仮面ライダージオウ 〜もう1人の魔王〜   作:ももももると

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ゲイツリバイブによって負った傷も回復し、退院が決まったリュウトは、入院していた病院でかつての幼馴染 マモルと再会。
2人の出会いの場所である病院の屋上で思い出話に花を咲かせる中、マモルは幼い頃から患っていた治療法の確立されていない心臓病により長く生きられ無いことを知る。
退院当日になったリュウトはマモルの元へと向かうが、マモルは1週間前に行方が分からなくなっていた。
そしてマモルが行方不明となった同時期に高校生が次々と襲われ意識不明となる事件が立て続けに発生し、行方不明となったマモルとこの事件の関連性を疑ったリュウト達は天ノ川学園へ向かう。


「青春スイッチオン!2020」

時刻は20時、バイト終わりのある青年は自日が暮れて暗くなった河川敷の細い路地を自転車で駆け抜けていた。

目の前を照らす自転車のライトだけを頼りに走る青年の前へと、突如として人間のような者が路地へと現れ、青年の前を塞ぎ青年は急ブレーキで自転車を停めた。

 

「おい!いきなり前に出てきたら危ねぇだろ!」

 

危険意識もなく路地に飛び出した男へと激怒する青年

ましてやこの暗い中だ、1歩間違えれば自らが加害者になっていたと思うと恐ろしく感じ、ますます目の前の男へと怒りが湧いてくる。

 

「てめえ、聞いてんのか!」

 

青年は自転車から降り、うんともすんとも言わない男へと掴みかかる

男はフードを深く被り、その上暗闇で顔が上手く見えなったので苛立ちを募らせる青年は男のフードを上げ顔を見た。

 

「お前·····!」

 

フードを捲り現れた顔を見て青年は驚くと、男はニヤリと笑いこう呟いた。

 

「貰うぞ、お前の命·····」

 

『フォーゼ·····』

 

男の姿は一瞬にして怪物の姿へと変わると、青年の首を掴みあげそこから何かを吸い取る

粗方ライフエナジーを吸い取ったとか、用済みとばかりに首から手を離すと、青年は力なく地面へと倒れ込んだ

 

「まだだ····· まだ足りない·····!」

 

地面へと倒れた青年の着ていた制服の胸の校章を見て、白き怪物····· アナザーフォーゼはゆっくりとどこかへ向けて歩いていく

 

··························································································

 

1夜明け、リビングで食事をしながらニュースを流し見するリュウト

ニュースでは原因不明の天ノ川学園生徒の襲撃事件を取りあげている

襲われた生徒の全員が意識不明の重体という強烈な情報は学校に恨みがある者による犯行説、呪い等など多数のあることない事が言われているが·····

 

「(本当にこの事件を起こしているのはマモル····· お前なのか·····)」

 

パンを齧りながらニュースを見るリュウトの脳内にあの時のマモルの横顔がフラッシュバックする

真実を知る為、今日は予定通り天ノ川学園へと向かう。

 

「襲われた生徒が全員高校生だなんて····· リュウト、帰り道ちゃんと気をつけてね 特に、車にはね」

「分かってるって····· 俺はその····· 自衛出来るしさ」

 

本当はライダーに変身して戦ってます! なんて····· 口が裂けても親には言えない·····

ましてや心配性の親だ、バレた時のことを考えると····· ライドウォッチ集め所では無いだろう。

 

「本当に自衛してる人は車に2度も轢かれません!」

「ハイハイ····· あ、やべえ学校行ってくる!」

「気をつけるのよー!」

「はーい!」

 

カバンを引っ提げ、慌てる様に自転車へと跨ると今日も1日が始まった。

 

·····················································································

 

放課後、学校での用事を終えたリュウトは自転車を押しながら校門を出ると、彼を待っていたツクヨミとゲイツが声をかける

 

「天ノ川学園へ向かうぞ。」

「ああ、行こう」

 

合流した3人は事件の真相を得る為、天ノ川学園へと向かった。

 

 

 

「ここが·····天ノ川学園·····」

 

リュウト達が到着した頃には生徒の殆どは学園から去っており、部活動に励む生徒のみが学校へと残っていた

リュウト達は学校内の敷地へとバレないようにこっそりと入り込む

 

「おい!お前らここは他校生は侵入禁止だぞ!」

 

突然背後から声掛けられビクッとなる3人。

振り返るとそこには長身で細身の恐らくこの学校の先生らしき人物が立っていた。

 

「あ、あの·····俺たち·····」

「話は別の場所で聞く、来い!」

 

男に着いてくるように促される3人

 

「どうする·····?逃げる·····?」

「いや、かえって内部に侵入するチャンスだついて行くぞ」

 

3人は大人しく誘導に従い、男の後についていく。

 

 

3人が誘導され入ったのは何らかの部室の様な場所だった

部屋の中には色々な写真等が飾られており、特に目を引いたのは壁に掛けてあった 「仮面ライダー部」という文字だ。

 

「それで·····どこから見ても他校生のお前らがなんでこの学校に?」

「えーっと·····」

「この学校の生徒のマモル君の事を知りたくて来ました。」

 

ツクヨミは単刀直入に目的を男へと話すと、男はマモルの名を聞き顔つきが変わる。

 

「マモルは俺の幼馴染なんです! あいつが消えた理由を知りたいからなんでもいいんです教えて下さい!」

 

深々と頭を下げるリュウト

リュウトの思いが伝わったのか、男はマモルについて話し出した

 

「マモルは入学当初から病院通いでな、友達と呼べる人間が余りいなかった。 生活指導として俺も何度か話をしたが····· 本人も友達がいない事をきにしてた·····」

「マモル····· ずっと1人で·····」

 

仮にマモルがこの騒動の黒幕だとしたら·····

天ノ川学園の生徒を襲い続けるのは自らに手を差し伸べてくれなかった生徒を恨んでいるから·····?

疑いは段々と確信へと変わっていく。

 

「あの、最後にいいですか?」

「ん?なんだ」

「あの 仮面ライダー部 ってなんですか?」

 

ツクヨミは壁に掛けてあった仮面ライダー部の文字を指さす

 

「ああ、ここは仮面ライダー部という俺が顧問をしていた部活の部屋でな、何でも都市伝説として存在する仮面ライダーとやらを研究する部活らしい。ま、二代目顧問が諸事情で暫く留守にしてるから俺が代わりに管理してる訳だ。」

「仮面ライダーが·····都市伝説·····」

 

「大杉先生!」

 

突如として1人の生徒が部室へとやって来た

必死に走ったのか息が切れており、かなり切迫している

 

「どうした?そんなに息を切らして」

「怪物が····· アメフト部の皆を!」

「まさか·····!」

 

怪物という言葉を聞いたリュウトは思い立ったかの様に走り出し部室を去ると、ゲイツツクヨミの2人もリュウトの後を追う

 

校庭から響き渡る悲鳴、その場所でリュウトが目にしたのは白い怪物

その見た目は正しくアナザーライダーだ。

 

「変身!」

 

『ライダータイム! 仮面ライダー·····ジオウ!』

 

ジオウに変身するや否や、アナザーライダーへと飛びかかって掴むと共に地面を転がり、その隙に襲われた生徒が逃げ出したのを確認すると立ち上がってジカンギレードで逃げ出す生徒を襲わせないようにジュウモードで牽制する。

 

「マモル····· お前はマモルなのか!」

 

目の前のアナザーライダーへと呼びかけるジオウ

アナザーライダー側もリュウトの声を聞き、動きが止まった

 

「リュウト·····! お前·····」

「やっぱり、お前が天ノ川学園の生徒を!」

 

「リュウト·····お前には分からない····· 俺の苦しみがああああ!!!」

 

『ランチャー ON』

 

アナザーライダーは激高すると共に脚部にミサイルポッドのような物が現れるとジオウへ向けて数発のミサイルが放たれる

ジュウモードで全て撃ち落とそうと試みるジオウだったが全ては捌き切れず2発のミサイルの着弾を許してしまい、衝撃で変身を解かれてしまう。

 

「マモル····· なんで·····」

「俺の邪魔を·····するな·····!」

 

目の前にいるのはもはやリュウトが知るかつてのマモルでは無い。

力を得て、自らの復讐を成すために動く1人の怪物だ。

アナザーライダー····· アナザーフォーゼはリュウトを掴みあげるとライフエナジーを奪おうとすると、そこへ銃弾が叩き込まれアナザーフォーゼは怯み、諦めた様にその場から去っていく。

力なく地面に倒れるリュウトは去っていくアナザーフォーゼの背中を朧気に見守る事しか出来なかった。

 

················································································

 

後日改めて作戦を開く3人。

相変わらずウォズはいないが····· まあどこかのタイミングで姿を現すだろう。

幸いにもあれから天ノ川学園の生徒が襲われたという情報はないが気を抜く訳にはいかない。それに·····アナザーライダーの正体がマモルだと知った以上こちらもかなりの覚悟を決めないといけない

 

「手に入れた情報を纏めると、マモルは1年の頃から休学している。そして学校には友達と呼べる人間は全く居なかった訳か·····」

「自分が病気で苦しんでる中、普通に暮らしてる同級生が許せなかったんだと思う。だからマモルは·····」

「·····」

沈黙に包まれる中、ゲイツが静寂を破り口を開く

「今回の件、お前はこれ以上関わるな。アナザーライダーは俺が倒す。」

「ゲイツ·····。」

「相手がお前の知り合いなら尚更だ、変な情が湧いてトドメを指すことを渋るなんて事があれば目も当てられない」

 

恐らくゲイツなりの優しさだろう。仮にマモルがアナザーライダーの力で生きながらえているならアナザーライダーとしての活動を止めれば死ぬ可能性は大きくある

そうなればリュウトは幼馴染を殺めたとして一生心に深い傷を負い、戦意を失うかもしれない。

 

「いや、俺がやる。 俺がやらないと行けないんだ!」

「ジオウ····· 俺の話を聞いていたか? もしお前がアナザーライダーを倒し奴が死んだら、お前は自らの手で友を殺したことになるかもしれないんだぞ!」

「そんなことは分かってる! だけど、あいつは俺の手で救いたい! 確かにお前の言う通り、俺の手であいつを殺めることになるかもしれない!だけど、そんなことは覚悟の上だ。 もしそうなっても、俺は後悔しない! 俺はこれ以上あいつの手を汚させたくないんだ!」

「リュウト·····」

「なら、勝手にしろ。 だが、もしお前が奴を倒す事に躊躇すれば俺が問答無用で倒す。」

「ああ、分かってる。」

 

「これはこれは····· 随分と白熱した議論をしたようようだね。」

「ウォズ!お前どこに·····」

「ライドウォッチの情報を集めるために君達と同じように探してただけさ。彼が変身するアナザーライダーはアナザーフォーゼ、仮面ライダーフォーゼのアナザーライダーだ。」

「アナザーフォーゼ·····」

「仮面ライダーフォーゼはどこにいる?」

「天ノ川学園、だが·····この時代のフォーゼはもうフォーゼの力持っていない。」

「それって!?アナザーフォーゼは倒せないってこと?」

「まぁ、落ち着きたまえツクヨミ君。確かにこの時代のフォーゼは既に自ら力を手放した。だが·····」

「そうか!タイムマジーンで過去に飛べば!」

 

そうと決まればと、3人は過去のフォーゼに力を借りる為、タイムマジーンへと乗り込むと2011年へと向かう

一方、1人残されたウォズはある視線を感じとる

 

「そこで何も言わずに突っ立ってないで、姿を現したらどうだい····· 門矢士。」

 

ウォズに名を呼ばれ、物影から門矢士が姿を現す

その視線はウォズをまるで睨みつけている。

 

「お前には幾つか聞きたい事がある」

「なんだい?」

 

 

 

「常磐ソウゴの元に居たお前が何故この世界へ?」

 

 

門矢士の問答に笑うウォズは、持っていた本を閉じて門矢士へと歩み寄り耳元でこう語る

 

「君と同じさ····· この世界を破壊する為」

 

その言葉を残し、ウォズはまたどこかへと消え去った

 

 

·····················································································

 

〜2011年〜

 

2011年へと到着したリュウト達が早速目の当たりにしたのは黒い忍者の様な怪人ダスタードと戦うライダー、仮面ライダーフォーゼだ。

アストロスイッチと呼ばれる仮面ライダーフォーゼをサポートするアイテムを駆使しながら大量のダスタードを次々と蹴散らしていく。

その様子を眺めていた3人だったが、後ろから襲ってきたダスタードに気付かず、ツクヨミを人質に囚われてしまう

 

「ちょっと!離して!」

「ツクヨミ!」

 

ツクヨミの悲鳴に気付いたフォーゼと、ツクヨミを捕らえたダスタードに加勢する為、さらに複数のダスタードが増援として現れ、ゲイツとリュウトの周囲を囲む

 

「しょうがない、やるぞ」

「ああ!」

 

「「変身!」」

 

『ライダータイム 仮面ライダー·····ジオウ!』

『ライダータイム 仮面ライダー·····ゲイツ!』

 

『ファイズ! アーマータイム!complete ファイズー!』

『ディケイド! W! ファイナルフォームタイム! ダダダダブル!』

 

それぞれファイズアーマー、ディケイドアーマーダブルフォームに変身し、ダスタードを蹴散らしていく2人

ダブルフォームのファングの力を使い、ショルダーファングで辺りのダスタードを次々に倒しながら突破口を開き、ゲイツがツクヨミを捕えるダスタードをファイズフォンXで明確に撃ち抜き撃破する

 

「大丈夫かツクヨミ!」

「うん·····!」

 

「決めるぞジオウ」

「ああ!」

 

ゲイツはジカンザックスにファイズウォッチを装填するとザックリワリで複数のダスタードを纏めて撃破。

ジオウはファイナルタイムブレイクを発動し、ファングストライザーを模した技で同じようにダスタードを破った

 

「終わったぁー」

 

想定外とは言え、全てのダスタードを倒し安堵と共に変身を解く2人

そんな彼らの元へと学ランとリーゼントといった古風な学生がこちらへと歩いてくる

 

「お前····· 仮面ライダーフォーゼか?」

「ああ、俺のは如月弦太朗!全てのライダーと友達になる男だ!」

「君が!仮面ライダーフォーゼ!頼む!力を貸してくれ!」

 

·····················································································

 

如月弦太朗と接触したリュウト達は、彼にこの時代に来た理由を話した。

 

「つまり·····未来で俺の偽物が暴れていてそいつを倒す為に俺の力が居るってことか?」

「うん! っていきなり未来から来たとか言われても信じないよな·····」

「いや、俺は信じるぜ。 お前のダチを救う為に俺の力がいるなら俺は幾らでも貸してやるよ」

「ありがとう·····!」

「で、俺はどうすれば」

「これを君に託す」

 

リュウトはポケットから取り出したブランクライドウォッチを如月弦太朗へと渡した。

すると早速ブランクライドウォッチはフォーゼライドウォッチへと姿を変えると快くリュウトへとフォーゼライドウォッチを渡す

 

「ほらよ、·····絶対にダチを救えよ」

「ああ、 ありがとう!」

 

拳を突き出した弦太朗へと返すようにリュウトも拳を突き出して返すと、礼を言いタイムマジーンへと乗り込み、元の時代へとリュウト達は帰って行く。

そんな彼らを見送る如月弦太朗の腰からフォーゼドライバーが光と共に消え、同時にフォーゼとしての歴史がジオウへと受け継がれ如月弦太朗はフォーゼの記憶を失った。

 

·····················································································

 

夕日が沈む中、茜色に染る空のさらに上に星空が輝き始める頃

リュウトは1人、長い階段を登りある場所へと辿り着いた。

 

「やっぱりお前はここにいると思ったよ。 マモル」

 

リュウトがたどり着いた場所。それはマモルとリュウトが初めて出会った病院の屋上だった。

2人の出会いが始まったこの地で·····奇しくも全てを終わらせる戦いが今、幕を開けようとしていた。

 

「俺さ、お前に嘘をついてた。 俺の余命は2年なんて長いもんじゃない。 いつ死んでもおかしくなかった。」

「·····。」

「あの日、お前がまたこの病院に来たって聞いた時に·····無理して身体を動かしてお前と再会した。その反動であの日夜、俺は発作で死にそうになった所をこの力を貰ったんだ。」

 

マモルはそう語りながら、アナザーフォーゼウォッチを強く握る。

 

「リュウト、俺は生きる。 そのためにはこうするしか無かった! 長く生きられない俺が生き延びるには!」

「そんな事は分かってる·····」

「いや!お前はわかってない! お前だけじゃない·····親も、天ノ川学園の奴らも·····! 誰も助けてくれなかった····· 誰も·····! 手を差し伸べてくれなかった····· 」

「俺だって·····お前には生きて欲しい!だけど·····そのために誰かを犠牲にするお前のやり方を俺は正しいとは言えない!」

「うるさい! お前には何がわかるんだ·····! お前に·····明日死ぬかもしれないという恐怖に毎日追われた俺の気持ちが分かるかよ! 俺は生きる····· だから、邪魔はさせない!」

 

『フォーゼ·····!』

 

アナザーウォッチの力がマモルを包み、その姿はあっという間にアナザーフォーゼへと変わる

 

「終わりにしよう、マモル。 この場所で·····!」

 

『フォーゼ! アーマータイム! 3・2・1 フォーゼ!』

 

両腕のブースターモジュールで飛び上がるフォーゼアーマーは上空から攻めようと試みるが、再びアナザーフォーゼがランチャーの力を使い迂闊に近寄れない状況になる

向かってくるミサイルを全て躱し、次第に距離を詰めたジオウはアナザーフォーゼへ向けて両腕のブースターモジュールを放ち、胴体へと2本のブースターモジュールをぶつけるとその勢いのままアナザーフォーゼを上空へと浮上させる。

そして両腕のブースターモジュールを両腕に戻し、その身をロケットを模した姿のロケットモードへと変えると、再びアナザーフォーゼへとロケットモードのままぶつかって共に大気圏を超え、宇宙へと向かった。

 

宇宙へと到着したジオウはロケットモードから通常の姿へと戻り、無重力で動けないアナザーフォーゼへと語りかける

 

「マモル····· 見ろ、お前が見たがった風景だ」

 

リュウトの言葉に我を取り戻し、目線を向けた先に映るのはかつてからマモルが見たがっていた 宇宙から見た地球 だった。

 

「リュウト·····お前·····」

「ずっと言ってたよなお前、いつか絶対に宇宙飛行士になって、その目で宇宙から地球を見るって。 宇宙飛行士の夢は叶えさせてやれなかったけどな·····」

 

目の前に広がるとは巨大な地球。その圧倒的なスケールにマモルは言葉失う

幼い頃の夢がまさしく今確かに叶った。

 

「もう終わりにしよう、こんな事は」

「ああ·····! ありがとう、リュウト!」

 

·····················································································

 

地球へと戻った2人はお互いに変身を解き、2人で昔と同じように星空を見つめる。

 

「なぁ、リュウト。 俺は受け入れるよ。俺の運命を。」

 

マモルは持っていたアナザーフォーゼウォッチを地面へと叩きつけると力強く踏み潰した。

これによりアナザーライダーウォッチは粉々になると、同時に辺りの時が止まった。

 

「折角、あなたの事を救ってあげようと思ったのに。これじゃあ契約不成立ね。さようなら。」

 

タイムジャッカーのオーラは妖しく笑うと再び時が動き出し、マモルは胸を抑えその場に倒れ込む。

マモルの顔色はすこぶる悪く見るからに危険な状態だ。

物陰から見ていたツクヨミとゲイツの2人は急いで階段を降りると医者を呼び、マモルは手術室へと担ぎ込まれた

 

·····················································································

 

一体あれから何時間経っただろうか。

静寂に包まれる手術室の前にリュウトとツクヨミとゲイツの3人がベンチに腰を掛け待っている。

手術中という赤いランプが消え、扉が開くと共に中から担当医が現れる

 

「マモルは·····」

「最善は尽くしました。 ですが·····」

 

医者が言葉を詰まらせ顔を背けた時、全てを察したリュウトはその場に膝から崩れ落ちた。

 

懸命に生きようとした1つの命は、今ここで終わりを迎えた。

その事実を受け入れられないまま、リュウトただひたすらその場で涙を流す事しか出来ず、不甲斐ない自分をただひたすら責め続けた。

 

·····················································································

 

マモルがこの世を去った次の日の夜、リュウトはカーテンを開け窓から星空を見つめる。

空いっぱいに広がる星々を見つめると、ふとマモルと出会った日の星空を思い出し1粒また1粒と眼から涙が溢れ出て頬を伝った

不治の病を患いながらも精一杯生きようとした1人の少年と暗闇を照らし精一杯輝く星々を重ね、溢れ出す涙と嗚咽を殺し涙を拭う

そうして涙を拭って見た星々は心做しかいつもよりも輝いて見えた。

 

 




マモルの死を乗り越えながらも次なるライドウォッチ継承の為、手がかりを探すリュウト達。
彼らの前に長らく行方不明になっていた門矢士が再び姿を現し、この世界を必ず破壊することを決めた旨をリュウト達へと伝える
一方、単独である場所へ向かったウォズ。そこでこの世界に関係する重要文献を見つけるが、既にタイムジャッカーによる罠が仕掛けられており·····

次回、「世界の破壊者2020」
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