さらには高校の先輩を襲った謎の赤と青の怪物との戦闘に巻き込まれる中、同じく未来から来た少女ツクヨミによって、リュウトが2068年で最低最悪の魔王……オーマジオウとなり暴虐の限りを尽くしていることを知った。
再びリュウトの前に現れたゲイツは、未来をオーマジオウの支配から救う為にリュウトを殺害しようとするが、リュウトは仮面ライダージオウの力に目覚め、ゲイツと戦闘に入るも、再び赤と青の怪物による乱入で2人はダメージを負ってしまう。
目の前の怪物を倒す為の鍵は2017年に·····
『ベストマッチ! フルボトルで変身する天才ライダーは…』
・リュウト
物語の主人公、オーマジオウとなる最低最悪の未来を変えるために仮面ライダージオウへと変身する。
・ゲイツ
2068年からやってきた青年、オーマジオウとなるリュウトを消すために仮面ライダーゲイツへと変身する。
・ツクヨミ
ゲイツと同じく2068年からやってきた少女
・黒い服の男
リュウトの夢の中に現れる謎の男
「ライダー·····タオス·····」
ゲイツ、ジオウへとじわじわ迫っていく赤と青の怪人
2人は先程の火炎球による一撃を食らった反動で、動く事がままならない。
「コレデ·····オワリ·····」
目の前の怪物は再び両手から火炎球を放とうとジオウ、ゲイツへと狙いを定める
「クソ·····!」
万事休すか····· 思うように身体が動かない俺は歯を食いしばった。折角力を手に入れたのに……っ!
「させない!」
……なんという事だろうか、今度は目の前で巨大なロボが怪物へと攻撃を始めた。
今日1日だけで、もう色々ありすぎて頭がパンクしそうだ
それにこの声·····ロボの操縦者は恐らくツクヨミだろうか?
「大丈夫!?ゲイツ!リュウト!」
「助かったあ····· ありがとうツクヨミ!」
窮地を救ってくれたツクヨミへと礼を言うとジオウは立ち上がり、隣のゲイツへと手を差し伸べる
「·····お前の手を借りる必要は無い·····!」
ジオウから差し出した手を跳ね除け、ゲイツは自力で立ち上がる。
「はいはい····· とりあえず今は目の前の敵を倒すことからだ」
「ふん·····」
『ジオウ!』
『ゲイツ!』
ベルトに差し込んだライドウォッチのボタンを押し、ベルトを回転させる。
『ターイムブレーイク!』
『ターイムバースト!』
上空へと飛び立ったジオウ ゲイツは、足に力を込めると、赤と青の怪物へ向けて渾身の必殺技を叩き込む。
「グワアアアアアアア!!!!」
2人のキックをまともに食らった赤と青の怪物は断末魔と共に爆発を起こし消え去った。……筈だった。
「やったか·····!」
ビルドォ·····
怪物は不穏な音と共に、まるで時が巻き戻ったかのように力を取り戻し、二人の前に立ち塞がる。
はっきり言って、ジオウはまだ夢を見ているのかと思った。
「嘘だろ·····」
「どういう事だ·····!?」
これは、流石のゲイツにも想定外だったらしく、その場で固まっている。
蘇った、倒すべき相手。なら、既にやる事は決まっていた。
「もう一度倒すだけだ!行くぞゲイツ!」
「俺に指図をするな!」
2人はそれぞれジカンギレードとジカンザックスを再び構え、蘇った怪物へと攻撃を仕掛ける
「さっさと終わらせるぞ!」
『フィニッシュタイム! ゲイツ!ギワギワシュート!』
ゲイツは、持っていたジカンザックスを変形させて、ライドウォッチを填めると、目の前の怪物へと必殺の一撃を放つ。
ジカンザックスから放たれた一撃は、ただ真っ直ぐに怪物へと命中、再び爆発を起こし怪物は倒れた。
筈なのだが·····
ビルドォ·····
しかし先程と同じように怪物は蘇る·····。
「全く·····なんなんだよ! アイツを倒す方法はないのかよ!」
一向に終わる気配のない戦いにジオウは怒りを募らせる。
「アイツはアナザーライダーだ、奴に本来の力をぶつければ倒せるかもしれん·····」
「アナザー·····?つまりもう1人本体みたいなのが居るって事か?」
「仮面ライダービルド、それが本当の力だ。だがどうやら歴史が変わり仮面ライダービルドの代わりにアナザービルドが生まれた·····」
「つまり·····どうにかして仮面ライダービルドの力をぶつければあのアナザービルドは復活せずに倒されるって事?」
「そういう事になる。」
「なら!ビルドの力を俺が手に入れてくる!」
「リュウト!それならこのロボに乗って!」
近くに立っていたツクヨミの乗るロボの乗り口が開き、中からツクヨミが手を差し伸べる。
ジオウは、促されるままツクヨミが操縦するロボへと飛び乗り、出口は再び閉まった。
「あれ!?ゲイツは?」
「俺が時間を稼ぐ、早く行け!」
ゲイツはツクヨミの操るタイムマジーンに差し出された手に見向きもせず、変わらずアナザービルドとの戦闘を続けていた。囮になり、二人を過去へと飛ばす時間を稼ぐ為に。
「でも·····どうやってビルドの力を·····?」
「え、何も考えてなかったの!?」
想定外のリュウトの返答にうなだれるツクヨミ。とはいえ、そもそも仮面ライダービルドが何なのかは知らないし、そもそも何処にいるかも検討がつくはずもない。
「このアナザービルドは2017の数字が刻まれている·····! 2017年に飛べば何か手がかりが掴めるかも知れん·····」
「2017年って…… まさか過去に!?」
「行けるよ!この"タイムマジーン"なら!」
タイムマジーン…… これがこのロボの名前なのだろうか? 確かに名前からしてタイムマシーンっぽいし、行ける気がしなくもない。
「ゲイツ!すぐに戻ってくる!死ぬなよ!」
「お前に言われなくても分かっている! アナザービルド·····もう少し俺との戦い、付き合ってもらうぞ!」
「ジャマスルナ·····!」
「リュウト、しっかり捕まってて!」
「お、おうわかった!」
ツクヨミは再び操縦席に座ると
「時空転移システム、起動!」
そう言って、両手に握られた操縦桿を思いっきり前へと押し出す。
先程までロボットになっていたこのマシンは形を変え、乗り物へと変わり2017年へと移動を始めた
「うおおおおおおおおおお!!!!」
こうして、人生初の時間旅行が始まった。
···········································································
·································································
·······················································
·············································
···································
··························
またこの夢か·····
そう呟いた俺は、いつもの様に燃え盛る街で1人佇んでいた
ただ1つ今までと違うと言ったら誰1人、人の姿が見えない事だろうか
「どうなってるんだ·····!?」
今までなら燃え盛る街で逃げる人々とそれを追う怪物達が居た、だが今回は自分1人しか居ない
「遂に手に入れたか····· 魔王の力を!」
背後に突然人の気配を感じ振り返ると、帽子を深く被った黒い服の男が、俺の元へとじわじわ近づきながらそう話す
「お前が今から集めようとする力は強大だ、それを手に入れる覚悟はあるか?」
「集めようとする力·····?ビルドの力か?」
「ああ、力を受け継ぐという事は簡単な話ではない····· そのライダーの全てを受け継ぐという事····· 今のお前にその覚悟はあるのか?」
「ああ···· 最低最悪の未来を変えれるならどんな覚悟だってしてやるよ!」
「ふん·····ならこの私が試してやろう、王の資格があるのか·····」
黒い服の男はそう言いながらニヤリと笑うと、2つのライドウォッチを取り出して起動させ、俺の方へ投げた
「あぶね!」
投げられたライドウォッチが直撃する寸前、夢は途切れた
·····························
····································
·············································
·······················································
「ウト····· リ····· リュウ····· リュウトー!しっかりして!」
目を覚ますとツクヨミが顔をバシバシ叩いており顔がめちゃくちゃ痛い。
「良かった·····!目を覚ましたのね!」
「うん····· 最悪の目覚めだけど····· ここは·····?」
「2017年 恐らく仮面ライダービルドが存在した時代·····あれを見て!」
ツクヨミが指をさした先には、少なくとも時崎リュウトが暮らしていた現代には無いはずの巨大な壁の様な物が存在していた。
「なんだあれ·····!」
「あれの名前はスカイウォール、この国を3つに分断していたと呼ばれる巨大な壁 でもおかしいの·····リュウトが暮らしていた時代にこんなものがあったなんて歴史はどの文献にも存在していない·····」
「まーどういう事か分からないけど、仮面ライダービルドの時代に来たことはわかった!早速ビルドを探そうって····· 危ないツクヨミ!」
何かに気づいた俺は、咄嗟にツクヨミを押し倒し、突然の襲撃を回避する
「なんだあれ·····!ロボットか·····!?」
「ちょっと·····リュウト!早くどいて!」
「あ、ごめん····· それよりアイツは·····」
『ウェイクアップバーニング!』
『鋼のムーンサルト!』
「「どりゃああああ!!!!」」
謎の機械生命体の様な怪物を、突然現れた2人が蹴散らしていく
その姿はまさに2019年で出会ったアナザービルドと同じ赤と青のライダーだった。
「もしかして·····アイツがビルド·····!?」
「お前ら!怪我はないか!?」
「あ、ありがとう! アンタ達は?」
目の前の2人はベルトからボトルを抜くと人間の姿へと戻った
「俺の名は桐生戦兎 仮面ライダービルドだ、それとこいつは助手の万丈龍我。」
「俺は助手じゃねえ! ·····こいつの相棒の仮面ライダークローズ 万丈龍我だ。」
仮面ライダービルド·····!やっぱりこいつらは!
「やっぱり仮面ライダービルドだ! 俺、あんた達に会いに来たんだよ!」
「俺達に·····?」
場所を変え、桐生戦兎達に導かれるまま、リュウトとツクヨミはカフェのような所へと辿り着いた
「それで·····俺達になんの用だ?」
何やらよく分からない機械を弄りながら、戦兎はリュウト達へと問う。
「俺達に力を貸してほしいんだ!」
「力って?」
「私達が居た時代ではあなたのビルドの力を奪って悪い事に利用しようとしている奴らが居るの!」
「そんなに強い奴なのかよ?」
「いや·····強くはないんだけどしぶといっていうか·····」
「アナザーライダーにはそのライダーの本来の力をぶつけないと倒せないの」
「だから俺達にその時代まで行ってアナザーライダーとやらを倒せってことか? 」
「このライドウォッチにビルドの力があればその必要は無いわ」
ツクヨミは龍我と戦兎へとブランクライドウォッチを渡す。
「お前達の言いたい事は何となく分かった····· 力、貸してやるよ」
「本当!?ありがとう戦兎!」
リュウト達に協力することを決めた戦兎と龍我。
すると突然カフェの付近で誰かの叫び声が聞こえた
「!?」
「スマッシュかよ····· 行くぞ戦兎!」
「私達も行こう!」
「ああ!」
カフェから出るとそこには大量のスマッシュが街を襲っていた
リュウトはこの風景を見てふとあの夢を思い出し、頭痛と吐き気に襲われる。
「リュウト·····?」
「大丈夫····· 行こうビルド、クローズ!」
「ああ」
「おう!」
「「「変身!」」」
『ウェイクアップバーニング!』
『鋼のムーンサルト!』
『仮面ライダー! ジオウ』
ビルド、クローズ、ジオウへと変身した3人は次々とスマッシュを倒していく
そんな風景を黒い服の男はニヤリと笑いながら見守っていた
「最初の試練だ、魔王」
男は夢と同じくライドウォッチを2つ取り出すと、起動させる
「行け、サソード、 グリス」
起動したライドウォッチはそれぞれ仮面ライダーサソード、仮面ライダーグリスへと姿を変え、 ビルド クローズ ジオウへと襲いかかる。
「なんだこいつら!? どこから出てきやがった!?」
「どういう事·····!?違う時代の仮面ライダーが現れるなんて!?」
突然現れた仮面ライダーサソード達の姿を見たツクヨミも混乱する
「ふふふ·····」
スマッシュ、サソード、グリスVSビルド クローズ ジオウとなり混乱状態となる戦場を見てただひたすら笑う黒い服の男
「どこのどいつか知らねえが·····やられる訳には行かねえな!」
「ああ、まずはスマッシュから一気に決めるぞ!」
『レディーゴー!』
『ジオウ ターイムブレーイク!』
3人のライダーが放つ必殺キックにより、あれだけ大量に居たスマッシュは全滅、残すはサソードとグリスのみとなった。
「後はてめえらだけか!」
「行こう!ビルド!クローズ!」
「ああ!」
すると突然ビルドとクローズの変身が消えかける。
「どうなってる·····」
「力が·····安定しない·····!」
「アナザービルドのせいでビルドの歴史が消えかけてる·····?」
まさにその事態を現すかのように国を分断していた巨大なスカイウォールも、ビルドやクローズ達と同じく消えかけていた。
それは、タイムジャッカーによる罠。2017年の時代でアナザービルドを生み出し、仮面ライダービルドという存在を書き換えた事による、変身能力の奪取。そしてその作戦は、物の見事に万丈龍我と桐生戦兎から仮面ライダーへの変身能力を奪った。
「万丈!戦兎!」
「悪い、どうやら俺達が戦えるのはここまでらしい」
「そんな·····」
「そうだ·····! こいつを!」
先程、桐生戦兎と万丈龍我に渡したブランクライドウォッチは、いつの間にかビルドとクローズの力が宿っていた。
「俺達はお前にこれを託す、未来は任せたぞ」
「戦兎····· 分かった!」
「オレハチョウテンニタツオトコ·····」
「心火ヲ燃ヤシテブッ潰ス·····」
目の前ではグリスとサソードが力を失った戦兎と龍我へトドメを刺そうとしている。
「お前の相手は·····俺だ!」
『ビルド!』
「託されたこの力で……俺は未来を創る!」
『アーマータイム! ビルドー!』
「さぁ!勝利の法則は」
「「決まった!」」
仮面ライダージオウ ビルドアーマーとなったリュウトは受け継いだ力でサソードとグリスを圧倒すると、
右腕に付いたドリルクラッシャークラッシャーでグリスとサソードの装甲を切り刻んでいく
「ライダー·····スラッシュ!」
「させるか!」
『ジオウ ビルド ボルテック ターイムブレーイク!』
ビルドアーマーはサソードとグリスをグラフのようなもので固定させると、そのグラフの上を滑走し、グリスとサソードを撃破した
「よっしゃあ!」
「後のことは託したぞリュウト」
「ああ、ありがとう戦兎、龍我」
「時空転移システム起動!」
仮面ライダービルド、クローズの力を受け継いだリュウトはタイムマジーンで再び時空を超えゲイツとアナザービルドが待つ2019へと戻っていく。
···········································································
〜2019〜
「随分と··········しつこいやつだ··········」
依然、アナザービルドとの戦闘を続けるゲイツ。
もうかれこれ30回以上は倒しただろうか·····
しかし未だにアナザービルドの力が衰える気配はない
これ以上の戦闘は命に関わるが·····
「ゲイツ!」
銃へと変形したジカンギレードの一撃でアナザービルドを怯ませながら、ゲイツの元へと向かうジオウ。
そしてその手にはビルドとクローズの力があった。
「随分と遅かったな、ジオウ」
「悪い、手こずった 終わらせよう」
「言われなくても分かっている!」
『ビルド! クローズ!』
「「変身!」」
『アーマータイム! ビルドー! クローズー!』
クローズライドウォッチとビルドライドウォッチをそれぞれベルトに差し込み、ベルトを回転させると、ジオウとゲイツは仮面ライダージオウ ビルドアーマーと仮面ライダーゲイツ クローズアーマーへと姿を変えた
「勝利の法則は決まった!」
「行くぞ!」
「水泳····· 弓道·····ベストマーッチ!」
アナザービルドは水泳の力を使い、あたかもその場に水があるかのように動き回り、ジオウとゲイツを翻弄する
「なら、動けなくすればこっちのもんだ!」
ジオウとビルドのライドウォッチのボタンを押しベルトを回転させると、先程のサソード グリスと同じようにグラフのようなものでアナザービルドの動きを止める
「これで····· 」
「終わりだ!」
クローズ! ギワギワシュート!
ビルド ボルテックタイムブレーイク!
ゲイツが放ったジカンザックスの一撃を受け瀕死のアナザービルドへと、ジオウビルドアーマーのボルテックタイムブレイクが命中すると、
「ぐわあああああああああああ!!!!!」
断末魔と共にアナザービルドは爆発、さらにビルドの力でアナザービルドへとトドメを指したことで、アナザービルドのライドウォッチが破壊され、二度とアナザービルドが復活することは無かった。
·····················································································
〜2017〜
ビルドの力を託してくれた桐生戦兎と万丈龍我へ礼を言う為にタイムマジーンで2017年へと戻ったリュウト
アナザービルドは確かに消え去ったというのにも関わらず国を分断していたスカイウォールは消えたままだ。
「どういうことだ····· 歴史が戻らない·····」
途方に暮れるリュウトの前に、戦兎と龍我の2人が街を歩いていた。
「戦兎!龍我!」
2人を見つけリュウトは声を掛けながら駆け寄る。
その声に気付き、振り返る二人。しかし帰ってきた返答は
「誰だお前?」
「えっ····· ほら!俺だよ!未来からあんた達に力を借りに来た! えーっと、ほらこれ!ビルドのライドウォッチ!」
「ってよ、"巧"知ってるか?」
「いや、僕にも分からない····· ただ1人の科学者としてこの謎の機械に興味はある·····」
巧·····? いや目の前の男は桐生戦兎と呼ばれていたはず·····
そして何故か二人ともリュウトの事を、そして仮面ライダービルドとしての記憶が無い。
ふと、夢の中で黒い服の男が言っていた事を思い出し、口にした。
『力を受け継ぐという事はそのライダーの全てを受け継ぐ事····· そうか·····ビルドとしての戦いの時間はこのライドウォッチに·····』
握り締めた『仮面ライダービルドウォッチ』を見つめる。
随分と重いものを受け継いだという事を改めて実感した。
「その通りだ我が魔王」
「うぉっ!びっくりした!·····今度は誰!?」
突如としてリュウトの前に現れたフードの男、この男の正体とは───────。
仮面ライダービルドから力を継承したリュウト達は、最低最悪の未来を変える為に次のライドウォッチを探していた。
そんなリュウトは死んだはずの弟を街で見かけたという同級生の話を耳に挟み、アナザーライダーが関わっているのでは?と睨むリュウトは死んだはずの弟の捜索を始める
次回 「弟はゴースト!?2019」