められ、ディケイドの力を奪われてしまう·····



『シフトカーの力で戦う赤い車の警察ライダーは…』


「誰がドライブの時間を奪ったのか 2014」

「逃げろおおおおお!!!!」

警察署に木霊する叫び声と共に人々は逃げ惑う

何人かは逃げ惑う人々に逆らう様に進むと、持っていた拳銃で 人ではない何か へと向けて無我夢中にひたすら撃ち続ける。

放たれる弾丸は真っ直ぐに標的へと突き刺さるがまるで効いていないと言わんばかりに、自らを攻撃する者へとゆっくりと近づいていく。

「なんだ·····あの化け物!? 」

1人の男はそう言いながら拳銃の引き金から手を離さず撃ち続ける。

しかし銃弾は無限にある訳もなく残弾は空になった

狼狽える男へと化け物は首を掴むと、その首をへし折った。

目の前で無慈悲にも仲間がやられのを目の当たりにして反撃の意思すら奪われた警察官達はその場から逃げ出そうと試みる。

しかしどういう事だろうか

体が思う様に動かないのだ。

自らは早く走りたいと思ってもそれを何かが許さない

そうこうしている間にも化け物へと追いつかれ、警察官達はゆっくりと動き続ける世界の中で死へと誘われた。

 

燃え上がる警察署

そんな警察署へと赤い車が到着した。

 

「酷い有様だ·····! ロイミュードか?」

「進ノ介、気をつけたまえ····· 只者では無いオーラを感じる·····!」

「奇遇だな····· 俺もだ·····」

 

車から降りて燃え上がる警察署を見つめる青年

そしてそんな青年の前へと化け物が姿を現した。

「あれは·····? ロイミュードか!?」

「·····」

青年を見つめる赤い化け物····· アナザードライブ。

「進ノ介、私が感じていた只者では無いオーラは奴からだ!」

「まさかアイツが警察署を!? 行くぞベルトさん!」

「OK! START YOUR ENGINE!」

 

「変身!」

 

ドライブ! タイプ·····スピード!

 

「さぁ·····! ひとっ走り付き合えよ!」

仮面ライダードライブとアナザードライブによる戦闘が始まる·····

 

·····················································································

 

燃え盛る街

 

そして逃げ惑う人々

 

それを追う怪物達·····

 

どうやら俺は久しぶりにこの悪夢を見ている·····

そして確信した、俺のこの夢に現れている怪物達はアナザーライダーである事を。

 

 

「未来の自分と出会ったようだな····· 魔王。」

 

 

声をかけられ振り返る先には、 あの時の黒い外套と男·····!

「お前·····!」

「お前が見ているのは悪夢では無い····· 予知夢だ。」

予知夢だと·····?

それならこの光景は近い未来に·····?

「信じていないようだな····· あれを見ろ」

男が指を指す先にはジオウらしきライダーがアナザーライダーと戦闘を繰り広げられていた。

そしてそのジオウのジクウドライバーには、オーマジオウから渡されたあのライドウォッチがあった。

同時にオーマジオウの言葉を思い出す。

 

「その力を必ず使わないといけない日がくる·····」

 

仮にこれが予知夢として、目の前の未来の俺は魔王へと近づく道を選んだんだ·····

「魔王となる運命を持つ者よ、お前の前へと幾つも試練が現れるだろう····· それを乗り越えて時、お前は王となる·····!」

「ふざけるな····· 俺は魔王にはならない! 最低最悪な未来は俺が·····」

 

「俺が変える!」

 

気がつくとベッドの上にいた。

どうやらだいぶ夢の中で熱くなっていたらしい、汗が頬を伝う。

時刻は朝4時。

いくらなんでも起きるには早すぎる時間帯だ

リュウトは再びベッドに横になると2度寝を試みる

ああ·····今度は安眠できる気が·····

 

················································································

 

時刻は7時

寝過ごす事も無く、無事に起きたリュウトはリビングでテレビを見ながら食事を取っていた。

テレビでは次々と警官が襲われる特集をしていた

 

『なんという事でしょうか! 警察署が燃えています! 凄い炎です!』

 

映し出されるのは凄い勢いで燃え上がる警察署

消防隊が必死の消火活動にあたっているのが見て取れる

「今度は警官が襲われる事件か····· 最近物騒になったものだ·····」

リュウトの父 修平はコーヒーを飲みながらそう呟いた

 

『死刑判決が決まり移送中だった佐藤修也容疑者が逃走中という事も含め、警察は捜査中との事です。』

『燃えた警察署から逃げた方からの情報は何かありましたか?』

『····· はい、 無事に逃げ切った方全員に共通する情報として赤い化け物らしきものが燃えるタイヤの様な物を放ち署内を燃やしたという事を仰っています。』

 

燃えるタイヤ·····?

リュウトの中でどこか引っかかった

仮に自分が犯人ならわざわざタイヤを燃やして警察署に火を放つだろうか? 少なくともそんな回りくどい事をせず普通に火を放つだろう。

それにタイヤを署内に持ち運んでトラブルにならない訳が無いし·····

だとしたら隠し持っていた·····? いやいや、タイヤ隠し持つのは無理だし·····

そもそも·····赤い化け物という証言。

これはやっぱりアナザーライダーか?

 

「リュウトー! お友達よー」

「へ?」

確かに今日は休日だがまだ時刻は7時半

特に遊ぶ約束もしてないのにこんな時間に誰だ一体·····

 

母親の呼びかけに応えるようにリュウトは玄関へと向かうと、玄関にはツクヨミとゲイツの二人が立っていた。

 

·····················································································

 

「それで····· 用事はあのニュースの事?」

「ええ····· これを見て。」

ツクヨミがリュウトへと差し出したタブレットには赤い化け物らしきものが映っていた。

燃え上がる警察署だろうか?その近くで赤い化け物と赤い何者かが戦っている様子だ。

「これ····· アナザーライダー·····? だとしたらアナザーライダーと戦ってるのは·····」

 

「仮面ライダードライブ····· 」

「うぉ! ってウォズ····· 俺はお前を家に上げた覚えはないぞ!」

何処からか現れたウォズの登場に驚く3人。

「まあ細かい事はいいじゃないか我が魔王。」

「ウォズお前····· このアナザーライダーの事を何か知っているのか」

「知っているともゲイツ君。 それに映っているライダーは仮面ライダードライブ。そしてアナザードライブ」

仮面ライダードライブ·····

·····ん?

「ちょっと待って、なんでこのライダーはアナザーライダーが存在しているのに力を保ててるんだ?」

これまで出会ったライダーの殆どはアナザーライダーが産まれた事による歴史改変の影響で力を失っていた。

しかし何故だろうか、このライダーは影響を受けることなくアナザーライダーと闘っている·····?

「それは私にも分からない····· あのティード君が起こした事件で時空が歪み始めているのかも知れない。」

「でもこれでオリジナルの力を持つライダーと力を合わせてアナザーライダーを倒せる! アナザードライブを追わないと!」

「アナザードライブの変身者らしき人間はある程度目星は付いてる、これを見て」

再びツクヨミが渡したタブレットにはある新聞の記事が映っていた。

「放火殺人····· 佐藤修也·····?」

「2014年にこの人が起こした殺人事件。」

「でもこれとアナザーライダーとなんの関係が?」

「四日前、この囚人を乗せた護送車が大破してるのが見つかった。その時にこの囚人も逃げてるの」

「四日前という事は····· 」

「アナザードライブが現れたのと同じ時期だ。」

「それに佐藤修也は警察に対して恨みを持っていた。」

警察に恨み·····

そうだ!

 

リュウトはココ最近で起こっていたニュースを思い出す

連続で警官が襲撃される事件、そして今回の警察署襲撃·····

確かに辻褄が合う·····

 

「そうとなればアナザードライブを追うしかない!俺とウォズとツクヨミとゲイツに別れて行こう!」

「分かった!」

「ああ·····」

アナザードライブを追う為、4人は家を飛び出していく

 

 

·····················································································

 

街へとやってきたウォズ リュウトの2人。

ここは比較的栄えており、至る所に警察署や駐在所等があることを知っていた。

アナザードライブの狙いが警官なら現れる可能性もある

「我が魔王····· 未来の自分自身に会ったそうだね」

「オーマジオウの事? 会ったよ、これ貰ったんだ」

リュウトはそう言うと、ポケットからオーマジオウから渡されたライドウォッチを取り出す

「これは·····!」

「なんか俺を新たなるステージへと導く····· とか言ってたけどウォズなんかわかる?」

「これは過去と未来を総べる時の王の力、ジオウllライドウォッチ·····」

「過去と未来·····? これが·····?」

リュウトはジオウllライドウォッチを空に翳すと共に激しい頭痛が襲う

「ぐぁ····· ぅ·····!」

「我が魔王!」

その場に膝をつくリュウト

 

視える·····!!

 

何かが····· 視える!

 

灰色の光景がリュウトの脳裏を過ぎる

映し出されるその光景にはオーロラから現れる黒いライダーが視えた。

 

「はァ····· ハァ·····!」

 

呼吸は荒いが視えた物が脳裏から消えると共に頭痛は軽くなった。

「我が魔王!お無事で?」

リュウトへと肩を貸すウォズ

なんだ今のは·····

 

「うわああああああ!!!!」

 

自転車が倒れる音と共に響き渡る男性の叫び声でリュウトは我に返る

「行こう·····ウォズ!」

 

声の主がいる場へと向かうリュウト達

その現場にはまさに赤い化け物が警官の首を掴んでいる

「アナザー····· ドライブ!」

こちらの様子に気づいたのか、掴んでいた警官の首を離してこちらの方を向いた

 

「探す手間が省けた····· 変身!」

 

ライダータイム! 仮面ライダージオウ!

アーマータイム! クウガー!

 

仮面ライダージオウ クウガアーマーへと姿を変えたリュウトはアナザードライブへと開幕早々 蹴りを叩き込みアナザードライブが怯んだ所へと何度も何度もパンチを入れる

流石にオリジナルのパワーでは無い為あまり効いている様子はないが確実にアナザードライブへとダメージは蓄積しているはずだ·····!

しかしやられてばかりいるアナザードライブでは無い。

ジオウが放つパンチを躱しながら、その腹部へと左腕に装着された銃のようなもので何発かお見舞いさせ、ジオウを吹き飛ばしてしまう。

「くそ·····!」

立ち上がりもう一度攻撃を試みるジオウをアナザードライブは許さない

アナザードライブへと向かおうとするジオウの動きは意思とは別にゆっくり進み出し身体が思うように動かないのだ。

「なんだ·····これ·····!」

「我が魔王·····!これは重加速だ!」

「重加速·····!?」

「彼らは物体の動きを強制的に遅らせられる·····」

ゆっくりと動き始める時の中を何事もたく歩くアナザードライブはジオウの首を掴むと一気に力を込める

「が·····! 息が·····!」

「この時間で動けるのは····· 彼なら·····!」

 

スピスピスピード!

 

「おりゃあああ!!!」

 

ゆっくりと動く時の中で何かがアナザードライブの背後を切り裂いた。

アナザードライブが怯んだ事により重加速は解除されジオウもウォズも思い通りに身体動く。

「大丈夫か?」

ジオウへと手を差し伸べるライダー·····

仮面ライダードライブ。

「進ノ介、間違いない私たちが追っていた敵だ!」

「ベルトが喋った!」

「俺は仮面ライダードライブ、でこっちはベルトさん」

「クリム・スタインベルトだ。」

「俺は仮面ライダージオウ! あのアナザードライブを追ってる!」

「アナザードライブ····· ははーん、通りで俺に似てる訳か!」

「アナザー····· もうひとつのドライブという事か·····」

「おい!アナザードライブ! 今度こそ、ひとっ走り付き合えよ!」

「なんか····· 行ける気がしてきた!」

リュウトはディケイドライドウォッチを取り出すとクウガライドウォッチを抜き、ディケイドウォッチを差し込む

 

アーマータイム! ディケイドディケイド!ディーケーイードー!

 

「今回はこれだ!」

 

ファイナルフォームターイム! ファファファファイズー!

 

ディケイドアーマー ファイズフォームへと姿を変えたジオウはドライブと共にアナザードライブへと向かっていく

やはりオリジナルの力だからだろうか、ドライブの放つ攻撃はアナザードライブへとかなり効いているらしく一撃一撃で軽く怯んでいる

戦況は間違いなくこちらに傾いてる····· そう確信した2人による攻撃はアナザードライブを追い詰めていく。

「これで終わりだ!」

 

ファイズ! ファイナルタイムブレーイク!

必殺! フルスロットル! スピード!

 

ドライブとジオウ····· 2人の放ったライダーキックはアナザードライブへと命中し、アナザードライブの変身は解けた。

 

「この俺が····· ! 」

人間の姿へと戻った佐藤修也

後はアナザーウォッチを破壊するだけ·····

 

「これではつまらない·····」

 

その一言と共に黒い外套の男が修也の前へと現れる

 

「お前·····!」

「魔王! お前にはもっと強くなってもらわなばならない。 これはお前へと与える試練·····」

 

ディケイド·····!

 

外套の男はアナザーウォッチを起動させると、その姿をアナザーディケイドへと変えた。

「なっ·····! お前、なんでディケイドの力を!」

「貰ったんだ····· 少し強引だったが門矢士からな·····!」

あの門矢士が····· 負けた·····?

「アナザードライブの力を渡したというのに····· 使えない男だ····· アナザーワールドの贄となれ。」

倒れ込む佐藤修也の身体が紫色の光に包まれるとその場から姿を消す。

「何をした!」

「アナザーワールド、この世界とは別に存在するもうひとつの可能性の世界。 その贄となってもらった。」

「生贄だと·····」

 

「紹介しよう! 仮面ライダードライブを倒し、永遠のグローバルフリーズを達成し世界を支配した ダークドライブを!」

アナザーディケイドの言葉と共に姿を現したオーロラ。

そのオーロラを見ると共にリュウトの脳裏に先程視た光景がフラッシュバックする。

 

「来る····· 黒い····· ライダー!」

 

オーロラから姿を現したライダー····· ダークドライブ。

 

「さぁ····· 第2回戦だ!」

 

 




アナザードライブを追い詰めるドライブとジオウだったが、突然現れたオーロラから姿を現したダークドライブの登場により2人は追い込まれてしまう。
そんな窮地を救うべく未来から現れたのは泊エイジだった

次回、サプライズフューチャー 2035
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